総合面
18年度末の販売事業者が711者減の1万7805者に
環境変化で減少傾向が加速
経済産業省ガス安全室が集計した2019年3月末時点の全国LPガス販売事業者数は1万7805者で、前年同月に比べ711者減となった。減少幅が700者の大台に達したのは09年以来10年ぶり。所管別では、本省が同4者減の46者、産業保安監督部が増減なしの180者、都道府県が同707者減の1万7579者。エネルギー間競合や過疎・少子高齢化に伴う消費者・消費量の減退に加え、事業者の後継者難や商圏譲渡、経営統合などによる事業者数の減少は加速しそうだ。
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本紙が学校・体育館GHP提案のマニュアル説明会
経済性を明確に
石油化学新聞社は6月27日、東京・千代田区のビジョンセンター神田で公立学校の教室・体育館向けGHP提案書マニュアルの説明会を開いた。26日に発刊したGHPコンソーシアムの機関誌「GAS21」に掲載した「LPガス販売事業者の提案書作成マニュアル~お客さまにGHP導入メリットをお伝えするために~」の内容を、GHPコンソーシアム普及促進部会メンバー会社とLPガス業界団体を対象に説明するために実施し、30人が参加した。
<平成、そして新時代へ>
富士瓦斯・津田維一社長、協業で新たな価値を
津田維一社長はエネルギー自由化時代を生き抜くLPガス事業のキーワード「協業」と説く。都心部のLPガス需要を発掘する「都心戦略」と同様、一見して逆転の発想のようだが、都市ガスや電気で代替できないLPガスの付加価値を追求すれば当然の帰結だという。経営のかたわらに開く中小経営者向けのセミナーでは、経営課題を戦略的に解決する思考法を伝授。思考の鍛錬のためには体力づくりも欠かさず、トライアスロンへの挑戦を続ける。「苦しくても楽しみを探しながら続けることが自己の成長につながる」という理念はLPガス経営にも通底していると感じた。
首都圏版
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地方版
北海道=悪質勧誘に注意!
石狩支部がチラシ悪質勧誘排除へ10万部作成
北海道LPガス協会石狩支部(宗方敏浩支部長)は悪質勧誘の排除に向け、消費者に注意を喚起するチラシを6月から配布している。昨年から切り替え目的のブローカーが札幌市内に頻繁に出没するようになり、応じた消費者から説明とは違う」などの相談が多数寄せられているため。消費者を保護しLPガスの健全な取引を継続するため、チラシを活用し警戒を呼びかけている。
- 東北=イワタニ東北、直売営業社員対象のリフォームセミナー開催
- 中部=愛知県協、お客様懇談会開き消費者と意見交換
- 中部=中部ガスとガステック、卒FITで中部電力と提携 11月に新サービス開始
近畿・四国=徳島県、体育館を「快適避難所に」
避難所となる体育館への空調導入で鳴門渦潮高校をモデル校に
飯泉嘉門・徳島県知事は19日に開会した県議会6月定例会で所信表明し、災害時に避難所となる学校体育館に空調の設置を進めるため、県立鳴門渦潮高校をモデル校に選び導入することを明らかにした。今年度補正予算360万円を県立学校体育館『快適避難所空調設置モデル』事業」の設計費用委託費に充て、LPガスや電気など各空調方式の設置・運用費用を比較。災害対応力を踏まえ持続可能な施設管理を検証する。空調は2020年度に整備する予定。避難所機能強化の面からも電源自立型GHPまで取り揃え、空調に最適なLPガス方式の採用が期待される。
近畿・四国=伊藤忠エネクスホームライフ四国が発足
72店と連携 4県で存在感向上 「社会とくらしのパートナー」に
伊藤忠エネクスホームライフ四国(本社・松山市、吉山彰二社長)は5月22
日、松山市のANAクラウンプラザホテル松山で設立披露パーティーを開い た。四国4県に販売網を有し、全域で営業展開する。四国内の販売シェアは2・2%で、四国に本社を置くLPガス販売事業者では4位の規模を誇る。式典に関係者約100人が参集し、四国トップクラスのエネルギー企業の船出を祝った。
- 中国=山陰酸素、衣類乾燥機を前面に鳥取市で合同展示会開催
