2006(H18)年11月27日(月曜)
   第2703号
総 合 面
<写真>三原山噴火から20年
首 都 圏 版
  • 長野日石ガス、全社員が対電化を意識で高効率こんろ販売
  • LPG車池袋展に韓国・現代の「グレンジャー」出展
プロパン・ブタンニュースがお届けする連載読み物 
<業界50年・光輝編>LPガスは強かった
地 方 版
特集記事 / <新時代に挑戦する簡易ガス>
  • <新時代に挑戦する簡易ガス>
    * 団地コージェネ=環境にやさしい街を実現
    * コラボ=ガス体エネ、対電化へ大同団結
    * 料金問題=原料費調達制度の適用タイムラグを短縮
    * 生産動態=供給地点数は0.6%の成長路線
    * 保安教育=酸欠事故再発防止へ緊急要請
    * 技術・保安水準=安全機器を普及促進
    * 全国簡易ガス事業マップ
    * われら簡ガス事業の達人
特集記事 / <製品安全を国民的運動に!>
住 設 供 給 機 器 / 新 技 術
GHPとコ・ジェネ版 GHP出荷実績
18年第2四半期
第12回GHP販売事例論文コンテスト結果発表
先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情 報>
以下の見出しは日刊プロパン・ブタン情報からのものです
日刊プロパン・ブタン情報についてはこちらから
  • 11月20日(月)
    * ガス機器版コラボ「あんしん高度化ガス機器開発研究会」スタート
    * ミツウロコ9月中間決算、経常益63%増
  • 11月21日(火)
    * 長野日石ガス、9〜10月に高効率こんろ101台販売 電化への危機感で目標クリア
    * 配送コスト、3年後にはs5円低減(エネライフ・キャリアーの国分社長)
  • 11月22日(水)
    * 三井液化ガス、5販社を統合し来年4月に「グロリアガス」発足
    * 危険性の周知や伝達の徹底、調査期間の設置も(製品安全総点検セミナー)
  • 11月23日(木)
    * 休日の為休刊
  • 11月24日(金)
    * 池袋でLPG車展示会、韓国・現代タクシーに注目集まる
    * 三愛セミナー、オール電化・切り替えを顧客視点で考える
  ご希望の方に見本紙をお送り致します。
    プロパン・ブタンニュースは昭和29年の創刊以来LPG業界とともに歩んでまいりました。
    創刊より半世紀を経、創業時の基本理念に立ち戻るとともに新しい挑戦を続けて行きます。
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2006(H18)年
11月27日(月曜)
第2703号

PBN2006-11-27-01

来年4月
「グロリアガス」設立
三井液化 5販社合併し勝ち組に

 三井液化ガスは20日、北海道・東北・関東・北陸・九州の全国5社の100%出資LPガス事業会社を統合・合併し、来年4月1日付で新会社「グロリアガス株式会社」(本社・東京、資本金未定)を設立すると発表した。
 オール電化攻勢や同業他社との競争など、LPガス販売事業を取り巻く経営環境がますます厳しくなる中で、統合によって経営資源をより効率的に活用し、三井液化ガスグループとして「強みをさらに強める」目的と、元売・卸売・小売の流通一貫体制の構築によって「シナジー効果の発揮(競創活動の深化)」を追求することで、LPガス業界の勝ち組を目指すとしている。


