石油化学新聞 5383号
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 旭化成・・・LIB用湿式セパレーター 投資リスクを分散 北米30%シェア獲得へ
- トクヤマ・・・中計達成 電子先端回復ポイント 伝統事業はコスト改善
<特集>国内アクリル酸・同エステル業界
需要回復に備え競争力と高付加価値化を加速
アクリル酸とアクリル酸エステル業界は需要停滞と中国の供給過剰に起因する市況悪化に苛まれ、約2年にわたって厳しい状況が続いている。中国では今なお新増設が計画されるが、それに見合う需要回復の好材料はなく、低操業・低採算状態は当分続きそう。企業間の優勝劣敗が明確になるなか、淘汰・再編へと突入する公算も高まっている。一方、国内はメーカー3社体制のもと各社はそれぞれの強みを生かし、生き残りに向けて事業競争力に一段と磨きをかける。共通するのは固有のサプライチェーンを有すること。その高機能・高付加価値化に拍車をかけ、需要回復に万全の備えで臨む。
概況
- 中国市場、需給均衡化の道遠し
- 国内需要 高機能領域で改善
三菱ケミカルグループ
- 原料~川下 サプライチェーン構築
- 品質や供給の安定性に定評
東亞合成
- 高付加価値展開を加速
- モビリティ領域で拡販進む
日本触媒
- 最適操業 アジア3拠点で継続
- サステナブルな取り組みも
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 日本界面活性剤工業会・・・「環境対策を好機に」原田新会長が抱負
- エポキシ・・・基板向けが牽引 電気用が回復基調
- オリンなど米国のエポキシ樹脂メーカー5社・・・中台などをアンチダンピング(AD)提訴
- 国産ナフサ1~3月・・・7万2500円に下落
- 財務省貿易統計・・・2024年3月石化品輸出実績、2024年3月石化品輸入実績
- 塩ビ工業・環境協会(VEC)・・・3月のPVC、VCMの生産・出荷
- 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・3月のOPP・CPP出荷実績
- 日本化学繊維協会・・・3月の合成繊維生産・在庫量
- 化学製品値上げ
・デンカ・・・電子包材シート15円
・帝人フロンティア・・・ポリエス繊維と生地
・UBE・・・ポリアミド樹脂
・東ソー・・・PEを15円以上 CR20日から
・ジェイ・プラス・・・フタル酸系可塑剤
・DICグラフィックス・・・インキや塗料など
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 住友化学・・・プロピレンオキサイド、KBRと技術供与 世界展開に拍車
- 東友ファインケム・・・半導体関連材料 27年度から増産
- 日本ゼオン・・・川崎に共創施設 26年度開設
- 太陽インキ製造・・・技術開発拠点を開設 半導体関連など強化
- UBE・・・環境貢献品・技術に新ブランド
UBEは環境製品ブランド「U―BE―INFINITY」(ユービーインフィニティ)=写真はロゴマーク=を設定した。環境貢献度が特に高い製品・技術に付与し付加価値を高める。新ブランドは若手社員が議論を重ねて策定した。温室効果ガス排出削減でカーボンニュートラルに貢献、再生材・バイオマスを利用す省資源化やリサイクル簡易化に貢献する製品・技術が対象となる。
- 積水化成品工業グループ各社・・・発泡押出製品ISCC認証
- 日本化薬・・・クリーナー採用遅れ前期特損25億円計上
- ランクセス日本法人・・・工業用品を軸に業績回復めざす
- 信越化学工業・・・半導体向け 「ヤモリの手」模した乾式接着技術を取得
- 東レと住友ゴム・・・車いす用スロープ次世代品を開発へ
- 三菱エンジニアリングプラスチックス・・・加藤副社長が社長に
三菱エンジニアリングプラスチックスは、加藤賢治副社長が6月24 日付で社長に昇格する人事を内定した。林勝茂社長は退任する。
加藤賢治(かとう・けんじ)氏 87年東京大学大学院工学系研究科修了、三菱ガス化学入社。19年取締役、23年から三菱エンプラ副社長。福岡県出身、61歳。
- 綜研化学・・・社長に冨田取締役
綜研化学は、冨田幸二取締役が6月26日付で社長に就任する人事を内定した。福田純一郎社長は相談役に就く。
冨田幸二(とみた・こうじ)氏 92年成蹊大学工学部工業化学科卒、綜研化学入社。21年取締役上席執行役員、23年取締役。埼玉県出身、54歳。