総合面
28回GHP販売事例論文コンテスト、ガスの強み生かす提案
グランプリは広島ガス・森本瑛梨子氏
3年ぶりの会場開催で行った 森本瑛梨子氏
GHPコンソーシアム(中村恒理事長)は6日、東京・日本橋茅場町の鉄鋼会館で「第28回(2022年度)GHP・マイクロコージェネ販売事例論文コンテスト発表会」を開いた。論文審査100点、発表会審査60点の合計160点満点で審査し、広島ガス産業用エネルギー営業部開発Gの森本瑛梨子氏の論文「停電対応型CGS導入による自社BCP機能強化及び地域防災への貢献」が最高得点を得てグランプリに輝いた。金賞には岩谷産業首都圏支店エネルギー部の島本昇平氏の「GHPエグゼアⅢ(省エネ&コンパクト)の挑戦〜EHP→GHP転換&GHPによるLPガスの需要創造〜」が選ばれた。
尾日向竹信社長
三ッ輪ホールディングス(本社・東京、尾日向竹信社長)は11日、東京・新宿の京王プラザホテルで活動方針発表会を開いた。3年ぶりに会場開催し、販売店会「三ッ輪会」会員など取引先多数が集まった。尾日向社長は「気候変動を背景に高まるLPガスへの社会的要望に対し、期待に応えつつ、今後の逆風に備えるにはDXやGXへの取り組みが求められる」と説明。販売店がこれらを実践するためにサポートする姿勢を示した。 尾日向社長は「当社は一昨年80周年の節目を迎えたが、皆さまに支えられてきた結果だ。長きにわたり共存共栄してきた皆さまへの感謝をかたちとして表すため、今後皆さまとどのように歩んでいけばよいのか、当社の考えを伝えたい」とあいさつした。
橋本庸輔社長
「W e bマルハ会」ともに地域密着徹底
橋本産業( 本社・東京、橋本庸輔社長)は12日、「2022Webマルハ会」を開き、取引先経営者ら約300人が参加した。LPガス事業方針として▽顧客接点強化▽カーボンニュートラル(CN)LPガス▽充填容器等の流出防止措置▽LPWAの取り組み―を説明。需要期に備え、気象や燃料油の需給情報も提供した。 橋本社長は「コロナ禍を注視しつつ販売店との取り組みを強化し、地域密着を徹底する」とし資源源高騰への対応と安定供給に尽力する考えを示した。LPガスや灯油は生活を支える重要なエネルギーとの認識を示す一方「低炭素の追及も求められている」と指摘。5月からCNLPガスの取り扱いを始めたことも報告。「CN社会でもLPガスの安定利用につなげていく必要がある」と需要拡大に意欲を見せた。
<トップインタビュー>鈴与商事・伊藤正彦社長
聖域なき大胆な改革推進 CNへ多くの引き出し
鈴与商事 伊藤正彦社長
前職でエンジニアから販売までこなし、技術に熱い思い入れがある。しかも緻密でスマート。6月1日付で鈴与商事社長に就任した伊藤正彦氏をインタビューした。社長に就任して初の今期に掲げたスローガンは「変化こそ唯一の永遠〜Forthe next stage〜」。明けつつあるコロナ禍、そのなかで始まる次世代の働き方改革、IoTなど次世代技術を取り込みつつもデジタルとリアルをどう現場で融合させるか。目まぐるしい変化にいち早く対応しながら、守るべきものと変えるべきことを明確化し、次のステージへと舵を切る意気込みと決意を語った。
◇ ◇
―社長就任の所感をお聞かせください。
前職はデンソー、エンジニアを起点に43年間開発、設計、製造の現場と販売の現場に従事した。空調事業、バスエアコン、カーエアコンに始まり、エコキュートの開発にも携わった。メーカー時代には機能とコストのバランス、販売会社であるデンソーソリューション時代には現社にも共通する物流、ラストワンマイルの効率化という課題にも向き合った。
- 全検協青年部会、福島で原発や水素研究を視察
- 国交省、LPガスタクシー向けの燃料補助第4期公募開始
古河電工、グリーンLPガス実用化へ
