日清紡ケミカル・・・ウレタン事業、成長市場へ展開強化
吹き付け不燃断熱材を投入 水路トンネル補修用原液も拡販
日清紡ケミカルは、ウレタン事業で成長市場への展開を強化する。高層ビルなどの内装に断熱材として吹き付けるウレタンでは、防火性能が格段に優れる不燃品を開発し、今年中にも市場投入する。トンネル補修工事に使う発泡ウレタン原液は、急速硬化による高い施工性を訴求し販売を伸ばす。新たに農業用水を送水する水路トンネルの補修用にも本格展開する。こうした新市場の開拓でウレタン事業の拡大を加速させる。
- ゴム・樹脂各社・・・新銘柄・用途に注力 余力生かし需要回復に備え
- 東ソー・・・CRラテックス、ウエットスーツ用配合開発 水系接着剤向け拡販
- 日本化薬・・・機能化学品、原料ソース多様化へ 一部インド調達に
- デンカ・・・「アビガン」原料を富士フイルムに供給
- カネカユーロジェンテック・・・新型コロナ検査試薬、ベルギーで供給開始
- ベンゼンACP・・・4月は前月半値 335ドルまで急落
新社長インタビュー
日鉄ケミカル&マテリアル 榮 敏治氏
日鉄ケミカル&マテリアル 榮 敏治氏
「成長領域をターゲットに、当社の尖った技術を武器にシェアトップ3を狙える製品・事業に経営資源を集中させることが、これまでの当社の基本的な経営戦略だ。この方針は今後とも変わらない。足元、世界規模での新型コロナの感染拡大で先が読めないが、今はとにかく損失のミニマム化と回復時の遅延なき立ち上げに向けて走りながら決断していくしかない」 4月1日付で就任した榮新社長はこう自らを鼓窑する。かつて誰もが経験したことのない厳しい経営環境下での船出となるが、こんな時だからこそ自身のモットーである「心を平らかに、腐らず、奢らず」経営に臨む。
1980年東大法学部卒業後、新日本製鐵(現・日本製鉄)に入社し、原料・購買畑を長く歩み、代表取締役副社長まで上り詰めた。昨年4月に日鉄ケミカル&マテリアルの顧問となり同年7月からは副社長としてコ
ーポレート部門を担当。経営統合の総仕上げを陣頭指揮し、残る課題だった人事制度の統合も7月には完了する見通しだ。
*THE PETROCHEMICAL PRESS*
ポリプラスチックス・・・技術サービス 中国で質・量とも拡充
現地顧客向け強化
ポリプラスチックスは、中国・上海市に置く技術サービス(TS)拠点の機能強化に向けて、ナショナルスタッフを中心とした増員に加え、新技術習得などに向けたスタッフの教育により、量・質ともにレベルアップする。近年は自動車、電気・電子関連などのハイエンド領域でも中国ローカル企業が世界市場で台頭し、より信頼性の高い素材を求める方向。これをビジネスチャンスとして捉え、TSの強化・拡充などによってローカル企業へのアプローチを強化し、顧客層を広げていく。
- 日清紡ケミカル・・・生分解性樹脂用耐久性向上剤 安全性高い製品投入
- 東洋紡・・・高融点PA、めっきグレード開発 電磁波遮蔽材向け提案
- 東洋紡・・・PBO短繊維、デュポン日本法人に 消防服向け独占供給
- 藤森工業・・・トンネル 防水シート 差別化でシェア防衛 ニーズ対応を強化
- 東芝・・・LTO使用 LiB、鉄道、船舶用を拡大 海事協から適用承認
- 芝浦工業大学・・・フッ素樹脂への 微細配線形成新技術
- 三菱ケミカ ル・クリンスイ・・・浄水器や炭酸泉で 宿泊施設に水の空間
- 新エネルギー・産業技 術総合開発機構(NED O)・・・CO2由来化学品 技術開発者を公募
- 三菱ケミカル・・・の生分解 性樹脂「BioPBS」 を用いたごみ袋 京急がごみ袋採用
- シェル・ケミカルズ・・・消毒液向けに IPAを増産
