石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

【おことわり】 本号(20日付)が今年の最終号となります。年明けは1月1日号(新年特集号)からとなります。 ご了承下さい。

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本社創業者 成冨健一郎逝く

99 歳石化・LPガス業界と歩む

石油化学新聞社創業者の成冨健一郎(なりとみ・けんいちろう)が13日午後8時27分、東京都稲城市のよみうりランド慶友病院で死去した。死因は心臓突然死。99歳だった。葬儀・告別式は近親者のみで行った。後日、お別れ会を開く予定。喪主は長男で石油化学新聞社社長の成冨治(なりとみ・おさむ)。
成冨健一郎は福岡県出身の父市九郎氏、佐賀県出身の母ツギさんの長男として1922年(大正11)9月21日、東京都荏原郡入新井町(現大田区大森北)に生まれた。
青山学院(現青山学院大学)文学部英文科に在学中の43年(昭和18)に召集され、南京の陸軍第5航空隊司令部に勤め、45年(昭20)にソウルで終戦を迎えた。 戦後は高校の臨時英語教員や石油専門紙記者を経て54年(昭和29)、32歳の時に本社を創業し、55年(昭30)の2月にわが国初のLPガス専門紙となるプロパン・ブタンニュース(PBN)、10月に石油化学新聞(PCP)を創刊。戦後に興隆した石油精製業の近代化と石油化学工業の発展がLPガスの製造、販売、利用に不可欠と考え、勤めていた燃料油脂新聞社を辞し独立。LPガスと石油化学の業界報道に専心する道を歩み始めた。以来60年余にわたり報道の第一線に立ち、業界と苦楽をともにしてきた。 この間、取材体制の強化と読者の開拓を目指し、PBN創刊の翌3月に大阪支社と名古屋支局、4月には福岡支局を開設して「地方版」の基礎を作り、66年(昭41)5月札幌、広島両支局、81年(昭56)4月仙台支局を開設して1本社1支社5支局から成る全国取材網を築いた。

デンカ・・・CR販売を日本に集約

日米生産拠点 供給網管理を最適化

デンカは、米国のクロロプレンゴム(CR)製造販売子会社DPEの販売機能を日本の本社に22年1月1日付で移管する。日米両工場で生産するCRの販売を本社が一元的に行い、サプライチェーンマネジメント(供給網管理)を最適化する。世界トップのCRメーカーとして増加する需要を取り込み、事業拡大を加速させる。

  • 住友化学・・・CN実現 「独自性と期待感」で 事業ポートフォリオGX軸に高度化へ
  • 旭化成・・・ビジネス変革加速 デジタル共創 新規事業14件を推進
  • 本州化学・・・ビフェノール、22年末までに2割増強 さらに新系列も検討
  • 日本化学工業協会森川宏平会長・・・CN対応「来年は業界挙げ議論」 内需減の印象なし

<特集>自動車関連分野へアクセル踏む化学企業 (下)

化学関連企業が自動車分野での需要獲得に向けてアクセルを踏んでいる。新型コロナウイルス禍による混乱で一時的に停滞した自動車産業だが、足元は半導体不足などの懸念材料を抱えながらも世界規模で拡大基調を続けている。CASE(コネクテッド、自動運転化、シェアリング、電動化)やMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)をキーワードとした次世代技術の開発が進み、カーボンニュートラル実現に向けたCO排出削減が一大潮流となっている。化学関連企業はこれまでも自動車を重要な市場分野の一つに位置づけ、自動車に求められる3大要素「環境」「安全」「快適」の実現に大きく貢献してきたが、さらに広がるビジネスチャンスを獲得する考えだ。主要企業の取り組みを紹介する。

