総合面
グリーンLPガス官民検討会、国の支援獲得へ対策を
2035年目標へ高効率機器の貢献度確認
「グリーンLPガス推進官民検討会」(座長=橘川武郎・国際大学学長)は21日、東京・千代田区の「TKP新橋カンファレンスセンター」で第7回会合を開いた。検討会のワーキンググループは、業界目標の2035年LPガス非化石化約200万㌧のうち「化石部分の省エネ化(省エネ化・燃転推進)」60万㌧を実現できるポテンシャルを確認したと報告。リニューアブルDME混合を前進させることも目的とした品質WGを立ち上げると発表した。国の委員は現時点でグリーンLPガスへの支援条件が整っていないとし、基準づくりの加速化や事業者のコミットメントの弱さを指摘した。
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TOKAIグループ、笑顔フォトキャンペーン開始
暮らしを明るく!
キャンペーンポスター
TOKAIホールディングス(本社・静岡市、小栗勝男社長)は18日、顧客から〝とびっきりの笑顔〟の写真を募る「TLC笑顔フォトキャンペーン」をスタートした。
今年4月からグループ共通の新たなコーポレートメッセージ「私たちは、自由な発想とチャレンジで、暮らしに、社会に、笑顔を広げていきます。」とコーポレートスローガン「暮らしに社会にもっと笑顔を。」を展開しており、この一環。より多くの人々に暮らしを明るく楽しく、元気な笑顔を広げることを目指す。 応募期間は12月31日まで。結果発表は25年3月。応募資格はTOKAIグループのサービス利用者で、かつグループが提供するポイントサービス「TLC会員サービス」にアカウントを登録していること。応募写真はTOKAI・HDとグループ会社の広報活動を目的にホームページ、テレビCM、SNS、販促物、展示などでの公表を含めて使用する。 応募者の中から、グランプリ(1人)にJTB旅行券(1万円相当)、金賞(10人)に厳選グルメカタログギフト(6600円相当)などの賞品も用意した。
首都圏版
&LPG、EXPO2024開催 50年のLPガス事業、EXPOでイメージ
展示・セミナー・討論も
LPガスの魅力を業界内外に発信しイノベーション創出を目指す「&LPG EXPO 2024」が22日、東京・千代田区の東京国際フォーラムで開かれた。andLPGカンファレンス(代表理事=津田維一・富士瓦斯社長)のEXPO実行委員会(委員長=尾日向竹信・三ッ輪産業社長)がセミナーとブースの二本立てで企画し、約650人が来場。初の企画として学識者と消費者団体を交えたパネル討論も行い、地域社会で貢献するLPガスの将来像を描くヒントを探った。
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地方面
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北海道=<北の現場から>本田燃料電器・本田理恵さん
設備士合格で社業貢献へ
本田理絵さん・本田燃料電器(札幌市)
質量販売で知られる本田燃料電器で経理を担当する。今春に一念発起し、LPガス設備士の資格を取得した。一発合格だった。晴れて供給機器、設備に触れるようになる。「これでさらに顧客の役に立てる」と満面の笑みを浮かべた。
これまで無資格だったため調整器などの供給機器を容器に取り付けることができなかった。充填した容器を顧客が引き取りに来ても触れず、夫の本田利博社長が戻るのを待つか有資格の配送担当者に頼むしかなかった。「何年もそういう状態が続き申し訳ない気持ちでいっぱいだった」
第2種高圧ガス販売主任者の資格は2003年に取得済み。約20年ぶりとなった試験は苦労の連続で「器具の名前から覚え始めた」。学科、実技とも仕事の合間を見てはユーチューブで関連動画を視聴しながら学び、合格をイメージし続けた。
東北=森燃(一関市)、カーボンオフセットガスを供給
「一関・平泉バルーン祭」に
一関水辺プラザから計35機が離陸した(森燃提供)
森燃(本社・一関市、三浦卓社長)は11~13日に一関市の一関水辺プラザで行われた熱気球イベント「一関・平泉バルーンフェスティバル2024」に、JクレジットでカーボンオフセットしたLPガスを供給した。
