プロパン・ブタンニュース

総合面

政府の臨時交付金1兆2千億円積み増し 

推奨事業にLPガス料金の補助を明記

地域の実情に応じ支援策
政府は22日、物価高騰対策を検討する「物価・賃金・生活総合対策本部」(本部長=岸田文雄首相)の第8回会合を開き、LPガス料金補助を盛り込んだ合計2兆円超の追加策を決定した。2兆円超のうち半分強に相当する1兆2千億円が地方創生臨時交付金の積み増しに当てられ、うち7千億円がエネルギーや食料品価格などの物価高騰に利用される。LPガス利用者や特別高圧契約向けの支援を推奨事業メニューとして明記し、地域の実情に応じたきめ細かな支援を一層強化する方針。

  • 政府、省エネ法改正で基本方針を閣議決定 エネ転換で需要側の最適化促す
ENEOSグローブ、4月1日 新経営理念スタート

新経営理念は「暮らしをささえ、地球をまもり、未来をつくる」

ENEOSグローブ(本社・東京、江澤和彦社長)は4月1日、新たな経営理念(ミッション)を制定する。実現に向けた五つの行動指針(バリュー)も設定し、LPガスのグリーン化など低・脱炭素時代にも選ばれる商材やサービスの提供を目指す。併せてコーポレートサイトを一新、新しいデザインの企業広告も展開する。

  • WLPGA幹部がニチガスのハブ充填基地「夢の絆」を視察
  • エア・ウォーター、新社長に松林良祐氏

エア・ウォーターは4月1日、松林良祐代表取締役副社長執行役員COOグローバル担当兼エンジニアリング担当を社長COOに昇任する。豊田昌洋代表取締役名誉会長、白井清司社長COO、町田正人代表取締役副社長執行役員経営戦略センター担当は、いずれも同日付で取締役に就任する。6月23日の株主総会で豊田氏は名誉相談役、白井氏は相談役、町田氏は顧問に就任する予定。
松林良祐(まつばやし・りょうすけ)氏 1988年4月大同酸素入社、2006年7月エア・ウォーター総合開発研究所プロセス開発センター長、14年6月執行役員産業カンパニーエンジニアリング事業部長、17年4月上席執行役員エンジニアリング統括室長兼エア・ウォーター・プラントエンジニアリング社長、18年6月取締役エンジニアリング統括室担当兼エア・ウォーター・アメリカ社長、20年6月常務執行役員海外エンジニアリング事業部担当兼エア・ウォーター・アメリカ社長、22年6月代表取締役副社長執行役員COOグローバル担当兼エンジニアリング担当。1964年11月16日生まれ、大阪府出身、58歳。

首都圏版

  • 神奈川三愛ガス会がオンラインセミナー 人材育成のヒントに
シナネン、宇都宮市にメガソーラー 

地域のBCPに貢献へ

宇都宮シナネンソーラーパークの開所式

シナネン( 本社・東京、安田貴志社長)は2月28日、宇都宮市で太陽光発電所「宇都宮シナネンソーラーパーク」を稼働した。同社グループがで栃木県内で太陽光発電所を運営するのは初。敷地内に電源供給設備を設置する予定で、再生可能エネルギーの開発で環境負荷を軽減し、地域のBCP対策に貢献する。

  • サイサンなど3社が青森・六ヶ所村で協調発電所を稼働 風力・太陽光など
ニチガス、軽貨物EVで容器運搬の実証試験を開始

三菱自動車の「ミニキャブ・ミーブ」1台

法規制を満たすかたちで改造した

ニチガス( 本社・東京、柏谷邦彦社長)は住友三井オートサービス(同、佐藤計社長)と共同で軽貨物電気自動車(EV)にLPガス容器を運搬できるよう改造した車両の実証試験を始めた。営業車両の小型化による環境対応と効率化に加え、LPガス事業者への車両提供を目指す。

地方版

  • 北海道=アストモス北海道、炭素低減に力 燃転促進でJクレジット創出
  • 東北=ヤマリョー(山形市)、山形県野球場を「ヤマリョースタジアム」に 県から命名権
中部=両元産業、全国採用と社員教育徹底

働き方改革と人材強化へ 

両元産業(本社・常滑市、後藤元和社長)は今期から働き方改革、物流の24
年問題、増産への対応に向けて本社容器再検査所の従業員の増員を図るとともに、昨年の事故を教訓に社員教育を徹底していく。そのためのインフラを確立するため、リクルート活動エリアの全国化、採用者の住み込みと食事の提供、社員教育の場となる研修施設を兼ね備えた宿舎の整備を進めている。

