石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

東洋紡・・・成長市場を取り込み 液晶偏光板PETフィルム

薄膜化でシェア拡大

東洋紡は、液晶ディスプレイ(LCD)偏光板向け超複屈折PETフィルム(SRF)の厚さを現在主流の80㍈から60㍈へと25%薄くする。これにより1ロール当たりの面積べースの供給量を増やし、同用途のフィルム市場でのシェア(現在約50%)を維持・拡大する。面積ベースで成長する市場を取り込む。

東ソー・・・南陽でCR増設検討

CSMは新拠点を視野

東ソーは、南陽事業所(山口県周南市)でクロロプレンゴム(CR)生産設備を増設する検討に入った。新興国を中心とする自動車部品や医療用手袋などの用途での需要増に対応する。早ければ24年度までに完成させる。生産能力は年2万㌧超を想定し、現有の3万7千㌧比で5割以上引き上げる計画だ。同じく特殊合成ゴムであるクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)は、南陽事業所に続く生産拠点の新設を視野に入れ増設の検討を進める。
臭素・難燃剤も増設へ 需給タイト化で検討開始

  • 三井化学・・・「タフマー」第6期増強 年内にも最終決定
  • 本州化学工業・・・積極投資で成長加速 主要製品を能力増強
  • カネカ・・・アクリル樹脂増産へ 生分解性樹脂CO原料化も
  • クラレ・・・EVOH、ベルギーと米で増強 アジア新設も検討
  • 三洋化成工業・・・炭素繊維用収束剤 鹿島に新生産設備
  • クラレ・・・LCP製品の増産具体化へ

新たな価値創出する化学企業のR&D 〈下〉

技術トップに聞く各社の戦略
化学品の需要の先行きに不透明感が強まってきた。潮目はダウントレンドに向かいつつある。しかし、各社は次代の成長を担う研究開発の手は緩めない。高度化・多様化するニーズに差別化された製品・技術を適用すべく、自らのR&D基盤を一段と強化。需要業界との作り込みもコロナ禍での制限を受けつつも水面下で着々と進む。また、持続可能な社会の実現に資するイノベーションの創出にも拍車がかかっており、実証段階へと移行するテーマも出てきた。サステナブルな化学技術の早期社会実装に大きな期待が寄せられている。

三井化学

  • 顧客共創へ ICTの新研究施設
  • DX加速 先端解析グループ強化

日鉄ケミカル&マテリアル

  • 機能材料、複合材料 新たな収益の柱に
  • 統合の技術シナジー生かす

日本触媒

  • 研究融合で提案力強化
  • 量産化・事業化テーマ相次ぐ

三菱ケミカルグループ

  • 新経営方針、最重要戦略市場に集中
  • ダイバーシティー推進も

ダイセル

  • 新バリューチェーン、バイオマスで実現へ
  • 酢酸セルロース 産官学の共創推進

ENEOS

  • GI基金採択、中央技術研から3件
  • デジタル技術が事業に進化

丸善石油化学

  • 最先端EUV材料 量産プラントが竣工
  • 開発・生産・品質 一貫体制で拡充

東亞合成

  • モビリティヘルスケア 成長分野で研究加速
  • CNF 年内メドに量産体制

東ソー

  • 研究所連携でシナジー
  • MIセンター 設立準備を加速

住友化学

  • コンビナート 新時代に連携必要
  • パワー半導体向けGaN基板 早期量産化に力

帝人

  • 開発促進、スキルを〝学び直し〟
  • 環境技術 蘭新拠点で協創

デンカ

  • 新事業創出へ部門設置
  • 新興企業とも連携強化

三洋化成工業

  • 研究管掌 研究機能を横串管理
  • 新事業創出 社外からも協業要請

KHネオケム

  • 組織・人材 活性化図り価値創造
  • 新規6テーマ ビジネスモデルに

旭化成

  • グリーンケミストリー 石化技術を応用進化
  • エチレン COと水で電解合成

昭和電工

  • パワーモジュール 多彩な材料で評価
  • 「共創の舞台」、横浜で始動

DIC

  • 新製品創出 技術に計算科学融合
  • 有機、無機 バイオ材 3本柱で競争力

購読料金改定のお知らせ
平素は石油化学新聞をご愛読いただき厚くお礼申し上げます。 さて、購読料金につきまして、1997年4月から25年にわたり企業努力を重ね現行料金を据え置いてまいりました。昨今の原材料、印刷、発送料など経費の値上がりに伴い、誠に不本意ではございますが、料金改定させていただくことになりました。当社といたしましては、この改定を機に、さらなる紙面の充実、刷新を図り、読者各位のご期待に応えるよう努力いたします。なにとぞご了承のうえ、引き続きご愛読賜りますようお願い申し上げます。
▽ 新購読料(税込み)=1カ年5万9400円(半年2万9700円)
▽実施期日=2022年10月1日(新規・契約更新時からの適用となります)
石油化学新聞社

 

最近の記事一覧石油化学新聞一覧