2005(H17)年9月26日(月曜) | |
第2644号 |
総 合 面 | |||||||||||||||||||||
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首 都 圏 版 | |||||||||||||||||||||
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プロパン・ブタンニュースがお届けする連載読み物 <業界50年・再生>ビジョンと元売再編案 *エネ庁の「ラムダ・プロジェクト」 *元売6グループの集約構想 *独自路線との闘い |
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地 方 版 | |||||||||||||||||||||
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<2005秋季特集号>LPガスの挑戦 | |||||||||||||||||||||
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住 設 供 給 機 器 / 新 技 術 | |||||||||||||||||||||
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G H P と コ ・ ジ ェ ネ 版 | |||||||||||||||||||||
GHP版 お知らせ | GHP出荷実績 17年第一四半期 |
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<先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情
報> 以下の見出しは日刊プロパン・ブタン情報からのものです。 日刊プロパン・ブタン情報についてはこちらから |
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ご希望の方に見本紙をお送り致します。 プロパン・ブタンニュースは創業以来LPG業界とともに歩んでまいりました。 2004年春に石油化学新聞社創業50周年を迎えました。 創業時の基本理念に立ち戻るとともに新しい挑戦を続けて行きます。 LPガス業界で高い支持を頂いてるプロパン・ブタンニュースを読んでみませんか? e−mail もしくはファクシミリにてご連絡下さい。 fax 03-3254-8425(業務局井上あて) なお、株式会社石油化学新聞社の全国支社局でもお待ちしております。 (札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡) |
2005(H17)年 | |
9月26日(月曜) | |
第2644号 | |
PBN2005-09-26-01 「大規模災害規程」策定へ 住商LPGグループ年内メド 住商エルピーガス・ホールディングス(本社・東京、渡部憲三社長)を中核とする住商LPGグループが地震等の災害発生時に二次災害防止の即応態勢が発揮できるよう、「大規模災害規程」(仮称)の策定作業に入った。年内には明文化する。 住商LPGグループでは阪神・淡路大震災の被災地に対し、LPガスローリーや容器配送車を緊急展開して被災者の復興支援を行った実績があるほか、今年発生した福岡県西方沖地震、宮城県沖地震の際にもグループ会社・社員、消費者の被災状況の把握を迅速に進め、二次災害の防止を図った。 策定中の「大規模災害規程」では、第一に被災地のグループ社員及び家族の安否確認を徹底した上で、当該地域のグループ会社・社員の災害即時対応を実行に移せるよう指揮系統の明確化を図る。同時に当該地域で対応不可能なケースが発生した場合、即時に他地域のグループ会社が二次災害防止等の即応支援を実施できるよう権限委譲も明文化する。 PBN2005-09-26-02 米国にガソリン緊急輸出 石油大手4社民備取り崩し 新日本石油と出光興産、コスモ石油、ジャパンエナジーの石油元売大手4社は大型ハリケーン「カトリーナ」による米国内の石油製品の供給不安を緩和させる目的で1991年以来14年ぶりに民間備蓄を取り崩し、20日、仙台港からレギュラーガソリン2万5,000キロリットル(kl)を米国に緊急輸出した。 国際エネルギー機関(IEA)加盟国の協調行動で日本政府が元売各社に協力を要請していたもの。 2万5,000klの内訳は新日石が1万`gで他の3社はそれぞれ5,000kl。