プロパン・ブタンニュース

総合面

元売国内販売量、10~12月は家業用微減

暖冬が影響、需要開拓を

日本LPガス協会(田中惠次会長)によると、10~12月の国内元売販売量は337万6329㌧と前年同期比3・7%減で、化学原料用の31・5%減となったが、都市ガス用と自動車用の伸びが減少幅を抑えた。最終消費まではタイムラグがあるが、暖冬でようやく12月から気温が下がり始めたこともあり、家庭業務用は微減となった。機器の省エネ化などが進むなか、引き続き、家庭用はもとより空調やボイラーを含む工業用・業務用の需要開拓が求められる。

  • エネファーム普及へ全L協と日協がトップセミナー
  • サイサン、テレビCM全国公開 ブランド総称「エガウォ」発信
  • 伊藤忠エネクス、新社長に伊藤忠商事から田畑信幸氏

伊藤忠エネクス(本社・東京)は2月20日に開いた取締役会で、親会社伊藤忠商事の田畑信幸上席執行理事化学品部門長を社長に迎えるトップ人事を内定した。田畑氏は4月1日付で顧問に就任し、6月開催の定時株主総会をもって社長に就任する予定。田朋史社長兼社長執行役員CEOは退任し、伊藤忠グループの中古車販売会社WECARSの代表取締役会長CEOに就任する。
田畑信幸(たばた・のぶゆき)氏 1990年東北大学工学部化学工学科卒、伊藤忠商事入社。2018年4月合成樹脂部長、21年4月化学品部門長、22年4月執行役員、24年4月から上席執行理事。1968年1月5日生まれ、57歳。

<トップインタビュー>マルエイ・澤田正社長、ワクワク生む会社に

「継承と飛躍チャレンジ 2035 」

マルエイグループは今年、創立140周年を迎えた。1885年(明治18)に芋栄商店として産声を上げて以来「皆さまの産業と暮らしに奉仕する」の精神は現在も脈々と受け継がれている。大きな節目となる年にグループの中核企業であるマルエイの社長に就任したのが澤田正氏。13日に40歳の誕生日を迎える青年社長に次世代に向けたビジョン・戦略を聞いた。
◇   ◇
―新社長に就任された率直な感想をお聞かせください。
身の引き締まる思いだ。覚悟を持ってやっていきたい。先代から襷を渡していただいて、それを将来世代につなげて、永続的発展をしなければならないと思っている。当社に関わる方々に笑顔で幸せになっていただきたいという覚悟だ。
―社長就任に当たり、新しくビジョンを掲げられました。
この機会に改めて当社の企業理念である「エネルギーと快適生活提案事業を通じて永続的発展的な幸せ社会の創造」について自分なりに再度考察してみた。私なりの言葉に置き換えたものが新ビジョン「未来の産業と暮らしと人生に新しいワクワクを提供できる企業となる」だ。
当社の原点の一つは澤田榮治前会長の「午前七時の仕事に生きる」ということだと思っている。これから世に出てくるお客さまに喜んでもらえる商材を一番にお客さまに提供して喜んでいただくということだ。こうした原点は決して変えてはいけないという思いがある。
―具体的には。

首都圏版

全12校中11校の小中学校体育館にLPガス仕様GHP

埼玉県吉川市

室内機8台を取り付けた関小学校の体育館

吉川市(中原恵人市長)は市立小中学校全12校のうち、11校の体育館空調としてLPガス仕様GHPの設置工事を進めている。当初は都市ガスで計画していたが、緊急防災・減災事業債を利用するため災害に強いLPガスを採用した。災害時に備え電源自立運転型GHPを配備し、停電時にも避難所機能を維持する。

室外機は20馬力3台。低平地に立地するため体育館の高さまで基礎をかさ上げして設置した

  • 三愛オブリガス東日本、改正省令セミナー開催 顧客対応策を考える
  • 茨城県、予算案にLPガス料金支援 一部自治体は体育館空調も
  • 長野県の五味レジャー産業がガスワングループに

