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先週までの紙面 業界50年の歩み
  平成20(2008)年7月14日付けの紙面   発行所 株式会社石油化学新聞社
  第4601(毎週月曜日発行、火曜日更新)   東京都千代田区岩本町2-4-10
  • 旭化成ケミカルズ・・・CO2原料のDPC製法開発 MEG副生せず大型化可能 PCメーカー向け新事業展開目指す
  • ポリプラスチックス・・・LCP、時期増設の検討開始 今春に続き年産3000トン
  • 双日・・・米DCPDメーカーを買収 生産能力年2万5千トン
  • 東洋紡・・・PPS繊維世界シェア5割以上へ 集塵性など差異化追及
  • 積水化学工業・・・自動車向け中間膜を日中で増設 高機能膜原料樹脂も
 
 住友ダウ
 杉本宏明氏

  • 「SDポリカ」を世界に
  • 年産8万トン体制ステップに
  • 顧客満足度の高い製品を開発・投入
  • コンパウンドは海外拠点を拡充
<特集>石油化学工業協会50年
  • 石化協50年、重み増すその役割
  • 藤吉建二新会長に聞く 
    * 保安・温暖化対策に注力 
    * 国際競争力強化へ基盤整備 
    * 化学業界全体での動き、従来にも増して必要に 
    * 社会貢献大きな産業 
    * 技術のジャンプに期待
  • 記念パーティー盛大に、“石化談義”に花咲く
石化座談会
  • 大きな転換期迎えた日本の石化産業
  • 課題、展望、そして施策は
  • 出席者 
    旭化成ケミカルズ代表取締役社長 藤原健嗣氏 
    東ソー代表取締役社長 太田垣啓一氏 
    野村證券金融経済研究所素材産業調査室長 西村修一氏 
    経済産業省製造産業局化学課長
    (現内閣官房教育再生懇談会担当室内閣参事官) 山根 啓氏
  • ユニチカ・・・樹脂事業で川下強化 来春テクニカルセンター開設
  • 旭硝子・・・高分子量PPG海外に ウレタン事業欧州市場へ攻勢
  • 佐藤ライト工業・・・PBI事業をAZ社から譲受 独占販売権を取得
  • BASF・・・セリアスラリー開発へ エボニックと合意
  • 千葉脂肪酸・・・新日本理化の傘下に
  • 東洋紡・・・PETフィルム、敦賀の新設備稼動 8月、本格出荷開始
  • BASF・・・キラル中間体用酵素を開発
  • 横川電機・・・露の石油大手と戦略的友好協定
  • 三菱ケミカルHD・・・温暖化防止へ新プロジェクト
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業連合会・・・新会長に緒方隆之サン・トックス社長
  • 旭化成ケミカルズ・・・石化基礎原料で新技術 
    エタンが原料、C3以下を高効率生産 09年春、水島にパイロット
  • POフィルム・・・大手の値上げ出揃う 一連600-750円、過去最大幅
  • 三井化学・・・フェノール、溶剤再値上げは必至
  • 5月のポリオレフィン系フィルム輸入実績
  • 日本合成化学・・・2010年度利益率10%へ 新中計「08戦略」粘・接着を第3の柱に
  • 日本カーボン・・・炭素繊維製品、倍増へ 白河に成形断熱材新設備
  • 東燃ゼネラル石油・・・LIBセパレータF設備で韓政府と合意
  • 「結果恐れず、全力で」 化学五輪で壮行会
  • 旭化成ケミカルズ・・・エチレンを5%減産 採算厳しく先週から
  • 宇部興産・・・PIフィルム、COF用シェア5割へ 薄型での優位性生かし
  • JSP・・・EPP、中国に新拠点検討 華北、中西部が候補
  • 6月のエチレン生産
  • クラレアクア・・・金属回収、窒素除去に力 排水処理関連装置 収益基盤強化を狙い
  • クラレメディカル・・・歯科材料、欧の販売体制強化 蘭と伊に現地拠点
  • 米ダウ・ケミカル・・・R&H買収で最終合意 特殊化学でも世界最大手に
  • 化学製品値上げ
    EOなど石化製品
     丸善石油化学は、酸化エチレン(EO)やメチルエチルケトン(MEK)などの石化製品を3Qの国産ナフサ価格を1㌔㍑当たり9万2,000円を想定し値上げする。対象と上げ幅(1㌔㌘当たり)は、EOが23円、酸化エチレン誘導体が原単位見合い、エチレングリコール類(一般工業用途)が20円、MEKが20円、POP(パラオクチルフェノール)が20円、高沸点スワゾールが20円、MCH(メチルシクロヘキサン)が20円、ETB・TBA・「マルカゾールFH」・「同8」・「同R」がいずれも20円、HBPAが36円、石油樹脂が20円、ジエチル硫酸が12円、高純度ジシクロペンタジエンが20円。8月1日出荷分から実施する方向で、顧客と交渉する。前回値上げは早期決着したが、ユーザー業界も相次ぎ定修を迎えることなどから今回の交渉は難航が予想される。同社は値上げが受け入れられなければ減産も辞さない構えだ。

