総合面
本紙主催LPWAセミナー、次世代通信の可能性探る
200人が参加 業務変える新技術
保安高度化・省力化・新サービス
石油化学新聞社は11月25日、東京・台東区の都立産業貿易センター台東館で「創立65周年記念 次世代通信/LPWAセミナー」を開いた。LPWA無線技術の実証実験を進める事業者が成果や課題などを披露したほか、メーターメーカーや通信キャリア、システムインテグレーターなどがブースで関連する製品・サービスを紹介。約200人が参加し、今後IoTソリューションがLPガス事業をどのように支えていくのかを探った。
約200人が参加し熱心に聴講した
展示ブースにも多数が来場した
資源エネルギー庁、LPガス アジア需要取り込みを
新・国際資源戦略 エネ調小委で提言
資源エネルギー庁は11月27日の総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会石油・天然ガス小委員会(小委員長=平野正雄・早稲田大学教授)第11回会合で「新・国際資源戦略の方向性」を示した。事務局はLPガスについて、情勢の変化としてアメリカなど新たな生産国の台頭、アジア需要の拡大に伴う日本の市場影響力の相対的低下を指摘。基本的方向性として「アジア需要の取り込みと国際市場の拡大を通じたセキュリティー強化」「調達先のさらなる多角化」を示した。
平成、そして新時代へ
宮崎商事 宮﨑一成社長
宮崎商事 宮崎一成社長
お客さま目線が原点
宮崎商事は、徳島県で最後発の卸会社として事業を開始したLPガス会社でその後販売店網を拡大した。販売店からの事業承継を機に平成に入り、直売にシフト。現在では県内有数の需要家件数を誇る企業に成長している。卸が事業の中心だった時代から同社の目線は常に「お客さま」にあり、販売店の課題解決に努めてきた。時代の移り変わりとともに直売先が増えた今も「お客さま」目線での事業を展開。一般消費者と販売店にサービスを提供する。LPガスだけでなくガス機器、家電、住設販売のほか、最近では新電力の販売代理店としても活動する宮崎商事の宮﨑一成社長に「お客さま」の望みを実現する「商売人の原点」を見た。
2050年 CO2ネット・ゼロ目指す
東京ガス 30年までは天然ガス軸に
東京ガスの内田高史社長は11月27日、都内で記者会見し、客先も含めて排出するCO2をネット・ゼロにすることを目指すと発表した。今後10年は天然ガスの有効利用を軸にCO2の排出回収技術などによる相殺で国内全体の目標比率を上回る貢献ができると試算。その後は、ガス体の脱炭素化技術の開発を加速させ、これらの組み合わせで2050年ごろに実質ゼロを目指す。
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首都圏版
ミライフ(本社・東京、椎名忠聡社長)、ミライフ西日本(本社・大阪市、田口政人社長)、東部液化石油(同・東京、齋藤潔社長)、橋本産業(同、橋本庸輔社長)、アストモスリテイリング(同、濵田和久社長)、日通エネルギー関東(同、相川雄一社長)の6社は11月6日、6~9月に共同展開した「2019やっぱりガスだね‼キャンペーン」の販売結果を発表した。ガラストップこんろやエコジョーズは目標をやや下回ったが、温水端末と衣類乾燥機が大幅に伸びた。
懸賞品の抽選を行う参加各社の幹部
- 堀川産業、群馬・板倉町の工業団地で天然ガスを試験供給
- 千葉県協が台風被害を集計 台風15号・19号では南房総市が災対設備を活用
地方版
- 北海道=帯広プロパン、札幌市に食パン専門店出店 道内初「銀座に志かわ」をFCで
北海道=北ガスグループとセイコーマートが協定
災害時もエネ供給へ
北海道ガス(本社・札幌市、大槻博社長)は11月20日、本社で道内コンビニ大手のセコマグループ(同、丸谷智保社長)と災害対応力強化について相互連携協定を締結した。災害時のコンビニ店舗の運営継続に加え、ガスインフラ復旧の円滑な遂行を図る。
