総合版
容器流出防止 消費先の対策に重点
20年度保安指針 大規模水害多発受け 鎖二重掛けや放出防止ホースを
経済産業省ガス安全室は2020年度のLPガス保安対策指針の新規項目として、多発する大規模水害を念頭に、消費先の容器流出対策に重点的に取り組むことを盛り込んだ。4日に産業構造審議会LPガス小委員会(委員長=橘川武郎・東京理科大学大学院教授)の事務局案を公表した。同小委は新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえて会議形式から書面審議に切り替え、11日までをメドに意見交換を行っている。
保安スマート化加速
例示基準見直しも検討
経済産業省ガス安全室は4日、LPガス事業での次世代技術取り込みを視野に入れた「スマート保安に関する」展望をまとめた。業界ではこれまでも集中監視システムを中心に保安の高度化を進めてきたが、深刻化する人手不足をカバーするため、LPWA(省電力広域)ネットワークなど次世代通信技術を活用しさらにスマート化を進展させるべきとした。
- 岩谷産業、水素ステーションを10カ所新設へ FC車普及に弾み
<平成、そして新時代へ>NTTテレコン・深澤充社長
転換期に大変革を推進
NTTテレコンは1988年の創業以来、LPガス業界の集中監視や自動検針システム普及を牽引してきた。次世代通信LPWAの登場で、再び集中監視システムが脚光を浴びるなか、同社の存在感も増している。同社を率いる深澤充社長は、NTTテレコン初となるNTT民営化後に入社した世代の社長。技術系採用としてNTTに入社し、航空管制システムなどのSE業務に5年間従事した後は、営業・マーケティング・人事・経営企画・組織改革など多くの業務を幅広く経験してきた逸材であり、NTTグループでは珍しくひげを蓄えたユニークな社長でもある。
昨年事故13件減少 負傷者最少の31人
死亡・COゼロ 20年目標へ前進
昨年事故13件減少負傷者最少の31人死亡・COゼロ 20年目標へ前進 経済産業省ガス安全室が4日発表した2019年のLPガス事故負傷者数は31人で、昨年の46人から15人減った。14年から負傷者数は減少傾向にあり、1967年のLPガス法公布以降で最少となった。死亡者数はゼロだった。2016、17年がゼロで18年が1人だったが、2年ぶりに死者なしを記録した。 事故件数は198件で前年比13件減だった。
- 3月CP、プロパン75ドル安の430ドル 中国需要の軟調が影響
アイシン 新型エネファーム 世界最高の発電効率
4月から発売
都市ガス機で発電効率55%を実現した「エネファームtype S2020モデル」
世界最高の発電効率
アイシン 新型エネファーム
アイシン精機(本社・刈谷市、伊勢清貴社長)は燃料電池「エネファームtype S2020モデル」(都市ガス、LPガス仕様)を4月から発売する。大幅な小型化と世界最高の発電効率を実現した。
新モデルは同社と大阪ガス、京セラが商品化した。
パナソニック、マンション向け都市ガス仕様のエネファーム6月発売へ
停電時発電可能に
6月に発売するマンション向け都市ガス仕様エネファーム
エネファーム
停電時発電可能に
マンション用都市ガス機
パナソニック
パナソニック(本社・門真市、津賀一宏社長)は、マンション向け都市ガス仕様のエネファームの新製品を6月に発売する。昨年4月に発売した戸建て住宅向けモデルをベースにユーザーニーズの高い機能や、非常時の使用を想定した機能を搭載し利便性を高めた。
- 新型コロナで業界の対応、対面営業を極力回避 燃焼機器の供給は安定
首都圏版
三鷹市議会、LPガスGHPを提案
公明党が災害時を想定した体育館空調導入で
LPガス空調を提案
三鷹市議会 体育館導入で質疑