    有機化学製品
     昭和電工は、有機化学製品の国内向けを8月1日出荷分から値上げする。対象と上げ幅(1㌔㌘当たり)は、酢酸が10円、酢酸ビニルが15円、酢酸エチルが15円、アリルアルコールが20円。

    ANなど8月1日から
     ダイヤニトリックスは、アクリロニトリル(AN)やアクリルアマイドなどを8月1日出荷分から値上げする。上げ幅(1㌔㌘当たり)は、ANが25円以上、アクリルアマイド(紙力剤用途を除く)が20円以上、ポリアクリルアマイドが50円以上、ポリアミジンが100円以上。

    MMA関連15日から
     クラレは、MMAモノマーとMAA(メタクリル酸)の国内向け、PMMA(メタクリル樹脂)成形材料の国内向けおよび輸出向けを15日出荷分から、PMMA押出板と同キャスト板の国内向けを8月1日出荷分から値上げする。値上げ幅はMMAとMAAが1㌔㌘当たり40円で、PMMA成形材料が国内向けで同40円、輸出で1㌧当たり450㌦。PMMAの押出板は20%、キャスト板は15%を値上げする。

    PTA8月1日から
     三井化学は、国内向け高純度テレフタル酸(PTA)を8月1日出荷分から1㌔㌘当たり7円値上げする。PTAの国内向け販売で、PXリンク・フォーミュラを採用しているが、副原料・用役費のコスト上昇が顕著になっており、自助努力の範囲を大幅に超える深刻な状況に至ったため、フォーミュラに上乗せして値上げする。

    カセイソーダなど
     東亞合成は、カセイソーダなどクロルアルカリ製品を8月1日出荷分から値上げする。上げ幅(1㌔㌘当たり)は、液体カセイソーダが20円以上、次亜塩素酸ソーダが5円以上、塩化第二鉄液が10円以上、無水亜硫酸ソーダが20円以上、重亜硫酸ソーダ液が15円以上、中性亜硫酸ソーダ液(固形換算)が15円以上、塩素系溶剤(トリクレン、パークロルエチレンともに)が40円以上。

    カセイソーダ20円
     ヴイテックは、カセイソーダを8月1日納入分から1㌔㌘当たり20円以上(97%固形換算)値上げする。カセイソーダの需要は、国内向けが堅調に推移していることに加え、豪州アルミナ向けや北米からの引き合いも旺盛な状況にある。一方、塩素の需要は塩ビ樹脂をはじめ厳しい状況。そのためカセイソーダのバランスは国内外ともにタイトな状況が続いており、国際市況は高騰している。

    二価フェノール誘導品
     宇部興産は、カテコールやハイドロキノンを中心とした二価フェノール誘導品全般を15日出荷分から国内外で20%値上げする。原燃料価格や輸送費の高騰に加え、需給バランスもタイトな状態が続いているという。同社は宇部工場に二価フェノール全般で年産1万㌧の設備を持つ。カテコールは国内唯一のメーカーで、香料や農薬などの原料として需要は好調。ハイドロキノンはMMAやアクリル酸エステルなどの重合禁止剤向けが好調。

    エポキシ樹脂と原料
     ダウ・ケミカル日本は、エポキシ樹脂とその原料を8月1日出荷分から値上げする。上げ幅(1㌔㌘当たり)は、ビスフェノールA(BPA)型液状エポキシ樹脂が55円、BPA型固形と溶剤カット樹脂が55円、臭素化エポキシ樹脂が30円、エピクロルヒドリンが40円。

    可塑剤8月1日から
     ジェイ・プラスは、可塑剤を8月1日出荷分から値上げする。値上げ幅(1㌔㌘当たり)はフタル酸系可塑剤のDOP、DINP、DIDPで各18円、D10・DUPで20円。アジピン酸系可塑剤など特殊可塑剤全品目もDINAで44円、D610AとD388で38円、他のアジピン酸系可塑剤で37円、ポリエステル系可塑剤で32円以上、トリメリット酸系可塑剤で40円を値上げする。同社は協和発酵ケミカルと三菱化学の折半出資会社。可塑剤の生産能力は川崎が年産10万㌧、千葉が8万㌧、四日市が8万㌧。

