石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

日鉄ケミカル&マテリアル・・・感光性接着剤 マイクロLED量産用に

レーザーで接着と剥離

日鉄ケミカル&マテリアルは新開発の感光性接着剤「VPA」の市場開発を加速する。マイクロLED製造における最新の量産化プロセスであるレーザートランスファー技術に最適な材料としてマーケティングを展開。顧客へのサンプル供給とプロセス提案を通じて、次世代ディスプレイの市場本格化を支援する。
VPAはパターン形成後も強い接着性を発現する一方、低エネルギーでのレーザー照射でも優れた剥離性を発揮するネガタイプのレジスト。硬化膜は絶縁性や耐熱性に優れるほか、高解像性で微細なパターン形成が可能。可視領域で優れた透明性を示す。低温プロセスに対応するため、マイクロLED製造における生産性向上や省エネルギー化にも寄与する。

トクヤマ・・・新設つくば第二研から世界へ AEM 第2世代品サンプル供給

25年度中の事業化を

つくば第二研究所

トクヤマが新設したつくば第二研究所の活動が活発化している。ライフサイエンス関連に特化した研究開発体制を整える一方、同研究所内に独自開発による水電解水素製造用の高性能アニオン交換膜(AEM)の第2世代品を生産するパイロット実証プラントを設置。世界に向けて有償でのサンプル供給を開始した。市場からの評価を品質にフィードバックし、膜と周辺部材をグローバルに供給する新事業を25年度中に立ち上げる。
つくば第二研究所は筑波北部工業団地内で既存のつくば研究所の近隣に土地・建屋を取得し、今年1月から操業を開始した。約4万5千平方㍍の敷地に研究棟と実験棟を配置。ライフサイエンス事業に関連する研究者約50人を集結させた。

  • 東邦化学工業・・・半導体微細加工用樹脂 先端品量産化し拡販 千葉で27年メド増設
  • ポリエステル・・・持続可能な供給網を 5ヵ国7社協業、環境価値を消費者に
  • 出光興産など・・・GI基金事業 アンモニア連続電解合成世界最高の速度達成 生成速度を20倍に

アンモニア電解合成反応試験

出光興産と東京大学、大阪大学、産業技術総合研究所(産総研)は、空気中の窒素と水から常温・常圧で進行するアンモニアの連続電解合成技術に関する共同研究開発で、世界最高性能となるアンモニア生成速度を達成した。
ラボスケールでの電解合成反応試験の実証となるが、100年以上の歴史と実績を持つ高温・高圧によるハーバー・ボッシュ法アンモニア合成技術に一歩近づき、これを代替するカーボンフリーな技術として大きく前進する可能性を秘める。この研究開発は出光興産を幹事会社とするNEDOのグリーンイノベーション(GI)基金委託事業として21~28年度(予定)の期間で実施されている。

  • ダイセル・・・医療機器類、無針注射器を軸に 30年売上高100億円超へ
  • 東レ・・・高速非破壊X線検査対応パネルを発売

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リケンテクノス・・・遮熱フィルム エアコン効率アップ

窓ガラス用の性能向上

リケンテクノスは自動車や建築物の窓ガラスに貼り合わせる遮熱フィルム「ICE―μ(アイスミュー)」の遮熱性能を10~20%高めた新製品「RE」を開発した。自動車や建築物のエアコン効率アップにつながる利点を訴求し、拡販を図る。有償販売を一部開始した。

  • DIC・・・硫黄系極圧剤、藻類油由来品投入へ 体制整備し26年に
  • 三洋化成工業・・・人工タンパク質上市へ 25年度メド 創傷向け企業治験完了

三洋化成工業が京都大学と慢性創傷の治療目的で共同開発した人工タンパク質「シルクエラスチン」スポンジ=写真=の企業治験が完了し、その有効性と安全性の両面で良好な結果が確認された。三洋化成はこの結果を受けて、同製品の製造販売承認と医療機器としての薬事承認の申請を行っており、25年度中に国内での上市を目指す。同製品が薬事承認されれば、日本初の遺伝子組み換え技術を用いた医療機器となる。シルクエラスチンは、カイコが産出する天然絹糸の原料で繊維状のタンパク質であるシルクフィブロインと、弾性線維を構成するタンパク質あるエラスチンの部分配列とを組み合わせ、遺伝子組み換え技術により作製された人工タンパク質。

