プロパン・ブタンニュース

総合面

全L協総会、取引適正化推進に決意

山田体制2年目、業界発展へ基盤強化

大分で通常総会を開いた

山田耕司会長

全国LPガス協会(山田耕司会長)は9日、大分市のホテル日航大分オアシスタワーで2023年度通常総会を開いた。新型コロナの5類移行、各自治体での地方創生臨時交付金を活用したLPガス料金軽減策の拡大、貸し付け設備・配管の商慣習に対する制度改正の議論が進むなど業界を取り巻く環境が大きく変わるなか、2年目を迎えた山田会長体制はLPガス業界の発展基盤を強化するため、取引の適正化をはじめ、カーボンニュートラル(CN)対応や保安確保、需要拡大などに取り組む。

  • 日液協総会、安全高度化計画を推進 商慣行変革にも力
  • 1次エネ供給量、1~3月は6%減 LPガス0.4%増(エネ研報告)
TOKAI-HD、新中計スタート グループ挙げ成長へ

人材・組織の力最大化 25年度に収益倍増・顧客500万件へ

小栗勝男社長

TOKAIホールディングス(本社・静岡市)の小栗勝男社長は13日、名古屋市のヒルトン名古屋で開かれた第51回TOKAI販売店会総会で登壇し、5月24日に新たに公表した「中期経営計画2025」を主体に今後3年間のグループ事業の方向性について「着地点は収益倍増、売上高4千億円、営業利益300億円、顧客件数500万件を目指す」と意欲を見せた。
また「最も強調したいのはキャリア支援制度やリスキリングを通じた人財・組織の活力最大化で、自律的で活力と熱意にあふれる人財、働きがいがあり、個性の強みを生かす個と組織を作ること。これが課題であるコンプライアンス・ガバナンスの徹底にもつながる。ここでのグループ一丸は販売店の皆さんと一緒にさらなる成長を遂げるということも含まれている」と、企業としてのTOKAIグループの成長と販売店が一体であることを強調した。

首都圏版

アメニックスグループ 創業50周年

安心な生活環境提供

記念式典終了後に懇親会を開いた

東亜ガス(本社・横浜市、田邉利幸社長)を中核とするアメニックスグループは10日、横浜市のロイヤルホールヨコハマで創業50周年記念式典と田邉利雄・同グループ会長が2020年に在横浜ハンガリー名誉領事に就任したことを報告する会を開いた。仕入れ先、取引店のトップら総勢274人が出席した。
アメニックスグループは4事業7社から成り、LPガス事業は東亜ガス、神奈川ガス、マルヰガス、センチュリーガスの4社ネットワークを首都圏に構築する。東亜ガス、神奈川ガス、マルヰガス、誠晃産業が50周年を迎えた。田邉社長は「21年にアメニックスグループとして結束した。

パーパス提供の「クラウドAZタワー」にサイバー攻撃 

サービス再開に時間

パーパス(本社・富士市、髙木裕三社長)が提供するエネルギー事業者管理システム「クラウドAZタワー」が第三者によるサイバー攻撃を受け8日からサービスを停止した。サービス再開まで1週間以上を要する可能性がある(12日時点)。
同社によると8日にクラウドAZタワーシリーズが稼働するデータセンター内のサーバーがマルウエア(不正かつ有害な動作を行う意図で作成された悪意あるソフトウエア)攻撃を受けたことを確認した。これを受け同日10時半にクラウドAZタワー、マルチ給湯器遠隔監視システム(CRMS)、パーパスコネクトのサービスを停止した。

  • ランサムウェア攻撃による被害が国内で拡大 昨年は230件
  • ジャパンエナジック、安全大会 事故防ぎガス切れ解消

地方版

北海道=道協、LPガス料金支援3ヵ月で最大2000円 

各支部で説明会開く

北海道LPガス協会(鉢呂喜一会長)は15日から、実質的な物価激変緩和策となるLPガス利用者緊急支援事業の販売事業者向け説明会を開いている。同事業は7~9月の3カ月間、1契約当たり計2千円を上限とする支援金を販売事業者に支給しLPガス料金の値引きに充ててもらうのが目的。

