総合面
DME混合率 12%以下のLPガスは安全
国連で承認 貯蔵と輸送規定に合致 WLGAの働きかけ実る
世界リキッドガス協会(WLGA)は7月23日、ジュネーブで6~7月にかけて行われた国連危険物輸送に関する専門家小委員会(UNSCETDG)で、既存のLPガスの貯蔵と輸送に関する規制の定義に、「ジメチルエーテル(DME)混合比率12%以下のLPガス」が含まれることになったとホームページで発表した。DME混合比率12%以下のLPガスは、国連番号1075「その他の液化石油ガス」と同番号1965「炭化水素ガス混合物」に該当することが、UNSCETDGで承認された。
- シナネンHDとグループ5社が新本社ビルで業務開始 創業の地で100周年へ
シナネンホールディングス(中込太郎社長)と子会社のミライフ(塚越二喜男社長)、シナネン(渡邉雅夫社長)、シナネンサイクル(中西信昭社長)、シナネンモビリティPLUS(菅原健社長)、シナネンエコワーク(神田勉社長)は7月29日、東京都品川区東品川1―39―20に建設した新本社ビルに移転し、業務を始めた。移転先は祖業の煉炭・豆炭の製造販売をしていた本社・工場があった場所で、創業の地から大きな飛躍を目指す。 シナネンHDグループは2027年の創業100周年に向けた5カ年の第三次中期経営計画の経営基盤強化の一環で「風土改革・働き方改革のさらなる推進」を掲げている。今回の本社移転によって、グループ従業員が自律的な働き方を実践することで生産性をさらに高め、個人と会社の成長を目指す。【写真】「CAFÉ&PARK」がコンセプトの3階
- 山形・秋田豪雨、消費先容器流出なし 水没設備は復旧済み
- 8月CP、プロパン10ドル高の590ドルに 中国とインドの需要強く
<トップインタビュー>シナネンホールディングス・中込太郎社長
原点に返り地域で挑戦
シナネンホールディングス(本社・東京)は6月26日、中込太郎・シナネンアクシア社長を新社長に選任した。中込氏は新経営体制方針で地域に根差したサービス企業としての展開を打ち出す。2027年度の創業100周年に向けた第三次中期経営計画の達成を目指す戦略を聞いた。
―成長戦略に掲げる、グループ事業の連携・融合やサービス会社としての意識改革とは。
さまざまな社会問題に対応し、選ばれ続ける企業となるために、地域を軸としてお客さまのニーズに合わせた高品質のサービスを提供していく体制を構築する。グループ事業の連携・融合、特にLPガス事業と建物維持管理事業はその一例だ。 LPガス業界では平均気温の上昇や需要世帯数の減少、機器の効率化を背景にガスの需要は減少傾向にある。住宅面では中古住宅の需要が増加傾向にある一方、放置空き家が社会問題になるなど、課題対応の重要性が増している。これらの問題に的確に対応するには、地域の特性や課題、ニーズを把握し、お客さまにとって最適な提案を行う必要がある。
- LPガス振興センター・山中理事長、変革期に役割発揮 新事業にも意欲
andLPGカンファレンス 尾日向竹信 実行委員長に聞く
10月22日にEXPO 異業種連携拡大を促進
andLPGカンファレンスは10月22日、東京国際フォーラムで「&LPGEXPO2024」を開く。業界の未来を自分たちの手で切り開くため、ともに考えるイベントだ。業界内外の連携拡大に向け、昨年を上回る来場者を目指す。尾日向竹信実行委員長に開催趣旨などを聞いた。 ―今年の狙いやテーマをお聞かせください。
LPガスの未来を創るため、集まって知見を出す場であることは変わらない。会員増強も目的の一つだが、今年は次のステップとして業界外とのさらなる連携を模索する。配送網や顧客接点を持つわれわれの強みを業界外の力と組み合わせ、これからも社会の中で選ばれるための未来を考える。一般的なLPガスの認知度はいまだ低く、エネルギーが使えて当然と言われる世の中で、その特性や利便性は意識されにくい。LPガスの裾野を広げつつ「LPガスで何かできるか」を、われわれが考え発信し、そして世の中が考える機会を作る。EXPOは、そのための場だ。
首都圏版