    川本知彦・サイサン代表取締役副 社長(後列左から3人目)、渡邊 光社長(同4人目)、五味孝子代 表取締役会長(同5人目)ら

    サイサン(本社・さいたま市、川本武彦社長)は五味レジャー産業(長野県長和町)の発行済み株式100%を取得し、同社は2月1日からGas Oneグループ入りした。グループの長野県内拠点はサイサン8営業所、グループ会社4社となり、県内のサービス網が拡充する。 五味レジャー産業は1967年に創業し50年以上にわたりLPガス、ガソリンタンド事業を展開してきた。概要は▽所在地=長野県長和町大門3518―2445▽代表者=五味孝子代表取締役会長、渡邉光社長▽事業内容=LPガス、ガソリンスタンド、灯油配送、器具販売―など。今後はシナジーを生かしてより安定した供給体制を築き、グループの多彩なサービスを提供していく。

地方版

北海道=道協石狩、厳冬期防災訓練に参加 

札幌市初の市民参加型で宿泊体験も伴う

訓練開始を前に、こんろ状態を確認する森副委員(左)と工藤事務局長

北海道LPガス協会石狩支部(田中明支部長)は2月21~22日にかけて札幌市立札幌開成中等教育学校で行った札幌東区厳冬期防災訓練に参加した。同市が宿泊体験を伴う厳冬期の防災訓練を実施するのは今回が初めて。石狩支部は非常食用のお湯を提供するなど最後の砦としてのLPガスの優位性を示した。

東北=イワタニセントラル東北、5県で業務用向けセミナー 

省エネや災対力など解説

イワタニセントラル東北(本社・仙台市、安田克則社長)は2月3~21日、5県5会場で、業務用施設や工場などの管理担当者を集めて、LPガス設備の省エネ性や節電効果、災害対応力を説明するセミナーを行った。各種補助金を活用できることも伝えながら、それぞれの地元の多数の導入事例も紹介した。会場に来られない人向けに3月末まで、対面やオンラインでの個別相談会も行う。

中部=愛知県協一宮、市に学校体育館へのLPガス仕様GHP導入を要望

空調と災害対策を

愛知県LPガス協会西部支部一宮分会一宮LPG店会(鈴木篤会長)は2月17日、一宮市役所で中野正康市長に学校体育館空調へのLPガス仕様のGHP導入実現に向けての要望書を手渡した。同行した岩谷産業中部支社の担当者からも中野市長に対して、平時の体育館空調と災害対策でLPガス仕様のGHPとLPガス仕様の非常用発電機を導入することが有用であると説明した。

  • 中部=富山県、重点政策に学校体育館空調整備予算 特別支援学校から順次
近畿・四国=京都府八幡市、全小中学校12校体育館にGHP採用

 7校はLPガス仕様に

目録を手にする畑彦会長川田翔子市長

八幡市は6年間かけて全小中学校12校の体育館に電源自立型GHPを採用、今年度で設置を完了した。7校がLPガス仕様であり、そのうち5校が都市ガスエリアにある。全小中学校の体育館に空調を完備した自治体は京都府初であり、都市ガスエリアであっても防災性を考慮してLPガスを選んだ事例として注目される。京都府LPガス協会(畑彦会長)は炊き出し時などに利用するワンタッチテント6張を寄贈、2月18日に市役所を訪ね川田翔子市長に目録を手渡した。
同市は2019年度から学校体育館にGHPを導入、年2校ずつ6年間の計画で事業を進めた。当初は、LPガス仕様は都市ガスエリア以外に限る方針で、3年間で3中学校・2小学校に都市ガス仕様、1中学校にLPガス仕様を設置した。
21年度に避難所機能を重視して方針を変更。都市ガスエリアにもLPガス仕様を採用し、22年度から3年間で6小学校に設置した。災害時のガス供給をフレキシブルに行うため、あえてバルクではなく、1カ所当たり18本以内の50㌔㌘容器で供給している。 当初は通常の室内機だけだったが、23~24年度に導入した4小学校は室内機と輻射パネルを併用するハイブリッド方式とした。パネルに冷媒を通して輻射熱を利用するため、ランニングコストを抑制し室外機に必要な能力を下げることができる。室内機の送風を減らせるので球技への風の影響を和らげる効果もある。

防球ガードを付けた室内機(上)と輻射パネル

LPガスGHP2台を設置した有都小学校体育館。手前は炊き出しセットと府協会が寄贈したテント

中国=島根県協、事業継続へ連携型計画を策定

3月末運用へ国の認定急ぐ

大規模自然災害が多発化・頻発化するなか、島根県LPガス協会松江支部(曽田悟支部長)は事業継続リスクに備える国の認定制度「連携事業継続力強化計画」を策定し、今年度3月末の運用を目指して認定を受ける計画を進めている。保安対策委員会(田中亨委員長)の事業として実施する。