東北=若松ガス「マルシェ」が盛況 

インスタフォロワー220増

目標を上回る2800人が来場。感謝祭よりも若年層が多った

若松ガス(小山征弘社長)は5月28日に会津若松市の本社で、キッチンカーや地元飲食店など49の出店を並べたイベント「eneyouマルシェ」を開いた。ガス器具の展示販売は行わず、来場者には構内で飲食や買い物を楽しんでもらった。ファンづくりと新規顧客の拡大が目的で2800人が来場、終了後にはインスタグラムのフォロワーが220増えた。従来は春と秋に感謝祭を開いてきたが、昨年秋の感謝祭で初めて行った「マルシェ」が来場者に好評だったこともあり、春の感謝祭をマルシェ単体のイベントに替えた。

  • 東北=岩手県協・八重樫会長、県に支援金支給方法の簡素化を要望
  • 中部=ミツウロコ会中部、地域密着でブランド力を発揮
中部=岐阜県、LPガス料金支援で最大4500円 

1~9月で500円ずつ

岐阜県は地方創生臨時交付金を活用し、LPガス負担軽減事業を開始する。エネルギー価格の高騰を踏まえ県内のLPガス使用者の負担軽減を図るため、販売事業者を通じた利用料金の値引きによる支援を実施する。事業総額として26億1千万円の予算を計上した。
県内でコミュニティーガスを含む家庭業務用のLPガス使用者を対象に、販売事業者が顧客に対する月々の請求額(基本料金と従業料金の合計)から値引きを行う。

近畿・四国=高知県協、料金高騰対策確実に 災害対応力を強化

創立60周年式典も盛大に行う

高知県LPガス協会(公文秀明会長)は5月30日、高知市のザクラウンパレス新阪急高知で定時総会を開いた。高知県グリーンLPガスプロジェクト推進協議会への参加やLPガス料金高騰対策支援事業を進める。

  • 近畿・四国=<あきんどネット>H&T energy、正直・真心 暖かさ提供

江草長史社長(左)と田路真史取締役

兵庫熔材(本社・朝来市、江草長史社長)と但馬ガス供給センター(同)は1月1日に合併し、社名を「H&T energy(エイチ・アンド・ティー・エナジー)」に変更した。卸と小売の一体的な運営でより強固な体制を構築し、厳しい環境でも勝ち残る競争力を確保する。
兵庫熔材は1950年、江草社長の祖父である松太郎氏が小野市で創業した。カーバイドから酸素など一般高圧ガスに業容を広げ、時代とともにLPガスの比率が高まった。現在本社を置く朝来市和田山町の充填所は61年、町の工場誘致第1号として建設した。
一方、但馬ガス供給センターは70年に兵庫熔材の卸先販売店が集まり協業組合として発足、兵庫熔材も組合員として参画した。充填や配送を担うだけでなく、組合自体が小売業者として事業展開してきた。

  • 中国=イワタニ島根大田支部、昨年に続き2回目のフリマに1317人が来場 
  • 九州=井尻ガス(福岡市)、独自ブランドの水サーバーを展開 定額制で接点深耕
九州=九州ブロック協、課題解決へ連帯強化 

過剰投資の根絶めざす

九州ブロックLPガス協議会(荒木健治会長)は8日、大分市のホテル日航大分オアシスタワーで第73回通常総会を開いた。荒木会長は「厳しい状況が続くが九州業界は非常によくまとまっている。秋元耕一郎元会長、山田耕司前会長の功労の結果だ。全国LPガス協会会長も九州から2代続けて輩出した。全L協の山田会長を全力で支えよう。業界課題の解決へ力をお願いする」とあいさつした。