川﨑2支部と北部協組、教室と体育館にLPガスGHP設置を
自民市議団に要望
神奈川県LPガス協会川崎北支部(中嶋千治支部長)と川崎南支部(岩瀬友伸支部長)、川崎北部ガス協同組合(田中博泰理事長)は7月12日、川崎市役所で自民党川崎市議団(原典之団長)の来年度予算要望ヒアリングに臨んだ。小中学校体育館へのLPガスGHP導入などを求めた。
県協会の関口淳也副会長も出席し、市議団に①市立学校教室の空調設備をLPガスGHPで更新②エネルギー自立型災害対応住宅の採用③小中学校体育館へのLPガスGHP設置④容器流出対策用の鎖二重掛け設置推進⑤避難所と帰宅困難者向け施設へのLPガスGHP・発電機助成金と設置促進―の5点を重点要望として伝えた。
静岡県協が幼稚園で出前教室
遊戯通じLPガスを身近に
静岡県LPガス協会(渡邊芳隆会長)は6月21日に富士宮市の長橋学園杉田幼稚園、同28日に浜松市の日本文教学園日本文教幼稚園で保安防災出前教室を開いた。いずれも過去数回実施しており、各園の要望を受けて開催した。 杉田幼稚園では園児66人と教職員13人が参加。LPガスを使ったカレー作り、ガス釜での炊飯や調理セットを使ったままごと遊び、プロパノータ(LPガス容器をベースにした打楽器)演奏体験、紙芝居による家庭用エネルギーの学習=写真、LPガス発電機の仕組み学習と照明点灯体験などを地元・ヒカリガス工業の相佐猛光氏の協力を得て行ったほか、参加児童にノベルティーとして消防長会と作成したクリアファイルを配った。
地方面
北海道=道協の「心おどる」キャンペーンスタート
LPガスを身近に!
毎年夏から秋にかけて北海道LPガス協会(沼田常好会長)が展開する消費者還元キャンペーンの応募受け付けが始まった。23回目を迎えた今年度は「北海道を楽しむ。」をテーマに「心おどるキャンペーン」と銘打ち、計2千人に現金1万円などが当たる豪華な内容となっている。
販売事業者を通じ消費者に配られるパンフレット
今年度は北海道の自然環境、省エネにつながる豊富な再生可能資源に加え、新型コロナウイルスの制限解除から1年以上が経ち観光や新鮮な道産食材を堪能できるようになった点を踏まえ「北海道を楽しむ。」をキーワードにした。楽しみながら消費者に北海道に住む喜びを再認識し、LPガスを身近に感じてもらうのが狙い。
東北=新生・東北アストモスRe会、規模拡大
CNに拍車
設立総会で登壇した役員
アストモスリテイリング東北カンパニー(小林茂執行役員東北カンパニー社長)の販売店組織、東北アストモスリテイリング会が7月26日、仙台市の江陽グランドホテルで設立総会を開いた。大陽日酸エネルギーと経営統合し新生アストモスリテイリングになったのを機に販売店会を再編し新たに始動した。
これまでの販売店組織みちのくアストモス会は地区ごとに組織され、青森、八戸、岩手、宮城、山形、福島の6店会に分かれていた。これらを一つの組織に統合して東北アストモスリテイリング会を発足させた。地区店会は▽青森・八戸▽岩手▽宮城・山形▽福島――の4店会に再編した。会員数は102店。会長には旧宮城店会の会長で宮城・山形店会の会長を務める桑原本店(登米市)の桑原衛社長が就いた。機器メーカーや協力会社を対象とする賛助会員には33社が加入した。
中部=GHPフォーラム名古屋
低炭素と強靭性前面に開催
GHPコンソーシアム(清水尚之理事長)は7月24日、名古屋市のトヨタ産業技術記念館で「24年度全国縦断GHPフォーラム名古屋会場」を開いた。今年のテーマは「カーボンニュートラル(CN)とレジリエンス~GHPによるエネルギー問題への貢献を考える~」。政府によるLPガス関連政策の最新情報のほか環境対策と災害対応に強みを発揮するGHPの導入事例、販売事例コンテストの優秀論文発表、メーカーのビジネスモデル紹介を行った。60人が出席した。
近畿・四国=IWAMOTO(和歌山市)、ドローンスクール開校
販売や人材育成に
