総合面
北物、サカヰ産業、アストモス、JGEの4社、℮パートナーとやま始動
充填・配送共同会社
新会社の存在を業界内外に伝えるロゴ
北日本物産(本社・富山市、東狐光俊社長)、サカヰ産業(同・酒井智俊社長)、アストモスエネルギー(本社・東京、山中光社長)、ジャパンガスエナジー(同、大浜健社長)は1日、富山県で新たに設立した「eパートナーとやま」でのLPガス充填、配送の共同事業を開始した。
酒井智俊氏
系列を超えたLPガスの安定的かつ効率的な新たな供給体制の構築などを目的として昨年7月に4社が設立に合意した新会社は、北日本物産35%、サカヰ産業35%、アストモスエネルギー20%、ジャパンガスエナジー10%の出資で2023年10月12日に設立。富山市境野新29番4号に本社を置き、サカヰ産業の酒井社長が社長に就任した。L P ガス配送業務(シリンダー及びバルク)、LPガスに関わる保安業務、その他関連する業務を事業内容とし、配送件数は3万軒、従業員数は27人。
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能登半島地震被災地の現状と課題―石川県協会長・山本久雄氏に聞く
「復旧への道は長い」
道路事情や宿舎不足 応援受け入れに苦慮
元日に発生した能登半島地震で、LPガス産業も甚大な被害を受けた。発災から3カ月が過ぎ復旧活動は進んでいるが、山本久雄・石川県LPガス協会長は「先は長い」と見ている。被災地で尽力している事業者の状況、課題について話を聞いた。
◇ ◇
―LPガス関連の被災状況について。
奥能登地区90件の事業者の被害は全壊16件、半壊8件、準半壊51件、被害なし15件で、自らも被災し自宅に戻ることができないにもかかわらず、お客さま宅の復旧活動に尽力されてみえる方々もいる。倒壊家屋に埋まったままの容器もまだ相当数あると思われ、容器の被害総数の正確な把握はできていない。
―復旧状況をお聞かせください。
仮設住宅の建設が急ピッチで進み、LPガスの供給と設備工事も一気に行われている。ガスは現地の充填所が被災して機能していないため、七尾や金沢方面から供給している。
ENEOSグローブ、VRシミュレーター活用の漏洩対応訓練
新システムを開発
仮想現実の容器周り(モニター)を確認する
ENEOSグローブ(本社・東京、江澤和彦社長)は3月25日、VRシミュレーターを活用したLPガス漏洩対応訓練システムを開発したと発表した。「ENEOSグローブカレッジ」の消費者保安対策コースで活用するほか、レンタルの体制も整え、特約店の保安高度化をサポートする。
仮想現実(VR)コンテンツ開発のエスユーエス(同・京都市)の仕組みにENEOSグローブグループの保安ノウハウを組み合わせた。グループ企業のENEOSグローブエナジーの協力を得て、保安現場を細部にわたって再現した。
現実では再現が困難なガス漏洩現場を3Dモデルで忠実に再現し、仮想現実の中で緊急対応のトレーニングができるようにした。体験者の行動を記録しリスクを数値化する。第1弾として戸建て住宅のシーンを再現した。
レンタルは7月以降、準備が整い次第、希望を受け付ける。
首都圏版
TOKAI、フジプロ(茅ヶ崎市)の全株取得 創業70年の大型店
配送会社も
TOKAI(本社・静岡市、浜崎貢社長)はフジプロ(同・茅ヶ崎市、山本泰然社長)の全発行株式3万1800株を取得し、1日付で完全子会社化した。本業のLPガスに加え、配送会社のガットも傘下に収める。
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栃木県協 日光市に「デリステ」寄贈
「日ごろからの備 えが重要。寄贈品は市民 生活の安全・安心につな がる」
伊藤彰紀会長(左から6人目)と粉川昭一市長(右隣)ら関係者
栃木県LPガス協会は3月11日、伊藤彰紀会長ら関係者が日光市役所を訪れ、「デリバリーステーション」を粉川昭一市長に寄贈した。
粉川市長は「元日に能登半島地震が発生し多くの方が被災した。2カ月経った今も避難所で生活している方が多い。きょうは東日本大震災から13年目。大きな災害を目のたりにすると電気、ガスなどのライフラインの重要性を再認識させられる」と語り「日ごろからの備えが重要。寄贈品は市民生活の安全・安心につながる」と感謝した。
地方版
北海道=23年道内事故、前年比19件減の10件 4年ぶり死傷者ゼロ
今冬積雪多く落雪に警戒感
道協の雪害事故未然防止を訴求するチラシ
北海道産業保安監督部は3月19日、昨年1年間に道内で発生した容器喪失・盗難を除くLPガス事故の発生状況を発表した。件数は昨年に比べ19件減の10件で、5年間では2020年の9件に次ぐ少なさとなった。
事故は9 件とも「漏洩」で、このうち雪害由来のものは3件だった。事故による死傷者はゼロでこれも20年以来4年ぶりとなった。
発生順に事故を見ていくと、昨年1月21日に江別市での事故は、低温による地面の凍上で供給管が持ち上がり調整器との接続部に過剰な力がかかり破損し漏えい。同28日には札幌市北区で発生、「屋外設置の容器から漏洩している」との通報から、石狩地区エルピーガス保安センターが臨場し調査したところ、調整器の切り替えレバーからガスを検知。
