プロパン・ブタンニュース

総合面

アストモス配送コンテストに各地代表が出場 安全配送の技術再確認

各地代表が出場 森原、佐々木氏に栄冠

松園智郎執行役員

アストモスエネルギー(本社・東京、山中光社長) は11日、東京都新宿区のiMAGE STUDIO109のスタジオ内で「配送コンテスト」を開いた。グループの配送関係会社を対象に11社11人が出場し、2ブロックに分かれ筆記試験や容器交換と保安点検を行った。Aブロックでは最優秀賞にアストモスガスセンター四国の森原寛之氏、Bブロックではアストモスガスセンター東北の佐々木康太氏が栄冠に輝いた。また、優秀賞にアストモスガスセンター広島の世良有蔵氏とアストモスガスセンター岩手の中野敬氏が選ばれた。

最優秀賞に輝いた森原寛之氏(Aブロック)

最優秀賞に輝いた佐々木康太氏(Bブロック)

  • 橋本産業、マルハ会対象の秋季研修会で成功法則など学ぶ 〝強存強栄〟の精神で
<トップインタビュー>静岡県LPガス協会・渡邊芳隆会長

事業者の将来見据える

課題対応 個々の事業展開支援
静岡県LPガス協会は、5月27日の24年度定時社員総会で、新会長に渡邊芳隆副会長(中屋代表取締役社長)を選任した。13代目(再任含む)会長となる。足元では取引適正化の省令改正、東海・南海トラフ地震や豪雨対策など激甚化する災害対応、中長期的にはカーボンニュートラル、少子高齢化など課題が山積するなか、歴代会長が推し進めてきた保安・防災事業を踏襲しつつも、「消費者視点に立った取引の適正化」や少子高齢化時代を睨んだ小売事業の在り方など、独自の政策も視野にある。
◇  ◇ ―会長に就任して。抱負をお聞かせ下さい。
会長に就任するに当たって、四つの柱を掲げた。第一の柱は「消費者視点に立った取引の適正化」で、無償貸与や貸付配管などLPガス商慣習の見直し、過大な営業行為の制限や三部料金制徹底など省令改正への対応。LPガスは他のエネルギーに比し、個別供給で保安業務を通じてお客さまとの接点も多く、お客さまの信頼なくして業界の発展はない。各種講習会やセミナーを通じた意識改革、関係行政との連携強化により、透明で公正な取引環境の整備を進めていく。
第2の柱は

首都圏版

全国東計会、選択制料金を提案 

ガス体エネ普及促進へ 計量の価値向上 ガス体エネ普及促進

東洋計器(本社・松本市、土田泰正社長)は10日、松本市のホテルブエナビスタで第8回全国東計会を開いた。11地区の各地東計会の全国大会として5年に1度開くもので今回は「計量の価値を高めて」をテーマに全国から約480人が参集。LPWA端末「IoT―R」で取得したビッグデータによるDX推進を軸とし、三部料金制に対応した料金メニューの構築など、ガス体エネルギー産業の発展に向けた指針を共有した。

  • 鈴与商事、在庫管理ソリューションでエスマットと協業
  • クロスマイル(東京)、配送員の即戦力若手紹介 物流特化のDX支援も
  • オブリック、創業80周年記念 富士宮市にLPガス発電機

    篠原松太郎社長(前列左から2人目)が須藤秀忠市長(右隣)に目録を手渡した

    オブリック(本社・富士宮市、篠原松太郎社長)は今年、創業80周年を迎えたのを記念して9月26日、富士宮市にLPガス非常用発電機1台を寄贈した。寄贈したのはデンヨー製の単相100㌾、2・2㌔㌾㌂能力のインバーター可搬式発電機。これまでオブリックは市に900㌾㌂機を2017年に3台、18年に2台寄贈しており、今回は中型機を寄贈した。市は緊急災害時に対応する資機材として活用する。 篠原社長と篠原和歌子専務が市長室を訪れ、須藤秀忠市長に寄贈品目録を手渡した。
    篠原社長は「80周年を迎えることができたのは地域の皆さんの支えがあってこそ。お陰さまの感謝を込め、少しでもお役に立てればうれしい」と述べた。
    須藤市長は「激甚化する自然災害への脅威に警戒感が高まるなか、日ごろの備えが何よりも大切になっている。寄贈いただいた発電機は発災時に加え、他地域を支援する際にも活動できるので大切に使わせていただく」と謝意を表した。

