石油化学新聞

カネカ・・・先端事業群で増産投資

太陽電池や機能性食品素材

カネカは、成長のドライビングフォースに位置付ける「先端事業群」の増産投資を推進する。シリコン型高性能太陽電池の生産能力増強を決定。機能性食品素材の還元型コエンザイムQ10と乳酸菌製品、バイオ医薬品の開発製造受託(CDMO)事業で手がけるメッセンジャーRNA(mRNA)などの生産能力を増強する検討に入った。近く決定する予定だ。これら先端事業群への積極投資で、事業ポートフォリオ変革を加速させる。

  • 住友精化・・・SAP事業を強銊化 プロセス改善や設備増強
  • 住化ポリカーボネート・・・用途・市場拡大に拍車 波長選択性PC 車載などで採用進展
  • ダイセル・・・マイクロ流路で増産 レジスト材料、24年度実用化へ
  • 東レ・・・産業用炭素繊維、米韓欧で増設 次期中計投資、車載OPPなども
新社長インタビュー 日本触媒 野田和宏氏

ソリュー ションズ 環境切り口に成長

野田和宏氏

まじめな見た目に強銊な心
「日本触媒の野田社長はまじめな人だ」と誰もが言う。社員のみならず自身もそう自己分析するから間違いないのだろう。ただ、「昔の私を知る人はまじめだけではな
い部分も知っている」と含みを持たす。
EO・EGを皮切りにアクリル酸、SAP(高吸水性樹脂)など、現在のマテリアルズに関わるほとんどの製品で営業に携わりキャリアを磨いた。国内外、顧客・同業
問わず、さまざまな局面で多くの人とひざを突き合わせて厳しい交渉に臨んだ。アクリル酸エステルの在庫販売で億単位の損失を計上したことも。「それでも私を切らず意見を尊重してくれた。入社当時に感じた風通しの良さは本物だった」と振り返る。

<特集>持ち味磨き事業 強化加速するM MA業界

有力メーカー4社の事業戦略
メチルメタクリレート(MMA)は耐候性や透明性などに優れた特徴を持ち、自動車、家電、建材、雑貨、塗料など幅広い分野で使われる。22年は世界的な自動車減産や最大市場の中国の景気減速などで需要が低迷。資源価格の高騰や中国での生産設備新増設ラッシュなどの影響が重なり、事業環境は厳しさを増している。こうした状況下、日本のMMAメーカーはそれぞれの持ち味を磨き、誘導品を含めた事業基盤の強化を加速させている。

クラレ

  • PMMA、超耐熱品開発に本腰
  • モノマー、 生産プロセス革新へ

三菱ケミカルグループ

  • デジタル化 収益の下振れ抑制
  • 米で顧客情報管理を運用

住友化学

  • 事業部新設、グローバル戦略強化
  • PMMA、CR実証設備完成

旭化成

  • バイオ由来品生産へ
  • サステナビリティー対応に力

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • ポリカーボネート樹脂(PC)・・・汎用中心に収益低下 値差縮小 付加価値化が急務
  • 東レ・・・車関連上期売上収益24%増 EV向け拡大
  • 東レ・・・スポーツ衣料向け防水透湿生地ブランド再構築
  • 日油・・・次期3ヵ年、戦略投資枠に700億円
  • ダイセル・・・自動車安全装置 自働化率7割に
  • 帝人・・・欧州4社と GHG削減へ提携
  • 荒川化学工業・・・ロジン誘導品、バイオマス度を算出
  • 三井化学と京都大学・・・「デジタルケミカル」来春から5年間開講
  • PETボトルリサイクル推進協議会・・・リサイクル率前期86%に下降
  • UBE・・・11月CPL横ばい1750㌦
  • 日本プラスチック工業連盟・・・9月のプラスチック原材料
  • 石油化学工業協会・・・10月の汎用4樹脂の出荷実績
  • 日本スチレン工業会・・・2022年10月受払表
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・10月のOPP・CPP出荷実績
  • 化学製品値上げ
    ・住友ベークライト・・・産業機能性材料
    ・タキロンシーアイ・・・PVDFを80%以上

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