プロパン・ブタンニュース

総合面

全L協、事業計画にコロナ対策盛り込む 

需要開発など継続 流通合理化も推進

秋元耕一郎会長

全国LPガス協会(秋元耕一郎会長)は7月28日、ウェブ会議システムを利用して理事会を開き、2019年事業報告と20年事業計画、収支予算などを承認した。事業計画には、需要開発推進運動や最終年度となる「LPガス快適生活向上運動」の継続実施を決めるとともに、流通の合理化対策や新型コロナウイルスの対応などを新たに盛り込んだ。

流通の合理化対策では、ウィズコロナ・アフターコロナ時代を見据え、IoT導入によるLPガス販売の業務効率化について検討を行い、必要に応じ行政などに要望を行う。また、過疎地域への持続的な供給体制も検討する。
新型コロナ対応では、国の施策や動向を注視し、LPガス販売事業者とスタンド事業者に必要な情報提供を行うとともに、事業継続に必要な事項の検討を行う。IT機器を活用し事業の継続と会員の安全を確保するための措置も検討する。

 

サイサン、アジアでのLPガス普及へ

質量販売 直付けSメーター活用

LPガス容器に取り付けた専用装置。スマホで注文した量だけ使えるようシリンダーで制御

サイサン(本社・さいたま市、川本武彦社長)は、ケニアのPayGoEnergyとパートナーを組み、アジア・太平洋地域でCylinderSmartMeter(CSM)プロジェクトを立ち上げることを決めた。CSMは調整器、バルブ、ガスメーター、IoTデバイス(通信機)を兼ねた機能を持つスマートメーターをシリンダー容器に直接取り付け、モバイル端末でLPガスの消費量・残ガス量・入金情報を遠隔・一元管理できるソフトウェアと連携して、質量販売での消費量の計測やモバイルマネーでの支払いを効率的に行うことのできるシステム。

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<トップインタビュー>埼玉県LPガス協会・川本武彦会長

地域に根差し絆強く

  • 選ばれ続ける業界に
  • 安定供給 保安・透明化 地域に根ざし絆強く

川本武彦氏(サイサン社長)は5月27日、9代目の埼玉県LPガス協会長に就任した。コロナ禍により世の中の先行きが不透明ななか、LPガス大県・埼玉の協会長としてどのような手腕を発揮するのか期待が集まる。方針や業界の現況などについて聞いた。

首都圏版

  • 長野県協、4カ月販促始動 ガス機器7739台完売目指す
  • TOKAICOM、ゼンリンと業務提携でMaas事業展開へ
  • 関東経済局、東彩ガスと新日本ガスの合併認可

地方版

  • 北海道=道協青年委、北部ガスセンター・福島和秀氏が新委員長に
  • 北海道=<北の現場から>ネンセツ販売課・長内瑠輝氏、救命能力を本業で発揮
東北=伊藤忠エネクスHL東北、販売店支援に力

LPWA導入や災害対応力強化へ

伊藤忠エネクスホームライフ東北(本社・仙台市、内海達朗社長)は販売店を対象にLPWAや災害対策機器の普及を図る狙いで「HL東北グループステージUPキャンペーン2020」を行っている。事業環境が変化するなか、これからのLPガス事業者にはIT化や頻発する自然災害への備えが求められているとし、それを後押しする。

  • 中部=マルエイ、バイオエネ事業拡大へ RFPを食品会社に10月納入
  • 中部=7月豪雨、岐阜県で6河川が氾濫 容器埋没も
  • 近畿・四国=エネアーク関西会、地域貢献に拍車 身近なLPガス店に
近畿・四国=朝日ガス(新居浜市)、定額料金で新築を開拓 

年40件ペースに

  • 朝日ガス(本社・新居浜市、渡邉繁社長)は工務店に、新築住宅へのLPガス採用に向けた新料金メニューを提案している。基本料金に加え10、15、25立方㍍までの使用量に応じた三つのパターンで定額料金を請求するもの。それ以上の使用量には固定単価の追加料金が発生する。4年前から着手し計60件の需要開発に成功している。
  • 中国=水害対策を余念なく 大和マルヰ(岡山市)が吉備工場で訓練
九州=天草エネルギー、社会福祉協にマスク1万枚寄贈

コロナと水害復旧支援

中村会長(左)に新田社長が目録を贈呈した

  • 天草エネルギー(本社・天草市、新田雅之社長)は7月10日、天草市社会福祉協議会(中村五木会長)に三層構造不織布マスク(個包装タイプ)1万枚を寄贈した。新型コロナウイルスの感染拡大と熊本県を襲った「令和2年7月豪雨」を受け、現地で活動するボランティアなどの支援を目的に計画。天草市役所で開いた寄贈式で、新田社長が天草市長でもある中村会長に目録を手渡した。
九州=人吉木炭、豪雨で社屋も車両も全損

岡泰幸社長に聞く

社屋1階の天井を超え冠水した跡を指す岡社長(右)。左はチームLPG熊本市南ブロックの山本雄二ブロック長

  • 7月4日未明に発生した「令和2年7月豪雨」から1カ月。事務所や容器置き場が大量の土砂に埋まり、同15日に熊本県LPガス協会「チームLP G・熊本市南ブロック」による泥かき支援を受けた人吉木炭(同市紺屋町)の岡泰幸社長に発災時の状況と被害を聞いた。
    岡社長によると、豪雨で4日朝5時ごろから球磨川支流の山田川の水位が危険レベルまで上昇したため、顧客データのバックアップを取って避難した直後、予想外のスピードで社屋1階の天井を超える4㍍50㌢㍍まで冠水したという。
    岡社長は、「初めて見る光景。過去の水害経験から帳簿類は高所に保管していたが意味をなさなかった。顧客データのバックアップが退避できたのは不幸中の幸い。社屋はおそらくもう使用できず、車両保険に加入していなかった車両5台もすべて廃車だろう。供給先のメーターや調整器も多数が冠水しダメージは大きいが、卸元のMisumiが全力でバックアップしてくれて大変助かっている」と語る。

住設・新技術

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