総合面
自民党議連、取引適正化の支援決議
料金抑制やCN・強靭化なども支援
自由民主党LPG対策議員連盟(森山裕会長)は10月26日、東京・永田町の自民党本部で総会を開き、取引の適正化・料金の透明化に向けた取り組みへの支援、LPガス料金の上昇抑制に対する支援などを決議した。取引適正化・料金透明化徹底に向け、LPガス業界の取り組みの実効性担保のためには不動産業界と連携した対応が重要とし、国土交通省や公正取引委員会、消費者庁など関係行政が連携した措置を講じるよう推進する。
LPガス料金抑制支援として、地方創生臨時交付金と配送合理化設備導入補助金を引き続き支援策として講じるよう推進する。2050年にカーボンニュートラル(CN)を目指すことを受けLPガス販売業の円滑な事業発展に向けた支援、国土強靭化基本計画に関する支援、消費者保安の維持向上への支援も決議した。
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秋の叙勲、旭日大綬章に元出光興産社長・月岡隆氏、元大阪ガス社長・尾崎裕氏
長岡氏(旭小)、勝又、古川氏(旭双)ら
政府は3日、2023年秋の勲章受章者(叙勲)を発令した。社会への長年の功績が讃えられたLPガス関係者も名を連ねた。
旭日大綬章に元出光興産社長の月岡隆氏、元大阪ガス社長の尾崎裕氏、旭日小綬章に元庄原商工会議所会頭で長岡商事社長の長岡廣樹氏、元上田商工会議所会頭で上田ガス社長の栁澤憲一郎氏、元恵那商工会議所会頭で山本エナジー販売社長の山本好作氏、旭日双光章に静岡県LPガス協会会長でカジマヤ会長の勝又敏雄氏、大分県商工会連合会副会頭で林産業社長の林光男氏、元小田原箱根商工会議所副会頭・元神奈川県LPガス協会会長で古川会長の古川武法氏、旭日単光章にIWAMOTO( 旧・岩本石油)相談役の代表取締役の岩本隆博氏、小松ガス常務供給部長の安井公英氏がそれぞれ選ばれた。
シナネンアクシア 中込太郎社長に聞く
エネ川下戦略のハブに 建物サービス ワンストップで
シナネンホールディングスは建物維持管理事業会社4社(タカラビルメン、インデス、ガスシステム、サンフィール)を統合し10月1日、新会社シナネンアクシア(本社・東京)を設立した。中込太郎社長は本紙の取材に応じ、建物関連サービスを通じたLPガス販売との相乗効果や、広い視野で地域へサービス提供していくことへの展望を述べた。
◇ ◇
―シナネンHDグループのなかで建物維持管理事業が果たす役割について教えてください。
売り物があっても場所がなければどうにもならず、LPガスを供給するには建物が必要になる。その領域を担うシナネンアクシアは、シナネンHDグループのエネルギー販売という川下戦略でのハブになっていくと言える。われわれが現場できめ細かな作業を行って信頼を勝ち取ることで、エネルギーを受け入れてもらう体制づくりにも貢献できる。
仙台で七協議会連絡会議
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66人が参加した
第34回七協議会連絡会議が10月25日、仙台市のホテルメトロポリタン仙台で行われた。東北液化石油ガス保安協議会(黒田隆一会長)が幹事となり、経済産業省の山下宜範産業保安グループガス安全室長と目黒満雄資源エネルギー庁資源・燃料部燃料流通政策室長補佐の講演を行った。
七協議会は経済産業省所管事業者や産業保安監督部所管の事業者でつくる各地の団体の連絡組織。日本液化石油ガス協議会、関東液化石油ガス協議会、東北液化石油ガス保安協議会、中部液化石油ガス保安協議会、近畿液化ガス保安協議会、中国液化石油ガス保安連絡協議会、九州液化石油ガス保安連絡協議会の7団体で構成されている。
山下室長は「最近のLPガス保安行政について」と題して講演した。
首都圏版
東京燃料林産 創業80周年、価値創造に挑戦
「利他の精神」行動原理徹底
廣瀬直之社長
東京燃料林産(本社・東京、瀬直之社長)は10月27日、東京・千代田区の帝国ホテル東京で創業80周年記念式典を開いた。多彩な取引先や地元関係者、社員など約270人が一堂に会し、薪炭を祖業として多様化する民生用エネルギーの安定供給を実践してきた老舗企業の節目を華やかに祝福。同社は地域社会や取引先との縁に深く感謝するとともに、80年にわたる商売の正道を貫く「利他の精神」の行動原理を再確認し、次の10年に向けて新たな一歩を踏み出した。
