2006(H18)年11月13日(月曜)
   第2701号
総 合 面
首 都 圏 版
プロパン・ブタンニュースがお届けする連載読み物 
<業界50年・光輝編>独立を果たしたLPガス
地 方 版
特集記事 / <消費者保安特集>
住 設 供 給 機 器 / 新 技 術
GHPとコ・ジェネ版 GHP出荷実績
18年第1四半期
第12回GHP販売事例論文コンテスト結果発表
先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情 報>
以下の見出しは日刊プロパン・ブタン情報からのものです
日刊プロパン・ブタン情報についてはこちらから
  • 11月6日(月)
    * 伊藤忠エネクス9月中間決算、LPガス販売順調推移
    * 新日石、各地で環境保護活動を展開
  • 11月7日(火)
    * 9月CIF確報、プロパン・ブタンともに大幅上昇
    * 長野県協会、マスメディア通じ県民にエネルギー関連知識を伝達
  • 11月8日(水)
    * エネ競争激化もやりがい感、「今が一番面白い」
    * 三愛石油が独自のパンを創作、その名は「プロパン」「食楽キッズ」で人気独占
  • 11月9日(木)
    * 顧客満足は会社を救う、ポイントはプロセス
    * 関東ブロック青年委がガスワンパーク上尾で研修会
  • 11月10日(金) 《データ・ファイル11月号》
    市況編
    ◇LPガス価格の推移(FOB・CIF価格等)
    ◇全国主要都市のLPガス10?小売価格推移
    ◇18年9月末現在のオートガス市況調査
    ◇小売店へのLPガス卸売価格と分布状況
    需給編・需要編
    ◇LPガス需給実勢の推移
    ◇18年8月、9月需給実勢
    供給機器編・その他
    ◇18年度LPガス供給機器生産実績
    ◇18年9月度溶接容器生産本数
    ◇18年LPガスバルク貯槽生産推移
    ◇18年度マイコンメーター生産実績
    ◇18年度LPガス用警報器検定・検査合格数
    ※新設住宅着工戸数の推移
    消費機器編
    ◇18年9月度の主なガス機器検定検査
    ◇クッキングヒーターの国内出荷台数
    ◇家庭用ヒートポンプ給湯器(エコキュート)の国内出荷台数
    競合エネ編・その他
    ◇18年9月度の全国都市ガス販売量
    ※18年7月末現在全国LPG自動車台数
    ◇2006冷凍年度GHP出荷実績
    《業界日誌》
  ご希望の方に見本紙をお送り致します。
    プロパン・ブタンニュースは昭和29年の創刊以来LPG業界とともに歩んでまいりました。
    創刊より半世紀を経、創業時の基本理念に立ち戻るとともに新しい挑戦を続けて行きます。
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2006(H18)年
11月13日(月曜)
第2701号

PBN2006-11-13-01

石油版エコジョーズ 12月発売
給湯市場はガス、電気と三つ巴
電化対抗で協力模索も

 石油業界と石油機器メーカーが潜熱回収型で熱効率95%の高効率直圧式石油給湯器(愛称「エコフィール」)を12月から発売する。国を挙げた省エネ運動が盛り上がる中、石油業界では家庭用エネルギー需要の約30%を占める給湯需要の省エネに寄与するため、2015年度までに累計約200万台を販売したいと意気込む。石油元売によると、「灯油ホームタンクを狙ったオール電化営業の攻勢がある」ため、オール電化対抗の意味からもエコフィールの開発は当初予定よりスピードアップされたという。エコフィールの登場により、家庭用給湯機器はガス版のエコジョーズ、電気版のエコキュートとの三つ巴のシェア争いとなるが、石油業界はオール電化対抗策について「(ガス体業界との協力を)今のところ予定していないが、今後そのような可能性も模索していく」(神野康夫・石油連盟石油システム推進委員長)としている。