新日本石油精製仙台製油所からの出荷となったのは緊急の要請に応えてアメリカ仕様ガソリンを製造できるのが同製油所だったため。米国到着は10月上旬を予定している。 この日、仙台製油所で新日石の西尾進路社長、出光の西村哲雄常務、コスモの近藤直正常務、ジャパンエナジーの瀬野幸一副社長、経済産業省資源エネルギー庁の近藤賢二資源・燃料部長が出席して記者会見を行った。 近藤資源・燃料部長は「備蓄放出は91年以来14年ぶり2度目のこと。元売各社に要請したところ迅速に対応してもらった」と述べた。 西尾新日石社長らは世界の石油市場を安定させるため国内での安定供給を確保した上で今後も引き続き協力したいと述べた。 PBN2005-09-26-03 編集部から サウジCPとAL対比 原油価格高が続く中、サウジCPの高値が続き、先高観も予想されています。この状況下にあって複数の読者から、サウジCPがアラビアンライト(AL)原油価格との対比で、7〜9月に熱量等価(100%)割れを起こしていることに関して、その背景、熱量等価計算式に関する問い合わせをいただきました。背景と計算式についてお答えします。 【背景】サウジCP(コントラクトプライス=サウジアラビア国営石油会社のLPガス公示価格)が世界のLPガスFOB価格の指標になっていることはご承知のことと思います。サウジ産のLPガスは原油随伴を主として生産されており、サウジもそしてわが国輸入会社もCPの価値を計る基準として、従来から同じサウジ産の代表的油種であるアラビアンライト原油を比較対象としてきました。 しかも、わが国はサウジへのLPガス依存度が4割以上と最も高いことから、サウジのLPガス公示価格とAL価格を基礎に、国内流通価格を歴史的に形成し、競合燃料と競争力のあるLPガス卸・小売価格の決定をしてきました。 サウジアラムコは1994年10月のCP制度の採用にあたって、LPガスの価値をALより一段高い付加価値製品と位置付け、毎月のCP決定にあたりAL熱量等価(単位は英国Btuが基準)で常に100%以上としてきました。これにより、わが国LPガス業界は10年にわたり高い価格レベルのCPによって卸・小売価格の決定に苦慮してきました。 特に工業用や都市ガス原料用、石油化学原料用向けにおいては常に重油、軽油、ナフサ、LNGとの比較が厳しく行われ、LPガスが不利な立場を続けてきました。家庭業務用でも都市ガス、電気との競争の中で、高いとされる場面を続けてきました。 イラク戦争後に起こった米中などの構造的なエネルギー需要の増加、それに反応した原油先物市場への投機資本の流入により、米国の先物市況であるWTI原油、そしてサウジのALは異常な高騰を示し、LPガス(CP)もそれに追随して高くなりましたが、今年7月にはプロパン、ブタンとも従来の熱量等価100%超の状態が一転して100%割れを起こし、9月CPではその幅が加速しています。 これはLPガスが石油製品との競争において、見かけ上の価格でなしに、カロリーベースでは優位になった、大量にお使いになる企業向けには環境負荷問題もあわせて考慮に入れれば、グーンとLPガスが割安になったというシグナルになるわけです。 なぜ、サウジCPがAL比で100%割れしたのか、いくつか理由があるようですが、サウジなど中東産ガス国の立場から見ると、世界的に今、LNGシフトが強まっているため、LPガス価格を抑制していこうとの判断があるだろうとみられます。また、同じLPガスFOB価格の競争相手である北海、アルジェリアのLPガスFOB価格が高い水準であることから、特に長期契約が主の日本、韓国との取引を堅持し、中国との長契の締結も視野にあって国際競争で優位に立とうとする意思が働いているのではないかと考えられます。 熱量等価計算式は表の通りです。 PBN2005-09-26-04 北海道ガス 総合エネルギーサービス会社を設立 電力と熱のノウハウ蓄積 北海道ガスは12日、全額出資の総合エネルギーサービス事業会社「エナジーソリューション」を設立した。 今後、電力と熱事業のノウハウを蓄積し事業の拡大を図る。本社は札幌市中央区。社長には北ガス取締役エネルギー事業部長の早崎正一氏が就任した。決算期は3月、資本金は3億5,000万円。 新会社は小樽築港地区のエネルギー供給事業を手がけてきたマイカル小樽エネルギー供給との間で、14日、営業譲り渡し契約を締結し、11月から同地区でエネルギーサービス事業を開始する予定。小樽築港地区のエネルギー供給事業は12・8fの面積(延床面積にして21万平方b)におよび、1999年8月から蒸気・冷水・電力の供給を開始していた。 新会社はまた、北ガスのESP(エネルギーサービスプロバイダー)事業の移管を受け、来年4月から同事業を開始する。 