九州=福岡地区協青年部の勉強会に112人 

三部料金制など学ぶ

福岡県福岡地区LPガス協会青年部会(原慎太郎部長)は2月7日、福岡市の福岡県LPガス協会で取引適正化に向けた勉強会を開いた。講師にエネルギー事業コンサルタントで中小企業診断士の角田憲司氏を招き、4月に迫った三部料金制対応などを学んだ。オンライン(69人)と合わせ112人が受講した。

住設・新技術

  • タカラスタンンダード「家事らくコンテスト」、3部門3社に全国最優秀賞
  • 岩谷産業、「カーボンオフセットカセットガス」発売 カセットボンベでは業界初
    岩谷産業( 本社・大阪、東京、間島寬社長)は、イワタニカセットガスの原材料調達から廃棄・リサイクルまでのライフサイクルで発生したCO排出量をJクレジットの活用でオフセット(相殺)した「カーボンオフセットカセットガス」(CB―250S―GRJ)を同社の公式オンラインショッピングサイト・イワタニアイコレクト、直営ショップ・Iwatani Outdoor Shop BASE、全国のホームセンター、家電量販店、大型スーパー、専門店などで18日から発売する。税込み価格は1本490円。CO排出実質ゼロはカセットこんろ用ボンベで初となる。

<システム特集> 先進アイテムで現場をサポート

先進アイテムで現場をサポート 本業充実 ガス外育成
情報を成長活力に AX見据え環境整備
ソフトやデバイス ニーズかなえ進化
集中監視軸に合理化 LPWA更新期始まる

  • ソフトバンク=業界課題の解決促進 配送最適化・ウェブ明細定着
  • 愛知時計電機=電文変換機TX900 監視対象拡大 25・40号メーターも
  • アクセス=改正省令に円滑対応 ニーズに即した機能実装
  • アサミ情報システム=営業支援カーナビ、属人性排し効率向上 年間保守費で利用継続
  • アンドパッド=膨大なデータを有効活用 工事・改修事業後押し
  • アイネット=LPWA効果を最大化の「プロパネット」 アナログ作業も支援
  • イルキ=顧客接点を全面フォロー マイページで自在に
  • イングコーポレーション=合理化ソリューション拡充 SMSで検針票配信
  • インフォファーム=営業情報一元管理 抽出・活用自在に
  • エイムテック=多様な情報源、現場で入力 紙帳票を直接電子化
  • エナジー・ソリューションズ=「ESコア」、端末1台でマルチ対応 独自AIの開発始動
  • オプティマインド=訪問計画をAIで逐一最適化 状況急変にも柔軟即応
  • キャッチボール=クレカで後払い決済 口座振替・コンビニ併用可
  • けんじゃのいし=料金策定・公開・オーナー管理 改正省令に明快対応
  • ジェイ・ソフト=連携広げニーズ充足 集中監視活用で配送予測と複合提案
  • スマートビリングサービス=多彩な決済一元管理 三部料金制も円滑対応
  • システムアンドリサーチ・AQライフ=現場第一新機能続々 コスト高・人材難解消に寄与
  • ニシヨリシステムズ=販売店や配送・保安センター、最適スキーム提案構築
  • ハートリンクス=ウェブ請求を下支え DM発想やSMS代行も
  • パナソニックオートモーティブシステムズ=配送計画を自動作成 現場即応へアップデート
  • パーパス=請求回収、デジタルで効率化 SMS+会員サービス推奨
  • ブレインジェネシス=戦略連携で業務包括 若手採用、SE育成に力
  • ミノス=配送予測、精度と実績高く 業務軽減DX後押し
  • リンクス=SMS送信サービス、企業成長に貢献 安全・確実・簡便に
  • マルトウコンパック=情報入出力、携帯端末で自在に 検針・点検・営業を円滑化
  • 矢崎エナジーシステム=LPWA、アプリで設置促進 現場作業や運用サポート
  • ワイドテック=電話転送、多様なニーズ充足 集中監視周辺課題を解決

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