PBN2006-11-13-02

パン創作
その名は「プロパン」
三愛石油食育活動で

 食育活動を通じて炎のある暮らしを提案している三愛石油(本社・東京、和田武彦社長)は、食育をもっと身近に感じてもらうため「プロパン」というパンを創作した。全国各地で展開している体感型のイベント「Obbliクッキングサポート」などで実演。とくに子供達を対象にした「食楽キッズ」では人気を独占しているという。
 「業界草創期は『プロパン』というと、食べるパンに間違えられた。だったらこの際、楽しみながら食の知識や理解を深めてもらうためにも、本当に『プロパン』という名前のパンを作ってしまえ」(増田浩之・三愛石油ガス事業部)というのが狙い。
 このプロパンはガスの直火であぶって作る。見た目は、秋田名物のキリタンポにも似ている。棒状の芯に生地を巻いて焼くのがポイント。10月14、15日に合同ガス(福岡県田川市)で実施したイベントでは、250本のプロパンを作ったが、あっというまになくなった。
 三愛石油が展開している「Obbliクッキングサポート」は、「炎の食楽クッキング」「炎の食楽キッズ」「炎の食楽ビギナー」の3点が基本。今後もプロパンというパンを通して食への理解、身近なLPガスを訴えていく。



PBN2006-11-13-03

電化攻勢と製品安全
ガス体が密に連携を
ガス協会野村会長

 日本ガス協会の野村明雄会長は10月31日に東京・千代田区のホテルニューオータニで開かれた平成十八年度「ガスの記念日」式典であいさつし、都市ガス業界を取り巻く環境について「来年4月の自由化範囲拡大を控え、ガス対ガスの競争が激しくなることが予想される。また、電化攻勢も新しい脅威だ。地域によっては新築住宅の50%がオール電化住宅となっているところもあり、多くの影響が及んでいる」、また、今夏発生したパロマ問題については「単にメーカーだけの問題ではなく、業界全体の危機であり、課題である。LPガス業界、簡易ガス業界と密に連携し、安全の確保に全力で取り組むことが必要だ」と述べ、電化攻勢の脅威と製品安全対策にガス体業界全体の一段の取り組みが重要との認識を示した。


PBN2006-11-13-04

統合への新たな道探る
茨城県内9保安センター

 水戸地方LPガス保安センター(本部・水戸市、大部清明理事長)が提案した、茨城県内にある9つの協同組合LPガス保安センターの合併構想が、新たな局面を迎えている。提案時に目標としていた平成19年度新体制発足への弾みとなるはずだった合同会議が10月、水戸市内のホテルで開かれた。しかし、提案者の水戸保安センターも含めて5センターしか出席せず、合併構想は事実上、棚上げされた状態だ。ただ水戸保安センターに構想撤回の意思はない。今後は「統合のメリットを粘り強く訴え、理解、賛同を得ていきたいと思っている」(大部理事長)。LPガス業界全体に変革が求められている昨今、保安センターにも何らかの改革が必要なのは間違いない。調査費が首都圏平均よりも割高とされる茨城県内は、その必要性が比較的高いと言える。水戸保安センターの今後の動きが注目される。


PBN2006-11-13-05

初の国際技術会議開く
日本 8技術論文を発表
WLPGF・シカゴ大会

 「技術が牽引する成長」をメーンテーマに、第19回世界LPガスフォーラム・シカゴ大会が10月17〜20日の4日間、パーマーハウス・ヒルトン・ホテルで開かれた。今大会は、通常の会議セッションに加えて、LPガス関連技術に焦点を当てた国際技術会議(GTC)が併催され、日本からも8論文が発表された。会議参加者は500人を超えて過去最高となり、日本からも36人が参加した。
 17日夕刻の歓迎レセプションを皮切りに、18日からは会議セッションが始まった。冒頭、フランシス・ジャン・世界LPガス協会長は、「今回は世界初の国際技術会議や先端技術を集めた展示会の開催、またガラディナーなどにも趣向を凝らすなどより内容を拡充しており、参加者の皆様にとって充実した大会となるだろう」とあいさつ。ランディー・ラザフォード・全米組織委員会長は、「初の国際技術会議がシカゴで開催されることは光栄であり、今後10年も新しい技術が次々と出てくるだろうが、今回発表される先端技術や新しい考え方を参加者の皆さまが吸収し、これからの10年について考えてほしい」などと述べた。
 基調講演では、ジェラルド・ドーセット・世界エネルギー会議(WEC)事務局長が、「21世紀の世界エネルギー産業のチャレンジ」をテーマに講演。
 一般フォーラムは、@世界と地域のLPガス展望AアメリカにおけるLPガスの機会Bオートガス成長のための協力関係C発展市場拡大のための革新的手法――の4テーマ別セッションと、「2030年の世界のLPガス」をテーマにした円卓形式の討議が行われた。円卓討議では、「採掘技術の革新によってLNG開発は進み、随伴LPGも増加する。現在炭や薪の利用人口は約30億人いるが、こうした世界の低所得者層にもエネルギーを提供することで、貧困の減少に貢献していく。LPガスビジネスの成功には、安定した社会や協力体制、エネルギーの安全性などが不可欠である。また、DMEは中国では石炭を原料としていることもあり、埋蔵量が豊富な石炭が今後DMEとともに市場に戻ってくる可能性もあるだろう」などと議論された。
 19日午後からのGTCでは、冒頭の基調講演でジーン・ジョーンズ・BP北米NGL事業リーダーが「世界の課題、画期的な解決法」をテーマに講演。「テクノロジー−決定的な要素」をテーマとした一般技術セッションでは、児玉宣夫日本LPガス協会長が「日本における需要開発」をテーマに講演したほか、PERC(米国プロパン普及研究協会)など四件の発表があった。