地方面

北海道=JGEトークコン北海道大会

HL北海道帯広営業所の村上孝行氏がゴールド賞

8月に実施したJGEトークコンテスト北海道地区大会で、最高賞のゴールド賞に輝いた伊藤忠エネクスホームライフ北海道支社道東支店帯広営業所の村上孝行氏。持病の椎間板ヘルニアを抱えての出場で、直前まで激しい痛みから練習もままならなかった。苦しみの果てにつかんだ栄冠に表彰式で思わず号泣した姿は、会場内に大きな感動を呼んだ。

北海地区大会で、痛みをこらえながらの村上氏の演技

  • 北海道=道協青年委員会、中学支援学級で出前教室 エネの大切さ伝える
東北=監督部東北が他工事事故と雪害事故の対策要請

東液協の業務主任者研修会 エネクスHLが事例

東北液化石油ガス保安協議会(黒田隆一会長)は8日仙台市で、9日盛岡市で「業務主任者等保安研修会」を行った。関東東北産業保安監督部東北支部保安課は、他工事事故と雪害事故の対策強化を要請した。事例発表は伊藤忠エネクスホームライフ保安統括部保安課の川口憲彦課長が保安体制を紹介した。

中部=日本海ガス、北陸を安心で元気に 秋のガス展

10月末まで3会場で開催

日本海ガス(本社・富山市、土屋誠社長)は4日、富山市の自社ショールームPregо(プレーゴ)で第62回ガス展の開場式を開いた。今年は〝いつものくらしに安心を〟をテーマに、メーン会場のプレーゴほか富山地区のアピアショッピングセンター、呉西地区のアル・プラザ小杉で10月下旬まで実施する。

近畿・四国=エクセディで開発中の新技術「超低振動発電機」学ぶ(本紙研修会)

エクセディで開発中の新技術

石油化学新聞社(本社・東京、成冨治社長)は9日、自動車部品製造のエクセディ(同・寝屋川市、吉永徹也社長)と研究開発型ベンチャー企業の石川エナジーリサーチ(同・太田市、石川満社長)が共同開発中の超低振動LPガス発電機の技術研修会をエクセディ本社で開いた。近畿各地から19人が参加した。

廣瀬譲取締役常務執行役員営業本部長

エクセディの廣瀬譲取締役常務執行役員営業本部長は「皆さんには率直なご意見をいただきたい。当社は自動車部品がメーンだが、電動化の波の中で新たな商品を出し社会に貢献したい」とあいさつした。
成冨社長は「優れた技術を持つメーカーが発電機分野でLPガスに注目していただいたことがありがたい。今後さらに発展した商品が出ることにも期待する。意見を出し合い皆で発展できればと思う」と述べた。

  • 近畿・四国=<新風見参2024>滋賀県協青年委員長・青山新弥氏、県超える絆を大切に
中国=広島ガス東中国、5年ぶりにガス展 

目標超えの1646万円売り上げ

5年振りにビッグ・ローズでガス展を開いた

広島ガス東中国(本社・福山市、沖本誠司社長)は9月21~22日、福山市のビッグ・ローズで「2024ガス展プロパンダinビッグ・ローズ」を開いた。5年ぶりの開催となるガス展には479組が来場し盛況で、前売りを含めて目標を超える1646万円を売り上げた。

木曽学主任

「昨年からガス展を楽しみにしているというお客さまの声を多く聞くようになり、要望に応えるべく5年振りの開催に踏み切った。一番は謝恩。子供からお年寄りまで楽しめるイベントを用意した」とエネルギー営業部第1グループの木曽学主任は話す。 21日は恒例の「備後しんいち鬼炎太鼓」の演奏と地元ミュージシャンやダンサーによるライブ&ダンスステージ、22日は午前午後の2回、「それいけ!アンパンマンショー」、両日、共催したFUKUYAMA BASEによるタイルクラフトと廃材を使った木工体験の体験イベントも実施した。

  • 中国=<新社長登場>エネックス(宇部市)・吉田博昭氏、一番声かけられる会社へ
    6月、エネックスの社長に就任した。同社は1970年3月3日、山口県を中心にエネルギー資源から物流、カーライフ、住宅設備、環境、生活サービスまで、暮らしにかかわる事業を展開している富士商グループの1社として誕生した。グループが掲げる経営理念「ONLY ONE」の精神の下、「お客さま満足」「パートナー満足」「地域社会との調和」を追求、エネルギー供給事業を核に環境、福祉にまで視野を広げ、快適な生活環境づくりに役立つ生活総合産業を目指し、事業を展開している。同社で初めて社員から昇進し、社長となった吉田氏に抱負と方針を聞いた。
九州=三愛オブリガス九州、「オブリ杯」通じ前進 