会場では熱気球競技大会の開催に併せて搭乗体験や夜間のライトアップ係留なども行う。同社は毎年このイベントで、熱気球のバーナー燃焼に使うLPガスを供給している。今回、実行委員会にカーボンオフセットLPガスを提案したところ、温室効果ガス削減に貢献できるとして採用が決まった。一関市が内閣府のSDGs未来都市に選定されていることも背景にある。
中部=マルエイ、保安スキルアップコンテストで7人競う
宮原彩佳さんが女性初の優秀賞
マルエイ(本社・岐阜市、澤田栄一社長)は8日、岐阜市のマルエイトランスポートアクア事業部で「2024年度保安スキルアップコンテスト」を開いた。全国の事業所から7人が出場した同日は、45分間の制限時間内に書面交付、漏洩試験、ガス警報器に関する説明、結果説明、燃焼機器・供給設備の説明などを実施。評価担当者が45項目のポイントを採点した結果、女性として初参加となった岡山支店の入社1年目、宮原彩佳氏が優秀賞を獲得した。
- 中部=<新社長に聞く>丸八(富山県魚津市)・大﨑正貴氏、まずは「凡事徹底」で
丸八 大﨑正貴氏
10月1日、丸八(富山県魚津市)は大﨑正貴新社長による新体制がスタートした。前社長職を15年間務めた実兄の浩司氏は代表権を持つ会長職に就任、バトンを引き継いだ弟が今年創業70周年を迎えた同社の舵取りを担う。10年先、15年先を見据え、エネルギー事業を軸に真の地域商社を目指す大﨑正貴社長に抱負を聞いた。
―社長就任後、今の心境はいかかですか。
責任の重さはもちろん感じているが、私自身はまずやるべきことをしっかりとやっていく「凡事徹底」の心境だ。しっかりとしたスタートを切りたいと思っている。前社長から継続性を持たせながら、徐々に私の色を出していければと思う。時代の流れも柔軟に意識しながら進めたい。
―これまでのキャリアで大きな飛躍のきっかけ、転換点などはありましたか。 20代のころ、LPガス業界で最初に就職した会社はニチガスだった。当時の簡易ガス(現コミュニティーガス)の顧客開拓で茨城県の団地を担当し、そこでの営業活動を通じてお客さまに対する感謝の気持ちの大切さを学んだ。今でも私のベースはそこにある。当社に入社後もビルド事業などでの新規開拓を含め、営業活動に大いに生かされた。お客さまに信頼され要望に応えるためには、少々アナログな表現だが、若い営業マンにも〝泥臭い〟スタイルを忘れてほしくない気持ちがある。
近畿・四国=ソウルガス販売業組合が大阪府協と上原成訪問
日韓業界の架け橋に
韓国のソウルガス販売業組合(ホン・チュンス理事長)は15~18日に日本を訪問、大阪府LPガス協会(加賀勉会長)と上原成商事(本社・京都市、上原晋作社長)を視察した。
上原成商事京都工場を訪れた視察団と同社関係者
視察団はソウル市内の充填所や販売店、容器事業者、ローリー運送事業者など25人で構成。16日は大阪市のTKP大阪本町カンファレンスセンターで府協会と懇談した。
加賀会長は「大阪府は歴史的に韓国と関係が深く、約10万人の皆さんの同胞が活躍している。日本のLPガスは産業用のほか全世帯の38%、2300万件で使用される。ホン理事長大阪は電気、都市ガスとの競争が全国一激しくLPガス世帯は約27万件、普及率は6・2%」と説明した。大阪のLPガスの歴史について「195加賀勉氏3年に全国で初めてLPガスをエネルギーとして導入、オートガス発祥の地でもある。62年にLPガス燃料のタクシーが走り始め、現在は1万台のLPG車が走っている」と紹介。「異なるものとの交流が互いを高め、新たな価値を生み出す。日本業界の現状を知り役立ててほしい」と述べた。
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中国=フジタガス住器社長・藤田尚徳氏の旭日双光章を祝う
業界の栄誉 後進指導を期待
春の叙勲で旭日双光章に輝いた前岡山県LPガス協会会長でフジタガス住器社長の藤田尚德氏(80歳)の受章祝賀会が9月27日、岡山市の岡山プラザホテルで盛大に開かれた。発起人は岡山県協会の髙山眞司会長と永野公之、苅田裕也、中村義和、浅野哲志各副会長。藤田氏の交遊の広さと明るい人柄を証明するように業界や政財界から合わせて85人が祝福に駆けつけた。
孫娘の藤田ひなこさん(右端)が藤田尚德氏に、長女の橋本雅子さん(左端)が芳子夫人に花束を贈呈した
発起人を代表して山氏があいさつし「藤田氏は協会理事に就任して以来、保安なくしてLPガス事業の発展なしの基本理念と卓越したリーダーシップでLPガス業界の発展に尽くしてこられた。藤田理事の受章は、本人はもとより業界全体の栄誉。長年寄与された功績を基に、業界発展のため後進の指導に一層の尽力をお願いする」と述べた。
