総合面
原油相場 新型コロナで大幅下落
WTI先物31・13㌦ に LPガス価格に影響も
WTI原油の先物価格は9日、バレル31・13㌦と、前営業日の前週6日に比べて10・15㌦の大幅下落となった。6日は、主要生産国間の減産強化に関する交渉が決裂、市場の心理を冷え込ませた。その後、協調減産を主導してきたサウジアラビアが4月以降は増産させるとの観測が広がり、価格競争の状況に突入するとの見方が強まった。石油に比べて需給が弱いと国際市場に認識されるLPガスは、価格下落に拍車がかかる可能性がある。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う原油相場の大幅下落は、サウジを中心とした産ガス国の協調減産の足並みも乱した。方針転換したサウジが、新興勢力である米国のシェールオイル生産拡大を抑える水準にまで原油相場を下げるとの見方もあり、国際エネルギー市場は波乱含みの状態だ。
- 経産省高圧ガス保安室、スマート保安推進で官民連携協議会創設へ
- 供給設備関連でLPガス事故が多発 今年すでに6件の事故
- ガス事業の次期安全高度化計画案に「自然災害も想定リスク」
- 日通商事社長に竹津久雄氏が就任へ
- Misumi、パナソニックと提携しクラウド型集中監視を直売全件に設置完了
LPWAやAI活用 先端技術で経営改革を
東洋計器 東計会動画収録
東計会研究会を動画収録した
東洋計器(本社・松本市、土田泰秀社長)は5日、松本市のホテルブエナビスタでウェブ開催となった東計会研究会の動画収録を行い、土田社長と土田泰正副社長が「IoT時代のLPガス経営」のテーマで発表した。ガスメーター用のLPWA端末「IoT―R」と併せ、ウェブ明細や自動応答システム、配送最適化など、携帯端末やAIを最大限活用した各種サービスによる属人的業務の解消を訴えた。
首都圏版
コロナに負けるな! 三ッ輪産業 在宅応援キャンペ
基本料3月分8%割り引き
三ッ輪産業(本社・東京、尾日向竹信社長)は「みつばちガス」の全利用者を対象に「コロナに負けるな!在宅応援キャンペーン」を実施する。3月ガス使用分の基本料金の8%を4月請求額から割り引く。
同社標準料金によると月額基本料は税別1800円。8%割引相当額は144円となる。新型コロナウイルス感染防止策を受け臨時休校やテレワークで在宅時間が長くなるのに伴い増える家庭のガス代節約を応援する。
- 悪質な勧誘に注意! 長野県協と県警が消費者向けチラシ作成
- <トレンド#地域一番店>野内商事(常陸太田市)、地場の力で経済活性化
新電力顧客開拓に拍車 イーレックス
自由な社風 提携先の独自性尊重
1月に事業開始20周年を迎えたイーレックス(本社・東京、本名均社長)は、低圧電力顧客14万件の半分となる約7万件をLPガス系の特約店が占める。その数は68社で、系列販売店を含めると350社に広がり代理店全体の半数以上を占める。同社がLPガス事業者から支持される理由は何か。LPガス元売を経て入社し、LPガス系代理店対応など新規開拓の最前線に立つ境野春彦営業部次長に話を聞いた。
地方版
北海道=新型コロナ感染道内100人超
北見市でクラスター 業界人に陽性反応
北海道は8日時点で新型コロナウイルスの感染者が100人を超えた。感染者は増え続けており、収束する兆しは見えない。道内の都市ガス・LPガス業界からもウイルス陽性反応者が出るなど危機感が高まるなか、札幌市に次いで感染者の多い北見市を歩いた。同市は2月に実施した家電展示会を発端に11人(9日時点)が道内で初の集団感染(クラスター)とみられる状況となっている。
東北=水素エネ研究拠点 福島県浪江町に完成
NEDO・東芝・東北電・岩谷
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業が福島県浪江町に整備を進めていた水素製造拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」が7日完成した。
