2007(H19)年6月25日(月曜) | |
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特集記事<日連特集> | ||||||||||
住 設 供 給 機 器 / 新 技 術 | ||||||||||
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GHPとコ・ジェネ版 | GHP出荷実績 18年第4四半期 下期・通期 |
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<先 週 の 日 刊 プ ロ パ ン ・ ブ タ ン 情
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2007(H19)年 | |
6月25日(月曜) | |
第2732号 | |
PBN2007-06-25-01 WHO 電磁波の健康影響で初勧告 「科学的研究推進を」 世界保健機関(WHO)は18日、送配電線や電化製品から発する電磁波(超低周波電磁界)の健康リスク評価結果を公表した。これまでの研究結果では小児白血病発症と電磁波の関連性が指摘されていたが「因果関係とみなせるほど強いものではない」との見解を示した。一方で「健康への影響に関する科学的証拠の不確かさをさらに低減するため研究を推進すべき」などと初めて勧告。経済産業省は、WHOの見解を考慮しながら電力設備の電磁波規制検討を進める一方、家電製品の実態把握に乗り出した。 PBN2007-06-25-02 G8合意 LPG車推進 6〜8日にドイツのハイリゲンダムで開かれたG8(主要国首脳会議)で合意された環境対策に、LPG車推進が盛り込まれていることが、環境省が作成した資料で分かった。6億台とされる世界中の自動車は、2020年までに2倍になるとされる予測を支持し、バイオ燃料やLPガスなど、石油代替燃料で走る自動車を増加させようというもの。 環境省がサミットの成果、合意内容を「G8ハイリゲンダム・サミットの成果(環境関係)」としてまとめた。この文書によると、サミット参加者は、自身の政府に対し、代替燃料と(代替燃料の)エネルギー運搬装置が、全燃料消費に占める割合を増加させるため、数多くの措置と様々な手段を育成するよう求める。このエネルギー運搬装置の具体例として、バイオ燃料、水素などと並びLPGが盛り込まれている。具体的な表記は「バイオ燃料、水素、LPG/CNG、電気、ハイブリッド等」。 LPGとCNGだけ/(スラッシュ)で区切られていることについて、経済産業省のLPガス担当者は「世界的には、LPG車とCNG車は同じガス自動車という意味で、一体的に普及推進対象と捉えられているからかもしれない」と語っている。 PBN2007-06-25-03 視点 電磁波問題 求められる「予防原則」 専門家他界も研究継続を 電磁波の人体への影響に関しては、様々な調査や研究結果が報告されてきたが、そのいずれも肝心の答えはこれが真理という段階にまで至っていない。1996年にプロジェクトを立ち上げ、電磁波を受ける人体の潜在的健康リスクについて評価を続けてきたWHOから、ようやく一定の結論が出された。 それは超低周波電磁界(電磁波)の健康影響に関する見解を更新するものだが、数々の研究で焦点を当てられてきた小児白血病との関係性は、灰色の決着となった。電磁波の影響を調査する上で必要な疫学的証拠はあるものの、もう一つの観点である「生物学的研究」で影響を認定できる研究結果がないからだ。 しかし、WHOは今回の発表の中で、政府や産業界には人体への影響に関する研究の推進、各国にはこの問題についてすべての利害関係者と効果的にコミュニケーションをとることなどを勧告している。 低周波電磁界による健康リスクの評価に関する研究で、わが国初の大規模疫学調査で主任研究者を務めた国立環境研究所の兜眞徳(かぶと・みちのり)氏が昨年10月に他界した。兜氏は高圧送電線周辺における小児白血病のリスク解明に尽力し、その成果は自身が委員を務めたWHOプロジェクトのガイドライン策定に重要な役割を果たした。 だが、兜氏の死後、氏のテーマを引き継ぐ人材は決まっていないという。日本国内ではWHOの公表が多くのマスコミに取り上げられ、国も規制検討や実態把握に乗り出すなど、電磁波問題解決に向けかじをとり始めた。環境研究所の電磁波研究再開も含め、一日も早い科学的根拠の確立が求められる。 予防原則という考え方がある。いまだ、科学的に証明されていない不確実な事態を前にした時、それが潜在的に重大なリスクを発生させる可能性がある場合は、科学的な結論が出ていなくても、予防のために積極的な対策をとるべきという考え方だ。例えば、携帯電話から出る電磁波は問題ないとの研究がある一方で、英国は2000年8月、16歳以下の青少年には携帯電話の使用を控えるよう勧告を出した。 また、LPガス業界には電磁波に対し、大きく分けて二つの意見がある。「電磁波問題は重要だが、それよりもガスの良さを顧客に訴えるべき」との考えと、「電力業界は安全の確証が得られていないのに、石綿やBSE問題のように後から被害が出た際にどう対応するつもりか」という意見だ。 