総合面
第7次エネ基本計画策定に向けエネ団体にヒヤリング
国による資源・燃料確保策求める
総合資源エネルギー調査会基本政策分科会(分科会長=隅修三・東京海上日動火災保険相談役)は8月30日に開いた第61回会合で、第7次エネルギー基本計画策定に向けてエネルギー供給事業者団体などにヒアリングした。各団体は現行エネ基に引き続きS+3E(安全性、安定供給性、経済効率性、環境適合性)の明記を求め、国による資源・燃料の確保策を要望した。
パナソニックとヤンマー、来年4月に新社設立へ
GHP室外機の開発・製造で協業
握手するヤンマーホールディングスの山本哲也社長(左)とパナソニック空質空調社の片山栄一社長
パナソニックホールディングスのグループ会社であるパナソニック空質空調社(本社・東京、片山栄一社長)と、ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマーエネルギーシステム(同・尼崎市、山下宏冶社長)は8月30日、GHP室外機の開発と製造に関する新会社「パナソニック・ヤンマーGHP開発製造」を設立すると発表した。新会社の設立時期は2025年4月を予定する。協業を通じてGHP開発と製造の効率化を図り、BCP対策や次世代低炭素エネルギーの活用といった社会要請への対応を進める。
- 経産省、LPガス器具試買テスト結果発表 輸入品19機種で不適合
- ミライフ西日本、石川県珠洲支店新事務所竣工「復興への土台完成」
ミライフ西日本(本社・大阪府、中川進弘社長)は4日、珠洲市の珠洲店(八島和成店長)の新事務所の竣工式を行った。中川進弘・ミライフ西日本社長はじめ幹部役員らが出席。昨年着工していたが、今年1月の能登半島地震で工事が遅れようやく完成した。被災した敷地内の充填所は停止中で、補助金を活用して年内の再稼働を目指している。 新事務所は、耐震設計の2階建てで建物面積78・39平方㍍、延べ床面積162・51平方㍍。1階は応接室・控室と倉庫、2階は事務室、書庫などで構成。屋上は津波発生時に緊急避難のできるスペースを確保、バリアフリー設計とした。空調には、ヤンマーエネルギーシステム製の電源自立型GHP20馬力1台を採用し、緊急時でも電力が賄える体制を整えた。【写真】完成した珠洲支店。屋上には津波からの避難スペースを確保
台風10号に伴い8月28日に竜巻が発生した宮崎市赤江地区では、宮崎液化ガス宮崎事業部と南九州マルヰ宮崎営業所に甚大な被害が出た。宮崎液化ガスは突風で充填所の屋根の約半分が吹き飛び=写真=、がれきが事業所を直撃し外壁や窓ガラスが損壊したが安定供給を確保している。幸い人的被害もなかった。(3日午後1時撮影)
- 9月CP、プロパン15ドル高の605ドル・ブタン25ドル高595ドルに
首都圏版
GHPフォーラム東京開催 強靭化とCN両立へ
公共建築物をGHPでZEB化
GHPコンソーシアム(清水尚之理事長)は2日、東京・港区の東京都立産業貿易センター浜松町館でGHPフォーラム東京会場を開いた。公共建築物のZEB化とその利点、GHPによるBCP対策事例などを聴いた。
今年のGHPフォーラムは6月の札幌会場を皮切りに広島、福岡、名古屋、大阪で開催し東京は6都市目。「カーボンニュートラルとレジリエンス GHPによるエネルギー問題への貢献を考える」をテーマに、東京会場では75人が聴講した。 基調講演は目黒満雄・資源エネルギー庁資源・燃料部燃料流通政策室課長補佐の「LPガスに係る政策動向について」、技術講演は安孫子徹・GHPコンソーシアム技術顧問の「Carbon Neutral&Resilience GHPによるエネルギー問題への貢献を考える」。このほか保坂徹也・山梨県富士川町管財課建築専門員が、新築したZEB庁舎にGHPを配備した事例を紹介した。
サンリン会、女性向け研修会開く
実演通じガス機器熟知
リンナイの最新製品について研修した