IWAMOTO(本社・和歌山市、岩本勉社長)は、無人航空機操縦者技能証明制度(無人航空機操縦士資格)に対応したドローンスクールを開校した。教習機材はセキュリティー対策を施した国産機を用いるのが特徴。市場拡大が進むドローンビジネスに、国産ドローン販売や人材育成に挑む。【写真】国産ドローンを使い二等無人航空機操縦士資格取得を支援
田川龍太係長
ドローンビジネスの市場規模は2023年度の3828億円に対し、28年度には9340億円に達すると見込まれている。産業用ドローンは農林水産業や土木や建築、公共インフラやプラントの点検、物流やエンタテインメントなど活用の場が広がっている。 同社は市場拡大に着目して無人航空機事業部を開設。5人体制でACSL製国産小型ドローン「SOTEN(蒼天)」の販売や発電所などのプラント点検事業に取り組んでいる。同機はISO15408に基づくセキュリティー対策を施し、データ漏えいや抜き取りの防止、機体の乗っ取りへの耐性を実現。機体の主要部品は国産品や信頼性の高い海外製品を採用し、通信、撮影データの暗号化などセキュリティーを強化している。最大対気速度にも優れ、災害時などの厳しい環境下でも安全に飛行できる。
- 近畿・四国=<新風見参2024>ジャパンガスエナジー関西支店長・太田勝久氏
中国=伊藤忠エネクスHL西日本、意識高揚へ工務課安全大会
保安の「報連相」徹底
伊藤忠エネクスホームライフ西日本(本社・広島市、関谷賢二社長)は6月28日、本社を置くインテスビルで工務課安全大会を開いた。全国安全週間(7月1~7日)に先駆けて安全衛生教育の一環として実施したもので、工務課の社員ら26人が参加した。今年度の安全スローガン「報連相 欠かすと危険 忍び寄る」の徹底を誓った。研修を通じ工務技術のさらなる向上を図った。
- 中国=GHPフォーラム広島に70人 多面的視点で拡販のヒント
九州=久留米地区協、子ども食堂を支援
地域貢献活動の一環
左から原口崇青年部会長、渡辺精一会長、原口新五市長
福岡県久留米地区LPガス協会(渡辺精一会長)は7月22日、「子ども食堂」を支援することを目的として、久留米市に16万2001円を寄付した。久留米市役所で開かれた贈呈式で渡辺会長が原口新五市長に目録を手渡した。
贈呈式で渡辺会長は「当会は、青年部会員が中心となり毎年合同展示会を実施している。コロナ禍以降、業界での大型展示会が減少傾向にあるなか、会員が力を合わせて継続して実施し、LPガス業界の振興と寄付活動に取り組んでいる。今年は昨年に続き子ども食堂の支援を目的に寄付を行う。久留米市の子供たちのため有効活用してもらいたい」と述べた。 原口市長は「物価高騰が続くなか、子ども食堂の運営には苦労も多い。特に夏の季節は光熱費の高騰が運営に大きく影響する。貧困世帯が増加しているなか、LPガス協会からの寄付には大変感謝している。久留米市では子供の貧困対策推進事業を展開しており、今回の寄付はその財源に充てる予定だ。地域の子供たちのため、今回の寄付を大切に使わせてもらいたい」と述べた。
- 九州=GHPフォーラム福岡に50人が参加 災対力などを強みに
特集<わが社のイメージキャラクター2024>企業価値の向上めざして
- エネサンスホールディングス(東京)=エネさん
- エネクル(草加市)=クルン
- 東上ガス(志木市)=エネルキッズ(クリン・ジェット・アッチ)
- ダイプロ(大分市)=ダイちゃん・御用聞之介・まめのすけ
- 日東エネルギー(東京)=エネルン・あた丸
住設・新技術
- パーパス、ITソリューション深化 AZ共奏会で情報共有
- I・T・Oが品川駅にサイネージ広告 減災対応システムやモものづくり方針紹介
I・T・O(本社・東大阪市、内海二郎社長)は7月8~14日、JR東日本・品川駅の自由通路でサイネージ広告を放映した。プロパンエアと電気を作り出す防災減災対応システム「BOGETS(ボーゲッツ)」と、自社のものづくり方針を映像で紹介した。 同社が大々的にサイネージ広告を放映するのは初めて。災害に対する備えの必要性が社会的に関心を高めるなか、自社の技術力を生かした社会貢献の仕組みとして製品の露出度を高め【写真】品川駅自由通路で放映したサイネージモニター映像。「ボーゲッツ」や自社のスタンスをアピールした