廣瀬社長はあいさつでこの10年に取り組んだ事業として▽LPガス中核充填所を軸とした災害強靭化とLPガス災害対応コンソーシアムへの参画▽災害時燃料供給を担う中核SSと新入社員の登竜門を兼ねた昭島SSの開設▽薪炭を供給する里山文化の継承と植林活動―を挙げ「さまざまな課題が山積する日本で当社のできることは限られるが、エネルギーの安定供給を通じた社会貢献は可能だ」と指摘した。
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地方版
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東北=MaruiGas災害救援隊、東北6会場で訓練
出勤・被災者受け入れ 両マニュアルを確認
仙台会場では隊員が持ち寄った緊急防災工具の使い方も確認した
岩谷産業グループは10月23日、MaruiGas災害救援隊全国一斉訓練を実施し、東北は6会場で行った。仙台会場は救援隊員として出動する場合と、被災して受け入れる場合の双方の行動マニュアルや、緊急防災工具の使い方を確認した。
仙台市の岩谷産業仙台LPGセンターで行った。マルヰ会東北地区会の江口知秀会長があいさつし「今年は東北では秋田で豪雨災害があった。いつどこででも災害は起こり得る。普段からすぐ対応できるようにしておこう」と呼びかけた。
訓練は、災害救援隊のマニュアルに記された心構えの読み合わせから開始。出動する際の装備品の一覧や、消費者先で行う点検内容の項目を確認した。受け入れる側になったときには、土地勘のない救援隊員に効率よく消費者先を回ってもらうための顧客先リストや地図、スケジュール表などを用意する必要があることも確認した。
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中国=リンナイ中国支店、乾太くんコーナーを一新
支店ショールームをホームランドリーに
リニューアした乾太くんコーナーで舟橋支店長
リンナイ中国支店(舟橋洋夫支店長)は9月25日、広島市の支店ショールームほっとラボ広島に〝ホームランドリー化計画〟とうたってガス衣類乾燥機「乾太くん」コーナーをリニューアルオープンした。コーナーには推奨品の専用台「乾太くん専用収納ユニット」(永大産業)、「Fitrack×乾太くん専用台」(藤山)に支店オリジナルの収納ユニットを新たに加え、乾太くん「新デラックスタイプ」9㌔㌘と6㌔㌘(上部操作仕様)をドラム式洗濯機と並べて設置している。
九州=福岡県中核充填所稼働訓練、複数拠点の被災想定
大規模災害に備え 連携を強化
和田博実委員長
福岡県中核充てん所等委員会(和田博実委員長)は10月20日、久留米市のアストモスリテイリング九州カンパニー久留米充填所で今年度のLPガス中核充填所稼働訓練を実施した。県内の中核充填所と特定LPガス輸入事業者、関係機関が参加し、大規模災害に備え連携を強化した。
和田委員長はあいさつで「訓練で大規模災害発生時の対応を改めて確認する。消費者への安定供給はもとより、対応する人員の安全確保も重要となる。訓練でも事故やけがのないよう注意を払ってほしい」と述べた。
他社容器への充填と応援車両への容器積み込み訓練などを実施した
住設・新技術
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<中部・事業拡大特集>
- 独自スタンスで成長加速
LPガスの単位消費量が減少傾向にあるなか、販促企画や展示会を通じた衣類乾燥機やファンヒーター、浴室暖房乾燥機などガス機器の増販、灯油や重油からの燃転、新築客の獲得などを通じたガス需要の維持拡大への取り組みが一段と活発になっている。一方でリフォーム、不動産などの周辺ビジネスや新規事業への取り組みを強化して経営基盤の拡大、今後の成長へつなげていこうとする動きも加速している。さらには将来を見据えた人材の積極的な採用や育成システムの充実化、社員同士のコミュニケーションの強化など、人を育てていくことで成長戦略を描こうとする姿も見られる。独自のスタンスで需要の維持拡大、事業の拡大を目指す中部地区LPガス事業者の動きを紹介する。
- マルエイ(岐阜市)=RPFボイラー核に 資源・エネ循環スキーム構築
- 関西プロパン瓦斯(津市)=ガス、リフォーム、介護事業が着実に成長
- 三谷産業イーシー(野々市市)=LPWAで高齢者見守り・衣類乾燥機サブスクなどで真価発揮
- サカヰ産業(富山市)=リフォーム提案強化 生活事業部の新ブランド本格化
- 上野ガス(伊賀市)=ガス機軸に地域貢献 電力PPAや炭素低減に力
- 郡上ガス(郡上市)=4年ぶり展示会で機器販売に弾み 若手社員が自発性発揮