住設・新技術

  • リンナイ、マイクロバブル給湯暖房機のラインアップ拡充 設置条件広げ8月発売

RUFH―ME2408AW2―6

リンナイ(本社・名古屋市、内藤弘康社長)は「AirBubbleTechnоlоgy(エアバブルテクノロジー)」搭載給湯器のラインアップを拡充し、マイクロバブルバスユニット内蔵ガス給湯暖房熱源機「RUFH―ME/UME」シリーズを8月28日に発売する。
「RUFH―ME」シリーズはガス給湯暖房用熱源機にマイクロバブルバスユニットを内蔵することで分譲マンションなど設置環境に制約のある集合住宅にも導入しやすくなる。併せて、マイクロバブルバスユニットに加え、ウルトラファインバブル発生装置を内蔵した「RUFH―UME」シリーズも発売する。

  • パロマフォトコンテスト入選作を東京・大阪の地下鉄駅に提示
  • モリナガ(福井県大野市)、コスモス倶楽部の異業種交流会で気づき

<LPG車特集2023>

  • 新たな価値創造に取り組むLPG車 特徴生かしニーズに応える業界事例
    半世紀超にわたり、商用モビリティを下支えしてきたLPガススタンド事業とLPG車。その立ち位置はコロナ禍やカーボンニュートラル政策と相まって先行き不透明な状況だ。一方、LPガススタンド業界では将来のグリーンLPガス供給も見据え、本業の継続と付加価値向上に取り組む動きが出ている。LPG車については「燃料費低減」「CO削減」「BCP」に寄与する車両として、独自の価値を打ち出して普及促進に取り組む事業者がいる。LPガスならではの強みを生かし、インフラや車両の需要創造に取り組む事例を取り上げる。

  • 伊丹産業=台数目標定め需要開拓 オートガススタンドの高付加価値化も推進
  • サイサン=販売店とともに普及拡大 カーリース好評で提案強化
  • サーティーフォー交通=LPG車活用で環境貢献 UDタクシー増車に力
  • エフ・ケイメカニック=ジムニー併燃車を試作 被災地調査など機動性期待
  • 門倉商店=ハイゼットカーゴ4WDの使いやすさアピール 他車種も開発中
  • アイダエナジー=ユーザーに応じた改造で実績130台 自社も全営業車を転換
  • 位田モータース=FCV事業モデル確立へ 小型水素ステーションと組み合わせ
  • イワタニ山陰=出雲支店でオートコンポを導入 バイフューエル車も増車へ
  • 海道LPガス協会石狩支部=バイフューエル車導入し実車でPR 会員への波及も
  • 東京都LPガススタンド協会=水素ステーション併設を検討 課題クリアし実現を

<島根県協松江支部創立60周年>

  • 安全・安心提供に全力 災害対応・環境貢献で県都発展を下支え
    島根県LPガス協会松江支部(曽田悟支部長)は5月26日、松江市の松江ニューアーバンホテル別館で創立60周年記念式典を開いた。式典・祝賀会に上定昭仁・松江市長、森本敬史・島根県防災部長、安部俊一・松江市防災部長、田村達朗・松江市消防本部消防長、森山健一・島根県協会長、井谷憲司・島根県エルピーガス事業協同組合代表理事、山本陽一郎・島根県東部エルピーガス保安センター代表理事、成冨治・石油化学新聞社社長ら来賓とLPガス事業者、元売・機器メーカー、支部会員ら50人が出席し支部の還暦を祝い、さらなる成長、発展へ決意を新たにした。

  • 上定昭仁・松江市長、有事即応へ連携強化
  • 森本敬史・島根県防災部長、エネ供給「最後の砦」
  • 曽田悟支部長=顧客の生活第一 信頼高め需要創造

    曽田悟支部長

    昭和30年代に入り石炭から石油へのエネルギー革命が進行するなか、LPガスの急速な普及に伴う取引の適正化・保安の確保に対応するため、1963年10月に島根県プロパン協会松江・八束支部として結成し今年、満60年の節目を迎えることができた。
    現在は会員数35会員と県内の支部では最大の組織となり、LPガスは松江市全域の5万9千の家庭や事業所に欠くことのできないエネルギーとして利用いただいている。

  • 松江市にLPガス発電機3台寄贈
  • 20年ぶり勝機到来、ガス化提案に拍車

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