プロパン・ブタンニュース

総合面

LPガス事故、2023年は69件減の192件 

死者ゼロも負傷36人に増加

経済産業省ガス安全室の集計によると、2023年のLPガス一般消費者事故件数(速報値)は、前年比69件減の192件だった。3年ぶりの減少で、200件を下回るのは20年以来。B級以上事故は2年連続ゼロとなった。一方でCO中毒事故は4件発生し、19年からのゼロ記録がストップ。死傷者数も前年比10人増の36人(死者なし)に上った。傷害事故は27件発生し、LPガス安全高度化計画の目標「傷害事故25件未満」の持続的達成に向けた重点対策が求められる。

全L協、「LPガスビジョン2030」をCNなど見据え改定 

新課題に対応

全国LPガス協会(山田耕司会長)は3月28日に開いた2023年度第3回理事会で、30年を見据えた長期計画「LPガスビジョン2030」の一部改訂を承認した。19年に定めた同ビジョンをもとに事業計画を策定しているが、カーボンニュートラル(CN)対応や商慣習解消などの新たな課題に取り組む必要性が生じたため、現状を踏まえて改訂を行った。

  • 2023年の米石油製品輸出量、前年比14%増のプロパンが牽引役
  • 群馬県協、石川・富山県協を訪問 被災地視察し支援金送る
  • WLGA新理事長にブラジル・ウルトラガス社CEOコスタ氏が就任
  • T&Dリース新社長に根釜健氏
    T&Dリース(本社・東京)の新社長に、1日付で根釜健氏が就いた。佐野敏雄前社長は同日付で退任した。
    根釜健(ねがま・たけし)氏 1987年4月太陽生命保険入社。2009年資金運用部長、10年運用企画部長、12年T&Dホールディングスリスク統括部長、15年同社執行役員、17年太陽生命保険取締役執行役員運用企画部長、19年4月同社取締役常務執行役員などを経て、24年4月から現職。1963年8月18日生まれ、60歳。
岩谷産業とコスモ、水素ステーション

京浜トラックターミナルに

左から初充填に臨む山田茂・コスモエネルギーHD社長、間島寬・岩谷産業社長、ボタンを押す村瀬佳史・エネ庁長官

岩谷産業(本社・東京、大阪、間島寬社長)とコスモエネルギーホールディングス(本社・東京、山田茂社長)は8日、日本自動車ターミナルが運営する国内最大のトラックターミナル、京浜トラックターミナル(東京・大田区平和島)内に、キタセキが運営するコスモ系列の京浜トラックターミナル平和島SSに併設するかたちで「岩谷コスモ水素ステーション平和島」を開設し開所式を開いた。昨年2月に両社グループが設立した岩谷コスモ水素ステーション合同会社の第1号案件となる。

  • サイサン、岡山県に拠点進出 セキサン(津山市)を傘下に
  • 健康経営有料法人に業界から多数認定

首都圏版

八王子市、給食センター5カ所にLPガス設備導入へ 

災害時の食支援 都協の訴え実る

給食センター入り口に設置された980㌔㌘バルク3基

八王子市学校給食センター楢原の回転釜。うち左下の1台がガス釜

加藤髙白相談役

八王子市(初宿和夫市長)は2020年から今年にかけて市立中学37校のうち30校に給食を提供する給食センター5館の整備を進めており、すべてにLPガス仕様の厨房設備が導入される方針だ。防災計画では災害時の食支援を担う施設と位置付け、発災後4日目以降に回転釜などを活用して近隣避難所への応急給食を行う。公共施設へのLPガス常設を訴えてきた加藤髙白・東京都LPガス協会相談役(元副会長)の草の根活動が実った。首都圏の都市ガス供給エリアにある給食センターでLPガス厨房設備が採用された事例は珍しい。

  • 大洋商事(横浜市)、羽田国際線ターミナルのフードコートにLPガス供給
  • 前橋ガス協組が消防署へ衣類乾燥機寄贈 小川晶市長から感謝状

地方面

北海道=札幌アポロ、「ハウスドゥ」事業好調 

本業とシナジー

ハウスドゥ宮の沢駅前店。エネルギー販売との相乗効果を上げながら業績を伸ばしている

札幌アポロ(本社・札幌市、櫻井茂雄社長)は2018年に参入した不動産仲介事業を好調に展開している。ハウスドゥ加盟店として19年にオープンした札幌市西区のハウスドゥ宮の沢駅前店がLPガスと住宅事業の親和性の高さもあり、同区を中心とする地域一帯に浸透する。

