総合面
全L協総会、CN対応を委員会で検討
強靭化・需要拡大 位置付けを強固に
全国LPガス協会(秋元耕一郎会長)は17日、新型コロナウイルス対策のため、昨年に引き続きウェブ会議で2021年度通常総会を開いた。政府の50年カーボンニュートラル(CN)目標を受け、正副会長会議の諮問会議である「LPガスカーボンニュートラル対応検討会」(座長=赤松幸雄・香川県LPガス協会会長)で対応を検討するとともに、国土強靭化への対応や需要拡大によりLPガスの位置づけを確固たるものにしていく。
アストモス、CNLPガス購入へ
シェルと契約 大型船規模は世界初
アストモスエネルギー(本社・東京、小笠原剛社長)は11日、 ShellInternationalEasternTradingCompanyからカーボンニュートラル(CN)LPガスの購入に関する契約を締結したことを発表した。 VLGC(大型LPG運搬船)規模でのCNLPガスの購入は世界でも初めてのケース。CNLPガスを同社船で積み、日本の輸入基地での受け入れを予定している。
契約は、LPガスの生産から消費( 燃焼) までの、輸送を含めたすべてのバリューチェーンにおいて発生する温室効果ガスを、シェルが世界で行っている環境保全プロジェクトから得られたカーボンクレジットによって相殺(オフセット)したLPガスを購入するというもの。
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首都圏版
日新商事30年度目標ビジョン
海外収益拡大 石油依存体質を脱却
日新商事(本社・東京、筒井博昭社長)は2030年度目標の長期ビジョン「nissinVision2030」を策定した。エネルギー企業として強固な地位の確立を目指し、事業構造改革の次なるステージとして石油関連事業の収益依存からの脱却とグローバル展開強化による海外収益比率の拡大を図る。
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<東北特集>
- 有力事業者 今期の方針
2021年度の各社の営業方針に共通しているのは「人口減少社会にどう備えるか」という問題意識だ。少ない人手で業務を継続できるようにするため、自動検針や配送効率化を目的にLPWAを用いた集中監視システムの導入に踏み切る事業者が急増した。並行してウェブ請求への切り替えや業務システムの刷新、営業支援システムの導入などでデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるケースも増えている。市場の縮小に備え新規事業を模索する動きも本格化してきた。外に打って出るのが難しいコロナ禍の今のうちに業務や組織のあり方、体制を見直そうという意識が背景にありそうだ。東北の有力19事業者に聞いた。
カメイ(仙台市)=新築獲得の流れつかむ
岩谷産業エネルギー東北支社(仙台市)=乾燥機2020台に再トライ
ミツウロコヴェッセル東北(仙台市)=検針・配送や請求合理化
日通商事仙台支店(仙台市)=災害・環境対策品を拡販
エネサンス東北(仙台市)=住宅総合サービス強化
ミライフ東日本(仙台市)=住宅の維持管理に照準
アストモスリテイリング東北カンパニー(仙台市)=接点強化へツール充実
伊藤忠エネクスホームライフ東北(仙台市)=集中監視100%設置視野
ENEOSグローブエナジー北日本支社(青森市)=買い替え需要を逃さず
ENEOSグローブエナジー南東北支社(仙台市)=適正価格でニーズ充足
八戸液化ガス(八戸市)=「ハウスサポート」拡大
山県酸素(山形市)=生活の困り事解決役に
タプロス(秋田市)=グループ挙げ保安徹底
泉金物産(盛岡市)=給湯暖房ガス化に拍車
根本石油(郡山市)=電化ユーザー揺り戻し
若松ガス(会津若松市)=地域貢献へ領域を拡大
山二(秋田市)=GHP更新需要を堅守
ヤマリョー(山形市)=輸送力高め工業用燃転
盛岡ガス燃料(盛岡市)=CN見据え基盤を強化
- LPガス業者大相撲番付2021仙台場所
- 東北市場流通実態 ‐現勢と有力事業者動向
- LPガス大相撲番付 2021年仙台場所
- 東北市場流通実態
地方版
- 北海道=アストモス親和会、脱炭素へ意識新た
- 北海道=道協空知支部、公立小中学校への常設やGHP普及に全力
- 中部=名張市、小中学校13校へ太陽光連携蓄電システム設置 GHPに続き導入
中部=新日本ガス、タカラとコラボのキャンペーンが出足好調
キッチン、バス拡販
チラシを同封した案内状を直接顧客に手渡してイベントをPRした
新日本ガス(本社・岐阜市、井孝訓社長)は1~30日、タカラスタンダードとコラボしたキッチンとバスのプレミアムキャンペーンを展開している。実施期間の3分の1が経過した時点で、売上目標額の7割を突破。出足から順調に成約を重ねており、確かな手応えをつかんでいる。
当初は5~6日、岐阜市、多治見市、高山市、小牧市、岡崎市のタカラスタンダードショールームを会場に、5カ所同時で完全予約制のプレミアム相談会の開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、岐阜県でまん延防止等重点措置が適用され、愛知県では緊急事態宣言が発令されたため、急きょ開催方法を変更、1カ月に及ぶ特別セールに切り替えた。
- 近畿・四国=四国ガス、電気のセット販売開始 四国電力の取次事業者に
近畿・四国=山川(京都久御山町)、LPWA集中監視を年内メドに直売全戸に
暮しサポート強化
西田昇社長
山川(本社・京都府久御山町、西田昇社長)は今年度、LPガス部門ではLPWA集中監視システムによる保安強化と効率化、「くらしのホッとサポート」による顧客接点強化、電力販売に注力する。カーボンニュートラルを見据えた太陽光発電の提案、SSスタッフの資格取得も進める。