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東北=NX商事仙台、新年度方針は「燃転とDX」
大口需要開拓し業務効率化
NX―GAS六県会研修会
NX商事仙台支店(神浩幸執行役員支店長)の取引先でつくるNX―GAS東北六県会(鈴木実会長)は3月19日、仙台市のホテルJALシティ仙台で春季研修会を行った。支店が今年度の方針説明を行い、新年度は燃転とDXを重点的に推進するとした。会員60人が参加した。
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中部=上野ガスグループ、販促キックオフ
ガス機器3895台など必達
目標達成へ一丸となって取り組む
上野ガス(中井茂平社長)と上野都市ガス(同)は3月12日、上野市の本社で2024年度ガス機器販売コンテストキックオフミーティングを開いた。部署や拠点ごとにチームを編成し競い合う企画で、今年度はガス機器3270台、警報器・消火器2740台、宅配水(サーバー)104台、電気170件、暮らしサポート710件の契約を目指す。ガス機器部門は今年度からグループ会社のアポロ興産、加藤商会も参加して相乗効果を高め全体で3895台の販売目標を掲げた。
近畿・四国=伊丹産業、ジャンピングセールで65億円必達 前期比3億円増
FC120台 EJ1.2万台など
2月には北近畿最大級の商業施設「ゆめタウン丹波」で氷上支店と丹波ひかみ営業所が展示会を共催した
伊丹産業(本社・伊丹市、北嶋太郎社長)は2~9月の8カ月間、「第50回イタミジャンピングセール」を展開し、保安の確保とLPガス需要の開発、顧客満足度の向上に努めている。今年度は提案営業を例年以上に活性化させ、売り上げ目標を前年度から3億円上回る65億円に設定。10月23日には神戸市の有馬グランドホテルに関係者を招き表彰式を開く。
中国=中液協、保安連絡会議と研修会開催 足元見つめ保安高度化
警報器・災対バルク普及
中国液化石油ガス保安連絡協議会(播田正仁会長)は2月26日、広島市の広島県LPガス会館で今期2回目の保安連絡会議と研修会を開いた。51人が参加した。3回目も同じ内容で28日に米子市の米子食品会館で開いた。
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九州=久留米エル・ピー・ガス、新社屋完成し体制整備
働きやすい職場環境に
自社敷地内に建設した新社屋
久留米エル・ピー・ガス(本社・久留米市、和田博実社長)は自社敷地内に新社屋を落成し、2月15日から営業を開始した。災害対策LPガス設備を導入したほか、働きやすさを意識した設計や設備導入による職場環境の整備に努め、次の時代に向け心機一転で事業に臨む。
和田博実社長
新社屋は三階建ての延べ床面積654・88平方㍍。各階の空調にはGHP(パナソニック産機システムズ製、16馬力)2台を採用したほか、旧社屋に設置していたLPガス非常用発電機(デンヨー製、9・9㌔㌾㌂)、防災向け低圧LPガス発電機(ホンダ製、900㌾㌂)も移設し、災害時の停電に備えている。新社屋建設を機に、地域の一時避難所として体制の整備も進める方針だ。
和田社長は「3年前に60周年を迎え、周年事業を検討していたが、コロナ禍により具体的な活動ができなかった。しかしその頃に社屋の建て替えの話が持ち上がったので、社内体制の整備を図るためにも計画を開始した。これからも末永く地域の皆さまに選んでもらえるよう新たな気持ちで事業に臨みたい」と説明する。
新社屋に設置したGHP
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住設・新技術
NTTテレコン、新サービス「「メチャタスカル」提供開始
容器残圧 LPWAで2段階通知
「グッとびくん・M2」機能活用
「メチャタスカル」のメカニズム
NTTテレコン(本社・東京、深澤充社長)は多様な設備監視ソリューションのさらなる価値提供に向け、LPWA端末「グッとびくん・M2」を活用し、ガス容器(乾燥空気=N2+O2ガス)の残圧が閾(いき)値を下回るとアラート通知する新サービス「メチャタスカル」の提供を開始した。遠隔で容器交換の目安を把握できるようになり、残圧確認のために人を派遣する必要がなくなる。2段階のアラート通知で残圧の確認漏れによる緊急対応も防げる。メチャタスカルはNTTレンタルエンジニアリング(同、新居丈司社長)のレンタルサービスとしても提供し、容器交換業務のDXに貢献する。
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- 日本ガス石油機器工業会がロゴ一新「すべてをつなぎ未来の暮らし考える」思い込める
日本ガス石油機器工業会(JGKA、内藤弘康会長)は1日、63年間掲げてきたロゴマークを一新=写真=した。オレンジ、グリーン、ブルーのラインはそれぞれ「熱」「地球環境」「未来」を表現。回転しながら円を描くような軌道は「すべてをつなぎながら未来の暮らしを考える」というJGKAが新時代に挑戦する思いを込めてデザインした。
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