プロパン・ブタンニュース

総合面

経産省20年度概算要求、バルク補助に13億2000万円

発電機やGHP拡大も

経済産業省は8月30日に発表した2020年度概算要求で、LPガス関連として19年度予算比19・6億円減の354・8億円を計上した。国家備蓄基地に関する借入金支払額が減少したため全体額は縮小したが、避難所や避難者が多発する民間施設などへの燃料備蓄推進事業には同9・2億円増の13・2億円を計上し、引き続き災害対応バルクと併せて非常用発電機やGHPの導入を拡大する方向性を維持した。相次ぐ自然災害を背景に防災意識が浸透し、19年度の補助金も順調に消化されたことを反映して大幅な増額となった。これと別枠で、年末までの予算編成過程で19~20年度の時限措置「臨時・特別の措置」として、防災・減災や国土強靭化のための緊急対策予算の上乗せが検討される(19年度は19・2億円)。

LPガスGHP 全小学校体育館に導入

府中市 避難所機能強靭化へ

バルクの前に並ぶ(左から)服部哲男・都協専務理事、谷村孝彦・都議会議員、高橋淳二・都協北多摩南部支部長)

府中市(高野律雄市長)は今夏、東京都公立学校屋内体育施設空調設置支援事業補助金を利用して市内の小学校22校すべての体育館にLPガス仕様GHPを導入した。市の災害対応意識から都市ガス地域でありながら、災害時には全校が避難所として活用されLPガスの強靭性を発揮する。8月31日に市立小柳小でGHP説明会が行われた。設置されたGHPは30馬力が19校、36馬力が2校、40馬力が1校の計682馬力となる。

避難所指定校の「LPガス等」保有が57%

文科省調査 災対設備提案に余地

文部科学省は8月28日、避難所となる全国の公立学校(小中学校、高等学校、特別支援学校)施設の防災機能の保有状況に関する調査結果を公表した。2017年の前回調査以来、4月1日現在の状況をまとめたもので、防災機能の調査項目には「備蓄倉庫」「飲料水」「非常用発電機」「通信」「トイレ」と並び「LPガス等」を初めて追加。避難所指定校3万349校(指定率91・2%)のうち、LPガスなどによる防災機能を保有する学校は57・1%の1万7341校だった。ほかの防災機能の保有状況と比べ低水準にあり、公立学校に対して災害対応バルクや非常用発電機、自立型GHPなどを提案できる余地は大きい。

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首都圏版

KHKが集中監視セミナー開催

LPWAで次代開く

高圧ガス保安協会(KHK、近藤賢二会長)は4日、東京・江戸川区のタワーホール船堀で「マイコンメータと集中監視システムの将来展望に関するセミナー」を開いた。LPガス集中監視システムの普及促進を主眼にマイコンメーターの歩みや最新の研究成果を紹介したほか、メーターメーカーや通信事業者がLPWA(省電力広域)無線技術を活用した保安高度化・業務効率化を提案した。

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地方版

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富山3社 充填・配送管理で新会社

社長に土屋氏 「エネシップ」船出

日本海ガス絆ホールディングス(本社・富山市、新田八朗社長)、高岡ガスサービス(本社・高岡市、菅野克志社長)、丸八(本社・魚津市、大﨑浩司社長)の3社は2日、富山県内でLPガス充填・配送業務などを管理する新会社「エネシップ」を設立した。資本金は300万円。出資比率は各社33・3%。社長には、日本海ガス絆ホールディングスの土屋誠取締役が就いた。

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九州=次世代経営塾 失敗分析し改善を

ENグローブエナジー九州 自店の課題洗い出し

ENEOSグローブエナジー九州支社(福岡市、小笠原富男取締役常務執行役員支社長)は8月21日、福岡市の八百治博多ホテルで第三期次世代経営塾「戦略リーダー塾」を開いた。系列販売店の若手リーダー向け実践研修の2回目。宇田川博文・ENEOSグローブエナジー社長も2本立てで講演した。

住設・新技術

7.5㌔㌘FRP容器 再検査5年に延長

中国工業、経産省から認可

中国工業(本社・呉市、野村實也社長)は8月30日、FRP容器「プラコンポ7・5㌔㌘」の容器再検査期間の5年への延長について、経済産業省大臣の特別認可を得たと発表した。
同社が2015年に販売を始めた「プラコンポ7・5㌔㌘」の容器再検査について容器保安規則は、「一般複合容器については、3年」と定めている。これに基づいて運用する一方、日本LPガス団体協議会、全国LPガス協会と共同で5年への延長を申請。8月23日付で経産大臣の特別認可を受領した。

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特集記事 <九州LPガスタンク基地マップ>

 九州・沖縄全域のLPガスタンク基地の実態がひと目でわかるよう、九州北部編(福岡、佐賀、長崎)を掲載した。 8~9面

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