*THE PETROCHEMICAL PRESS*
- 合成塩酸・・・内需12ヵ月連続減 コンデンサー向け振るわず、電解稼働に影響軽微
- JXTGエネルギー・・・バイオマス・ショア育成 JXTGエネなど 東大院講座に参画
- アキレス・・・バイオマスマーク取得、軟質塩ビ机マット
- 千代田化工建設、三菱商事とシンガポールの民間5社・・・シンガポールで 水素実用化協力
- ダイセル・・・大阪大学と同大学施設のネーミング ライツに関する協定書を締結
- 東ソー・・・山形の複合文化施設 「東ソーアリーナ」に、「シベールアリーナ」のネーミングライツを取得
- 出光興産・・・D&I推進へ3年計画始動
- 日本ソーダ工業会・・・2月のカセイソーダ出荷内訳
- 日本化学繊維協会・・・2月の合成繊維生産・在庫量
- メーカー各社 入社式・・・仕事のプロに/社会動かせ コロナ禍で配信型に転換 トップの訓示 心に刻む
*THE PETROCHEMICAL PRESS*
旭化成・・・パージ剤、追い風生かし拡販
海洋プラ・省人化対応
旭化成は樹脂成形機用洗浄剤(パージ剤)「アサクリン」の拡大に向け、海洋プラスチックごみ問題や省人化対策など需要業界であるプラスチック加工のトレンドが変化するなか、パージ剤が課題の解決に適した材料であることをアピールし世界で顧客層を広げていく。同社はパージ剤の世界最大手。構築したグローバルな販売網を最大限に活用するとともに、より廃棄ロス削減や省人化などへの貢献を目指し、基本性能の向上も追求する。
東レプラスチック精工・・・エンプラ加工事業を拡大
野尻国治社長
東レプラスチック精工 野尻国治社長
- 押出成形 アジア首位目指す
- 4工場体制拡充 拠点新設「3年内に判断」
「歴代の社長が進めてきた事業拡大路線を加速させたい。また、多少の景気変動があっても利益を大きく損なうことがないように生産の効率化などで会社の体質を強化する」。こう抱負を語るのは、東レグループでエンジニアリングプラスチック成形加工事業を手がける東レプラスチック精工の野尻国治社長。昨年6月に就任した。
1961年に発足し60年近い歴史を持つ同社は、国内でも数少ないエンプラ総合加工メーカーだ。事業の柱は小型精密機構部品などの精密成形加工を行う射出成形事業、丸棒や板などの切削加工素材を生産する押出成形事業、東レから受託する樹脂コンパウンド事業の三つ。それぞれの売上高構成比率はおよそ45%、35%、20%となっている。
- 日本化薬・・・光学フィルム、ポラテクノから承継一体運営で収益向上
- 三菱ガス 化学など3社・・・COと水素回収、メタノールを合成 苫小牧で調査事業
- 住友化学・・・合成生物学を活用 米ベンチャーに 3000 万㌦
- 三井化学・・・フィルム印刷除去装置導入 再資源化目指す
- 東ソー・・・南陽の新研究館稼働 無機と有機シナジー
- 住友化学・・・農薬事業拡大へ 南米4社を買収 豪州の農薬 大手ニューファームのグ ループ会社子会社3社の全株式を取得
- 積水化成品工業・・・エンプラ発泡体 バイオグレード
- 三菱ケミカル・・・ファインケミカル 一部を新菱に統合
新型コロナウイルス(COVID-19) 緊急事態宣言 テレワーク対応 新聞アップロード
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石油化学新聞 2020年4月6日 5182号 p.1
石油化学新聞 2020年4月6日 5182号 p.2
石油化学新聞 2020年4月6日 5182号 p.3
石油化学新聞 2020年4月6日 5182号 P.4