(2004/5/17 プロパン・ブタンニュース)

 先日、富山から名古屋までの移動時に向かいの席で、四十代の男性三人が「厨房機器はガスか電気か」について論議していた。「男性がそのような話題をするのはめずらしい」と感じていたが、どうやらこの三人は建築関連の会社員だったようだ。
 三人とも「仕事上はIH調理器が良い」という。「IH(オール電化住宅)にすることで仕事が増え、(巨大で力のある)電力会社を敵にしないで済む」が理由のようだ。
 しかし、一人は「本当はガスにしたい。だから、家庭ではガラストップこんろを使っている」と、本音を打ち明けた。「親として、火を正しく使えない子供には育てたくない」と話し、「ヒトは火を使う生き物。火を正しく使えない子供は、教育上、好ましくない」と力説していた。
 エネルギーは自由に選べるが、仕事と親は選べない。当面は、仕事の“顔”と親の“顔”で、ガスと電気を使い分けるのであろう。