同社は一昨年からLPWA集中監視の端末取り付けを始め、今年中に直売全顧客に設置する予定。従来は長時間使用などでメーター遮断した場合、顧客が復帰法を分からなければ社員が駆け付けて対応した。リモート対応すれば現場の負担を軽減できる。顧客に一層高度な安全・安心を提供しながら、自動検針を含め効率化を推進する。販売店も含めて普及できればと考えている。
中国=鳥取・広島・山口3県協が定時総会
保安固め需要開拓
鳥取 省エネ機器普及
広島 3つの課題堅持
山口 販促企画を継続
鳥取県LPガス協会(水谷正弘会長)、広島県LPガス協会(武信和也会長)、山口県LPガス協会(服部典之会長)が定時総会を行った。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から鳥取と広島は5月26日を決議日とする書面決議とし、山口は同日に山口市の協会本部からオンライン参加方式で開いた。3県協ともコロナ禍に対応しながら保安と災害対策に努め需要開拓に全力を挙げる方針だ。
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住設・新技術
ノーリツ、「ピアット」に2口タイプ投入
少人数世帯向け強化
8月1日に発売する「2口piatto」
ノーリツ(本社・神戸市、腹巻知社長)は8月1日、中級価格帯のビルトインこんろ「piatto(ピアット)」シリーズの2口タイプ「2口piatto」を発売する。後バーナーがないため天板後部がフラットですっきりし、手入れが容易になる。
平均世帯人数減少で単独世帯や夫婦のみ世帯が増加し、料理でも「ラク2口タイプ投入「ピアット」少人数世帯向け強化家事」や時短など合理化が求められる一方、一度に作る調理量や品数は減少傾向にあり、こんろは2口で十分だがデザイン性にこだわるニーズが強くなっている。またコロナ下で在宅時間が増え、住宅設備機器の中高級品志向が高まった。
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GHPとコ・ジェネ版
GHPフォーラム、「コロナ禍での需要開拓」テーマに7月にWebで開催
換気や空気清浄も解説
GHPコンソーシアム(中村恒理事長)は7月、ウェブを活用した「GHPフォーラム」を実施する。1999年にGHPの普及拡大を目的に始まった「全国縦断GHPフォーラム」は、毎年6~7月に全国7都市で開催しGHP販売のノウハウや製品の最新情報を提供してきたが、今年は新型コロナウイルス感染症の収束が見込めないことから、会場での開催を取り止め、ウェブで実施することにした。
今回のフォーラムのテーマは「コロナ禍での需要開拓~災害対応・小電力・安全安心な空気環境~」。小電力や災害対応力といったGHPの強みをアピールするとともに、コロナ禍で注目される換気や空気清浄化を取り上げる。また、去年発売された超高効率GHP「エグゼアⅢ」について、導入後の省エネ効果を示して情報提供する。
参加費はGHPコンソーシアム会員は無料、一般は1万千円(税込み)。
ヤンマーエネルギーシステム(本社・大阪、山本哲也社長)は、最新シリーズのLシリーズの標準機を開発し、エグゼアⅢ室外機のラインアップを拡充した。これまでLシリーズのガス種は都市ガス(13A)のみに対応していたが、Lシリーズ標準機は13Aのほか、12AとLPガスにも対応する。一般地向けと寒冷地向けがあり、単独設置の16、20、25 、30馬力と連結設置(にこマルチ)の32馬力(16馬力×2台)、40馬力(20馬力×2台)、50馬力(25馬力×2台)、60馬力(30馬力×2台)を揃えており、にこマルチの36、45,55馬力も開発中で年内に発売する予定だ。
- <GHPの仕組みを学ぼう⑤>今後の課題、新冷媒や小型化に挑戦
- 5月GHP出荷、LPガス機は微減も都市ガス機が低調
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ヤンマー、エグゼアⅢのLPガス対応標準機を開発 高効率でコンパクト
室外機ラインアップも拡充
ヤンマーエネルギーシステム(本社・大阪、山本哲也社長)は、最新シリーズのLシリーズの標準機を開発し、エグゼアⅢ室外機のラインアップを拡充した。これまでLシリーズのガス種は都市ガス(13A)のみに対応していたが、Lシリーズ標準機は13Aのほか、12AとLPガスにも対応する。一般地向けと寒冷地向けがあり、単独設置の16、20、25 、30馬力と連結設置(にこマルチ)の32馬力(16馬力×2台)、40馬力(20馬力×2台)、50馬力(25馬力×2台)、60馬力(30馬力×2台)を揃えており、にこマルチの36、45,55馬力も開発中で年内に発売する予定だ。
<特集記事>東洋計器、LPガスの将来を拓く新マルチセンター
特徴=24時間365日検針と保安を集中監視 施設刷新し人員も強化
セキュリティー災害対策=万全のリスク対策 バックアップ拠点も
電話保安サービス=夜間・休日の不安解消 負担軽減で人件費削減にも
東洋計器(本社・松本市、土田泰秀社長)の開発したLPWA端末「IoT―R」は5月に累計出荷台数100万台を突破した。長年、LPガス事業者の保安向上と業務効率化をソフト・ハードの両面で下支えする立役者は、本社社屋にある認定保安機関「東洋計器マルチセンター」だ。事業者の支持を得て20年以上の運用実績を持つマルチセンターは、昨年8月に大幅リニューアルを果たし、さらに安全性、利便性を強化したサービス窓口へと生まれ変わった。現在の受託件数は約110万件。2年後の目標300万件運用に対応すべく、パフォーマンスの平準化と最大化にも挑戦する。LPガスの将来を拓く「新・マルチセンター」の取り組みを紹介する。