セコマは札幌市内の店舗に道内のコンビニで初めて自立型GHP(20馬力)を導入し、ガス体エネルギーの常設常用を進めている。同グループは道内一円に約1千店舗を展開しているが、800を超すLPガス熱源の店舗での災害対応は、北ガスジェネックス(本社・札幌市、杉岡正三社長)が窓口となってLPガス低圧発電機を持ち込み電力供給にも努める。
協定書を交わす大槻・北海道ガス社長(左)と丸谷・セコマ社長
東北=郡山LPガス会館、学んだ対策が生きる
台風19号で床上浸水も被害最小限
福島県LPガス協会郡山支部(舟橋壮介支部長)と郡山LPガス保安管理センター(同理事長)が入る郡山LPガス会館は、10月の台風19号で床上浸水の被害にあった。しかし、過去に経験した水害の教訓から、事務所を1階から2階に移すなどの対策をしていたため、被害を最小限に食い止めることができた。
建物自体かさ上げされ、GHP室外機も架台の上に上げていた
中部=東邦液化ガス、名港LPG基地のローリーバースを無人ドライブスルー化
出荷設備の全面改装
東邦液化ガス(本社・名古屋市、石原克典社長)は11月19日、名古屋市の名港LPG基地ローリーバース2期耐震工事の竣工式を行った。震度7の揺れや津波・浸水に耐え得る構造と業務効率化へ新設の4基が10月下旬に完成。完成済みの新設2基と合わせ無人ドライブスルー方式の出荷設備に全面改装した。
名港LPG基地に新設したローリーバース。災害対応力を強化し業務効率化を図った
- 近畿・四国=滋賀青年委、次世代ファン育成へ園児に焼きイモ提供
中国=高山石油ガスグループ、タブレットの活用学ぶ
研修会、新サービスと効率化へ
高山石油ガス(本社・下松市、杉本慎一社長)と高山日石ガス会(田村真会長)は11月12日、山口市のセミナーパーク会議室で研修会を開いた。シンプルシステム(本社・山口県周防大島町)の伊藤勝彦社長が「タブレット活用でサービスの提供と経営効率化~キャッシュレス・消費者還元事業について~」をテーマに講演。50人が参加し、IT活用について学んだ。
住設・新技術
岩谷産業、カセットこんろ9色でカラフルに
90周年限定モデルをネット販売
岩谷産業(本社・東京、大阪、谷本光博社長)は来年5月に迎える創業90周年を記念し、置く内外でスマートに料理を楽しめるカセットこんろ「カセットフー マーベラスⅡ」の限定モデル9色を2日からグループのオンラインショップ「イワタニアイコレクト」で販売する。消費税・送料込み価格は2万2千円。
「カセットフー マーベラスⅡ」限定モデル9色。2日発売する
- 教習車に最適なLPG併燃車 エフ・ケイメカニックが専門展で訴求
<特集>需要期入り冬商戦 首都圏各社が晩秋のガス展
近年の10月の気候を考慮し、首都圏業界のガス展は開催がやや後半にシフトしている印象だ。広域に甚大な被害を及ぼした風水害の影響が残るなか、次世代住宅ポイントなどの新制度を積極的に活用し、器具販売を通じ顧客接点強化に取り組む事業者の姿を追った。
<特集>ホーチミン市で「アジア・太平洋LPGエキスポ」
アラハタコンサルとガスアカデミーが開催 アラハタLPGコンサルティング(荒畑誠代表)とガスアカデミー(本部・シンガポール、ジェフリー・リュン代表)は10月22日~24日、ベトナム・ホーチミン市のレックスホテル・サイゴンで「アジア・太平洋LPGエキスポ2019」を開いた。メーンテーマは「アジア・太平洋地域でのLPG流通ネットワーク構築」。アジア各国を中心に約100人が集まった。同エキスポはアセアンLPGフォーラムシリーズの一環で昨年に続いて行われたもので、日本のLPガス振興センターと日本エネルギー経済研究所が協賛している。会議セッションでは日本からENEOSグローブの網倉治郎シンガポール事務所長が講演したほか、開催国のベトナム、フィリピン、ミャンマー、マレーシアのアジア消費国、世界LPガス協会(WLPGA)などから発表があった。併設の展示会にはベトナム、中国、マレーシアなどから6社が出展し、容器や供給機器、容器管理システムなどを展示した。(本社・瀧澤光昭記者)