2005(H17)年8月8日(月曜)
   第2637号
総 合 面
サウジアラビヤ、ファハド国王(左)死去 在位23年。アラムコ設立、CP制導入 
アブドラ新国王(右)
首 都 圏 版
プロパン・ブタンニュースがお届けする連載読み物 
<業界50年・再生> 
  市場自由化と環境問題 資料請求は、電話03−3252−5671
 当社事業出版局瀧澤まで
 視察先(予定):ガスナチュラル社、SHVガス社、フランスガス公社ほか
  マドリード、アムステルダム、パリ視察・訪問
地 方 版
  • 北海道=全卸協と道協が事故ゼロへ保安講習会開く
  • 北海道=道協旭川分会、社会福祉貢献で旭川市長が感謝状
  • 東北=宮城県協、「LPガスでよかったね!」キャンペーンを9月にスタート
  • 中部=武生市営ガス、譲渡先候補3グループに
  • 中部=岐阜県協、防災対策マニュアルを作成 10月14日には一斉訓練も
  • 近畿・四国=兵庫県協、地域社会に貢献で救急救命技能取得の講習会開く
  • 近畿・四国=大阪ガスがガス化促進でリフォーム専用ローン開始
  • 中国=エネックスが太陽光とエコウィルのダブル発電を提案、高効率をアピール
  • 中国=「環境・省エネで勝とう」日の丸会が第31回総会開く
  • 九州=福岡県協嘉飯辞山支部が建築士らと情報交流会
  • 九州=<活火山>IH本でオール電化防ぐ
特 集  /  LPG国家備蓄
延べ22万人が工事に関わった七尾基地。わが国LPガス需要の約1週間分を貯蔵。
5万トンタンクを背にテープカット
LPG車特集  /  人と地球にスマイルを LPG車 
  • <LPG車55作戦の展開を>LPガス業界、自ら使って広めよう
    *伊藤忠エネクス=グループで7割転換 世界1000万台市場視野に
    *エネクスHL東北=19年までに100%前倒し可能 竹村社長
    *東邦エコオートガス=業界26万台上乗せを牽引  配送車132台にスクールバスなど開拓
    *岩谷産業=「セルフステーションα」全国で45基が活躍 運輸・流通業など
    ニッキソルテック=先進型LPG車、教習車が好調 9月までに250台販売
  • 国が認めるクリーンカー 
    *求められる業界の行動力 
    *低PM・NOx 先進型ならガソリン車より低CO2
  • メッセージ 
    *全国LPガススタンド協会会長 米田正幸氏=26万台積み上げに対応 
    *LPG内燃機関工業会会長 長屋靜夫氏=卓越した技術で支援
住 設 供 給 機 器 / 新 技 術
  • 日伸工機と明光産業が安全、低価格の電子式回転充填機シリーズを発売
  • 豊通・昭シェルなどが愛知万博シャトルバスにGTL燃料供給
G H P と コ ・ ジ ェ ネ 版
  • <2005全国縦断普及促進フォーラム総括>CO2削減と全電化対抗
  • 家庭用の炭酸ガス排出量が増加
  • 炭酸ガス排出原単位問題―対策効果の評価は火力電源平均係数で
  • エコキュートは原発の安全弁、電源は火力
  • GHP三兄弟の省エネ性と炭酸ガス削減
  • GHPの新製品・新技術
  • リプレースでGHPを倍増
    * LPガス仕様GHPが検討 ビルマル増加、大型化進む
    * 静岡ガスエネルギー、期中で販売目標突破
    * 学校空調、激化するガスVS電気
    * 名古屋港イタリア村に東邦ガスがGHP設置 地域の電力負荷を低減
GHP版 お知らせ GHP出荷実績
17年第一四半期
先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情 報>
以下の見出しは日刊プロパン・ブタン情報からのものです
日刊プロパン・ブタン情報についてはこちらから
  • 8月1日(月)
    * LPG車転換補助金、7月末で420台 教習車139台が牽引
    * 自動車でもGライン、LPG・CNG車の一体普及構想
  • 8月2日(火)
    * 8月サウジCP、プロパン400ドル・ブタン406ドルに値上がり
    * 総事業費415億円、貯蔵25万tの七尾国備基地が7月29日に完成式典
  • 8月3日(水)
    * 潜熱回収型給湯器の補助金、予定台数オーバーし募集締切
    * サウジのファハド国王が死去、アラムコを設立しCP制導入
  • 8月4日(木)
    * 17年度構造改善調査の総括で課題浮き彫りに(LPガス振興センター)
    * 料金低廉化に加え、分かりやすく多様な需要促進メニューを<今日の焦点>
  • 8月5日(金)
    * ヤナギ、一般車60台、教習車210台をLPG車に改造 
    * 7月末家庭用市況、10立方m全国平均6,019円に
  ご希望の方に見本紙をお送り致します。
    プロパン・ブタンニュースは創業以来LPG業界とともに歩んでまいりました。
    2004年春に石油化学新聞社創業50周年を迎えました。
    創業時の基本理念に立ち戻るとともに新しい挑戦を続けて行きます。
     LPガス業界で高い支持を頂いてるプロパン・ブタンニュースを読んでみませんか?
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    fax 03-3254-8425(業務局井上あて)
    なお、株式会社石油化学新聞社の全国支社局でもお待ちしております。
    (札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡)
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2005(H17)年
8月8日(月曜)
第2637号