サンリン(本社・長野県山形村、塩原規男社長)の販売店組織サンリン会(羽賀秀樹会長)は8月27日、松本市のリンナイ松本営業所で女性会員向け研修会を開いた。ガス衣類乾燥機「乾太くん」や刷新したビルトインこんろ「デリシア」などの最新機器を、実演を交えて研修した。
澁谷賢太郎氏
サンリン営業本部ガス事業部の澁谷賢太郎副部長はあいさつで「モノ売りからコト売り、とよく言われるようになった。金額のメリットだけではなく『お客さまの生活がどのように変わるか』をイメージしてもらうことが重要になっている。きょう商品を体験したからこそ伝えられる魅力があると思う。研修で得たことを、お客さまへのアピールポイントにしていただきたい」と求めた。
栃木県プロパンガス商業協同組合、地域で頼られる存在に
LPWAで保安高度化
大出雄一理事長(中)、八木澤昭三前工場長(右)、早山豊工場長
日光市に本部を置く栃木県プロパンガス商業協同組合の事業内容はLPガスなどの共同購入、オートガスの販売、公共施設へのLPガス納入、配送代行など多岐にわたる。大出雄一理事長、八木澤昭三前工場長と後任の早山豊工場長に現況と展望を聞いた。
―組合の成り立ちをお聞かせください。
大出 1959年に市内のLPガス事業者が組合を創立。当時は流通商品の不足に悩まされており、メーカーとの安定取引と設備の拡充に努め、組合員が依存できる経営形態の確立を目指した。 65年に現在地で業務を開始し、66年にはオートガススタンドを併設。94年に若杉住宅向けに簡易ガス事業を始めた。2002年に関東経済産業局から表彰された。
―保安に対する取り組みについて。
八木澤 当組合は充填能力300立方㍍/日以上の設備を備える。充填所の運営と組合員に対する保安の確保・充実の二つを両輪として業務を遂行している。保安教育の一環として勉強会を年に6~7回実施している。集中監視サービスをテーマにした際には会員17社中16社が参加した。
―特に重視する分野は
- 日本ガス協会、CNガスを「カーボン・オフセット都市ガス」に名称統一
- 東上ガス、トマト生産会社を継承 農業事業に参入
地方面
北海道=真面目な事業者歓迎
道懇談会、商慣行是正へ理解促進
LPガス振興センター主催の北海道地方LPガス懇談会(座長=大島寿美子・北星学園大学教授)が8月29日、ウエブで開かれ、販売事業者、消費者、行政が活発に議論した。LPガス法改正省令の実効性確保に向けた意見や提言に加え、真面目に取り組む事業者を評価する仕組みを要望する声が上がった。
東北=青森県協東青支部が炎の出前教室
子供たちにワクワク感
3時間目で先生役を務める鴻巣直樹・道協網走支部長
青森県LPガス協会東青支部(對馬真人支部長)と同支部青年部(白鳥剛三部会長)は8月29日、青森市立戸山西小学校で「炎の出前教室」を開いた。5年生2クラスに火起こし体験などを通じ、エネルギーの大切さを伝えた。同青年部にとってはコロナ禍で停止していた対外的な活動の再開第1弾で、これを手始めにほかの小学校でも開催していきたい考えだ。
4時間目で先生役を務める白鳥剛三青年部会長
コロナ禍前は、小学生を対象に市内のENEOSグローブガスターミナル青森ガスターミナルで輸入基地見学会を実施していた。コロナ禍明けの活動再開に当たっては、LPガスのPRにつながるプログラムとして炎の出前教室を選んだ。
- 中部=東液供給センター、5年ぶりの配送競技に12選手 実務歴1年の堀氏に栄冠
中部=パロマ、名古屋市立小の4年生全員に防災手引書を配布
「もしものための防火ハン ドブック」
パロマ(本社・名古屋市、小林弘明社長)は1日の「防災の日」に合わせて名古屋市立小学校全265校の4年生約1万8千人に「もしものための防火ハンドブック」=写真=を配布した。同書は火事を防ぐために備えてほしい物や身の回りの出火原因のチェックポイントなどの予防措置、火事が発生した場合の対応などを学ぶことができる。子供が理解するだけでなく家庭での話し合いや家族でともに取り組むことを促している点が特徴だ。