- 九州=FHSネットが熊本で全国大会 温水床暖普及へ結束
- 九州=宮崎県協が県警と防犯協定 県内警察署と全支部が締結は全国初
住設・新技術
Inn-Farm、統合型IoT基盤提供
小規模店も導入しやすいサービス目指す
Innovation Farm(本社・東京、安村奈緒子社長)は6月11日、統合型IoTプラットホームのサービス提供を始めた。マルチセンサー、マルチケース・電源、マルチLPWA(省電力広域)通信デバイス、標準化APIクラウドサービスを組み合わせ、IoTビジネスに必要なサービスをワンストップで提供する。LPガス、公共インフラ、工場エネルギー管理、土木・建築などの事業者へ提供を想定する。スモールスタートできる仕組みで、大手事業者だけでなく小規模LPガス販売店も導入しやすいサービスを目指す。
- 中国工業、国産で20キロのコンポジット容器を年内発売へ
特集<エコア2019E-1グランプリ>
「ALL ECORE 2019~強守・挑戦」合言葉に7か月間の販促スタート
生涯顧客化へ多面戦略
エコア連合会(坂本和久会長)とエコア(本社・福岡市、山下良満社長=当時)は6月11日、宮崎市のフェニックス・シーガイア・リゾートで「2019E―1グランプリ」の総決起大会を開いた。13回目の今年は「ALL ECORE2019~強守・挑戦」を合言葉に、7カ月にわたるキャンペーンを戦い抜く。大会にはエコア社員、エコア連合会会員販売店、機器メーカー、元売各社など305人が参集、創意工夫と社業発展を誓った。
<ウォータービジネス特集>有力各社の新戦略
TOKAI
品質とサービスでブランド力に磨き
- 成長戦略の基盤固まる 関東地区でトーエルと物流提携
- 顧客満足度でオリコン1位に輝く
- 「うるのん」双子の天使がPR
宅配水は、ワンウエーの成長が著しく、リターナブルボトルを逆転、市場を牽引している。踊り場から脱却しつつあるなかで、供給元であるメーカー各社も市場開拓に余念がない。他方、自社配送のリターナブルに対し、ワンウエーは宅配便の物流コスト上昇が続いており、合理化が大きなカギにもなっている。宅配水上位の一角として成長を続けるTOKAI(本社・静岡市、小栗勝男社長)は、昨年11月にトーエル(本社・横浜市、横田孝治社長)と関東エリアでの宅配飲料水の配送業務効率化とサービス品質向上を目的に業務提携を締結、需要が集中する同地区で劇的な物流合理化を果たした。同社は、サーバー式の宅配水利用経験のない新規顧客獲得に注力、その武器としてサービスと品質を徹底的に追及した結果、「おいしい水の宅配便」で「2019年 オリコン顧客満足度ランキング ウォーターサーバー」で第1位にも輝くなど、ブランド力に磨きをかけている。
- アクアクララ=日本初のコーヒーマシンと一体型「アクアウィズ」好調
- ウォーターネット=クローバープロジェクト、熱中症防ぎ減災寄与
- サイサン=新サーバー投入し拡販 取次店が投資ゼロで事業参入
- ゼンケン=優良なガス外商材 メリット訴求し拡大へ
- タカギ=蛇口一体型浄水器、品質とサービスで成長
- パーパス=安心・安全で高品質な純国産サーバー 近く累計30万台突破へ
- 矢崎エナジーシステム=高級・高機能・高付加価値サーバーがグッドデザイン賞に
- 両元産業=新工場が完成、廃棄サーバーを100%国内循環型で処理
- ロックス=高収益性で評価高まる水道直結 顧客囲い込み効果も
トーエル=原水・品質・供給にこだわり
幅広い品揃えであらゆるニーズに対応
トーエル(本社・横浜市、中田みち会長)はウォーター事業を一層成長させ、さらなる飛躍を目指す。原水と品質、サービスにこだわり、幼児から高齢者まで安心して飲める水を強靭な自社配送網で提供し、あらゆる顧客ニーズに応える。足元では6月にハワイ・オアフ島に第2工場「NimitzFactory(ニミッツファクトリー)」が竣工し、主力ブランド「PureHawaiian」の生産体制を強化。さらにワンウェイボトル専用の長野県大町第4工場の準備も進行中で、需要増加に着実に対応していく。
- 宅配水市場動向=合理化推進・物流網再構築が課題
- 浄水器市場動向=浄水器協会、自主規格・適合マークも