電磁波の人体への影響を示す根拠が不十分とは言え、日本政府と産業界、LPガス業界も、まさに予防原則に基づいた慎重な行動が求められているのではないか。 PBN2007-06-25-04 トーエル中期計画 21年度売上高220億円へ 軸足はLPG、水、ホームサービス トーエル(本社・横浜市、平間茂社長)は19日、東京・兜町の東京証券取引所ビルで決算会見を開き、今期を初年度とする「中期経営計画(3カ年計画)」を発動し、消費者にはLPガス、ウォーター、ホームサービスの3事業を軸に「信頼と安心−Life Line Innovation」を提供することを明らかにした。平成21年度には連結売上高220億円、経常利益15億円を目指すほか、部門別でもLPガス事業174億9,000万円、ウォーター事業45億1,000万円を売り上げたい考え。 PBN2007-06-25-05 立ち入り検査 指摘事業所62%に増加 青森県18年度 「厳しい処分」方針 青森県と県LPガス協会(大塚茂樹会長)は今月11〜21日、県内6会場で販売事業者を集めて今年度の保安講習会を行った。席上、県は、昨年度から厳格化した18年度の立ち入り検査の結果を報告し、指摘事項のあった事業所の割合が前年の47.5%から62.2%に増加したことを報告した。 PBN2007-06-25-06 岡山県協、岡山市と災害時協定 県、倉敷市に続いて締結 岡山県LPガス協会(浅野益弘会長)は12日、岡山市役所で岡山市と「災害時におけるLPガスの供給に関する協定」を締結した。当日は高谷茂男岡山市長と、協会を代表して桑原洋副会長が協定書に調印した。同協会は平成10年1月に岡山県と、昨年11月に倉敷市と同様の協定を締結しているが、これに続き県内最大の消費者を抱える岡山市と締結したもの。 PBN2007-06-25-07 なにわ短信 電気を見える化 ▽…家庭で発電と給湯ができるエコウィルは画期的な商品だが、ショールームや展示会での展示方法が難しいと感じるガス屋さんが多いのではなかろうか。何と言っても外観はただの箱である。家の横に置くには目立たない方が良いが、展示会でアピールするには地味すぎる。横に説明パネルを置く展示が主流だが、それだけでは足を止める客が少なく素通りされがちだ。 大阪ガスが梅田に期間限定で設置したショールーム「サテライトDILIPA(ディリパ)」では、携帯電話の充電機をエコウィルに接続している。これなら目を引くし、中には自分の電話を入れてみる人もいるだろう。カギがかかるので充電しながら会場を見て回ることもできる。見えない電気を見える形で表現し、エコウィルへの注意を喚起すると同時に滞留時間を稼ぐ。おもしろいアイデアだと思った。 PBN2007-06-25-08 西部ガスエネ 物流統合、効率化着々と 共同充填・配送 ネット広げ合理化進む 西部ガスエネルギー(福岡県粕屋町、遠藤恭介社長)の物流統合が着々と進展している。同社を核とする物流会社「福岡LPGセンター」(福岡市東区東浜、打越俊彦社長、略称FLC)が共同充填に続いて今年8月から共同配送をスタートさせる。10月にはエネルギーネットワーク北九州(北九州市、入江雅親社長、略称ENK)の共同充填・配送に参画。大牟田市周辺でも福岡酸素(久留米市、本間七郎社長)との物流統合を果たし、福岡県内での物流合理化はほぼ達成した。熊本でもアストモスエネルギーと共同充填・配送をスタートさせている。 PBN2007-06-25-09 “強いLPガス”へ 「川本丸」出帆 業界一致団結で次代へ 日本LPガス連合会は七日、徳島市のホテルクレメント徳島で第27回通常総会を開き、須國廣会長に代わり、第13代の新会長に川本宜彦筆頭副会長(埼玉)を選出した。高須会長は相談役に就いた。川本会長をサポートする副会長には、米田正幸(広島、留任)、菊池鴻逸(神奈川、新任)、寺ア和典氏(福岡、留任)、根本一彌(福島、新任)の各氏を選出し「国民生活に必要不可欠なエネルギー・LPガスを自信を持って提案していく」などを基本に、多岐にわたる事業を徹底推進していく。専務理事には林健三氏(経済産業省出身)が就いた。川本会長は就任あいさつで「保安の高度化、取引の適正化、公益法人の見直し・改革とLPガス流通団体一元化論への対応の3点を中心に強い業界づくりに力強く前進したい」と指摘したほか、「皆さんの汗とバックアップをお願いしたい」などと述べ、業界一致団結の取り組みを要請した。米田副会長は閉会あいさつで「皆さんの英知を賜り、新会長のもと大きく羽ばたきたい」と結んだ。次年度の総会開催ブロックは東北。出航した川本丸が激動の時代、販売業界をどうかじ取りし、LPガス新時代を築き上げるか。エース登場に期待が高まる。 PBN2007-06-25-10 会長あいさつ 川本宜彦氏 顧客中心の業界に LPガス無事故神話目指す 川本宜彦・日連会長は就任あいさつで「皆さま方から背中を押していただき、ここに立たさせていただいている。保安の高度化、取引の適正化、公益法人の見直し・改革とLPガス流通団体一元化の三点を基本に前進したい」などと所信の一端を述べた。 川本会長はサイサン会長。