北ガスでは昨年10月から千歳国際ホテル(ホテル日航千歳)でエネルギー供給を開始するなど、今年9月までに3件のESP契約を締結しており、05年度中には新たに1件と契約を交わす予定。 PBN2005-09-26-05 地域の防犯に大活躍 石川県協石川支部 安全パトロール隊 「パトロールの委任を受けて4カ月、いまのところ何もない」と語るのは、石川県LPガス協会石川支部の宮本行平支部長(あめぜん社長)だ。 同支部は、今年の4月27日、地元の杉任警察署と提携、防犯パトロールの委任を受け、防犯に協力している。「地域安全パトロール隊」として発足させたもので、発足式は鶴来町の総合文化会館で実施された。 LPガス事業者は容器の配送、検針などで地域を巡回している。それが地元警察に認められ、警察から相談があったことから、石川支部として協力することにした。同様なパトロールシステムは奈良県高圧ガス保安協会生駒支部が実施しているが、協会支部単位の防犯協力が地域に役立っている。 「われわれはガスメーターがある限り、お客さんの家の中などすみずみまで入り込める。配送で町を四六時中巡回する。そんな際に、不信な人物がいたり、危険なものがあったりしたら通報して防犯のお手伝いをしている」という。 同支部は委任を受けてから、予算約40万円をかけ「地域安全パトロール隊 地域安全パトロール実施中 石川県LPガス協会石川支部」と3行で明記した黄色の車両用ステッカーを作成、加盟全47社に3枚ずつ配布した。 「ステッカーは自分たちでつくった。ただ、防犯委任の合意書を締結しているので今後永久に使えるもの。地域貢献できるということなので大切にしていきたい」と語る。 発足後約4カ月が経過したが。「最初はステッカーを張るだけで身の引き締まる思いがした。われわれは朝が早い。だから子どもさんの登下校や、空き巣の警戒などに貢献できるかもしれないと思っている」と抱負を語った。 地域密着のLPガス事業。それを防犯パトロールという形で明確化した石川支部の試みは安心・安全を掲げる業界にとっては何よりの信用アップの取り組みとなっている。 PBN2005-09-26-06 高齢者宅 2万8000世帯を訪問 兵庫県協「一声運動」など展開 兵庫県プロパンガス協会(須國廣会長)は、敬老の日を中心に1日から10月31日までの2カ月間、県内のLPガス販売事業者が高齢者宅を訪問する「LPガスバリアフリープラン」を実施している。755事業者が、あらかじめピックアップしておいたLPガスを使用している高齢者宅約2万8,000世帯を訪問し、安全点検、生活相談など事故の未然防止と社会福祉活動を展開しているもの。 PBN2005-09-26-07 “悪質電化営業”にご用心 兵庫ガス店を装い訪問 最近、兵庫県三田市周辺でガス販売店や器具メーカーの依頼と偽り、LPガス使用の消費者宅を訪れて電化をすすめる悪質な営業活動が見受けられるようになった。兵庫県プロパンガス協会(須國廣会長)では、このような詐欺行為に対し、関係省庁(消費生活センター)へ指導取り締まりを申し入れると共に、9月6日付で関西電力へも善処するよう申し入れた。 その手口は「最近、このタイプの給湯器からガタガタ音がする。今、給湯器を無償で取り替えたらガス代がいらなくなる」というもの。訪問者は2人組の男性で、軽ワンボックス車で「関西電力普及協力店」とした住宅設備会社の名刺を使い、LPガス使用の家庭へ軒並み声をかけている。 これに対して関西電力からは、9月9日付で「『関西電力普及協力店』なる名称・組織はありません。このことに関しては、弊社も被害者であり当該企業に強く抗議をしているところであります。また、場合によっては法的措置も含めて検討している」との回答があった。 PBN2005-09-26-08 LPガス史に刻む「10月10日」 人と地球にスマイルを 繋ごう“青い炎”のバトン 盛り上げよう日団協プロジェクト 今年から「10月10日」は「LPガスの日」と制定され、未来永劫に残されることとなった。これからのLPガス史に毎年、“青い炎”のバトンはこの日を中継点にして、繋ぎ続けられることになる。日本LPガス団体協議会が企画した広告宣伝・需要開発プロジェクト(“人と地球にスマイルを”プロジェクト)のスタートも業界五十年祭、「LPガスの日」制定と不可分である。初めて迎える「LPガスの日」を境に、LPガス業界を挙げた広報活動がいよいよ盛り上がりを見せる。 PBN2005-09-26-09 始動したGラインジャパン「コラボ」 ガス体エネルギーが一致団結 LPガス、簡易ガス、都市ガスといった事業形態の枠組みを超えて、ガス体エネルギーとして一致団結し普及促進を図るという理念。