来賓から地元出身の逢沢一郎衆議院議員の俊枝夫人、山下貴司衆議の美和子夫人、岡山県議会議員の千田博通氏と加藤浩久氏、藤田氏の友人の福嶋裕美子・福嶋学園理事長らがお祝いの言葉を贈った。
千田氏は「薪炭からLPガスの時代に変わり生活が豊かになり産業も発展するなか、藤田氏は安全安心を第一にガスの安定供給に尽くしてこられた。知識や経験を業界のさらなる発展に生かしていただきたい」、加藤氏は「2004年の16号台風で玉野市が高潮で多くの家が浸水した時も市民の生命と安全を守っていただいた。昨年は県のエネルギー高騰対策支援事業の補正予算にLPガスが入っていないとの助言をいただき、予算を付けることができた。中小企業振興にも功績を上げられている」、福嶋氏は「藤田氏は青山学院大学の大先輩。25歳で岡山に嫁ぎ友達もなく寂しい思いをしていた時に大学の同窓会があると聞き早速入会した。それ以来のお付き合い。藤田先輩は本当に優しく何をするにも最初に相談している。これからも同窓会や業界の道標になってほしい」と藤田氏の人柄をたたえた。
九州=九州高圧、「再エネ100宣言」に参加
富士瓦斯のスキーム活用で
富士瓦斯から受けたカーボンオフセット証明書
九州高圧(本社・南九州市、山田拓也社長)は1日、富士瓦斯(同・東京、津田維一社長)の環境コンサルティングを受け、鹿児島県内のサービス業として初めて「再エネ100宣言 RE Action」に参加した。県内で4番目、南九州市では初の参加となる。
再エネ100宣言 RE Actionは、再生可能エネルギーによる電力消費を100%にすることを目指す枠組みで全国の自治体や企業386者(8月26日現在)が参加している。年間消費電力量50㌐㍗時以上の企業を対象とした国際イニシアチブ「RE100」とも連携し、国内外の団体が再生エネの導入を推進することで気候変動対策に貢献し、持続可能な社会の実現を目指す。
住設・新技術
GHPとコ・ジェネ版
- 公立学校空調、体育館設置率22.1% 普通教室は99.1%(文科省調査)
文部科学省は9月30日、2024年9月1日時点の公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況を公表した。この調査は2年ごとに実施しており、公立の幼稚園、小中学校、高等学校、特別支援学校の空調設備設置状況を「普通教室」「特別教室」「体育館等」に分けてまとめている。幼稚園から特別支援学校まですべての学校種の普通教室(幼稚園は保育室)合計の設置率は99・1 %( 前回調査比3・4%増)で、ほぼすべての普通教室で設置が完了している。一方、災害対応で空調設備導入が急がれる体育館の設置率は22・1%(同6・8%増)と増加したが、その進行は遅く、改めて強力に営業を展開する必要がある。(一部既報)
- サーラエナジー・久保田斗馬氏、営農用GHPの効果検証を空調学会で発表
- 23年度補正・24年度バルク補助、甲府82事業でGHPは62(LPガス振興センター)
- <GHPフォーラム講演要旨>GHPコンソ技術顧問・安孫子徹氏、特性生かし課題解決
特集記事<警報機工業会リメイク運動>
ガス警報器工業会(橋良典会長)は2012年度からガス警報器設置・交換運動「リメイク運動」を展開している。ガス警報器の設置率向上によるガス事故の減少への寄与を目的に、今年度から新たなスローガン「付けて安心、使って実感、ガス警報器のある豊かな暮らし」を掲げた。LPガス分野では全国LPガス協会の「LPガス安心サポート推進運動」に歩調を合わせ、都道府県協会と連携を密にして根気強く推進する。24日に東京・千代田区の如水会館で開かれたLPガス消費者保安推進大会(経済産業省、LPガス安全委員会共催)では23年度に▽実質設置率▽期限切れ一掃率▽業務用換気警報器設置率▽業務用施設のSB(EB)メーターとガス警報器連動率――の4部門で高いポイント数を上げた都道府県協会を表彰した。本特集は各部門で上位に輝いた協会と先進事業者の取り組みに焦点を当てた。事故撲滅へ〝付いていて当たり前〟の環境整備に不断の努力を重ねるリメイク運動の最前線を追った。
・期限切れ一掃 音声型を普及
・鳥取県協=保安講習で意識向上 期限内更新を徹底
・佐賀県協=メーター連動88%超 個別指導で底上げ
・静岡県協=換気警報器70%突破 地道に会員啓発
・熊野商店(二戸市)=信頼ベースに全戸設置「事業の前提」全う