同社はハンドブックを活用し消防署と共同で「火災の知識を深める授業」を小学校で開講している。授業は、消火器の操作やガスこんろに触れる体験を通じ火災に対する意識を向上させることを目的としている。同社は「防災・防火の一助となるよう継続的に活動していきたい」としている。
近畿・四国=イーエルジー(東大阪市)、2024 年方針 質量販売の安全担保
出張で緊急時対応講習
イーエルジー(本社・東大阪市、米島周作社長)は6月から質量販売緊急時対応講習の「出張講習会」を本格化している。受講希望者に応じ、講師の米島社長が現地に赴いて▽LPガス基礎知識▽各種設備の機能・取り扱い▽緊急時の対処方法▽LPガス法などの関係法令―を講義するもの。8月までに神奈川、大阪、広島、茨城で実施し、合計約100人が受講した。米島社長は「これからまだまだ需要は増えるだろう」と手応えを感じている。
中国=山陰酸素、JGEトークコンテスト社内予選会開く
野上氏が中四国大会に
優勝した野上日菜子氏(前列中央)ら出場者
山陰酸素工業(本社・米子市、並河元社長)は8月7日、本社で2024年度JGEトークコンテスト社内予選会を開いた。6人が出場し、安来支店LPガス課の野上日菜子氏が優勝した。野上氏は11日に岡山市のホテルグランヴィア岡山で開かれるJGEトークコンテスト中四国大会に出場する。
三輪淳二氏
開会式で三輪淳二取締役常務執行役員営業本部長は「JGEトークコンテストは社内の行事で最も楽しみにしているイベントの一つ。今回のテーマはLPガスによる快適なセカンドライフ。顧客設定が私の家と似ており、若々しい6人の出場者がどのような提案をしてくれるのか、とても楽しみにしている。五輪と同様、コンテストも出場することに意義がある。支店の期待を背負い緊張していると思うが、緊張感を楽しんで競技に臨んでほしい」と激励した。
九州=田島(佐賀市)、夏のリフォーム展盛況
相続・ペットセミナーも
TOTO佐賀ショールームで開いたリフォームイベント「TAJIMAの夏休み」。ニーズの掘り起こしや商談を活発に行った
田島(本社・佐賀市、田島広一社長)は7月27~28日、佐賀市のTOTO佐賀ショールームでリフォームイベント「TAJIMAの夏休み」を開いた。顧客を中心に周知・集客し2日間で53組98人が来場した。
TOTOの協力の下、ショールーム内の水回り住設機器や併設のLPガス機器などを訴求した。フェア当日から8月末までをキャンペーン対象期間とし、リフォーム顧客を中心にチラシ4千枚を配布。以前から周知してきた「省エネキャンペーン2024」の活用を促し、需要開拓を図った。 会場リンナイのハイブリッド給湯器、衣類乾燥機、ビルトインこんろなどガス機器展示コーナーを特設したほか、室内犬用のフロアコーティングや光熱費削減に役立つ内窓などペットリフォー商材を訴求した。関連会社リライフのブースも設け、同社が取り扱う料理道具や生活用品を展示し社業をPRした。
特集記事 <九州LPガスタンク基地マップ>
- 設置場所・社名・所在地・規模・系列(福岡・佐賀・長崎編)
住設・新技術
スマートビリングサービス、ワンストップで料金収納
LPガス事業者の負担軽減へ
スマートビリングサービス(=SBS、本社・東京、神谷薫社長)は、LPガス事業者に対して「Smart 収納代行サービス」を提供する。請求から入金まで料金収納に関する業務をワンストップで請け負い、請求関連業務の負担を大きく軽減する。豊富な決済手段を魅力的な手数料で提供し、適格請求書(インボイス)や改正電子帳簿保存法への対応も支援する。決済業務とその周辺で、LPガス事業者が抱える課題や悩みの解消に力を大きく発揮する。
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- コロナ、狭い場所に対応の壁掛け暖房「ウォールヒート」販売 トイレにも設置が可能