総合面
全L協20年度需要開発調査
他エネルギーへの転換は減少傾向に
機器販売台数 Siコンロが増加
全国LPガス協会(秋元耕一郎会長)は2020年度需要開発推進運動の調査結果(集計=21年7月19日)をまとめた。それによると、LPガスからオール電化への移動件数は4万2310戸で転換率が0・22%(LPガス消費者戸数1961万4803戸)、LPガスから都市ガスへの移動は2万528戸で転換率が0・1%(同)となった。13年の電化への移動は14万5907戸で転換率0・7%、都市ガスへの移動は4万3037戸で転換率0・2%だったのに比べ、他エネルギーへの転換は減少傾向にある。
振興センター、20年度3次補正分
災害バルク導入補助金110件を選定
LPガス振興センター(岩井清祐理事長)は18日、「石油ガス災害バルク等の導入補助金」のうち、2020年度第3次補正予算分として110件を選定したと発表した。うち21件が自治体からの申請だった。
都道府県別最多は大阪府の17件。半数以上(泉佐野市6件、岬町3件、田尻町2件)を自治体が占めた。11件が選定された愛知県も、うち4件が大府市の申請。8件の大分県でも佐伯市と中津市が選定されている。富山県黒部市、島根県飯南町、鳥取県日南町、同江府町と日本海側の申請も目立った。
- アストモス、出光千葉で日本発のCNLPガス4万7000トンの揚荷完了
- 電力スイッチング、7月で累計2173万件 東北が20%超える
- バルク20年検査、25%増の1万6226基 入れ替えが半数で容器化36%
<トップインタビュー> NTTテレコン・深澤充社長
DX切り口に市場開拓
社長就任4年目を迎え、7月に8支店(7営業所)を全て営業本部の直轄組織とし、併せて本店営業部を設置する組織改革を行った。コロナ禍により先が見通せない不確実な世の中で、営業体制の強化を進める深澤充社長の考えを聞いた。
◇ ◇
―7月1日付で組織改革を行いました。
今年で創業33年、LPWAの出現で取り巻く経営環境は激変した。この大競争時代を勝ち抜き、当社の新しい未来を切り開いていくための創業以来の大変革の一環だ。現場最前線の状況を速やかに吸い上げ、全社による小さなPDCAを着実に回し、迅速に営業活動に反映させることが原点だ。
また、各地域の事業会社9社を統合して全国会社として発足し18年が経過したが、各支店の仕事のやり方にもまだ差異がある。業務標準化や自動化の加速に向け、営業本部に新設した営業推進室と一体となり現場目線でBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)を断行していく。
- 【西日本豪雨】
中国地方=山陰2県で浸水・埋没
九州北部=2年前の災禍以上 コロナ禍で飲食店ダメージ二重
首都圏版
丸高石油(館山市)、レトルトカレー販売で顧客交流深化にひと役
開始1カ月で 2700 個売り上げ
店頭でも商品をアピールしている 鴨川営業所の刈込高志所長(左)と山口清人氏
丸高石油(本社・館山市、橋幸丸社長)は新たにレトルトカレーの販売を通じてLPガス顧客との交流を深めている。6月半ばから全社で販売に着手したところ、地元住民に幅広く受け入れられ人気となり、1カ月で税込み324円の商品を2700個売り上げた。うち鴨川営業所(刈込高志所長)では700個販売し、山口清人氏が全社最多の280個を売り上げた。
当初「出光ギフト」としてSSで手掛けていた水炊き料亭「博多華味鳥」のレトルトカレーを、LPガス部門含め全社を挙げて売ることにした。鶏肉の旨味を引き出した高級感あるシリーズで、スタンダードの「華味鳥カレー」に加え「粗挽きキーマカレー」「手羽元カレー」の3種類を扱った。
かねてLPガス部門のトップセールスである山口氏は、保安点検や工事の業務で顧客宅を訪れた際に勧めてみるなど通常の業務と並行しながら営業に努めた。作業車の中に食品を置くことに抵抗を感じたため、訪問時に最初から商品を持参することはしなかった。まずチラシで紹介をし、例えば午前中の訪問時に購入を決めてくれたなら午後空いた時間にもう一度訪れ商品を渡すなどして、顧客と接する機会を増やした。
- 茨城県協20年度活動報告、安全・安心届け隊が高齢者救護などで実績
- LPガスでおいしく! 大静テクノのクロワッサン店が人気に
- 東京ガス、首都圏大地震に備え東電などの関係先と連携確認
地方版
- 北海道=札幌アポロ、信頼と共感与える話術で提案営業のスキル競う
- 東北=GHP提案をサポートするエスコ秋田、ノウハウ駆使し補助金活用で実績
東北=アポログループ、4サービスの拠点集約
アポロハウジング開設
2階事務所には20人が勤務する
1階はショールームになっている
