2006(H18)年10月30日(月曜) | |
第2699号 |
総 合 面 | ||||||||||
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首 都 圏 版 | ||||||||||
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プロパン・ブタンニュースがお届けする連載読み物 <業界50年・光輝編>夢のマイホーム発電 |
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地 方 版 | ||||||||||
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特集 / 第12回GHP販売事例論文コンテスト特集 | ||||||||||
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<特別提言> / TOKAI会長・藤原明氏 | ||||||||||
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住 設 供 給 機 器 / 新 技 術 | ||||||||||
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GHPとコ・ジェネ版 | GHP出荷実績 18年第1四半期 |
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<先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情
報> 以下の見出しは日刊プロパン・ブタン情報からのものです。 日刊プロパン・ブタン情報についてはこちらから |
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ご希望の方に見本紙をお送り致します。 プロパン・ブタンニュースは昭和29年の創刊以来LPG業界とともに歩んでまいりました。 創刊より半世紀を経、創業時の基本理念に立ち戻るとともに新しい挑戦を続けて行きます。 LPガス業界で高い支持を頂いてるプロパン・ブタンニュースを読んでみませんか? e−mail もしくはファクシミリにてご連絡下さい。 |
2006(H18)年 | |
10月30日(月曜) | |
第2699号 | |
PBN2006-10-30-01 岐阜地裁控訴審 オール電化切り替え消費者に 違約金支払い命じる 丹羽ガス全面勝訴 一審判決支持 LPガス販売事業者とLPガス供給契約をしていた消費者に対し、契約の有効期間中にオール電化に切り替え、LPガス供給契約を解約したことによる違約金約33万円の支払いを命じる控訴審判決が12日、岐阜地方裁判所であった。地裁判決は3月13日に岐阜簡易裁判所の一審判決を支持し、改めて販売事業者側の全面勝訴を言い渡した司法判断だが、オール電化切り替え時のLPガス配管設備の不法撤去が全国規模で問題になっている中、電化営業企業のコンプライアンス(法令順守)の観点からも影響を与えそうだ。 PBN2006-10-30-02 備えあれば憂いなし 安全で災害に強い LPガス業界アピール 日本LPガス団体協議会とLPガス安全委員会は24−26日の3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた危機管理産業展2006にLPガス“人と地球にスマイルを”プロジェクト展示ブースを出展、「備えあれば憂いなし−安全で災害に強いLPガス」のブランド向上を目指し、炊き出しや非常用発電機などの実演を交えてアピールした。 特に2年前の新潟県中越地震でLPガス業界の復旧・復興作業で陣頭指揮に当たった新潟県LPガス協会の五十嵐亮造会長がブースで基調講演を行い、貴重な体験をもとに避難所施設にLPガス設備の常設を訴えた。五十嵐会長は「関係者の泥まみれの安全点検と設備復旧など必死の努力によって、LPガスはいち早く安全宣言を出すことができた。しかし、いざ実行となると県や行政のお墨付きがなくて悪戦苦闘した」と語った上で、今年2月から新潟県下の公共施設にLPガス設備常設化の陳情・提言活動を行っているとした。 PBN2006-10-30-03 「LPガス」ブランド向上へ一丸 地方が善戦、広報宣伝活動 日団協プロジェクト 第4回実行委開く 日本LPガス団体協議会(会長=児玉宣夫・日本LPガス協会会長)が25日、東京・有明で開いたLPガス“人と地球にスマイルを”プロジェクトの第4回実行委員会(委員長=須國廣・日本LPガス連合会会長)には47都道府県協会長ら幹部、中央団体幹部など約120人が出席し、プロジェクトの継続によって「LPガス」ブランドの向上に努力していくことを確認した。