PBN2005-08-08-01

LPG車補助金
教習所4割占め牽引
7月末で420台申請 LPガス業界は2割

 ディーゼル車を廃車しLPG車を購入するときに補助金を交付するLPG車転換補助制度で、昨年度後半から申請可能になった教習車がここにきて台頭、その反動でLPガス事業者による配送車など自家使用目的での補助金利用は今一歩の状況だ。日本LPガス協会は国から補助金を受けて5月6日から募集を開始、6月30日で締め切った第1期で、教習所からの申請は全体の4割を超えた。一方で、LPガス事業者からの申請は約2割。「まずは業界から」というスローガンを掛け声だけで終わらせないため、率先してLPG車普及促進を図る必要がある。


PBN2005-08-08-02

在位23年、ファハド国王死去
アラムコ設立、CP制導入
世界最大のLPガス輸出国でわが国最大のLPガス貿易相手国であるサウジアラビアのファハド・ビン・アブドルアジーズ第5代国王が1日、首都のリヤド市内で死去した。83歳だった。同日、統治基本法第2章第5条によって、副首相兼警備隊総司令官のアブドラ・ビン・アブドルアジーズ皇太子が第6代国王に即位し、新国王が第2副首相兼国防・航空相兼監察長官のスルタン・ビン・アブドルアジーズ殿下を皇太子に選任した(写真=共同通信)。
 ファハド第5代国王は1982年6月に即位し、初代のアブドルアジズ国王の30年に次ぐ歴代2位の23年間にわたってサウジアラビアの国家元首を務め、司法・行政・立法・全軍の最高指揮官として君臨してきた。


PBN2005-08-08-03


特別寄稿、東京国際大学教授
渥美堅持氏

石油危機は到来するのか
石油情勢の展望と石油王国の将来(前編)

 イラク戦争後、原油やLPガスの価格が上昇し、高値を維持し続けている。需給、価格決定で大きなカギを握ってきた世界最大の産油国サウジアラビアのファハド第5代国王が死去し、アブドラ皇太子が第6代国王に即位した。石油情勢にどんな変化が起きるのか。また、わが国経済の近未来に何が待っているのか。中東政治情勢、エネルギー安全保障問題に詳しい東京国際大学の渥美堅持教授に解説してもらった。


PBN2005-08-08-04


初の富士山クリーン作戦
ミツウロコ、河口湖周辺で

 ミツウロコ(本社・東京、田島直社長)は7月23日、山梨県の河口湖周辺で清掃ボランティア活動を行った。富士山麓の天然ミネラル水を販売する同社が初めて行ったもの。
 ミツウロコは「富士山クリーン作戦」と銘打って活動したが、当日は本社のアクア事業本部、山梨、東京、千葉、神奈川、埼玉の事業所やグループ企業の社員34人がかけつけ、富士山麓の天然ミネラル水「富士山の宝物(バナジウム63)」の製造元である富士清水の社員あわせて40数人が山梨県鳴沢村の県道沿いや河口湖周辺の林道など約8・5kmにわたってごみを拾い集めた。
 参加者の1人、アクア事業本部の井上直宏課長は「集合したときには小雨が降り、少しひんやりとしていたが、いい汗をかいた。たばこの吸殻が余りにも多いのに驚き、次に空き缶、スナック菓子袋も多く捨てられ、1つひとつ拾って歩くと、瞬く間に袋一杯になった」と話していた。
 この日の夕方には関東地方を最大震度5強の強い地震が襲い、鉄道はじめ交通機関が長時間にわたってマヒした。そのため、清掃ボランティアに参加した社員の中には千葉の自宅まで5時間を要し、午前1時ごろに帰宅したひともいたという。
 同社では今後も定期的に富士山麓の清掃ボランティア活動を行いたいとしている。



PBN2005-08-08-05


世界に冠たるLPG国備
まず七尾でスタート!
日本海側唯一25万トンの備え

 七尾国備基地の完成を祝う記念式典は7月29日に現地で、記念祝賀会は会場を和倉温泉に移してそれぞれ開かれた。28hの敷地に、計5基25万トンが屹立する姿は壮観だが、一方では資源を有しないわが国の厳しい現実を象徴している。立地決定から7年、延べ22万人がかかわり、総額415億円を投じて完成させた七尾国備基地を、建設の経緯(七尾国備基地“建設”物語)、期待の声(式典・祝賀会あいさつと祝辞)、それに操業会社・三井液化ガス(供給・販売)の3面から紹介する。