「地産地承エネルギープロジェクトチーム」を新設
古河電気工業(本社・東京、小林敬一社長)は9月16日、グリーンLPガスの実用化に向けて社内に「地産地承エネルギープロジェクトチーム」を新設した。2030年の実用化を目指し、国内のLPガス会社とも連携し、最適な物流網の構築や販売方法を探り、海外展開の戦略も立案する。
地域の資源をもとにグリーンLPガスなど新エネルギーを創出し、エネルギーの地産地消と、地域の豊かな資源の地産地承(地域の資源や文化を次世代に継承すること)ができる社会基盤の構築を目指す。マーケティング、営業、研究開発、モノづくりが一体となって、グリーンLPガスの実用化を進める。
首都圏版
サンワ会、カーボンニュートラル時代へGX・DX軸に共栄
LPWA設置推進
サンワ(本社・前橋市、遠藤宗司社長)は6日、前橋市のJAビルで開かれたサンワ会(宮田洋会長)の第56回定期総会で2022年度の施策を明らかにした。「カーボンニュートラル(CN)社会に向けて」をテーマとし、グリーントランスフォーメーション(GX)とデジタルトランスフォーメーション(DX)に重点を置いた活動を提案。同社が創業100周年を迎える46年に顧客、事業、経営の3領域でCN達成する指針
「SUN―WA GX ⅤISION2046」を会員と共有し、脱炭素化の潮流に沿った販売活動で業界の変革期に共栄を目指す。
- 群馬県協、公共施設でのLPガス常用拡大を自民県連に要望
- 「最後の砦」使命全う 東京都LPガス協会が中核充填所訓練
地方版
北海道=本田燃料電器、FRP容器「プラコンポ」が200本超普及
質量販売復調の兆し
札幌市中央区の店舗。10月に入り灯油販売をスタートさせた
9月からアウトドア関連企業にもプラコンポを納品している
質量販売で知られる本田燃料電器(本社・札幌市、本田利博社長)が中国工業製のFRP容器「プラコンポ」の販売を伸ばしている。2020年12月から取り扱いをスタートし、これまでに200本超を売り上げた。5月からは特別仕様品の扱いも始め、普及を後押しする。
〝本田燃料電器仕様〟のプラコンポは、従来の安全弁をカップリング式からPОL式に変更したもの。キッチンカー需要が急増したことから「2口で使いたい」というニーズに応えようと4月、本田社長が製造元の中国工業に直接頼み込んで実現した。
東北=中村一郎商店(岩手七戸村)、道の駅に地元食材のジェラート店
養蜂と蜂蜜販売も
1日オープンしたジェラート店 中村富美子社長
中村一郎商店(本社・岩手県九戸村、中村富美子社長)は1日、九戸村の道の駅の施設内に、地元食材のジェラートを提供する店をオープンした。同社は人口減少による市場縮小や脱炭素社会を見据え、燃料事業に依存しない経営の確立へ向け事業の多角化を進めており、今回の出店はその一環。
中部=大垣ガス、「IBIプラザ」オープン
岐阜県揖斐営業所にショールーム
こんろを中心としたでディスプレイで訴求
大垣ガス(本社・大垣市、上田元久社長)は、岐阜県揖斐川町の揖斐営業所を改装し、揖斐郡では初となるガス機器専用展示スペース「IBIプラザ」を新設した。9月17日と10月1日にオープンフェアを開催。同社常設ショールームは本社「ほのりんプラザ」に次ぐ2店舗目となった。
同営業所は揖斐郡の揖斐川町、池田町、大野町と本巣市の一部を販売エリアとしている。これまで営業所はぼぼ事務所スペースが占め、入り口付近にこんろを2台程度展示する配置だった。
- 中部=サーラエナジー、磐田市と包括協定 地域発展と生活向上へ連携
近畿・四国=宮野商事(京都市)、住関連メンテナンスを事業化
技術力を前面に
ラッピングした「住まいのメンテナンスCar」