第4回実行委では初めて神奈川県、新潟県、鹿児島県の協会による広報宣伝・需要開発活動報告が行われ、地方における予想以上のオール電化攻勢の中で、地方業界が消費者接近戦に挑み、高効率ガス機器の拡販で善戦している事情が明らかにされた。 PBN2006-10-30-04 小学校でLPガス教室 新潟県協IT・青年部 未来の消費者に基礎知識 新潟県LPガス協会IT・青年部(土屋正寿部会長)は24日、佐渡市の加茂小学校で家庭科の授業の一環でLPガス教室を開いた。新潟県協では昨年からLPガスの便利さや正しい利用方法を小学校の授業で教えるLPガス教室を開いており、今年1回目の開催。授業には5年生の児童約40人が参加した。 先生役を努めたのは高野ガス(本社・新津市)の高野幹也社長で、授業では@LPガスの性質A火の正しい取り扱い方BもしLPガスが漏れたらC地震の際の対処方法――などを説明した。 LPガスが無色無臭で、人工的に臭いを着けていることを初めて知った児童が多く、実際に持ち込んだ容器に顔を近づけて臭いをかいで体感した。また、ドライアイスを利用しながらLPガスが空気よりも重いことを説明するなど、実際に目で見て、体験しながらの授業を展開した。 PBN2006-10-30-05 立ち入り検査 抜き打ちで実施へ 保安監督部東北支部 保安講習会で方針 関東東北産業保安監督部東北支部と東北液化石油ガス保安協議会(鈴木正志会長)は16日と15日、仙台市(ホテル白萩)と盛岡市(サンセール盛岡)の2会場で業務主任者を集めた保安研修会を行った。この中で同支部保安課の伊藤克哉課長補佐は、立ち入り検査について今後、抜き打ち的に実施していく方針を伝えた。 PBN2006-10-30-06 特別提言 / 藤原 明氏 TOKAI会長 高効率化進むエコキュート オール電化 拡大一途の電力各社 <はじめに> 近年、エコキュート(CO2冷媒ヒートポンプ式電気給湯器)の高効率化には目覚ましいものがある。三菱電機は今年5月に、外気温(乾球温度/湿球温度)16度C/12度C、水温17度C、沸き上げ温度65度Cの条件で、COP(成績係数=エネルギー消費効率/Coefficient of Performance)4.9を達成した製品を発表した。実際の利用環境とは異なるため、この数字をそのまま適用できないが、LPガス業界にとっては大きな脅威である。また、電力各社は過去12年間で六度の料金値下げを行っており、料金面では競争は激しさを増すばかりである。 表1は平成17年度にオール電化を導入した戸数である。東京電力管内で新築住宅に占めるオール電化導入の割合である電化率は10.9%、中部電力で28.5%、電化率の最も高いのは北陸電力で60%を超えている。 表2は各電力会社管内のオール電化を採用した全戸数と普及率。全戸数に占める普及率は最も高い北陸電力管内で7・1%、どの電力会社の管内でも10%に満たない。しかし、前年度末の採用戸数から1割以上は増加しており、今後も普及が進む可能性は高い。東京電力の平成18年度経営計画によると、平成20年度には電化率22%(9万5,000戸相当)を目指すとしている。 利用者の間でも、電力とLPガスの両方を利用すると基本料金が二重となるため、特に新築住宅では「基本料金を払ってまでLPガスを使うことはない」との考えが進んでおり、LPガス業界にとって状況は厳しさを増している。そこで、まずエコキュート(東京電力の深夜電力割引サービス「電化上手」を利用)、LPガス、都市ガスそれぞれを利用した場合の給湯に要する月額料金の比較を行う。 その上で、最後にLPガス業界としてどのように対策を取るべかを考える。 PBN2006-10-30-07 炎の料理で脳活性化 お年寄りこそガス生活を 富山県協4支部 構改セミナー開く 富山県LPガス協会(高見之興会長)は13日、高岡市の高岡エクールで高岡・射水・南・氷見の4支部共同の構造改善支援事業セミナーを開いた。テーマは「火のある暮らし――食環境の変化と調理による脳の活性実験」。大阪ガスエネルギー・文化研究所の山下満智子副主任研究員を講師に迎えた。 山下講師は講演の中で「衣食住のうち、家庭で自らこなす食は大切で欠かせないもの。この食文化が守られなければいけない」と強調した。しかし、食文化が1970年代にすかいらーくが登場した後、マクドナルドなどファミリーレストランの全国チェーン展開によって劇的に変化し、「家庭での料理の時間がどんどん短縮していった」と家庭の食文化から炎の料理が縮小していった経緯を解説した。 山下講師は食文化復興を目的に、東北大学の川島教授と共同研究に着手、その結果「火をつかった調理が脳を活性化すること」を突き止めた。「ガスを使ったごく簡単な料理でもいいので、調理することで脳の血流が増える。とくに、年配の方々には非常に効果がある」と述べ、消費者との対話のヒントを伝授した。 山下講師は「60〜70歳になったら料理をやめる主婦が多いとされる中、むしろ週に3、4回はガスをつかった料理を実施してもらい、できるだけ長く調理してもらえるように伝えていかねばならない。