三鷹市議会公明党は3月4日に開かれた2020年第1回三鷹市議会定例会の予算代表質疑で、災害時を想定した学校体育館空調の導入について質問し、LPガスGHP導入の提案をした。これに対して市は「21年度の全小中学校空調導入に向けて最適なエネルギーミックスのために調査と検討を行い、理解を深めていきたい」と述べた。
- 関東プロパン(前橋市)、新体制で事業拡大加速 地域密着に総合力加え
- 座禅でリフレッシュ 未来塾に経営者ら14名が参加
地方版
北海道=新型コロナで事業に打撃
イベント中止・延期 観光需要は壊滅的
新型コロナウイルスの感染が止まらない北海道は鈴木直道知事が2月28日に緊急事態を宣言し、不要不急の外出を控えるよう道民に要請するまでに事態が悪化している。LPガス業界もイベントが中止になるなど多大な影響が出ており、先行きへの不透明感は増すばかりだ。
- 北海道=イワタニセントラル北海道が4月にスタート
- 東北=八戸液化ガス、認定販売事業者制度の1号認定を取得
中部=三重県協独自の新型肺炎対策
指針策定し全会員に通知
新型コロナウイルスの感染者が全世界に広がるなか、対応に困窮する会員企業の声を受けて指針を独自に策定した。日本国内でも各地で発症者が増加する傾向にあり、いずれ三重県内、各市町でも拡大することが考えられる。今後の予防措置や各地域で発症者が出た場合の参考にするため対処法をまとめた。
中井茂平会長
- 近畿・四国=高知県協が「お客様懇談会」 「電化公民館にLPガスを」の意見も
ヤマサン会 需要300㌧創出目指す
来期販促 燃転555件・機器増設
山陰酸素工業(本社・米子市、並河勉社長)の販売店会、ヤマサン会(水谷正弘代表理事)は2月7日、米子市のANAクラウンプラザホテル米子で臨時総会を開いた。来期は保安の確保、保安サービスの深化とLPガス取扱量の増加へ販促企画「山陰ガスらぶフェア20」に全力を挙げる。半年間のLPガス安心点検キャンペーンと、通期で燃転を中心としたガス消費機器の増設キャンペーンを展開し燃転555件、ガス機器の増設によるLPガス300㌧の需要創出を目指す。
- 九州=ユートピア、保守サービス充実で顧客増販に効果
- 九州=EGE宇田川社長が熊本高専で講義 「LPガスの現状と未来」テーマに
住設・新技術
- スマートエネ展に国内外の先端技術集結 新型コロナ渦も1000社超が出展
- 中国工業、20キロFRP容器の発売が数カ月先に
<特集>CCP特集 本業を高付加価値化
エネ間競争勝ち抜く
CCP特集 本業を高付加価値化
エネルギー小売全面自由化の流れを受け、新しいサービスメニューで取引の間口を広げようとするLPガス事業者が増えてきた。本業の付加価値を高め、ブランディング強化につなげ競合差別化を呼び込むのが狙いだ。消費者ニーズに寄り添い、新しい顧客接点機会(Customer Contact Point)の創出と拡大に取り組む事業者に焦点を当て、令和時代のエネルギー間競争を勝ち抜くヒントを探る。
帯広プロパン 帯広市、大友俊一社長
- 十勝農産品を全国に
- ネット通販整備 食通のニーズ充足
帯広プロパンが北海道十勝の新鮮な農畜産物を全国にPRし始めて25年超が経過した。通信販売が完全に定着した一方で、全国各地のデパートで開かれる北海道物産展にも積極的に参加する。LPガス販売事業者でありながら、同社は全国の食通の間でかなり知られた存在となっている。
越冬ジャガイモの発送準備をする森谷百加子部長(左から2人目)ら社員
マインドガス 高知市、山田洋介社長
- 「あごだし」顧客接点創り出す
- レシピ同封 感謝祭の定番商品
マインドガスは東伯ガス産業(本社・鳥取県琴浦町、種子晋司社長)が商品化した本格和風だし「あご入り鰹ふりだし」(通称・あごだし)を顧客接点強化ツールとして活用している。毎年開く感謝祭では、あごだしの試飲・試食コーナーを設けて販売に臨んでいる。
「あごだしにはストーリーがある」と語る山田社長