PBN2006-11-13-06

火災警報器
「協会推奨販売店」周知
岩手県協、支援策を展開

 岩手県高圧ガス保安協会(細谷地諄吉会長)は一般住宅への火災警報器設置が義務付けられたことと火災警報器をLPガス販売店が取り扱っていることを周知するため10月15日の地元紙に一面広告を掲載した。同時に協会推奨品のリース価格を載せた消費者向けチラシも作成し、会員の住宅用火災警報器の販売支援策を積極展開している。


PBN2006-11-13-07

新たに発展するGHPとMコージェネ技術
コンソーシアムが国際技術会議で発表
WLPGFシカゴ大会

 論文は、@GHPの概要AGHPの主な特徴BマイクロコージェネレーションCエコウィル――の4項目で構成し、GHPは日本のメーカーが開発した独自の空調技術であり、エネルギー効率に優れ、強力な冷暖房能力や分散型制御が可能な点など多くの利点を持っていることなどを紹介し、世界的な規模で問題となっている炭酸ガスの削減に貢献することにも言及した。
 プレゼンテーション後の質疑応答では、日本で成熟したGHPの海外マーケットでの可能性について質問があった。
 また、セッション終了後にはオマーン国営ガス会社やウルトラガス社(ブラジル)幹部からコンタクトがあるなど、GHP技術に対する関心の高さがうかがえたと同時に、海外マーケットでの潜在性を感じさせた会議となった。



PBN2006-11-13-08

売上高3億円超GHPは56台
新日本ガス「ガス展」 エコジョーズも70台

 新日本ガス(本社・北本市、福江忠夫社長)は10月21、22日の2日間、北本市の解脱会駐車場でガス展を開いた。2日間の来場者数は1万3,071人、売上高は3億1,500万円に達し、いずれも目標を上回る成果をあげた。今年の売れ筋商品はGHP56台、マイクロコージェネ3台、ビルトインこんろ263台、システムキッチン51本、給湯付風呂釜208台などである。このほか、給湯付風呂釜とは別勘定でエコジョーズ70台、エコウィル9台を販売、リフォーム工事も21件受注した。単体のガステーブルは221台を売った。日常業務の中で、省エネタイプの高機能給湯器やガラストップこんろの利点をしっかり提案し続けたことが、ガス展を成功に導いた。


PBN2006-11-13-09

コラボの先駆け 第7回ガスフェア
省エネ機器をアピール
高知県協と四国ガスが合同

 高知県LPガス協会(山田賢二会長)と四国ガス高知支店(仙石瀏太郎常務兼支店長)は4日と5日の2日間、高知市のひろめ市場で、「ガスフェア2006」を開いた。今回はガス機器の省エネ性をアピールするため、省エネ性マークを前面に打ち出した。恒例のガスと電気との比較調理実演や中華鍋とLPガス鋳物こんろを使った本格的なフライパン返しコーナーを設けた。1,044枚のアンケートを回収した。