コラボはガス体エネ団体が大義を掲げ、一致団結した全国初の事例だ。しかし、大義が大きすぎて、業界にとっての具体的なメリットがなかなか見えてこない。業界にとって本当に良いことか、末端市場の争いとの兼ね合いは――。尽きない疑問に、コラボ設立記者会見に日団協の代表として出席した赤津敏彦氏(エア・ウォーター専務)が答えた。 PBN2005-09-26-10 電化対抗・需要開拓 高効率給湯器ガスエンジン編 電化の波を押し戻す次世代給湯システム 2月に京都議定書が発効され、エネルギー企業にとって省エネや環境保全がより重要な課題となった。ガスエンジン給湯器は従来方式発電システムよりも省エネ性が高い。LPガス振興センターが行っているLPガス仕様高効率給湯器導入支援の補助事業では、ガスエンジン給湯器の応募台数は初年度となる15年度が236台、16年度が468台、17年度が770台と年々普及が上向きに推移している。ガスエンジン給湯器は省エネ機器として電化対抗の武器となるだけではなく、給湯分野を拡大し、燃料電池時代の基盤ともなる。LPガス事業者が一丸となって普及に力を入れていきたい。 PBN2005-09-26-11 電化対抗・需要開拓 高効率給湯器エコジョーズ編 ライバルに対抗する“給湯戦略機器” 製販タイアップで電化阻止 都市ガス仕様を合わせたエコジョーズ市場は年間10万台規模に膨らもうとしている。しかし、宿敵・エコキュートが昨年1年間で11万5,000台、今年は20万台にも達する勢いで市場を拡大している実態を踏まえると、LPガス業界は補助金の付く、付かないにかかわらず、エコジョーズを中軸に据えた戦略で給湯市場の維持・拡張を急ぐ必要がある。 電力業界が環境・省エネ性を謳い文句にエコキュートでガス給湯市場の切り崩しを仕掛けている以上、LPガス・都市ガス業界は環境・省エネ性に加え、ガスならではの即湯性や使い勝手の良さ、快適性、システム拡張性まで備えたエコジョーズを武器に盛り返しを図るのが正攻法。メーカーや同業者と連携してエンドユーザー、サブユーザーへのPRを強化し、持ち前の顧客密着力で商品の定着を図りたい。 メーカー4社が提供する製品ラインアップは、給湯能力20〜33号、タイプも給湯単能機から給湯暖房熱源機、集合住宅向けドレン配管レス仕様機、業務用マルチ温水器まで広がり、一般家庭にとどまらず、業務用施設の給湯暖房までカバーする陣容を整えた。端末も、床暖房、浴室暖房乾燥機、ファンコンベクター、ミストサウナなど、家庭内のあらゆる給湯・暖房ニーズに対応した機器を取り揃えている。 PBN2005-09-26-12 電化対抗・需要開拓 厨房機器編 GTこんろで快適生活提案、電力対抗にも威力 日本LPガス団体協議会(日団協)が指定する高効率厨房機器を購入し、リースまたは広報事業をする場合、1台当たり最大3万円を補助する高効率厨房機器普及促進補助事業(ガラストップ補助金)。初年度の今年は、合計2万522台、3億3,298万円分の申請があり、予算額3億円を1割超えた。業界としてはガラストップ補助金の需要を証明できた格好で、経済産業省の来年度の予算要求にも無事盛り込まれた。リース制度は賛否両論あるものの、当面は継続される計画。 PBN2005-09-26-13 電化対抗・需要開拓 GHP編 環境対応時代を切り拓くGHP 2004年度のGHP出荷台数はLPガス仕様、都市ガス仕様合わせて前年を下回る実績となった。しかしながら馬力、キロワットベースでは前年並みを維持し健闘した。一方、ライバルのEHPは猛暑の追い風を受け、家庭用、業務用ともに前年度を上回る出荷実績をあげた。新築、リニューアルの市場にGHPがいかに食い込んでいくかが依然として課題である。京都議定書の発効を受け、炭酸ガスの削減が求められる中で、GHPの環境負荷の少なさをよりPRすることが求められている。 PBN2005-09-26-14 日連青年委員会が全国大会 「創造とチャレンジ」前進を誓う 日本LPガス連合会青年委員会(松井光規委員長)は16日、名古屋市のメルパルク名古屋で、全国大会(愛知大会)を開き、“LPガスを前面に押し出し新たに飛躍”することを確認した。テーマは「創造とチャレンジ」。全国から350人が集い、▽基調講演▽LPガス拡販コンテストの表彰と事例発表▽分科会――に分けて、ノウハウ共有と資質の向上を図った。今回は省エネを意識し、「クールビス」での参加者が目立った。松井・日連青年委員長は「対電化など敵を知り、困難を克服してほしい。困難の中に新たな飛躍が生まれる」と力説した。 PBN2005-09-26-15 秋商戦スタート機器メーカー5社の新戦略 秋の商戦が本番を迎え、各地でガス展やミニ展の開催が活発化してきた。