東北=若松ガス、衣類乾燥機を昨年度183台販売 

今期は電化と集合住宅へ提案強化

イベントに「乾太くん」を出展する際はいつもガスレンジャーが一緒。こうしたPR効果もあって累計販売台数は734台に到達した

若松ガス(本社・会津若松市、小山征弘社長)はプロジェクトをつくって2019年度からガス衣類乾燥機の普及に取り組んでおり、昨年度は前年度より34台多い183台を販売した。これで累計販売台数は734台になった。今年度はオール電化住宅と集合住宅への提案を強化する方針だ。

  • 東北=東邦アセチレン、「エスプーマ」用ガスを倍増産へ千葉新工場新設
中部=℮パートナーとやま(富山市)、創業記念式典行う 

配送通じて地域貢献へ

酒井智俊社長

eパートナーとやま(本社・富山市、酒井智俊社長)は1日、富山市の本社で創業記念式典を行った。初日の配送業務終了後に行われた式典には酒井社長以下取締役5人と同社社員が出席した。酒井社長はあいさつで「安心・安全にプロパンガスを安定供給するためには社員一人ひとりが今まで培ってきた知識や経験、何よりも配送を通じて地域に貢献するという使命感が不可欠だ。皆で力を合わせて働き甲斐のある会社を目指していきたい」と述べた。

近畿・四国=ダイネン(姫路市)、業務効率化と改革推進 

工事部門確立 人員最適配置 災害対応提案も強化

ダイネン(本社・姫路市、定信良典社長)はLPガス事業環境が変化することに対応し、業務の効率化と改革を行っている。集中監視を機に人員配置を見直し設備センターを開設、工事部門を確立した。開閉栓や定期点検などの業務はカスタマーセンターがスケジュールを管理してマンパワーを最適配分する。営業面では業務用、工業用を中心に災害対応提案を強化する。

  • 近畿・四国=伊丹産業、パ・リーグ開幕戦を協賛 グッズ配布、PRブースも設ける
中国=山陰酸素、「ガスらぶフェア」の展開

50周年キャンペーンも実施

山陰酸素工業(本社・米子市、並河元社長)は今年度もヤマサン会販売促進事業「山陰ガスらぶフェア24」を実施する。今年度は「Next Select Continued~未来のために今できること~」と銘打ったLPガスへ燃転・機器更新導入による低炭素化・省エネキャンペーンと、ガス衣類乾燥機拡販キャンペーンを実施する。さらに、ヤマサン会が6月に創立50周年を迎えるため「全山陰ガスらぶ選手権」と銘打った新規顧客獲得と主力商材拡販を目的とした記念キャンペーンを展開する。

九州=ダイプロ、70周年の節目に飛躍 

実検針5万戸必達へ

全コンテストで最も優秀なベスト・オブ・ザ・ベスト賞は宮下和樹氏が受賞した㊦新会社「ダイプロ・ホーム」が4月1日付で始動した

小野日出明社長

山田耕司会長

ダイプロ(本社・大分市、小野日出明社長)は3月24日、大分市の大分県総合社会福祉会館で2024年度の経営方針を発表した。この日はグループ創立記念日に当たり、70周年を迎えテーマを「未来へのチャレンジ基盤の再構築」、自己挑戦を「実践と成果」と掲げた。取引窓口8万件、実検針件数5万戸など主軸の方針はぶれることなく目的達成に全力を挙げる。

住設・新技術

マイコンメーターの前期生産174万個超 

1割減 需要ボトム期も検討

日本LPガス機器検査協会(LIA、葛西信二理事長)は2023年度のマイコンメーター第2検査合格数をまとめた。23年度はマイコンメーターの検満延長に伴う3度目の需要谷間期でボトムの年度に当たったが、合計は前年度比10・0%減の174万3880個で、期初予測の160万個を10万個超上回った。

  • ガス警報器工業会、「リメイク」運動スタート
  • 非常用発電機が更新期に 有事に備え健全性担保
  • エフ・ユー(東京)、荒井英昭常務が社長に昇格
    ガス業界に特化したコンサルティングや人材派遣、研修を手掛けるエフ・ユー(本社・東京)は1日付で荒井英昭常務が社長に就任した。
    荒井英昭(あらい・ひであき)氏1979年4月東京ガス入社。2007年導管ネットワーク本部導管部長、15年常務執行役員広域圏営業本部長、16年同地域本部長、17年常勤監査役などを歴任。22年4月エフ・ユー入社。23年から常務技術統括部長。

最近の記事一覧プロパン・ブタンニュース一覧