PBN2006-11-13-10

なにわ短信
対電化のぼり&チラシ

 ▽…滋賀県LPガス協会(鈴木嘉平次会長)はこのほど、電化対策を意識したのぼりとチラシを作成した。のぼりは1セット・3枚入り税別3,000円、チラシは1枚当たり税別5円。のぼりは100セットを用意、チラシは4万7,000部作成した。
 のぼりのキャッチコピーは県内の事業者から募集して選考した。「ガスも電気も我家の生活必需品」「炎のチカラ 見える安全 広がる安心」「ガスの火は母の料理のかくし味」の3種類。
 チラシはA5判、両面カラー刷り。グリルの魚焼き以外の使い方を紹介する内容。女性客に受け入れられやすいよう、製作段階から女性スタッフが加わった。こんろのハードや細かな機能を説明するのではなく、焼き野菜やトースト、プディングなど料理の写真を多用し、イメージを刺激するよう配慮した。
 のぼり、チラシともに滋賀県協の名前は入れず、他府県でも使いやすいツールになっている。



PBN2006-11-13-11

18年度消費者保安推進大会
消費者の信頼回復へ
院長表彰など35者が受賞

 事故の撲滅を図り“安全・快適なLPガス”の普及拡大に弾みをつけることを目的とした全国大会、「平成18年度消費者保安推進大会」(主催=LPガス安全委員会、後援=経済産業省)が10月26日、東京・千代田区の如水会館で開かれた。様々な事件、事故が世間を騒がせ、国民の安全・安心ニーズが高まっている中、併催された表彰式で原子力安全・保安院長表彰などを受賞した事業者の取り組みは、業界がめざすべきモデルケース。エネルギー間競争時代、国民の負託にこたえる保安活動とは――。受賞者の声から手がかりを探ってみたい。


PBN2006-11-13-12

息子と作った“プロの店”
三方良しの精神 「今が一番面白い」
受賞者体験発表
中村ホームガス 中村幸太郎社長

 実は約10年前まで、配送や保安を100%委託していた。顧客件数は400件程度だったが、妻と2人でなんとか切り盛りしている状態だった。保安総点検活動やメーター交換、警報器設置などの活動を呼びかけられ、経費高騰の中、一時は廃業も考えた。
 しかし数年前、懇談していた地域の同業他社が「せっかくの事業だから、もう一度初心に返って頑張ってみよう」という話をしてきた。この言葉に触発される格好で、当時話題になっていた集中監視システムの導入を決定した。しかし、安全性は向上したが、配送も委託している状態で、顧客とのコミュニケーションがとれなくなってしまった。そこで、業界紙などを参考に、自家配送の重要性に着目し、徐々に委託配送を減少させていった。夜遅くまで配送をしていたら、その活動を見ていた子供たちが、家を継ぎたいと言ってきた。この時、うれしさとともにためらいも感じていた。
 息子と一緒に配送していたら、息子が高圧ホースなどについている期限管理のタグに気づいた。「これは何」と聞いてくる。当時は期限管理を徹底しておらず、中には期限切れのタグもあった。気まずい思いをしながら正直に期限切れということを伝えたが、こんな状態ではいけないと思いなおした。初心に帰ろう、基本を大切にするというプロ意識を大切にしようと思った。当社は、枕詞として「LPガスプロショップ」と付けている。この前置きは、当時の心境を持ち続けようという思いからだ。
 現在は、3人の息子と妻と、5人で忙しく仕事をしている。保安点検も自社で行うようになった。顧客との接点ができ、ガス器具を確認し提案できる機会が増えた。配送、保安を委託していた時と比べられないほど、器具拡販、燃転が成功している。オール電化、都市ガスなど競合エネルギーとの戦いは厳しいが、顧客件数自体はこの10年で大きく変化していない。しかし、10年前は98dだった総販売量は、件数は変わらず280dまで増加させることができた。
 滋賀県でも当社がある地域は、灯油ボイラーが50%と言われるほど、灯油が浸透している。当然石油ファンヒーターも多い。この中で当社顧客は、給湯器設置率7割。レンタルもしているガスファンヒーターは昨年現在で15%程度だったが、この冬を越す頃には20%程度までもっていけるはずだ。今後は、エコジョーズや高効率こんろにも力を入れたい。高効率こんろは、今年一杯で10%程度になる計画だ。
 滋賀県でも、地震対策は話題になっている。当社が地震対策に本腰を入れたのは、新潟県中越地震後。この地震発生直後、被害甚大だった新潟県被災地に、ボランティアとして駆けつけた。その惨状は、今でも目に焼きついている。この体験が契機になり、まず公共機関やアパートなど複数の容器が設置されているところから、ガス放出防止装置付きホースの設置、交換を始めた。この二者については、すでにほぼ完了している。一般住宅については、9月末現在で15%が完了した。残りも、この数年かけて100%設置したい。また地震対策として、地域の同業他社と、いざというときの相互応援協定を結んでいる。
 他社との協力ということでは、共同の集中監視センターを作った。通信回線変化で端末が動かなくなるということもあったが、センター設置でIPや光通信にも対応できるようになり、設置率は92〜93%を維持できている。
 今回の受賞に際し、これまでの事業活動を振り返ってみたが、何より大事なのは顧客接点だった。オール電化攻勢にも、配送や保安点検などによる顧客接点強化が効果を上げており、それは数字でも表れている。自分の顧客は自分で守るという心境が重要であり、そのようなポジティブ思考で事業活動しているほうが、顧客も喜んでくれる。
 顧客を守るという意味で、7月に表面化した湯沸かし器による一酸化炭素中毒問題は、LPガス業界に携わる者として悔しい。自社で責任持って点検活動などしていれば、一人でも犠牲者を減らせたのではないか。
 近江商人の言葉で「三方良し」というものがある。売り手(ガス販売店)、買い手(顧客)はもちろん、第三者の世間も良しとしなければ、世間に認められる商売でなければ意味が無いということだ。この言葉を胸に、プロのガス屋として事業活動していけば、ガス業界の未来が開けると確信している。今まで商売をしてきて、今が一番面白い。確かにエネルギー間競争やCP価格高騰が厳しいのは事実。しかし、競争原理が働いている今が、商売上一番やりがいがある。



