プロパン・ブタンニュース 3387号
総合面
- KHK、マイコンセンサーの活用で点検作業の効率化検討
- ニチガス、Bassetと商用ブロックチェーン向け不正検知システム開発
- 「備えよう想定外を想定し」 KHKが秋の保安週間標語を決定
首都圏版
- アストモスガスセンター千葉、水害時の容器流出防止を見据え防災訓練
- TOKAI、OTSハウスの1号物件で見学会開催 エネ自給自足生活を提案
- 静岡県協が中高年を対象とした保安・防災出前教室
- 北関東懇話会でコロナ対策に感謝の声 「料金表示が不足」の指摘も
地方版
- 北海道=伊藤忠エネクスHL北海道、災害に強い札幌東営業所が完成
- 北海道=<新道産子登場>美唄ガス社長・坂東久男氏、コロナ後へ地固め
- 東北=ノーリツ東北、新製品提案会をオンラインで開催 支店制作の動画を配信へ
- 中部=愛知県協、コロナ対策徹底し設備士法定講習を再開
- 近畿・四国=<新風見参>南紀プロパンガス社長・市川浩一郎氏、ワクワクする仕事
- 中国=島根県協松江の紙上展示会、従来の会場開催実績を大きく上回る売り上げ
住設・新技術
- 東洋計器、ガスメーター用送信端末「IoT-R」の出荷50万台を突破
- ミストで空間冷却 宮入バルブが二流体に加え一流体式ミストシステム発売
- 産業ガス向けにコンパクトな立方体容器の開発が進む
<特集記事>防災特集
「最後の砦」盤石に 岩谷産業、ワンストップ営業強化
地震、台風、豪雨など大規模な自然災害が毎年起こるのが常態になった。「エネルギー供給の最後の砦」を守るには、LPガス事業者自身のBCP(事業継続計画)だけでは不十分だ。LPガスの普及により顧客と社会インフラの災害対応力を高めねばならない。岩谷産業(本社・大阪、東京、間島寬社長)は「災害にも強いLPガス」を真に実現するための商品とスキームを揃えている。災害対応バルクやGHP、商品開発からかかわったLPガス非常用発電機と炊き出しセット「デリバリーステーション」を組み合わせ、宅配水「富士の湧水」を備蓄すれば心強い備えとなる。さらにコロナ禍で衛生用品が注目を集めるなかで「アララ」シリーズのハンドソープや、二酸化塩素の除菌消臭剤の販売が急増している。多彩な商品群と事業スキームを紹介するためウェブセミナーも開始した。岩谷産業は防災を切り口とするLPガス事業者の提案をワンストップで支援する。
- 災害バルク補助金を活用し自治体・福祉施設・学校にGHPや発電機導入
- デリバリーステーション出荷は500台突破
- 「富士の湧水」新製品 備蓄に最適で水栓ひねるだけ
- ハンドソープ需要が急増 「アララ」シリーズの除菌洗浄力に脚光
- ウェブセミナーでノウハウ共有 販売店とBCP推進
7月豪雨/「チームLPG」出動
- 熊本に大きな災禍 チームLPGが2次災害防止に尽力
全国の広い範囲を襲った7月豪雨で甚大な被害が集中した熊本県。県内の道路、河川など公共土木施設の被害額は7月20日時点の概算で1352億円と熊本地震の速報値1379億円に並び、犠牲者数も熊本地震の直接死50人を上回る65人に上る。住居被害は8月25日現在、18市町村で全半壊3千棟以上、床上浸水3400棟以上。585世帯・1098人が8市町村41カ所の避難所に身を寄せる。熊本地震に匹敵する災害のなか、被災地復旧に走った熊本県協「チームLPG」の初動を追った。(取材・写真撮影日は人吉市と八代市が7月15日、宇土市と宇城市が同29日)。
現場ルポ/進む常設・地域強靭化
今年も9月1日「防災の日」を迎える。東日本大震災以後、LPガスでつくる国土強銒化が着々と進み、中核充填所の整備、地方自治体との防災協定、災害対応バルクや非常用発電機の設置など、有事や平時を問わず「命の火」「炎の絆」として信頼を高めている。一方で近年は浸水により充填所からの容器流出が相次ぎ、設備対応を急がねばならない。複雑化する災害に対し、分散型エネルギーのエースであるLPガスの真価が改めて問われている。各地の常設提案や事業者の地震・水害対策にスポットを当てた。
- 千葉県LPガス協会安房支部=昨年の台風で避難所の発電機稼働 経験糧に体制拡充
- 富士エネルギー=都心に非常用発電機 頼れるLPガススタンドに
- 東邦液化ガス=充填基地の耐震強化 水害対策も万全に
- 名古屋プロパン瓦斯弥富支店=コンテナ+ネットで容器流出防止策を徹底
- 和歌山市=都市ガスエリアもLPガスで学校空調 地元協組と信頼構築
- 奈良県LPガス協会五條支部=小学校や老健施設に常設要望 成果着々
- イワタニ山陰松江支店=特養にGHP130馬力とバルク・発電機を設置
- 神田商会=離島の施設を強靭化 LPガス非常用発電機も導入
有事の備え/メーカー自信の防災機器
地震や水害など激甚化する自然災害を背景に、国土強靱化の充実強化は一刻を争う課題となっている。被災地のLPガス業界は顧客の安全確保に全力を挙げて取り組み、有用性の高い防災機器を備えておくことがいかに重要かを再認識した。事業継続計画(BCP)対策の観点から、LPガス発電機や災害対応バルクなどのニーズは確実に高まっている。防災需要の開拓や常用化を後押しする商品、システムのラインアップを紹介する。
- I・T・O=ガス栓ボックスの災害対応力を向上 容器・バルク貯槽に後付け可能
- パーパス=LHV28%の高効率9.8KVA発電機は最高水準のスペックに
- 矢崎エナジーシステム=軒先のエネ有効活用の低圧LPガス発電機に注力
- 新コスモス電機=環境快適お知らせ機能付きガス・CO警報器が好評
- 桂精機製作所=漏洩事故防止へ「グラピタ」標準化目指す
- 富士工器=バルクと発電機ユニットで熱と電力を長時間併給可能に
- コロナ禍の知見共有へ「災害対応コンソ」
- LPガス安全器具の普及で2次災害防止を