プロパン・ブタンニュース 3350号
総合面
岩谷産業 基幹センターさらに強化
拠点強靭化へ積極投資
岩谷産業の牧野明次会長CEOは11日に東京本社で行なった専門紙への2020年3月期第2四半期の決算発表会で、上半期分は総合エネルギー事業で59億円、産業ガス・機械事業で72億円、マテリアル事業で28億円など総額170億円、通期で計430億円の投資を進めるなか、総合エネルギー事業でも引き続きLPG基幹センター化への投資を進めることを明らかにした。台風15号、19号などによる豪雨被害を受け、「投資的には後ろ向き感は否めないが、台風19号では郡山センターが水没被害にあったことから、基幹センターにおけるLPガス非常用発電機やポンプ類の設置場所をかさ上げするなど、改修対応していく」とともに、「産業ガスの製造拠点でもLPG基幹センターと同様の強靭化を図っていく」とした。
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東邦液化 安定調達・供給力高める
LPG内航船 「第一邦輪丸」名港で初入港式
初入港した第一邦輪丸
石原克典社長
東邦液化ガス(本社・名古屋市、石原克典社長)は5日、名古屋市の名港LPG基地でLPG内航船「第一邦輪丸」の初入港式を行った。同社は元売を除く初のLPG内航船保有事業者となった。第一邦輪丸は原料調達と供給の安定化、船舶運航会社との関係強化を目的に日本ガスライン(本社・松山市、石﨑正史社長)と共同で造船。建造費は約10億円で、約4割を東邦液化ガスが出資した。
首都圏版
群馬県協、衣類乾燥機 普及へレンタル開始
3地域に各2台
山田陽一会長
群馬県LPガス協会(山田陽一会長)は10月30日に前橋市で開いた講習会で、11月18日からガス衣類乾燥機の無料レンタルキャンペーンを開始すると発表した。県内3地域に当面2台ずつ配置し、原則2週間貸し出して消費者に利用体験してもらう。無料レンタルの試みは、優れたガス機器の良さを伝えることを主眼に、第1弾として衣類乾燥機を選んだ。今後はレンタルの対象を他の機器にも広げたい考えだ。
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トレンド #地域一番店
高柳商店(東京) 便利屋業で接点拡大
高柳貢作社長
高柳商店は「超地域密着」をうたいLPガスの供給や便利屋業「Life Pro Service」を通じ機器の更新やLPガスの使用継続につなげ、地元・例大祭の集会所への質量販売で地域活性化を図る。
1934年に文房具販売を創業し、薪や炭などの燃料を扱う過程でLPガス販売を始めた。創業当時から周辺に農家が多く、ほかに商店がない状況から要望に応え飲食物や酒類、たばこや切手などを販売。現在も住民に親しまれている。
地方版
- 北海道=網走支部が需要開発へ研修 衣類乾燥機販売に挑戦へ
- 東北=情報技術活用で業務改善へタプロス会が研修 風力発電事業も紹介
- 東北=岩手県内での台風19号の被害、7事業所被災、消費先被害は208件
中部=名プログループ 水害対応へ訓練
充填所防災や緊急供給も
ストレージタンクへの放水訓練
後藤庄樹社長
名古屋プロパン瓦斯(本社・名古屋市、後藤庄樹社長)は7日、小牧市の小牧支店充填所でグループ会社の絹庄と合同の2019年度防災訓練を行った。台風や豪雨災害が多発するなか、今回は水害対応を訓練に加えた。
近畿・四国=福井商会 LPWAで加速
集中監視 来春6割超目指す
福井商会(本社・奈良市、福井清之社長)は検針業務の省力化に向け2012年から集中監視システムの普及を本格化させている。今年度は構造改善事業の補助を受け、LPWA(省電力広域)通信対応のIoT端末を800件設置する。現在50%弱の普及率を、来年3月末までに60%超へ引き上げる計画だ。
福井清之社長
- 中国=髙山産業、取引先と情報共有し新商品・サービス提供に生かす
- 九州=九州コラボ、顧客接点保ち拡大へセミナーで事例共有
住設・新技術
- 日本溶接容器工業会、輸送の環境改善で事業者・団体へ要望
- ヒートショック撲滅運動3年目がスタート
- 最新調理器・キッチン家電の購入ニーズが48%超 家事ラク志向鮮明に
GHPとコ・ジェネ版
低GWP冷媒等の動向について
GHPコンソーシアム技術顧問 安孫子 徹
安孫子徹 GHPコンソーシアム技術顧問
世界規模で進める地球温暖化対策では、冷凍・空調機器の次世代冷媒の開発が重要な課題になっている。そこで、GHPコンソーシアム技術顧問の安孫子徹氏が、冷媒問題の経緯と各段階で進めている取り組みについて紹介する。
- 政府、フロン排出抑制法周知へ全国で説明会 次世代冷媒開発も推進
- ダイキン、オンラインプラットフォーム「ローンチX」開設
- T&Dリース、GHP提案をリースで支援 論文コンテストで3事例を発表
- 10月のGHP出荷、LPガス仕様機が大幅増 台数78%増で容量は倍増
特集記事 <伊藤忠エネクスHL北海道>
経営統合から1年、北海道になくてはならないエネサプライヤーに
伊藤忠エネクスホームライフ北海道(本社・札幌市、葛山修治社長)が日商プロパン石油と経営統合し1年が経過した。両社の力を結集したことで新生・伊藤忠エネクスホームライフ北海道は社員数260人超、24事業所、11充填工場、29燃料センターなど道内市場屈指の規模を誇る販売事業者へと駆け上がった。有力販売店で組織するHLエネクス会も全道で180会員を擁し、エネクスグループが掲げる「社会とくらしのパートナー」を体現する。統合1周年を記念した本特集は、HLエネクス会とともに推進する電力事業、社会貢献事業、BCP対策を紹介する。