福島県は2040年をメドに県内1次エネルギー需要の100%以上を再生可能エネルギーから生み出す目標を掲げ、その取り組みを震災と原発事故で被害を受けた地域の産業基盤創出の原動力にしようとしている。完成した施設もその一環として整備された。
- 中部=石川県協、「見守り」4296戸を訪問 地域の安全・安心に寄与
中部=島﨑石油(津市)、鍵修理・話し相手や肩たたきなどサービス何でも
地域の信頼拡大 切り替え業者から顧客防衛
ニッチなサービスを追求し、顧客と触れ合い、安心を提供し続ける島﨑石油(本社・津市、嶋﨑浩一社長)。LPガス関連業務はもちろん、家庭の蛍光灯や電球の交換、鍵の修理、話し相手、肩たたきなど、でき得るサービスはすべて提供し地域の信頼を得ている。
同社がある津市山間の白山地区にも昨夏から安値切り替え勧誘業者が現れるようになったが、日ごろ築いてきた信頼関係があって被害を最小限に食い止めた。
- 近畿・四国=<あきんどネット>鈴木住宅設備(四国中央市)顧客目線でガス化提案
近畿・四国=和歌山市、LPガスGHPと発電機導入へ
中学7校の体育館に
河西中学校の体育館。市立17中学校のうち7校にLPガス空調を導入する
和歌山市(尾花正啓市長)は17ある市立中学校のうち7校の体育館にLPガス仕様GHPと非常用発電機を導入する。9月竣工の予定で設置工事を進める。残り10校については体育館の構造などを検討したうえで、LPガス空調と非常用発電機を採用する方針だ。財源は緊急防災・減災事業債を活用する。
中国=三友(防府市)、特養施設を強靱化
電源自立GHP導入 災対バルク併設
福祉避難所に指定されている特別養護老人ホーム「まめ舎」(三友)
三友(本社・防府市、藤元正邦社長)は市内の特別養護老人ホーム「まめ舎(じゃ)」に災害対応バルク(I・T・O製500㌔㌘)と電源自立型GHP(パナソニック製20馬力)を設置した。施設は市の福祉避難所にも指定されており、同社によると県内の福祉避難所への導入は初めて。
EHPの更新に合わせ同社がBCP対策として提案した。
- 九州=九州コラボ、住設スタッフが参加の「最新ガス機器の体感セミナー」開催
住設・新技術
NTTテレコン、「WEBポータル」を積極提案
書面代替 円滑に 受注・既製版を提供
NTTテレコンのWEBポータルイメージ
NTTテレコン(本社・東京、深澤充社長)は明細情報の提供や顧客との接点拡大に有効な「WEBポータルサービス」を積極的に提案する。料金表開示が不可欠になるなか、LPガス法改正で書面に代えてオンラインによるデジタル情報の提供が可能(顧客側の同意が必要)になったことで、ウェブポータルは事業者の負担軽減や顧客の利便性向上の観点から注目を集めている。
- ノーリツ、ベトナム家電メーカー株を取得 東南アジア進出狙う
- 暖房ニーズ大も低普及 脱衣所15%・トイレ9%(リンアイ意識調査)
特集記事 <Siコンロ4000万台/エコジョーズ1000万台突破>
安全・安心・省エネ社会に貢献
暮し支える機能評価 LPガスのメリット高める
「Siセンサーコンロ」の累計出荷台数が、昨年11月末で4千万台を突破した。これに続き12月末には、「エコジョーズ」の累計出荷台数が1千万台を突破。安全安心社会の実現や住宅の省エネルギー化に寄与する製品として、住宅設備機器市場で存在感を高めている。全面自由化したエネルギー市場での勝ち残りを目指すLPガス事業者にとっては、競合エネルギーから顧客を守り、さらには獲得する接点商材としての重要度も増してきた。事業者や機器メーカーの取り組みから、製品の価値を再確認する。
販売事業者の取り組み/ルポ
- マインドガス(高知市)、「大感謝祭」で独自色打ち出し成果
- 吉田燃料店(川口市)、地元に根差し機器増販 浴暖とのセット販売も促進
機器メーカーの普及戦略
- リンナイ=機能が生む豊かさ訴求 付加価値商品と一緒に提案
- パロマ=事故防止へ消防と連携しチラシ等で啓蒙 冊子活用し取り換えを喚起
- パーパス=エコジョーズのデファクト化を牽引 多彩な品揃えでニーズ対応
- ノーリツ=安全・安心・ラク家事など社会的な課題解決へ