省令改正、CN取り入れ刷新

新ビジネスモデルの構築をテーマに来年3月まで展開する

三愛オブリガス九州(本社・福岡市、宮原潤社長)は、2013年から毎年展開してきた独自のポイント対抗戦「オブリ杯~バトルオブ九州」をリニューアルする。9月18日に福岡市のホテルオークラ福岡で開いた「改正省令対応セミナー」で谷口明百営業部長が概要を発表した。
特約店の中から「九州ナンバーワンセールスを目指すコンテスト」としてスタートしたオブリ杯は、ガラストップこんろ、エコジョーズ、住設機器を対象に、コロナ禍の休止を経て昨年まで10回開催。延べ1647人がエントリーした。
10年目の節目を迎え、改正省令やカーボンニュートラル(CN)など時代の変化に対応すべきとの声を取り入れリニューアルした「オブリ杯2024~GRAB THE CHAMPIONS」は、「新たなビジネスモデルの構築」をテーマに掲げ、10月から来年3月まで展開する。▽売上部門▽新規獲得部門▽CN対応商品部門―の3部門で競う。従来のセールス対抗ではなく特約店対抗とし、顧客件数でA~Dの4グループに分け、各部門各グループ1位の特約店を表彰する。

  • 九州=産栄(福岡市)、チラシ配布し接点強化 水回りリフォーム獲得へ

コミュニティーガス特集(4~9面)

コミュニティーガス事業がサステナブルな社会にどう貢献するかを探る。頻発する自然災害への対応、カーボンニュートラルといった社会的要求の高まりは、供給形態の特性を大いに発揮できる時代が到来したと言える。既存エネルギーの脱炭素化は研究、実証段階にあり、移行期の現在は、いかに低炭素化を進めるかがカギとなる。再生可能エネルギーの太陽光発電と蓄電池を使うシステムが注目されるが、導管埋設による地震や風水害への強さ、供給源となるLPガスの復旧の速さなどを強みとするコミュニティーガスの供給基盤が大きな役割を果たすことが期待される。

コミュニティーガス協会 古野晃会長

CN見据え持ち味発揮 保安教育充実 災害対策を強化
国内経済は、昨年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類から5類に変更され、さまざまなイベントや旅行などが行われるようになった。しかし、諸物価の高騰や円安による原油高の影響などにより、社会、経済ともに依然厳しい状況が続いていると認識している。
コミュニティーガス事業を取り巻く環境は、少子高齢化や世帯人数の減少などに加え、為替が円安に進んでいる影響でLPガス価格が前年比約20%高騰するなど、大変厳しい環境下で事業を行っている。
ガス事業法などの順守について、指定旧供給地点の地点数変更などにかかる許可申請が行われていない事案が2021~23年の3年間で4件発生した。当局から4度の改善要請があったことを重く受け止め、会員事業者に対する法令順守に向けた自主点検の徹底について、周知を継続して行っていく。

持続可能な社会に貢献
・ツネマツガス=顧客接点、震災経て一層強く 更新・改修提案に拍車
・二葉商事=商材広げ満足度向上 保安・災害対策余念なく
・リビック能登=早期復旧で安心供与 4団地、復興の受け皿に
・鳴門ガス=「即湯サービス」浸透促進 燃料転換の呼び水に
・松江ガス供給=LPWA活用の見守りサービス計画 独居高齢者向けに
・西部ガスエネルギー=ベッドタウン下支え 水素構想先進地、エネファーム150世帯に設置ツネマツガス
わが社の保安施策
・群馬燃料(太田市)=週1回巡視で入念点検 社内連携も緊密に
・エネクル(草加市)=差別化要素の一つに 設備設計から保全困窮対策まで全社一元対応
・北ガスジェネックス(札幌市)=有事即応体制を確立 震度4以上で全社員出社
・広島ガスプロパン(広島県海田町)=土砂災害対策強化 24時間監視カメラ設置
・瀬川商事(奈良県三郷町)=全戸にLPWA設置 営業強化、売り上げ伸長
魅力あるコミュニティーガスに 成長へ経営基盤強化
各種運動や保安資料の作成、講習を通じた啓蒙で事故件数は減少傾向にある。防災、減災への取り組み強化が求められる一方、カーボンニュートラルに向かうなかでコミュニティーガス事業の経営基盤をどう強化していけばよいか。課題と展望を籔内雅幸専務理事に聞いた。