PBN2006-11-27-02

三原山噴火から20年
「心込めて設備点検」
伊豆大島で総合訓練

 東京都と大島町は21日、伊豆大島で東京都・大島町合同総合防災訓練を行った。
 訓練には警視庁、東京消防庁などの公共機関とともに東京都LPガス協会(河原勇会長)が地元販売事業者8社でLPガス設備点検調査隊を編成して参加、8グループに分かれて島内約30カ所の消費者宅で供給設備の安全点検を実施した。また、島内3カ所の小学校に設置された日本赤十字社による炊き出し訓練にLPガスを供給した。
 伊豆大島は20年前の昭和61年11月21日、三原山の噴火により溶岩が流出し、全島民約1万人が1カ月間の離島生活を余儀なくされた。当時、都と都協会は「二次災害の防止」「島民帰島に際してのライフラインの確保」を合言葉に系列を超えて調査団、安全点検団を派遣して大きな成果を残した。
 総合訓練は20年前と同じような状況を想定して、島民を含む約3,300人が参加し展開された。
 朝礼で都協会の防災担当副会長の戸坂賢氏は「LPガス業界を取り巻く環境は厳しく、保安にはコストもかかるが、事故があっては生活できない。1軒1軒心を込めて点検し、LPガスが島民生活になくてはならないエネルギーであることを伝えてほしい」と述べた。
 点検では供給管接続部分や調整器などにガス検知液を吹き付けて漏洩検査などを行った。1軒あたりの所要時間は約10分で午前中には所定の点検をすべて終えた。
 訓練終了後の講評では横山洋吉副知事が「災害に備える強い意気込みを感じた。迅速・整然とした行動が印象深い。三原山の噴火からはや20年。この災害を経験した人も年々減っている。伊豆諸島はいつどんな災害が起きるかわからない。風化させずに教訓を伝え学ぶとともに自助・共助の精神が肝要だ。この訓練を機に町民、公共機関が力を合わせ地域防災力の一層の強化を図っていただきたい」と述べた。



PBN2006-11-27-03

製品安全を国民的運動に!
製品安全総点検セミナー 経済省

 経済産業省は20日から26日までを「製品安全総点検週間」と定め、政府広報(テレビ・新聞)や製品安全に関係する団体・機関のセミナーを通じて、企業や消費者に機器の安全使用を呼びかけた。20日開いた製品安全総点検セミナー(東京・四ツ谷、主婦会館)では、経済省トップの甘利明大臣が「製品安全に対するそれぞれの果たすべき役割と取り組みについて認識を深めていきたい」と呼びかけ、国民運動に発展させる意気込みを示した。一方、事故が相次いだ家電、ガス機器業界は、それぞれのメーカー代表が信頼回復に向けた決意表明をし、家庭でできる点検方法を伝えて安全確保に向けた協力を求めた。


PBN2006-11-27-04

あいさつ
経済産業大臣 甘利 明氏
「安全」トップから社員へ

 ガス瞬間湯沸器やシュレッダーなど私達の身の回りの製品による痛ましい事故が相次いでおり、製品安全に対する関心がこれまでになく高まっている。こうした中、我が国の製品安全行政が根本から問われている。国民一人ひとりが安全安心して暮らしていけるような社会を構築することが国の基本的な責務。製品安全事故に遭われる方を一人でも少なくするため経済産業省としては、製品安全対策を最重要課題にして積極的に取り組んでいるところだ。
 今般、消費生活用製品安全法の改正案を国会に提出し審議いただいている。改正案においては国への事故情報の報告の義務付けと国から消費者への事故情報の迅速な公表を行うことをめざしている。
 また、製品安全を向上させる上では、こうした公的な義務付けのみならず、事業者の経営の基本方針の中に製品安全の活動をしっかり位置付け、トップから末端社員を含めた全社的な製品安全体制の構築と事故への迅速かつ的確な対処が必要だ。
 消費者においては、製品を買う際に見栄え・機能・安さだけでなく、安全な製品を提供している事業者かを見る厳しい安全への視点を持つことが大切だ。また、製品を定期的に点検・管理することが欠かせない。
 今日から1週間を製品安全総点検週間と定め、消費者、事業者、国などが一体となって製品安全に対するそれぞれの果たすべき役割と取り組みについて認識を深めていきたい。取り組みを通じて製品安全文化が生まれ定着することで、製品安全が持続し国民一人ひとりが安心して暮らしていける社会が実現することを祈念する。