  • 中部=上野ガス、伊賀市の小学生と園児に絵本と定規を寄贈
近畿・四国=四国石油(高松市)、「かがわ地方創生SDGs登録制度」に登録 環境貢献へ

名刺などにロゴマークを使用できる

四国石油(本社・高松市、国東宣之社長)は1日、香川県の「かがわ地方創生SDGs登録制度」に登録した。県はSDGs達成に向けて積極的に取り組む企業に対する登録制度を設け、普及促進に努めている。持続可能な社会の実現と取り組みを原動力にした地方創生が目的だ。登録制度は県内に事業所を持つ企業や団体、個人事業主などが対象。登録期間は同日から2026年3月31日まで。

  • 近畿・四国=マツナガ(野洲市)、下取りで燃転促進 経年や故障を商機に
  • 中国=伊藤忠エネクスHL西日本の快適応援フェア、結束強め大きな成果
  • 中国=広島県協青年委、防災教育と地域貢献で福山市小中11校にデリステ寄贈
九州=田島、佐賀市で苗木600本植樹 環境保全貢献に156人が参加

156人が参加し600本の苗木を植えた

田島広一社長

田島(本社・佐賀市、田島広一社長)は2月19日、佐賀市富士町で地域の環境保全を目的とした植樹活動を行った。関係事業者や地域の取引顧客に協力を呼びかけ156人が参加した。佐賀市と昨年5月に結んだ協定を受けて実施したもので、参加者で力を合わせて苗木600本を植えた。
田島社長はあいさつで「昨年4月に田島に社名を変更した。その社名にちなみ、今回植樹を行う場所を『TAJIMAの森』とした。ともにこの森を作り、将来の子供たちに渡していくことができればと考えている。一緒に素晴らしい森を作っていこう」と述べた。

住設・新技術

リンナイ、「勘太くん」デラックス型を一新 

上部操作パネル仕様もラインナップに

リンナイ(本社・名古屋市、内藤弘康社長)はガス衣類乾燥機「乾太くん」デラックスタイプをフルモデルチェンジし6月1日に発売する。2013年の登場から10年ぶりに一新した。ガス特有のパワフルな温風で4人分6㌔㌘の衣類を1時間で乾燥するなど、洗濯の家事負担を軽減する。

  • ミヨシ(大阪市)、可搬式発電機や折り畳みベッドなど防災用品一手に
東西商事(東京)、可搬式LPガス発電機をEV充電向けに本格展開

所有者が貸し出し

LPガス発電機の所有者がEV充電用に貸し出し課金するスキームを展開する

東西商事( 本社・東京、廣比公一社長)は可搬式LPガス発電機「Vector(ベクター)」シリーズを電気自動車(EV)の充電用に本格展開する。町内会や自治会、スーパーマーケット、道の駅などが災害対策として導入した可搬式発電機をEV充電用に貸し出して課金するスキーム。日常使用を推進することで利便性を高め、イニシアルコストの回収を早められる。
想定する機種は、LPガスとガソリンの両方が使えるハイブリッドモデルの3・5㌔㍗出力「3500α」と、 LPガス専焼モデルの7㌔㍗出力「7000α」。いずれも単相で100㌾と200㌾の同時取り出しが可能だ。充電スタンドと比べて充電速度は劣るが、コストが割安なため、充電スタンド並みの価格を設定すれば収益を期待できる。充電スタンドに行く途中の30~60㌔㍍走行向けEVに初年度に100台の販売を見込む。

GHPとコ・ジェネ版

27年度のGHP出荷は2万8500~3万1500台に 

GHPコンソが初の中期市場予測

GHPコンソーシアム(清水尚之理事長)は14日、GHP市場を取り巻く環境分析などをもとに、2027年度まで5カ年の中期市場見通しをとりまとめた。レポートでは堅調なリニューアル需要などに支えられ、27年度のGHP販売をLPガス機で6500~7500台、都市ガス機で2万2千~2万4千台、合計2万8500~3万1500台と予測した。うち新設は6500~8500台、リニューアルは2万1千~2万3千台を見込んでいる。