昭和30年4月埼玉酸素(現サイサン)入社、58年9月社長、平成13年1月代表取締役会長、現在はガスワングループ社主。LPガス関係以外では、さいたま商工会議所会頭、埼玉県商工会議所連合会会頭の要職にある。昭和11年6六月7日生まれの71歳。埼玉県立浦和高校卒。日連徳島総会で新会長に選出されたこの日が偶然にも71歳の誕生日であった。 川本会長の発言要旨は次の通り。 私の思い、考え方を3点申し述べたい。1点はさらなる保安の高度化を目指すことである。 欠陥があると必ず事故を招く。そしてリスク情報を隠ぺいしたり改ざんする逃げ方、対処の仕方。これは逆であって、むしろリスク情報は、水平的に展開というか開示・公開をすべきである。LPガス業界でも何か過ちがあった場合は、公表する風土を作り、LPガスではまず事故はありえないという神話を皆で作りあげていく必要がある。 2点目は取引の適正化である。透明性がいつも問われ、今も問われ、これからも問われるのであれば、その空気を変え、雰囲気を変えなければならない。それは、お互いが認めあい、競い合えるような業界。つまり共生できる業界づくりであり、健全なマーケットの創造である。 今の時代、大きいことは必ずしも安定、パワーではなく、お客さま中心の業界へ移行することが求められる。この共通認識を持って絆を再生したい。 3点目は公益法人の見直しというか改革である。LPガス流通団体の統合・一元化も問われている。もはや不毛なる停滞は許されない。時代の流れは非常に速く、日連の組織の温存、存続のためにも必要な改革は辞さないという覚悟で臨みたい。 電力の攻勢や電磁波問題も隠れている。これらについてもニュートラルな立場で解明が必要であり、10年後のアスベスト問題にしてはいけない。 日連はLPガス知事会である。47都道府県協会があり、その下には2万5,000の会員がいる。そして2,800万世帯のお客さまがいる。 美しい国づくりではないが、安全・安心な国づくりにガス体エネルギー供給事業者としての使命が問われている。皆さんのバックアップを切にお願いする。 PBN2007-06-25-11 攻めの事業展開で力強く前進! 47地方協会の課題と対応 19年度の重点事業、予算などが出揃った。47協会は5月から6月にかけて今年度の通常総会を開催。各協会とも保安高度化への対応強化、構造改善事業、取引の適正化、競合エネルギー対応、需要開拓などの攻めの事業が多く、中には電化対策で特別予算を計上したり委員会を設置するケースも目立つ。役員の改選では北海道、山形、山梨、兵庫、徳島、香川の各協会で新会長が誕生した。LPガスは産業として誕生してから50有余年。今では国民生活に必要不可欠なガス体エネルギーとなっている。クリーンで地球に優しいエネルギー・LPガスに自信と誇りを持って力強く前進する時である。 PBN2007-06-25-12 集中監視システムで接点強化 先駆者ing、時代をリード 多様化する通信インフラへの対応や顧客切り替え防衛などによる投資意欲の減少から、ここ数年停滞を続けた集中監視システムだが、水面下では次世代への布石が着々と打たれている。将来的な分散型発電への対応や昨今の製品安全対策にともなうガス機器トレーサビリティーの必要性と高揚、簡易セキュリティーへの着目・従来の保安高度化・物流合理化という言わば基本スペックに、新たな役割・機能をプラスアルファする動きなどだ。販売業界で集中監視システムの有用性はすでに浸透しているものの、費用対効果を見出せるか否かという点で、投資をためらうケースが大半を占める。しかし、集中監視システムが将来的にLPガス事業で事業者とユーザーを結ぶ中核的インフラになるであろうことは言を待たない。その時が訪れた際に、ノウハウを積み重ねてきた企業とそうでない企業とでは、はっきりとした格差が生じるのは明白だ。LPガス業界のシステム草創期から集中監視の開発・普及に先鞭をつけてきたingコーポレーション(本社・鴻巣市、竹澤裕信社長)も同じスタンス。1986年、業界に先駆け「TOMS24」(トータル・オンライン・メーター・システム24時間監視=現「スーパーTOMS」)を世に送り出して以来、この分野では常にエポックメーカーとして、同社取引先で構成するタイヨー会(土橋藤男会長、会員約140社)と一体となり、システム普及への施策を鋭意繰り広げてきた。ここ数年の低迷期にシステム導入事業者は雌伏の時を過ごしているが、普及から撤退する事業者もある中、同社は向かい風の環境下で着実に前進しノウハウを積み上げてきた。LPガス新時代の幕開けを築くために、集中監視システムこそがその強力な武器になると同社は信じ、今もその武器を進化させるべく、さらに磨きをかけている。 PBN2007-06-25-13 「表彰・公表制度は保安に直結」 志方課長 保安行政の現状語る 一連のガス機器CO中毒事故などで、保安に対する関心が高まっている。業界は日本LPガス連合会が中心になり、保安高度化運動を展開しているところ。では、行政側の保安対策はどのようなものか。業界の保安活動をどう評価し、何を求めているのか。13日、原子力安全・保安院LPガス保安課の志方茂課長にインタビューした。 |