籔内雅幸・日本コミュニティーガス協会専務理事

―事業環境への認識をお願いします。
2023年の生産動態統計調査によると、合計販売量は前年比93・6%と低調だった。内訳は家庭用が93・1%、商業用他が100・5%。気温が前年より上昇したこと、従来の少子・高齢化、世帯人数の減少の影響はもちろん、ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢悪化に起因する輸入価格の値上がりを受け、需要家がガスの使用を差し控えたことが大きな要因と考える。
ただし、都市部への人口集中など社会的な構造変化の影響を受けているものの、地方では23年度後半の供給地点群の増加もあり、今後は調定件数の増加も期待している。
―事故状況と保安、防災への取り組みについて。 コミュニティーガス事業の24年上期(1月~6月)のガス事故発生総件数は3件で、前年同期の9件から6件減少した。段階別では製造(前年同期4件)が20年上期以来のゼロとなった。供給で2件(同2件)、消費で1 件(同3 件) 発生した。供給段階は他工事によるものが1件、サンドブラスト現象によるものが1件だった。消費の1件は需要家によるBF式風呂釜の繰り返し点火による着火事故だった。
全国コミュニティーガス事業マップ/都道府県別現勢

住設・新技術

ミドリ安全の防爆ファン作業服、暑さ軽減力評価 

ガス檢中部、量産・低廉化期待

ミドリ安全(本社・東京、松村乾作社長)が4月に発売した国内初の防爆仕様ファン付き作業服「クールファンEP」は初年度1千着の限定販売となったが、実際に使用したLPガス業界関係者は高い評価を与えている。6着を確保し酷暑の現場に即投入したガス檢中部(本社・静岡市、白砂真社長)に使用感やメリット、デメリットを聞いた。

「クールファンEP」の着用効果を確認した(ガス檢中部提供)

白砂社長は保安検査員全員の感想として「暑さを軽減する効果があった」とクールファンEPを高く評価した。防爆仕様の電池を収容するインナーとファンを内蔵するブルゾンの二重構造ながら、非防爆の空調服と同レベルの涼しさが得られたとしている。650㌘のバッテリーはインナーで背負うため、あまり重さを感じないという。
一方で改良の余地もある。チョッキ型のインナーを着た後に、机に広げたブルゾンとケーブルをつなげて着るため、慣れるまで準備に時間を要する。設備の下に潜るなど現場での動き方によってはケーブル接続部が外れやすく、知らない間に温度が上昇し再接続が手間になる点も指摘する。

  • ホームハイテック、容器囲い美観向上の20キロ2本用「カバーるくん」発売
    ホームハイテック(本社・羽曳野市、森川正彦社長)は11月1日、LPガス容器専用の簡易型カバー「カバーるくん」を発売する。20㌔㌘容器2本に対応する製品で、現行設置の容器をパネルでコの字型に囲い、外観イメージを向上させる商品だ。▽高級感のあるパネルで美観向上▽いたずら防止で保安向上▽ネジ・クギ不要で設置簡単▽容器交換もスムーズ――と四つの特徴がある。商品を開発した森川正人会長は「既築の建物に対し簡便に美観の向上が図れる集大成の製品」と語る。
    【写真】高級感あるパネルで美観を高めるカバーるくん。背面に備わるベルトで容器を固定。設置も簡単
島岡商事(土浦市)、LPガスと不動産業のシナジー追求 

ハウスドゥに加盟機に急成長

島岡祐介部長

島岡商事(島岡宏明社長)は不動産事業を35年にわたり展開し、自社所有する賃貸物件にLPガスを供給するなど本業との相乗効果を上げてきた。大きな転機になったのは2016年6月のハウスドゥ住宅販売(本社・東京、冨永正英社長)のフランチャイズ(FC)加盟だ。ハウスドゥ土浦南を担う島岡祐介部長にFC加盟のきっかけやメリット、今後の展開を聞いた。
―ハウスドゥFC加盟の経緯は。
父の宏明社長が宅建免許を取得して1990年に不動産事業を開始した。当初は不動産業者が紹介した物件を買ったり、お客さまを紹介したり、自社で買って転売することが年に数回程度だった。当社が運営するガソリンスタンドも競争が激しくなって単価や客数が減り、自動車の燃費向上、人件費の上昇などで収益が厳しくなった。今後を見据えると当社が持つ武器の中で最も伸びしろがあるのは不動産事業だと考えた。だが競合する地場の不動産会社や大手FCなどにはネームバリューもノウハウもある。太刀打ちできるか不安だった。そこでFCの看板を借りるのが得策と判断した。

島岡商事が運営するハウスドゥ土浦南

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