石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

ポリプラスチックス・・・COC、増設計画を今秋具体化

23年度稼働で倍増へ

ポリプラスチックスは、環状オレフィンコポリマー(COC)「トパス」の増設計画を今秋にも意思決定する考えだ。欧米を中心とした包装材や医療用途の需要増を受け、これまでボトルネック解消による能力増強で需要増に対応してきた。さらなる需要増に新系列で応える。既存設備を置くドイツでの投資を予定するが、BCPを考慮し同国内の新立地も視野に置く。既存設備と同様に連続重合法を採用し、早ければ23年度中には稼働させて生産能力を倍増する計画。

  • ジェイ・プラス・・・ポリエステル可塑剤、建材用など提案強化 高機能ニーズに対応
  • 昭和電工・・・財務健全化へ資産圧縮 統合シナジー創出に拍車
  • ENEOS・・・4~6月稼働率68% 大分製油所、復旧は長期化の様相
  • クラレ・・・次期中計1年先送り 戦略投資は継続
  • 宇部興産・・・PIフィルム、応用分野拡大に力 一層の基盤強化へ
  • 旭化成・・・中国のPOM、付加価値品9割に VOC品拡大
  • ADEKA・・・LiB向け2材料の事業化推進 SPANとグラフェン

<特集>を担う化学各社の研究開発戦略

R&Dトップに聞く〈下〉

新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大は、社会・経済の在り方やビジネススタイルを変えた。研究開発の現場でも、新市場開発や外部連携で対面が自粛されるなど、少なからず影響はあったようだ。一方で、この間に技術の棚卸しや研究体制の強化に向けた取り組みは進んだ。そのなかで、重点テーマとして環境、健康、ICTを挙げる傾向が強まっている。研究開発にもスマート化の流れが加速している。変わりゆく次代の市場ニーズを見据えつつ、高度な化学技術で社会貢献を目指す各社のR&D戦略をレポートする。

三洋化成工業

  • 価値提案ACT活動、新規4テーマ追加
  • 統合シナジー、ソリューションで発揮

日鉄ケミカル&マテリアル

  • 開発グループ、マテリアル次世代探索
  • 基盤技術、スマート化の中核

JNC

  • シリコンとライフケミ、2領域の開発重点化
  • コロナ検査キット、磁性ナノ粒子活用

帝人

  • 新中計、イノベーション創出へ
  • 環境関連、欧州に技術開発拠点

三井化学

  • 化学の総合力を発揮
  • CoEへ、連続的にテーマ装填

昭和電工

  • 先端技術ラボを新設
  • 開発シナジー早期発揮へ

三菱ケミカル

  • 技術プラットフォーム、M&Aなどで強化
  • オープンイノベーション、SICに新棟

ポリプラスチックス

  • エンプラ5品目、世界で顧客支援拡充
  • 新規材料、超耐熱樹脂を戦列に

日本化薬

  • コーポレート研究、4件が事業化へ前進
  • 将来の事業創出、新規テーマ探索に力

トクヤマ

  • 徳山にパイロット2基
  • 次期中計へ成長戦略策定

出光興産

  • 技術戦略室が本格始動
  • 全社技術連結、外部連携も加速

三菱ガス化学

  • 経営資源配分、全社視点から最適化
  • CO有効利用研究を推進
  • 東レ・・・マレーシア子会社にABS大型成形機導入 技術支援を強化
  • 日本化薬・・・IJ用色素 消費者用、産業用 コロナ禍で明暗 
  • 東亞合成・・・地産地消にも力 ポリマーL字回復へ
  • KHネオケム・・・冷凍機油原料、需要増へ最適生産 現状67%稼働
  • タキロンシーアイ・・・鋼橋塗り替え養生シート 防炎・耐久性高く
  • 英アーガス・・・原油価格に新指標 相場の異常防ぐ
  • 広島大と三洋化成工業・・・膝関節根治技術AMEDが採択
  • 総合化学石化部門・・・軒並み営業赤字、4~6月、コロナ禍で需要減
  • 日本ソーダ工業会・・・6月のカセイソーダ出荷内訳
  • カーボンブラック協会・・・6月のカーボンブラック実績

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