PBN2005-08-08-06

「LPG車55作戦」の展開を
LPガス業界、自ら使って広めよう

 年間約1,900万トンを誇るわが国のLPガス需要構造の安定化を図り、これからの成長路線を確かなものとしていくためにもカギとなる用途が自動車用である。年間153万トン、全需要の約8%を占める自動車用LPガス、そしてタクシーを始めとする約29万台のLPG車、全国約1,900カ所のLPガススタンドは業界の宝物と言ってよい。この宝を最大限に活用し、新たなLPG車ファンを獲得するには、LPガス業界保有車両のLPG車化が何としても避けて通れない。本紙はLPG車普及に努力を続ける先進事業者、スタンド網の整備などサポート面の取り組みを取材し、これを通じて業界に日本LPガス団体協議会「LPG車“人と地球にスマイルを”プロジェクト」の一環で、既存登録車29万台に政府の上乗せ目標26万台を実現させていくための「LPG車55(ゴーゴー=29+26)作戦」の展開を呼びかける。


PBN2005-08-08-07


CO2削減と全電化対抗
エースはGHP3兄弟
「05全国縦断普及促進フォーラム」総括

総合コーディネーター
GHPコンソーシアム常任理事・技術顧問
山岸一夫氏

 LPガス業界恒例の夏の陣『2005全国縦断GHP3兄弟普及促進フォーラムシリーズ』(GHPコンソーシアム主催、石油化学新聞社/プロパン・ブタンニュース後援)は7月1日の仙台会場をスタートに、大阪・名古屋・札幌・福岡・広島・東京の全国7会場で順次開催、7月27日の東京会場を最終日とし盛況の内に終了した。7会場で延べ600人が参加した。 今年度の統一テーマは「CO2削減と全電化対抗のエースはGHP3兄弟」(GHPリニューアル、マイクロコージェネでガス空調市場倍増)とした。七会場の筆者の基調報告、各講師の発表、GHPメーカーのプレゼンテーションの要点を総括する。


PBN2005-08-08-08

学校空調
激化するガスVS電気
東京ガス小・中学校冷房化に的

 夏休みシーズンに突入し、学校空調の工事がピークを迎えている。東京ガスでは23区の小・中学校の普通教室冷房化に力を入れている。7月末現在で、今年の東京ガスの普通教室へのGHP導入は約3,800馬力となった。国の方策に合わせて実績は順調に推移し、来年度も同規模程度の学校で導入が期待される。
 導入理由は、外気温に左右されない高い暖房能力、環境性と合わせて電力負荷標準化に役立つこと、GHP専用料金による低ランニングコスト、省電力のため既存受電設備に影響を与えないことが考えられる。採用している自治体のなかには、通常の買い取り以外にリースの導入が増えている。リース期間は一般的に10年。リース方式の場合、リース会社が行政サイドにリース料金やランニングコストを試算し、提出する流れとなっている。
 一方で電力会社も学校空調分野には積極的に乗り出してきた。東京電力では蓄熱運転時(22〜翌朝8時)に割安な料金が適用されるエコアイスの小型パッケージ商品(愛称‥エコミニグッピー)を中心に学校空調冷房化への対応する。これに対抗し、GHPでは三洋電機が室内機と全熱交換機一体型を10月から投入するなど商品開発に力を入れている。
 行政・学校サイドではガス、電気を問わず付加価値のある空調を導入することに積極的な姿勢を見せている。特にランニングコストと環境性を重視している。また、「生徒に快適な環境で効率的に学習に取り組んでもらいたい」との意向の表れでもある。冷房導入後は給食の残食が減ったという興味深いデータもあり、学校では学力向上にも空調設備が好影響を与えることを期待する動きにもとれる。
 ガス対電気の戦いは学校という教育の場でも激しさを増してきた。


PBN2005-08-08-09

救急救命技能を習得
兵庫県協 全国初、講習会開く

 兵庫県プロパンガス協会(須國廣会長)は、人命救助などLPガス事業以外の分野においても地域社会に貢献できるようにと、救急救命技能を習得するための講習会を7月27日と28日の2日間、「ペアーレ神戸」(神戸市中央区)で実施した。協会主催で同趣旨の講習会は全国でも初めてのこと。27日は28人が「心肺蘇生コース」(3時間)を受講し「市民救命士」の取得に挑戦した。翌28日は31人が、骨折、外傷などのケガに役立つ「ケガの手当てコース」(2時間)の実技講習を受けた。


PBN2005-08-08-10

エネックス
ダブル発電を提案
太陽光とエコウィル

システムの高効率アピール

 山口県の大手卸であるエネックス(本社・宇部市、藤田敏彦社長)は電化対抗策の一環として昭和シェル石油グループの太陽光発電「サンシエラ」の販売を開始した。同社では今後、この太陽光と家庭用1kwコージェネレーションシステムである「エコウィル」をダブル発電システムとして双方の特徴を生かしながら、エコジョーズなど大型ガス機器の拡販も視野に入れている。