宮野商事(本社・京都市、宮野高彰社長)は住まいのメンテナンスを内製化し、新たな事業として確立を目指す。リフォームや機器販売で顧客接点を深め、身近な住環境の相談相手となる。リフォーム部門ではドローンの本格的な研修を進めており、技術面で同業他社との差別化を図り非価格競争力を高める。
近畿・四国=LPガス空調と発電機を体育館に
山本・交野市長が表明
9月の交野市長選挙で初当選した山本景市長=写真=が3日、市議会で所信表明演説を行い、市立小中学校体育館などにLPガス空調と発電機を順次導入する方針を示した。大都市圏の首長が所信で公共施設へのLPガス常設化を明言することは極めて珍しい。併せて、市民向けに防災面でLPガスの有効性を示すセミナーを開く。
中国=西日本液化ガス、CNLPガスをアストモスと売買契約
自消から始め外販へ
CNLPガス取扱店証明書を手にする三喜田社長(左)とアストモスエネルギーの山中常務
西日本液化ガス(本社・下関市、三喜田修一社長)はアストモスエネルギー(本社・東京、小笠原剛社長)とカーボンニュートラル(CN)LPガスの売買契約を締結した。西日本液化ガスは、まず自社で利用し、順次外部への供給を開始する考え。9月16日、本社で取り扱い開始に伴う証書授与式を行った。
授与式には三喜田社長、林龍介取締役管理部部長、山中光・アストモスエネルギー常務国内事業本部長、西村俊彦・同西日本統括支店中国支店長らが参加した。
九州=熊本県協青年委、住宅展示場で衣類乾燥機を実演PR
「メリット体感して」
展示場内に体験コーナーを設置した
熊本県LPガス協会青年委員会(大塚史崇委員長)は1、2日の両日、熊本市の「KAB総合住宅展示場住まいるパーク」にLPガス衣類乾燥機の体験コーナーを設置しPRした。委員会所属の8人が機器の魅力を訴えた。
展示機器はリンナイ製ガス衣類乾燥機「乾太くん」の3、5、8㌔㌘の各タイプに加え5㌔㌘デラックスタイプの全機種を設置した。会場は熊本の住宅メーカー8社のモデルハウスが一覧できる展示場「住まいるパーク」で、敷地内駐車場の一画にガス衣類乾燥機の特設コーナーを設置して機器の使用方法や設置場所、乾燥の仕上がりなど使用感を紹介したほか、ガス機器に関するアンケートへの協力を呼びかけ、回答者に柔軟剤をプレゼントした。
住設・新技術
- FHSの新製品「オフィス向け温水床暖房」が好反響
- エア・ウォーター北海道グループのホクエイが日江金属を吸収 ものづくり強化へ
- TOTOの「あんしんリモデル」が5年目迎え支持拡大
<中部事業拡大特集2022>
現状・将来見据え消費基盤強固に
LPガス事業者は販売量の拡大を目指し新規顧客の開拓や燃転、機器販売などに積極的に取り組んでいる。一方で少子高齢化が進み、特に地方では空き家の増加が目立ってきた。またコロナ禍が影響し、半導体などの部品調達難に伴うガス機器の供給遅延による売り上げ計画の狂いなど厳しい現実がある。こうした逆境下でも多くの企業が将来を見据え、世の中の動向を見極めながら自社の特性を生かし事業領域の拡大を進めている。その動きは本業の充実、業態改革、周辺分野への進出、異業種への挑戦とさまざまだ。中部地区有力各社の取り組みを取材した。
・サカヰ産業(富山市)
生活関連分野を深掘り 事業部新設で提案を強化
・上野ガス(伊賀市)
環境保全へ投資継続 炭素低減、CO2吸収も
・マルエイ(岐阜市)
エネと暮らし一手に 理美容院や自動車販売も
・郡上ガス(郡上市)
ファンヒーターを貸し出し 厳寒地のニーズ充足
・新日本ガス(岐阜市)
リフォーム部門好調 有資格者揃え口コミ拡大
・関西プロパン瓦斯(津市)
湯廻り需要開拓に力 自社施工でマージン確保
・ガスパル(東京)
金沢に災対型ランドリー 地域貢献のモデルに
・三谷産業イー・シー(野々市市)
次代へシステム改革 ウェブ請求やスマホ検針