アポロガス(本社・福島市、相良元章社長)を中心とするアポログループは、別会社や別ブランドで展開している「リフォーム」「太陽光発電」「電気」「住宅供給」それぞれの営業拠点を1カ所に集約化して「アポロハウジング」として7月22日、福島市北沢又字上日行壇にオープンした。これまで別々に提供してきたサービスをワンストップで提供する体制を整え、住まいと暮らしに関するサービスを総合的に提供する姿勢を強めていく方針だ。
リフォーム・太陽光電気・住宅供給事業 アポロハウジング開設
リフォーム事業は「ほっとリビング」、太陽光発電・蓄電池販売は「アポロエナジー」のブランドで展開し、電気小売と住宅供給は別会社「ふくしま新電力」「フェニーチェほっとリビング」で行っている。
拠点も福島市内で点在していた。別々に事業を展開しながらも連携強化に努めてきたが、より一層連携を強めたいとしてアポロハウジングに集約化した。
中部=愛知県津山市の森口市議、山県市の学校体育館を視察
LPガスGHP視野
美山中学校の空調設備を視察する森口たつや・津島市議会議員(左)と日置智夫・山県市教育委員会学校教育課長
愛知県津島市の森口たつや市議会議員は13日、岐阜県山県市を訪ねLPガスGHPを導入した学校体育館を視察した。森口市議は小中学校体育館の空調整備の必要性を訴え、地元市議会で積極的に採り上げるなどLPガスの災害対応力を評価している。山県市は2月末に高富、伊自良、美山の全3中学校の体育館にLPガスGHPを導入、猛暑のなか快適な冷房空調で生徒の熱中症予防に効果を上げている。災害時には3校に総合体育館を加えた計4施設を避難所として機能させる。
森口市議は山県市教育委員会の日置智夫学校教育課長から説明を受け、美山中の体育館を見学した。同体育館に導入した設備はヤンマーエネルギーシステム製電源自立型GHP室外機20馬力4台と天吊り型室内機5馬力28台、2・9㌧横型災害対応バルク1基。
近畿・四国=エネジー・ワン、賃貸オーナーを支援
「満室プロジェクト」展開 供給先の悩み解決
エナジー・ワン(本社・松山市、髙須賀一敬社長)は6月から、自社LPガス供給先の賃貸オーナーや物件の管理会社向けに空室対策を支援する「満室プロジェクト」を展開している。賃貸オーナーとともに課題の解決に取り組み、地域に根差した信頼度の高いLPガス販売事業者として存在感を高めている。プロジェクトに取り組むに当たり、社内にLP直売部を中心とした男女5人で「満室プロジェクトチーム」を立ち上げた。チームのメンバーは専門の講師から指導を受けた「空き室アドバイザー」によって構成している。
プロジェクトは同社と賃貸オーナー、管理会社の3社で現状を把握、そして空室対策の方向性を確認し、例えば「20代単身女性」など具体的な入居者像を描く。設定した入居者像に合わせ、同社が「20代単身女性」の好む家具や小物などを調達して生活シーンを創出。物件広告用の写真を撮影し、管理会社に提供する。要望に応じて、賃貸仲介のポータルサイトに物件広告の代理入稿も行う。
近畿・四国=伊丹産業、静音リングで大幅軽減
容器交換時の接触音
同社が所有するすべての50㌔㌘容器に静音リングを取り付け、配送品質を高める
伊丹産業(本社・伊丹市、北嶋一郎社長)は7月から、同社が所有する50㌔㌘容器に静音リングを取り付けている。
約35万本が対象で、供給先での容器交換や運搬時、充填所内での容器同士の接触による不快な金属音を大幅に軽減するのが狙い。配送品質の向上に努めている。
同社は今年のスローガンを「現場力強化」に設定。逆風下であっても常に前を向き、足腰を鍛え直し全社員が知恵と力を出し、素晴らしい仕事場をつくるという強い熱意を込めている。静音リングは容器ショルダー部に取り付ける。特殊樹脂製で搬送時に容器同士の接触音を大幅に解消できる。耐候性や耐薬品性に優れ、容器のサビ防止に効果を発揮する。静音リングの色は容器と色調を合わせてダークグレーを選択した。
- 中国=マルヰ会岡山、ガスファンヒーター1千台販売へ必達誓う
- 中国=つばめガス、ワクチン職域接種を推進 接種済シール貼って顧客に安心感
九州=機器のガス化提案は顧客との関係性がカギ(福岡県協調査)
ニーズくみ訴求を
和田博実会長
福岡県LPガス協会(和田博実会長)は昨年度実施した「オール電化転換戸数実態調査」の集計結果=一部既報=から、他燃料機器からの転換に成功した事例をまとめた。顧客との日常的な関係性構築が転換につながり、他燃料機器への転換防止にも効果的なことが改めて分かった。
転換の類型を「IHクッキングヒーターからSiセンサーコンロ」「電気温水器またはエコキュートからガス給湯器」「石油給湯器からガス給湯器」の三つに分類した。協会への報告数は762店で提出率は100%。
住設・新技術
- タカラスタンダード、「レミュー」にマット調扉を追加 8種揃え立体的に
- ジェルコ、オンライン交流会「ジェルこまち」開催 女性躍進へ知見共有