    PSを40-60円以上
     PSジャパンは、ポリスチレン(PS)樹脂を8月1日出荷分から値上げする。上げ幅(1㌔㌘当たり)は一般グレードが40円以上、特殊グレードが60円以上。

    PS全品目を40円
     DICは、ポリスチレン(PS)全品目を8月1日出荷分から1㌔㌘当たり40円以上値上げする。

    塩ビの上げ幅修正
     大洋塩ビは、想定以上の原料高騰などに対応して、塩化ビニル樹脂の値上げ幅を1㌔㌘当たり30円以上(従来は20円以上)に修正し、8月1日出荷分(従来は7月1日出荷分)からの実施を目指す。

    塩ビ10円追加値上げ
     ヴイテックは、6月13日に打ち出した塩ビ樹脂の値上げ幅を修正する。従来打ち出しのサスペンジョンレジンで1㌔㌘当たり20円以上、ペーストレジンで25円以上の値上げに、さらに10円ずつ追加する。実施時期は8月1日納入分から(前回打ち出しは7月16日から)。

    PETを25円
     三井化学は、PET樹脂を1日納入分から1㌔㌘当たり25円値上げする。同値上げは、前回打ち出した10円の値上げに上乗せして実施する。

    PC、PBT、PA
     三菱エンジニアリングプラスチックスは、ポリカーボネート(PC)とポリブチレンテレフタレート(PBT)の値上げ幅を変更するとともに、ポリアミド(PA)の再値上げを実施する。予想以上の原料高騰に対応する。
     PCとPBTは6月初めに打出した値上げの実施時期を7月1日出荷分以降に修正したうえで、値上げ幅(1㌔㌘当たり)をPCは一般グレードで55円(当初要求額は30円)、GF/難燃グレードで65円(40円)に、PBTは一般グレードで40円(20円)、GF/難燃グレードで50円(30円)に変更する。前回の上げ幅で了解を得た顧客へは差額分のみを値上げする。
     PAは今年2月に続く値上げ打ち出しであり、7月15日出荷分から30円を引き上げる。前回値上げ分は6月初め頃までに浸透したとしている。
     いずれも出荷は自動車向けを中心に堅調。PCのアジア市況は光学用途など一部用途が弱含み基調だったものの、ここにきて光学用途向け系列の減産などで需給が引き締まり、値上げの地合いも整ってきている。

    PC、上げ幅修正
     帝人化成は、6月に打ち出したポリカーボネート(PC)とPC系アロイの値上げ幅を国内向けで前回より1㌔㌘当たり20円、海外向けで20㌣引き上げ、それぞれ55円、55㌣とする。汎用グレードで20~25%の値上げとなる。実施時期は現在行っている交渉の中で修正する。
     PCは、他のメーカーも値上げを打ち出すなかで、アジア市況は上昇基調にあり、一般グレードを中心に顧客の理解を得ている。光学用途の値上げは一般グレードよりも厳しい状況だが、原料事情には理解を得ており、早期実現に取り組む。同社は日本、中国、シンガポールの生産設備で年末にかけて順次、定修を予定する。シンガポールで生産する光学用途は定修明けから減産する可能性が高いが、ブルーレイ需要の動向によっては「当社の高品質の光学グレード需要の拡大を期待でき、高稼働を維持する可能性もある」としている。

    LCPを国内外で
     ポリプラスチックスは、液晶ポリマー(LCP)を8月1日出荷分から国内外で大幅に値上げする。値上げ幅(1㌔㌘当たり)はコンパウンドで国内が150~350円、海外が1.5~3.5㌦。同社は、日本を含むアジア太平洋市場でのLCPトップメーカー。ヒドロキシ安息香酸などの主原料価格は、需給ひっ迫もあって最大で前回値上げを打出した今年5月頃の2倍前後に高騰しているという。

    石油樹脂とSIS
     日本ゼオンは、石油樹脂と熱可塑性エラストマーSISを8月1日納入分から値上げする。値上げ幅は石油樹脂が1㌔㌘当たり24円、SISが28円。

    合成ゴム21日から
     日本ゼオンは、合成ゴムを21日納入分から値上げする。対象と上げ幅(1㌔㌘当たり)はESBRが非油展で35円、油展で31円、SSBRが非油展で36円、油展で33円、BRが38円、NBRが38円、HNBRが44円、PBが33円、HSDが35円、IRが25円、ACRが38円、CHRが40円、ESDが140円、CMがポリマーと副資材の価格改定幅にしたがって改定。