全国縦断GHPフォーラム、4月24日広島で開幕 翌25日には福岡会場

名古屋、大阪、東京の各会場は7月下旬をメドに開催予定

GHPコンソーシアム(清水尚之理事長)が主催する「第25回GHPフォーラム」が、4 月24日の広島会場(広島市、広島県LPガス会館)で開幕する。「省電力・省CO・省コスト~いまGHPの特長をいかす~」がテーマ。翌25日には福岡会場(福岡市、パピヨン24オフィスビル)でも開催し、7月下旬から名古屋会場、大阪会場、東京会場でも開催を予定している。
エネルギーや災害に対するリスクヘッジの仕組みとして、GHPやマイクロコージェネの普及可能性を探る。4月に開幕する広島会場と福岡会場では、基調講演に安孫子徹・GHPコンソーシアム技術顧問による「GHP・マイクロコージェネで実現するS+3E」、特別講演に備前グリーンエネルギーによるZEB事例解説を盛り込む。同社はZEBプランナーとして、GHPなどガス設備を組み込んだガスZEB事例を手がけている。講演ではZEBの基礎的理解をはじめ、事例解説などを通じて新築・既築分野へのガスZEB提案の可能性を探る。
プログラムではこのほか、LPガス振興センターによる補助金関連情報、GHPメーカー主要4社による製品・サービス紹介も行う。メーカープレゼンでは内容を拡充し、GHP設置事例も紹介する。また恒例のGHP・マイクロコージェネ販売事例論文コンテストの優秀事例発表では、広島会場で2022年度グランプリの広島ガス・森本瑛梨子氏、福岡会場で銀賞のエネライフ・髙橋広一氏が発表する。
定員は各会場70人。参加費はGHPコンソーシアム会員企業が5千円(税込み)、非会員が1万円(同)。名古屋、大阪、東京の各会場は7月下旬をメドに開催予定。札幌会場は開催未定だが、仙台会場については開催の可能性を探る。仮に会場開催をしない場合は、東京会場のもようをライブ配信することも検討している。

  • パナソニック空調セミナー、ガスと電気で提案拡大 自立型GHPにも注力
ヤンマーESとパナソニックが「脱炭素EXPO」に共同出展 

分散型エネシステム 排熱資源化をアピール 

コージェネ(左)と吸収式冷凍機(中央奥)を配管でつなぎ排熱利用をイメージしやすくした

特設ブースで開かれ共同セッションは、定員を上回る聴講者を集めた

ヤンマーエネルギーシステム(本社・尼崎市、山下宏治社長)とパナソニック空質空調社(同・東京、道浦正治社長)は15~17日、東京・江東区の東京ビッグサイトで開かれた「脱炭素経営EXPO」に共同出展し、ヤンマーのマイクロコージェネレーションとパナソニックの吸収式冷凍機を連携させた「分散型エネルギーシステム」をPRした。2社の共同出展は初。ブースはヤンマーのイメージカラーである「赤」とパナソニックの「青」で構成し、中央部にはマイクロコージェネと吸収式冷凍機の原寸モックを配管でつなぐ演出をして垣根を超えた協業を印象付けた。
分散型エネルギーシステムは、ヤンマーのマイクロコージェネレーションシステムとパナソニックの廃熱利用型吸収式冷凍機を組み合わせ、排熱利用の最大化とBCP強化の両立を図るもの。コージェネの排熱を吸収式冷凍機の吸収液加熱用の資源として有効活用することで、一層の省エネルギーと省コストを実現する。
各機器の連携には、両社が共同開発し7月の発売を予定する専用コントローラー(CGSコントローラー)を活用する。コントローラーは機器の台数制御やスケジュール管理、排熱の配分などを最適化する役割を担い、今回の協業モデルの核となっている。

<春季特集号>別建て 11 〜 30 面

  • 取引適正化の制度改正は妥当か/本紙緊急アンケート解説
  • 知られていない都市ガス料金との違い
  • 無償配管は先行投資、住宅業界の窮状で複雑化
  • 制度改正、その先にあるのは何か
  • 料金体系の源流を知る
  • ガス料金の推移
  • ガス化促進料金
  • ガス料金の原価計算と料金
  • CNにも焦点、詳報「国際セミナー2023」
  • 危機対応 低炭素化に挑戦
  • 持続可能はエネに グリーン合成が急務
  • 登録小売電気事業者一覧(販売実績)
  • 登録ガス小売事業者一覧
  • 低炭素LPガス普及へ/燃転ルポ
  • 最近の主な流通再編・統合などの動き
  • 未来見据え連携・新設/各地の事例
  • 変革期を解説「ニュースワード」

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