  • 第一工業製薬・・・イオン液体を拡大 帯電防止剤用PFAS規制を視野
  • ダイセル・・・機能フィルム、新製品開発も 亀岡工場を最大活用
  • 理研計器・・・半導体、石化向けなど携帯毒ガス検知器発売
  • 積水化学工業・・・耐傷や伸縮性に優れたPE管発売
  • テラドローン・・・三井海洋開発とドローン共同研究
  • UBEマシナリー・・・ダイカスト機で新製品 EV化へ対応
  • セーレンと福井大・・・学習用の超小型衛星教材を開発
  • 東ソーと産業技術総合研究所・・・常圧低濃度COからDECを合成
  • サンディック・・・ファミマ容器にBOPSが採用

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日本化薬・・・半導体関連、間口広げ供給強化

戦列拡充進む

デジタル化を背景に半導体市場の拡大が見込まれるなか、日本化薬は半導体製造に関連する製品の品揃えを拡充して間口を広げるとともに、供給体制を強化して事業拡大を加速させる。環境対応型の半導体封止材用で世界シェア首位のエポキシ樹脂を突破口とする。

  • 日本化学繊維協会・・・新会長に東洋紡竹内社長 競争力ある業界に
  • JOGMEC・・・化学企業などCCS先進事業 今期9案件を採択
  • トクヤマと鈴木商会・・・太陽光パネル再生連携スキーム検討
  • ブリヂストン・・・創業の地でバイオ共同体活動に参画
  • 東京ガス・・・触媒探索技術 米新興に出資
  • エフピコ・・・容器原料を再利用 リテールPと協働
  • エフピコ・・・広島カープと連携 廃PETボトルを透明容器に再生
  • ベンゼン7月ACP・・・30㌦安の1065㌦
  • 日本ソーダ工業会・・・2024年5月のソーダ工業薬品需給状況、2024年5月カセイソーダ出荷内訳
  • 日本プラスチック板協会・・・5月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、5月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績、5月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績
  • 日本化学繊維協会・・・5月の合成繊維生産・在庫量
  • 化学製品値上げ
    ・住友化学・・・MMAを23円
    ・ジェイ・プラス・・・アジピン酸系可塑剤
    ・KHネオケム・・・PM系を40~50円
    ・カネカ・・・樹脂改質剤22日から
    ・デンカ・・・OPSなど19円以上 電子包材シート24円
    ・住友ベークライト・・・PCなど15%以上

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ダイセル・・・ナノダイヤ、CO2還元実装へ

商業工程で検証

ダイセルは独自開発の爆轟(ばくごう)法ナノダイヤモンドを活用して得る一酸化炭素(CO)を自社の酢酸製造設備に応用するため26~27年度に、商業生産プロセスを対象にパイロット規模での検証へ取り組む考えだ。カーボンネガティブの実現につながる革新技術として、30年には網干工場(兵庫県姫路市)で一部設備への実装を目指す。

  • ユニチカ・・・ポリエステル製造受託を拡大 重縮合ポリマー増強
  • 中央化学・・・5ヵ年中計、営業益33倍の26億円に
  • ダイセル・・・自社協賛イベントに3D印刷トロフィー
  • JSR・・・新体制スタート 「合成樹脂にも投資継続」

JSRが6月25日付で上場廃止となり、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)グループで投資判断を担うJICキャピタルの傘下に入り新経営体制に移行した。主力の半導体材料事業やバイオ医薬品開発・製造受託などのライフサイエンス事業を短期的な業績への影響にとらわれずに大きく拡大するのが主な狙いだが、JSRのエリック・ジョンソン社長は会見で、合成樹脂事業について「決して重要ではないわけではなく、引き続き投資をする」との考えを示した。【写真】共同会見に臨んだエリック・ジョンソン社長(左)とJICキャピタルの池内省五社長

  • クラレ・・・MMAと成形材料、生産能力を削減 新潟、来年7月メド
  • DIC・・・FC電極触媒無機材料開発
  • デンカ・・・事業創出の糧に 今期も社内コンテスト
  • 島津製作所・・・抗体医薬分析、前処理を自動化 住友ベークライトがキット供給
  • レゾナック・・・EV向け石綿不使用ブレーキパッド開発
  • 横浜ゴム・・・乗用車用タイヤ工場中国杭州で移転増設 2年後稼働
  • 東洋紡・・・大塚化学と医薬品製造用分離膜デバイス共同開発へ
  • 東洋紡・・・異種臓器移植用中空糸膜を提供
  • 住友ベークライト・・・ポリスチロール樹脂製販を子会社に移管
  • タキロンシーアイ・・・光学用PCプレート来年3月で生産終了
  • 三井化学・・・活材ケミカルを田中藍に譲渡

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