PBN2006-11-27-05

決意表明
日本ガス石油機器工業会 竹下克彦会長代行
ガス業界挙げ取り組む

 日本ガス石油機器工業会では、昨年のFF式石油暖房機、今年に入り半密閉式湯沸器、そしてガス温水式の浴室暖房乾燥機と事故が相次ぎお客様、社会の皆様にご心配やご迷惑をお掛けしている。工業会としてはこれら一連の事故を深く反省し、信頼回復に向けて早急なる取り組みを進めている。7月14日のパロマ事故の公表以来、給湯器対応緊急プロジェクトをスタートし緊急理事会を5回開いた。
 製品安全総点検週間に際し、工業会の会員各社社長が社内で製品安全への取り組みについて強いメッセージを発信した。工業会ではその内容をまとめ社会に公表することにした。これにより各社の製品に対する相互啓発が活発化することを期待している。また、総点検週間を契機に都市ガス、簡易ガス、LPガス、そして当工業会の四団体が連携しガス産業の安全向上に取り組むことを決めた。
 一つは、ガス産業を上げて安全装置のついていない給湯器や風呂がまの買い替えを促進していくことだ。施策のやり方は各社異なるが値引きや下取りなどで買い替えやすい環境を作っていく。
 また、ガス事業者とメーカーが一体となり安全周知のチラシやパンフレットを配布してガス機器とガス設備の安全意識の啓発に努める。さらに、あんしん高度化ガスこんろ普及開発研究会(日本ガス体エネルギー普及促進協議会など参加)を発展させ「あんしん高度化ガス機器開発研究会」を来月に発足させる。当面は給湯器、風呂がまの安全高度化に取り組む。
 中心課題は8月28日に経済産業省が発表した製品安全にかかわる31項目に迅速に取り組むことだ。工業会としては関係が深い11項目に注力し、中でも2大テーマとして▽事故情報報告と公表の迅速化、▽安全に関する製造技術基準の強化、の2点に最大限注力していく。
 製品安全というのはメーカー、使用者、販売事業者など関係するすべての人々の努力の上に成り立つものと感じている。工業会が先頭に立ち製品安全の向上に立ち向かっていくことをこの場でお誓い申し上げる。


PBN2006-11-27-06

次なるビジネス・シーンを描く時
新時代に挑戦する 簡易ガス

 ガス体エネルギー産業はいま、環境問題やエネルギー資源問題への対応、需要家サイドに立った利便性拡大などの観点から大きな変革が求められ、次なるビジネス・シーンを描く時に来ている。簡易ガス事業も従来の概念を捨てて新時代づくりに挑戦しなければならない。これまで以上に顧客維持・顧客創出に取り組み、誰からも信頼され、愛されるエネルギーに成長することが大事である。簡易ガス拡大路線の一つが日本簡易ガス協会が魅力づくりの一環で取り組んでいる「環境にやさしい簡易ガスの街」(団地コージェネ)。簡易ガスを付加価値の高い魅力ある事業とするのが狙いで、今年度は第2段階としてモデル地区の実現性に焦点を当てながら、団地コージェネのイメージを関係各方面に発信しているところ。エネルギー産業の一翼を担う簡易ガス事業が、激変する時代にコラボや団地コージェネなどを通し、これまで以上に存在感があり、誰からも愛されるエネルギーにどう成長していくのか。仕組みづくりを検証する。


PBN2006-11-27-07

簡易ガス列島拡大のモデル企業
われら“簡ガス事業の達人”

 簡易ガス事業は、都市近郊の活発なタウン造成を背景に急ピッチで発展してきた。18年3月末現在では、事業者数1,670、供給地点群数7,886、供給地点数194万、総販売量(年間生産量)2億1,294万立方bまで伸長、簡易ガス列島は確実に拡大している。団地コージェネなど明日を切り拓く新たなステージづくりも見えてきた。魅力ある元気な簡易ガス団地づくりを実践する全国のモデル企業をクローズアップしながら、次代に躍進する簡易ガスの姿を追う。


PBN2006-11-27-08

3店舗目「宮の湯」オープン
LPガス月3.5トン消費想定
ヤマサ總業グループ 稲沢市に

 ヤマサ總業(本社・名古屋市、鈴木一輔社長)のグループ会社ヤマサユーランド(同社長)は17日、稲沢市にスーパー銭湯「天然温泉風呂 宮の湯稲沢」の竣工式・竣工披露宴を開いた。22日にオープンした。ヤマサ總業グループのスーパー銭湯「宮の湯」はガス需要の創出策として取り組んでいる。これで本社隣接地の熱田店、中部国際空港内のセントレア店に次いで3店舗目となった。