東レ

共創通じ新たな価値を
環境配慮型素材の拡販加速

三菱ケミカル

AMS 技術連携で課題解決
欧州でCFRP部品拡大

クラレ

環境負荷低減を支援
安全性 快適性 HMIの観点で提案

三井化学

CoE体制 ソリューション提供強化
接着性ポリオレフィン 樹脂タンクでトップシェア

ポリプラスチック

PBT、PPS 自動運転関連を加速
6つのTSC 世界で顧客支援

帝人

複合成形材料事業ブランド 「TAT」設定し結束
総合力で軽量化部品拡販

ダイセル

インフレータ 世界生産1.5倍に拡大
電流遮断器 EV軸に売上高100億円へ

昭和電工マテリアルズ

総合的部材価値を提供
バックドアモジュール 武漢の新工場始動

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樹脂加工メーカー・・・原料高対応が急務

ナフサ上昇 下振れリスク増大

樹脂加工業界が原料高への対応に迫られている。メーカーの多くが前期を上回る通期業績を予想しているが、値上げ効果を打ち消すように原料相場が騰勢を強め下振れリスクが増大している。来月からは国産ナフサ価格に連動しポリオレフィンなどの石化品価格がもう一段上昇するが、取引先業界ごとに「コストアップの吸収力」(発泡樹脂メーカー)は異なり、値上げですべてカバーすることは難しい。対策が急がれる。

  • 三菱ケミカル・・・半導体封止材向け特殊エポキシ新設
  • 帝人・・・CF製造時CO排出算出法を確立
  • PSジャパン・・・PS再生、25年商業化へ実証 水島で来年12月から
  • 塩ビ工業・環境協会・・・PVC準大賞 水中ケーブルとリハビリ補助具
  • 出光興産・・・UAEから ブルーアンモニア昭和四日市に調達
  • 出光・東ソー・トクヤマ・・・木質バイオマス活用 周南市と連携協定
  • 日本スチレン工業会・・・PS11月内需 3ヵ月ぶりプラス
  • 三井化学・・・J―CEPに参画 神戸市で実証開始
  • 三井化学・・・電力取引DXに出資
  • ENEOS・・・ベトナム太陽光発電株式19%取得し参画
  • 塩ビ工業・環境協会・・・11月のPVC、VCMの生産・出荷
  • 3R推進団体連絡会・・・PETボトル再生30年度までに50%
  • 化学製品値上げ
    ・クラレ・・・PVA樹脂を60円
    ・東亞合成・・・カセイソーダなど。 粉体塗装と接着剤
    ・デンカ・・・PVAを40円
    ・ダウ日本・・・エラストマー
    ・クラレトレーディング・・・ポリエステル長繊維
    ・三菱ケミカル・・・キレート剤1月から
    ・東ソー・・・PPS元日から
    ・デンカ・・・輸出向けCR
    ・日本ポリエチレン・・・ヘキセン系PE
    ・デュポン・スタイロ・・・XPS断熱材
    ・積水化学工業・・・塩ビ管など管材

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日本エイアンドエル・・・ABS系樹脂 4拠点で海外展開加速

パートナーと連携

日本エイアンドエルは事業拠点を置く中国、タイ、インド、米国を中心にパートナーと連携しABS系樹脂の海外展開を加速する。重点を置くのは主力用途の車両向け。中国では委託先でのコンパウンド生産能力の倍増を機に欧米系顧客を含めた販売に拍車をかけ、タイではパートナーへの技術ライセンス拡大と設備改造を拡販に結びつけていく。インドでは一層の販路拡大に注力、米国では今期中に現地で委託先を確保しサンプル供給を開始する計画だ。

  • フタムラ化学・・・セルロース不織布、化粧品マスクに 低環境負荷、来秋発売
  • DICと日立製作所・・・樹脂生産スマート化 次世代プラント協創
  • 住友化学・・・大阪に新研究棟 24年 新素材は千葉に集約
  • 本州化学工業・・・特殊ビス、マルチ設備計画 光学用PC向け拡大
  • 東邦化学工業・・・半導体加工樹脂 新プラント完成
  • 日本ゼオン・・・技術動向の予兆分析 IBMのAI活用
  • ランクセス・・・EVバッテリー筐体 オールプラの試作品
  • 積水化学工業・・・5G環境を低廉化 電波反射フィルム開発
  • 宇部興産・・・核酸医薬品企業に 第三者割当増資
  • JSP・・・韓EPP生産回復へ 候補地選定に着手
  • JSP・・・マテリアリティー、価値創造など全11項目特定
  • ポリプラスチックス・・・合弁会社の持ち株 ダイセルから取得
  • 旭化成・・・エアバッグ基布 ベトナムに新社
  • ブリヂストン・・・加工品2事業を譲渡 来夏

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