石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

東亞合成・・・川崎に新研究所設立へ

半導体・電材、医療関連軸に

東亞合成は川崎地区に新たな研究開発の拠点を設置する方向で検討に乗り出す。川崎工場を軸に用地を確保する考え。第4の柱候補と位置付ける半導体・電子材料関連やヘルスケア改めメディカルケア関連材料をターゲットに新製品・新事業開発を加速。名古屋地区のR&D総合センターに匹敵する規模の大型施設の建設を想定しており、首都圏における新たな技術の総本山を確立する方針だ。

  • 三菱ケミカルグループ・・・MMA生産、新エチレン法にシフト ACH法の縮小検討
  • 東亞合成・・・MTAPへの出資90%に拡大
  • 五井・蘇我地区9 社・・・CN実現へ共同検討、EMS導入など連携
  • 住友化学・・・石化の損益改善加速 シンガポール拠点一体運営へ
  • ダイセル・・・電子たばこ用トウ、網干工場で増産へ
旭化成ヨーロッパ 西澤明社長に聞く

シナジー最大化を追求 自動車材 30 年にOEM向け倍増

㊤西澤明社長
㊦新しい本社オフィスは社内外から好評だ

旭化成ヨーロッパ(AKEU)は欧州におけるマーケティングの総本山である。また、昨年統合したR&Dセンターやグループ各社とのシナジーを加速。地域統括会社としての機能も強化している。市場に厳しさは増しているが、変化をチャンスと捉え総力を結集。特にモビリティとサステナビリティの領域へ次代の成長の種をまく。AKEUの西澤明社長に現状と今後を聞いた。
◇   ◇
―足元のドイツと欧州の経済情勢は。
インフレ状態のなか23年のドイツGDPはマイナス成長が予想され、完全なスタグフレーションにある。ただ、景気後退や戦争など外的ショックが起こる時は技術の転換期でもあることを歴史が証明している。技術進化は一段と加速するだろう。

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新第一塩ビ・・・設備更新でPVC増産

27 年までに 1 万 5000 ㌧

新第一塩ビは、23年から徳山工場(山口県周南市)の塩ビ樹脂(PVC)生産ラインで老朽設備更新を2年ごとの長期定期修理に合わせて実施する。更新による効率化で27年までにPVC生産能力を現在の1割程度1万5千㌧増やす。増産分は長期的な需要拡大が見込まれる東南アジアやインドといった海外市場へ輸出する方針。

  • 帝人フロンティア・・・高速生分解性のPLA、年度内に発売
  • 産業技術総合研究所・・・新透明フィルム、センサー性能向上
  • 東ソー・・・新規アミンの実証開始 CO回収用、南陽に設備導入
  • 三洋化成工業・・・サンノブコ、木材から皮革調生地 バイオマス80%以上含有
  • PSジャパン・・・バイオマスPS、千葉工場で生産
  • スギノマシン・・・極長極細CNF 独自製法で開発
  • 東レ・・・漁網由来のCR繊維を来春発売
  • 三菱ケミカルグループ・・・海洋生分解性の魚が嫌うレジ袋を開発
  • 三菱ケミカルグループ・・・炭素繊維複合材、活用提案を募集
AGC・・・DXで業務改革推進 

誰もが働きたくなる工場へ

AGCは、化学品カンパニーの主力生産拠点、千葉工場(千葉県市原市)のオンライン見学会を初開催した。舛岡正道工場長が運営方針として「顧客や社会から信頼されるために誰もが働きたくなる元気でユニークな工場をワンチームで作る」と強調し、カセイソーダ電解プラントや製品生産設備、研究開発棟などに加えてDXによる業務改革や今年5月に開設した新事務所棟「KIN D センター」などを報道陣に向けて紹介した。

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PPSコンパウンド、車両用7割に迫る

EV化を追い風に拡大

ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)コンパウンドは、世界市場をリードする日本企業の間で車両用が7割に迫る。通常は需要が特定用途に偏るのは避けたいところだが、電動化で車両用の可能性は広がり、EV化という追い風も世界で強まっている。他の用途を注視しながら当面は電動化に伴う車両用の需要増をグローバルに取り込み、同用途での優位性を不動なものにしたい。

  • 三菱ケミカルグループ・・・バイオエンプラが高級化粧品容器に
  • ANA・・・上空からGHG測定 JOGMECと検討
  • 東京大学・INPEXチーム・・・EIC人工光合成国際競技会で1位
  • 神戸プラスチックネクスト・・・初年度1㌧超回収 2年目は5㌧目標
  • ベンゼン12月ACP・・・810㌦に下落、昨年来最安値
  • 日本ソーダ工業会・・・10月のカセイソーダ出荷内訳
  • 日本プラスチック板協会・・・10月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績、10月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、10月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績
  • 日本化学繊維協会・・・10月の合成繊維生産・在庫量
  • カーボンブラック協会・・・10月のカーボンブラック実績
  • 化学製品値上げ
    ・住友ベークライト・・・工業用フェノール
    ・サンディック・・・OPSを10円以上
    ・クラレ・・・活性炭と関連商品

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出光ファインコンポジット・・・エンプラ系に力 機能高め品揃え拡充

難燃・環境素材も強化

出光ファインコンポジットは事業領域拡大策の一環で難燃材料、エンプラ、環境対応素材を重点に商品ラインアップ拡大に取り組む。ポリプロピレン(PP)系で国内トップシェアにある難燃材料はエンプラをベース樹脂に加え、ポリフェニレンサルファイド(PPS)で展開中のエンプラ系複合材は一層の耐熱要求に応える。環境素材は植物由来のポリマー、フィラーの活用に向けて基礎検討を進め、23年度にはマーケティングを開始する考え。

  • 日本ゼオン・・・マイクロ中空粒子耐熱・耐圧型を開発 電子・構造部材に
  • 三井化学・・・廃プラ再資源化へ 浜松に実証実験場
  • 東ソー・・・電解・塩ビ新設 白紙 成長投資は「計画通り」
  • 中部日本プラスチック・・・スラリー付きPET処理量年2100㌧に倍増
  • 東ソー・・・低品位炭の採用検討 発電用、損益改善へ
  • 出光ファインコンポジット・・・MI活用システム実証 機能向上・付与へ精度高く
  • クラリアント・・・混合プラからCR触媒と吸着剤開発
  • エクソンモービル・・・PP年産能力45万㌧に倍増
  • シェルケミカルアパラチア・・・PE年産160万㌧工場 来年後半にフル稼働
  • 三菱重工エンジニアリング・・・エクソンモービルとCO回収で協力
  • 三洋化成工業・・・半導体開発会社にAPB株34%譲渡
  • 住友ベークライト・・・フェノール樹脂、中国・南通で成形材増設
  • シェル石油NV・・・欧最大のRNG生産会社を買収
  • 旭化成・・・供給網管理システム、蘭ベンチャーに出資
  • 積水化学工業・・・フィルム型PV、東京都と共同研究
  • 東レ・セラニーズ・・・TPEE継承し発足
  • 三菱重工業・・・三菱重工エンジニアリングを統合 来年4月

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