PBN2006-11-13-13

自ら導入し利用法探る
城西プロパン 太陽光発電設置

 城西プロパン商会(本社・熊本市、清成勇一社長)は自宅兼事業所に5`h太陽光発電システムを導入し、運転データ収集やノウハウの蓄積に役立てている。
 清成元佑監査役は「当社の供給エリアでも戸建てに対する電化攻勢が強まっており、転換のきっかけになりやすい太陽光を自らテストして対策を探ろうと思った」と話している。同様の理由から厨房にはIHクッキングヒーターを導入。給湯と床暖房はコストや快適性に優れるガス式を採用した。同社では使い手の立場で検証を続け提案体制の構築に役立てるとともに、太陽光で作った電気の有効な利用法を探っていく。
 太陽光は今年5月の運転開始から順調に稼働。九電への売電は毎月1万円程度で推移している。今後は年間トータルの運転データを参考に、太陽光パネルの増設や蓄電装置の追加を視野に入れている。



PBN2006-11-13-14

ハーマン
料理好きの高級こんろ
ダッチオーブン+強火力

 ノーリツグループのハーマンは一日、ビルトインこんろの高級品「S−Blink」(スタイリッシュ・ブリンク)の新機種「S−Blink+do」(スタイリッシュ・ブリンク・プラス・ドゥ)を発売した。東京ガスと共同開発した、料理を楽しむためのこんろ。輸入品のようなシンプルなデザインと最新機能を両立させた。開発にはフランスのライフスタイルプロデューサー、パトリス・ジュリアン氏が参加した。
 付属品の専用のダッチオ ーブン(カウボーイが使った鉄製で密閉性が高い鍋)を無水両面グリルにセットして、パンやケーキなどの本格オーブン料理を楽しめる。余熱を利用するので省エネ効果が高く、加熱時間がオーブンの半分で済む。
 従来の高火力バーナーより25%も火力が強い、毎時4,500`iの強火力バーナーを搭載した。炒め物を短時間で仕上げ、大人数の調理を一度に作ることができる。
 ステンレスや鋳物など長く使い込める素材を選び、シンプルなデザインにまとめた。点火つまみを上部に設置し、見やすさと操作性も向上させた。鍋の移動がしやすい全面ゴトクは、三分割で手入れがしやすくなっている。
 全口にセンサーを搭載して、うっかりミスを防ぐとともに、揚げ物温度調節、湯沸し、炊飯、タイマーなどの機能を付加した。希望小売価格は26万2,500円。初年度販売目標は3,000台。