PBN2006-11-27-09

なにわ短信
電磁波の白黒

 ▽…読売新聞が11月7日から5回にわたり電磁波問題について連載した。白黒いずれかを断定するものではないが、一般紙で電磁波問題が大きく扱われるのは久しぶりである。
 記者が興味深かったのは英国の対応だ。国、電力会社、家電業界に高圧線建設反対の住民団体まで加わって、電磁波の具体的な対策を議論しているという。BSE(いわゆる狂牛病)問題から「リスクはまったくない」との前提に立つ危険を学んだのだ。
 翻って日本の対応はどうだろう。白か、黒かを巡り妥協無き神学論争が続いているように見える。「白」派と「黒」派の間には意見の違いにとどまらず、感情的な対立や不信感があるのではないか。これでは議論も深まらない。
 両者が争い続ける一方で、電磁波問題に何の対策もない状況が続いていく。「和をもって貴しとなす」精神で両者が歩み寄り、建設的な議論と対策が行われることを望む。


PBN2006-11-27-10

岡山県協
社会福祉活動に力
AED、パトロールも展開

 岡山県LPガス協会(浅野益弘会長)は地域密着の一環として社会福祉活動に力を入れているが、今月7日にAED(自動体外式除細動器)の資格取得講習会を開いたのに続いて、12月5日には「こどもみまもり隊」の出発式を行い子ども安全運動も展開する。同協会は昨年、子ども安全帽子を福祉団体に寄付したり、高齢者宅のガス機器の保安点検キャンペーン(今年度も継続)を実施しており、社会福祉活動を通じた地域密着運動が加速してきた。


PBN2006-11-27-11

LPガス地域見守り隊設立
佐賀県協、250会員が連携

 佐賀県LPガス協会(島富士男会長)は、16日に開催した協会創立50周年式典で「LPガス地域見守り隊」を設立すると発表した。県内14支部、250以上の会員が警察、行政と連携し、業務を通して防犯パトロールなどの防犯活動に協力し、地域住民が安心して暮らせる街づくりに協力する。活動内容は、@事件・事故の発生通報A子供の安全保護と警察への通報B不審者(車両)の通報――など。島会長が同日、「会員一丸となって防犯パトロールを実施する」と協力宣言を行った。


PBN2006-11-27-12

佐賀県LPガス協会創立50年
エネ供給通じ社会に貢献
創意と熱意で100周年へ

 佐賀県LPガス協会(島富士男会長)は16日、佐賀市内のホテルニューオータニ佐賀で総勢約160人を招いて盛大に創立50周年記念式典を開催した。同協会は昭和31年の発足以来着実な成長を遂げ、現在LPガス供給規模は総世帯数の90%にあたる約26万世帯に拡大している。17年には災害時の安定供給に向け「災害時におけるLPガスの供給に関する協定」を県と締結。また、創立50周年を機に地域防犯パトロール活動に乗り出すなど県民生活に不可欠なガス体エネルギーとしての地位を確立し社会貢献を続けている。式典で島富士男会長は「先人が築き上げてきた功績を次世代に引き継ぎ、新たな創意工夫と熱意で100周年を目指していく」と業界一丸の取り組みを宣言した。


PBN2006-11-27-13

「eガスチケット」
ローソン、ファミマでOK
東洋計器 適用コンビニ広がる

 東洋計器(本社・松本市、土田泰秀社長)とウェルネット(札幌市、柳本孝志社長)が9月に供用を開始したLPガス代金電子請求・決済システム「eガスチケット」が、16日から全国のローソンと沖縄県の一部を除く全国のファミリーマートの店頭で利用できるようになった。eガスチケットの利用範囲(窓口)はサークルKサンクスの「ケータイ決済」、デイリーヤマザキとミニストップの「オンライン決済」、クレジットカード、ネットバンク、モバイルバンクと広がりを持つが、コンビニ大手2社との提携でユーザーの便宜向上と新規利用者の獲得に拍車をかける方針だ。