    合成ラテックス
     日本ゼオンは、合成ラテックスを8月1日納入分から値上げする。値上げ幅(ドライ、1㌔㌘当たり)はSBラテックスが35円、NBRラテックスとアクリルラテックスが各38円、VPラテックスが42円。

    塩ビコンパウンド
     東ソーグループのプラス・テクは、塩ビコンパウンド各製品を8月1日出荷分から値上げする。電線用コンパウンドを1㌔㌘当たり40円以上、一般軟質コンパウンドを38円以上、硬質コンパウンドを33円以上引き上げる。

    押出成形品など
     積水化学工業の100%子会社である積水成型工業は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、PET、硬質塩ビ樹脂(PVC)の各種成形品を22日出荷分から値上げする。値上げ幅は、押出成形品の産業資材(PP/PE/PET)が15%以上、雑貨・工業用資材(PVC)が10~15%、ブロー成形品の液体用容器全般(PE)が10~15%、延伸成形品の包装資材(PE/PP)が20%以上、畳関連資材(PP)が10%以上。

    POフィルム
     東セロは、ポリプロピレン(PP)と直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)関連を中心とするフィルム製品を25日出荷分から値上げする。対象製品と値上げ幅は、2軸延伸PPフィルム(OPP)と無延伸PPフィルム(CPP)の全製品が1連(500平方㍍、20㍈厚)当たり700円(20%弱)以上、L-LDPEフィルム「TUX」の全製品が700円(18%弱)以上。蒸着フィルムはPET製(透明蒸着含む)、CPP製、OPP製、L-LDPE製の全製品を対象とし、上げ幅は900円以上(加工賃約200円を含む)とする。イージーオープンの「CMPS」フィルムその他も700円以上引き上げる。ビニロンフィルム、セロファン、1軸延伸ポリエチレンフィルム(O-PE)については検討中で、改めて値上げを打ち出す方針。

    包装用フィルム製品
     東洋紡は、包装用フィルム・シートを21日出荷分から値上げする。対象製品と値上げ幅は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)フィルムが1連(500平方㍍)当たりそれぞれ600円(約18%、20㍈厚)、2軸延伸PETフィルム(OPET)が400円(約10%、12㍈厚)、2軸延伸ナイロンフィルム(ONY)が400円(約10%、15㍈厚)、PETシートが1㌔㌘当たり40円。ポリオレフィンフィルムの値上げは、原料樹脂の04年以来12回目の値上げに対応するもの。

    各種フィルム製品
     ユニチカは、各種フィルム製品を8月11日出荷分から値上げする。対象製品と値上げ幅は、ナイロンフィルム(ONY)(15㍈換算)と共押しバリアONY(同)が1連(500平方㍍)当たり500円、ポリエステルフィルム(OPET)「エンブレット」(12㍈換算、工業用を含む)が400円、ガスバリアフィルム原反「セービックス」のONYベースが500円、同OPETベースが400円、同2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP、20㍈換算)ベースが700円。同社のフィルム値上げはONYが03年以降8回目、OPETが7回目。

    包装フィルム
     フタムラ化学は、包装用フィルムを15日出荷分から値上げする。プラスチックフィルムでは、2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)フィルム、PETフィルムをそれぞれ23%(1連当たり約750円)引き上げる。セロファンは、プレーンセロファンを1,500円、防湿セロファンを2,500円引き上げる。

    業務用包装資材10%
     クレハは、食品包装などを主用途とする業務用包装資材を8月1日出荷分から10%値上げする。対象製品は塩化ビニリデンフィルム(ハム・ソーセージ包装用)、多層フィルム(生肉、ハム・ソーセージ包装用)、多層ボトル(調味料、香辛料用)、その他クレハロン事業部取扱商品。

    アクリルシート20%
     旭化成テクノプラスは、アクリルシートを7月22日出荷分から現行比20%値上げする。

    産資用PET繊維を
     東洋紡は、産業資材用ポリエステル繊維(タイヤコード向け、スパンボンド不織布、不織布用短繊維)を8月1日出荷分から1㌔㌘当たり30~40円引き上げる。

    ポリ長を5%
     クラレトレーディングは、ポリエステル長繊維の原糸の国内外価格を8月1日出荷分から約5%(1㌔㌘当たり平均30円)引き上げる。前回の値上げは今年1月。

    ビニロンとポリ短
     クラレは、ポリビニルアルコール繊維のビニロン繊維と「クラロンK-Ⅱ」を8月1日出荷分から1㌔㌘当たり一律80円引き上げる。今年2月以来の値上げ。ポリエステル短繊維も同日出荷分から一律50円引き上げる。

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