私たちは自信をもってガスこんろを勧め、家庭で使ってもらえるように伝えていかねばならない」と丁寧な消費者との接触を訴えた。 PBN2006-10-30-08 熊本県LPガス協会創立50年式典 “炎の文化”継承誓う 愛され信頼される販売店に 熊本県LPガス協会(牛島弘喜会長)は19日、熊本市内のホテルキャッスルで協会会員、来賓約230人を招いて盛大に創立50周年記念式典を開催した。同協会は昭和31年に設立され、以来消費者の視点に立った地域密着活動を展開し、LPガスは県民の80%に当たる54万世帯に普及している。LPガスの安定供給、徹底した保安確保はもちろん、最近は子供駆け込み緊急避難所事業「こどもおたすけ隊」を推進しているほか、テレビなどとの共催で親子料理教室を開くなど活発な活動を展開している。廃ガスメーター回収で得た資金をタイ、ラオスでの学校建設に役立てるなど、その活動は国際的な広がりをみせている。50周年を機に、県業界は県民の視点に立った活動を展開していくことで炎の文化を継承していくことを誓い合った。 PBN2006-10-30-09 買い替え コスト比較が簡単に エコジョーズ提案ソフト 木産業が新発売 木産業(本社・富士市、澤入照臣社長)は11月1日、エコジョーズ導入時のイニシアル・ランニングコストや従来型給湯器とのガス消費量の違いをシミュレートできる「エコジョーズ提案ソフト」を発売する。「プロフィットプロ」「アールウィング」などの同社製LPG総合管理システムに標準装備するほか、同システムの既存ユーザーに5万5,000円(セットアップ費別)で販売する。 エコジョーズ提案ソフトは、既設の給湯器からエコジョーズへの買い替えを促進するための提案ツール。エコジョーズの導入メリットが消費者にひと目で分かる提案書を、手軽に作ることができる。 PBN2006-10-30-10 第12回GHP・マイクロコージェネ販売実例 論文コンテスト総評 GHPコンソーシアム常任理事・技術顧問 山岸一夫氏 コンテストも12回を数え年々充実し、論文のレベルも向上しているが今年は特にその感が強い。原油コストの高止まりの影響でLPガスのCPの高騰が続き業界は厳しい他燃料との競合状態に置かれている。その中でLPガスの市場を確保していくには競合相手を上回る提案力、販売力が求められる。今年の論文で紹介されている成果もその販売力、提案力が結実したもので、必然的にレベルが高くなるのは当然であろう。その代表的な論文がグランプリに輝いた日本瓦斯の久米芳昭氏である。LPガス市場で最も厳しい競合下に置かれている産業用部門において、EHPとの厳しい戦いにおいて優れた提案を粘り強く行いGHPの導入に成功し、電力デマンドの削減と炭酸ガス削減を実現し、生産合理化と環境対策を同時に達成しお客様に最大限のメリットを生み出したものだ。今年の論文コンテストの最大の特徴はコージェネ色が強いことである。発表論文のうち家庭用の8論文中7件はエコウィル付き、業務用16件中7件がマイクロコージェネ単独あるいはマイクロコージェネ付きGHPであり、産業用4件中2件がマイクロコージェネである。エコウィル、マイクロコージェネの登場でコージェネが一挙に身近になった感がある。コージェネはGHPより長い歴史を持つが、このようなことは従来なかったことである。在来型のコージェネは産業用中心、大型中心、重油中心でガスは大手都市ガス会社が天然ガスで30%程度のシェアを持つに過ぎない。利用分野別に見ても家庭用はおろか、中小の業務用市場でもその普及は全く進んでいなかった。都市ガス業界でも産業用が中心で業務用は地域冷暖房、大規模ビル以外は普及が進んでいない。LPガス業界に至ってはさらに少なくほとんど稀有な存在でしかなかったのである。この間の状況がGHPの弟分として生まれたマイクロコージェネ、エコウィルの登場によって一変し、家庭用、中小業務用でのコージェネが一挙に現実味を帯びてきて、LP業界にとっても普及を進める千載一遇のチャンスが生まれてきた。現在オール電化の攻勢は全国で激しくなってきており、LPガス業界は存亡の危機にさらされている。東北地区でも新築の56%がオール電化(カメイ・管野陽平氏の論文から)という報告もある。この電力の攻勢に対して家庭用のコージェネを実現するエコウィルは強力な攻めの武器になりうるという期待がかかる。ガラストップこんろ、潜熱回収機器は守りの武器ではあってもオール電化を跳ね返すには力不足である。他方、地球温暖化の問題はいよいよ待ったなしの段階である。コージェネは電力会社の火力発電を代替することから、電力の「火力発電における炭酸ガス排出原単位」基準により炭酸ガスの排出量を算出でき、単独ベースでは30〜40%の削減が図られることが強力な武器となる。 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