ガス機器メーカーもシーズン入りを機に続々と新製品を投入、キャンペーンを打つなど販促活動を強化している。メーカーと販売店との連携は”電化対抗(を合言葉にますます強化され、ガス機器の新規・買い替え需要の増進に向けた営業活動も熱を帯びてきた。メーカー各社の秋季商戦にかける商品・営業戦略と販売店支援策を紹介する。 PBN2005-09-26-16 挑戦するLPガス 拡大しよう!LPガスファン LPガスは災害に強く、復旧が早いエネルギー――。新潟県LPガス協会(古川武会長)は、昨年11月23日に発生した新潟県中越地震で被災した消費者と販売事業者を対象にアンケート調査を実施した。その結果、「早急対応」や「復旧の早さ」など震災を通じて消費者から感謝されたケースが多く、LPガスエネルギーが高い評価を得ていたことが改めてわかった。この災害に強いLPガスの存在をさらに高め業界全体で共有するため、実践率先派のモデル事例を追った。 PBN2005-09-26-17 ルポ・電化対策 わが社の活動 多彩な戦略で電力攻勢を迎え撃つ! 規制緩和の進展でエネルギー間競争は激化し、「厨房はガス」「給湯は石油・ガス」「空調は電気・ガス」といった棲み分けは完全に終焉した。とくに電力各社は家庭用をターゲットにした需要開拓に力を入れはじめ、エコキュートやIHヒーターを前面に押し出しながら展開する“オール電化住宅”の波は、大きなうねりとなってLPガス業界に押し寄せている。これに対しLPガス業界は、電化対抗Gラインに代表されるように、都市ガス業界とLPガス業界との共同戦線による取り組みが見られるようになってきた。ガス機器の普及拡大から対電化を狙った「日本ガス体エネルギー普及促進協議会」(別称=コラボ)もスタートした。全国各地の電化対抗活動の“元気印”を追った。 PBN2005-09-26-18 市場分析/流通戦略 経営実態 「電力との競合問題」が最大課題 「業界の問題は電力、都市ガス、同業者との競合など」 。日本LPガス連合会(須國廣会長)がまとめた「平成16年度石油ガス販売業経営実態調査」(資源エネルギー庁委託事業=石油製品需給適正化調査)によると、将来展望で「電力、都市ガス、同業者との競合」を問題点にあげる回答が上位を占め、自社の現在の対策でも「電力との競合」や「同業者との競合」などを指摘するケースが多かった。また、利益率は昨年度調査に比べて小売、卸とも低下し、収益向上に向けたガス増販や業態を生かした生活提案などの実践が、あらためて浮き彫りになった。 PBN2005-09-26-19 市場分析/流通戦略 業務用実態 業務用施設の空調熱源にLPガス 日本LPガス協会は電力、都市ガスの自由化範囲が徐々に拡大していく中、業務用LPガス需要の拡大を図ろうと、福祉施設・病院施設・給食センターを対象とした「業務用LPガス消費実態調査」を実施し、このほど結果をまとめた。16年度のLPガス構造改善調査の一環。それによると、調査対象とした福祉・病院・給食センター3施設の合計有効回答数2,711件の72・7%は熱源にLPガスを採用している。一方で、各施設では「光熱費の削減」「老朽設備の改善」を機に熱源の変更を検討していると回答している。これにより、設計事務所への提案次第では各施設がLPガスから他燃料へと転換する可能性が高く、日協はLPガス業界の課題として「LPガス使用施設では厨房、給湯用にLPガスを使用している場合でも空調用には石油、電気を使用する割合が高い」ことから「今後は空調用熱源としてLPガスの普及拡大が必要」と提起、他燃料からの侵食に歯止めをかけるため、公共施設に対し厨房・給湯の“守りの営業”と並行して“攻めの営業”を呼びかけている。 PBN2005-09-26-20 プランテックの新ビジネスモデル 提案シリーズ@ リフォーム参入機運高まるLPガス業界 注文住宅のプロデュースや住宅建材の共同購入など新しいビジネスモデルを展開しようとしているプランテック(本社・東京、市来祐介代表)は、LPガス販売業の特質である地域密着・顧客密着型の事業形態に注目し、業界各社にこのビジネスモデルへの参入を呼び掛ける。LPガス事業者が行うリフォーム事業は、ガス外収益の増強や電化対策に効果を上げる一方、業務範囲が水回りリフォームに限定しがちで、販売店単独では多様化する消費者ニーズへの対応が難しくなっているのが実情だ。リフォームのノウハウをどう獲得し、メーカーなどとどう連携していくのか、販売店は選択を迫られている。このような状況の下、プランテックが提案する新ビジネスモデルをクローズアップし、リフォーム事業展開への活路を見出したい。 |