総合面
LPガス常設で強靭化 イオンモール白山がGHP15台・災対バルク4基導入
地域防災拠点の役割担う
イオン(本社・千葉市、吉田昭夫社長)は白山市の北陸エリア最大級の商業施
設、イオンモール白山に災害対応バルクとLPガス仕様GHPを導入した。7月19日にグランドオープンする。同市と締結した地域貢献連携協定に基づき、地域の防災拠点としての役割を担っていく。
LPガスと災害対応バルクとGHPの導入に当たっては、経済産業省の2020年度「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業のうち石油製品利用促進対策事業のうち、石油ガス災害バルク等の導入に係るもの)」を活用した。災害対応バルクはI・T・O製の2900㌔㌘3基、298㌔㌘1基を外構の建屋西側と東側に配置する。
再生可能エネ事業の明暗、CNで脚光も採算不透明
安易な参入で破綻急増 競合を視野に着実な戦略を
政府が進めるカーボンニュートラル(CN)政策により、卒FIT(固定価格買取制度)で斜陽気味だった太陽光発電など、再生可能エネルギーに再び脚光が集まる一方、投機目的で再生可能エネルギー事業に参入した事業や再生可能エネルギー事業者へのソーシャルレイディング(個人投資家と企業をウェブ上でマッチングするサービス)を行う企業の倒産や破綻が今年に入って急増している。今冬に高騰した卸電力市場価格の影響もあるが、企業体質が脆弱で見通しが甘い、投機重視で参入した企業の多くが、破産あるいは民事再生法の適用を受ける事態が続いている。
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首都圏版
丸高石油(館山市)「道の駅」運営へ
23年度開業、館山地域の振興牽引へ
2年後にオープンする道の駅「エモーショナルステーション館山」の完成予想図
丸高石油(本社・館山市、橋幸丸社長)が、館山市内で2023年度にオープンする道の駅の運営事業者に決まった。同社を代表にNAP建築設計事務所(東京)、東海建設(南房総市)、合人社計画研究所(広島市)の3社を加えたグループで設計、建設、維持管理を行う。魅力ある施設の開業へ丸高石油はカーライフサービス、LPガスや太陽光のエネルギー事業、飲食・健康サービスなど自社のノウハウをフル活用する。市内他事業者とも協業し、館山随一のリーダーとして地元全体の活性化を牽引する。
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地方版
北海道=アストモス親和会、コロナ禍での燃転好事例「つながりを切らさない」
顧客の〝気づき〟促す 柾木祥平氏(カクイ協和産業 石油ガス部営業課)
コロナ禍は営業手法に顧客との対面に制限をもたらした。どうすれば以前のような接点を維持できるのか。カクイ協和産業(本社・札幌市、川原博之社長)石油ガス部営業課の柾木祥平氏は「対面じゃなくても、顧客とコミュニケーションは図れる。つながりを切らさない」ことが重要と強調する。
9日、ウェブ上で開催したアストモス親和会で、柾木氏が手掛けた燃転事例が好事例として取り上げられ、自ら発表した。同氏は入社4年目で現在は札幌市厚別区、江別、北広島の両市の顧客500件超を担当する。
東北=八戸液化、「キクラゲ栽培」に挑戦
多角化推進で 太陽光パネル下活用
菌床に切れ目を入れ発生を開始させた
八戸液化ガス(本社・八戸市、平野薫社長)は太陽光発電事業やコインランドリー経営など事業の多角化を進めており、その一環として今度は太陽光発電施設のパネル下でのキクラゲの生産販売に挑戦する。今月から七戸町の自社太陽光発電施設のパネル下を利用し試験栽培を開始した。
- 中部=エネアーク中部会、今期販促キックオフ 顧客接点を強化
- 中部=「サーラ音楽ホール」が浜松市にオープン 命名権5年間保持
近畿・四国=養護盲老人ホーム「慈母園」がLPガスで強靭化 停電断水経験生かす
バルク・GHPや発電・給湯・乾燥機
社会福祉法人壷阪寺聚徳会の「養護盲老人ホーム慈母園」(奈良県高取町)は18日、老朽化のため新築移転して開所した。災害対応バルクを導入、GHP空調や非常用自家発電機、給湯器、衣類乾燥機、厨房機器などLPガス機器を揃えた。過去の災害時にLPガスが役立った経験や他地域の老人ホームの被災体験から「災害に強いLPガス」を評価した。ガス設備工事は岩谷産業(本社・東京・大阪、間島寛社長)が担当、ガス供給は高橋商店(同・橿原市、橋靖社長)が行う。
- 近畿・四国=2府5県の前期電化5739件 過去12年で最小に
- 中国=岡山県協、新会長に髙山産業社長・髙山眞司氏 電気に勝るガス機器拡販へ
- 九州=ダイプロ、給油所事業に進出 国東市にSS2店舗
住設・新技術
- 新コスモス電機、COを火災報知機で検知 熱中症予防にも
- パーパス、業務用ハイブリッドで攻勢 グリーン成長戦略を追い風に
<特集>JGKA設立60周年
製品安全を確保 国民生活豊かに
高効率機器を普及 持続可能な社会に貢献
日本ガス石油機器工業会(JGKA、片岡由好会長)が4月、設立60周年を迎えた。ガス・石油機器製造事業者の統一団体として発足し、製品安全化への対応を柱に国民生活文化の向上と業界の発展に寄与してきたJGKA。足元では省エネルギーや省資源化など持続可能な社会・環境の実現に貢献する取り組みも積極化させている。
片岡由好会長=「安心」提供へ活動展開 点検・更新啓発を強化
安全性向上をはじめ省エネ、環境・リサイクルなどガス・石油機器の進化を下支えしてきたJGKA。近年は国際標準化に対応しグローバルマーケットでの競争力確保にも力を注ぐ。カーボンニュートラルなど新たなテーマも浮上するなか、ガス・石油機器は未来の暮らしや文化にどのような立ち位置を築くのか。片岡由好会長に話を聞いた。
<特集>元売・卸戦略特集
新常態や脱炭素睨み拡販へ 2021年元売・卸グループ戦略
新型コロナの感染拡大は世界のLPガス需給や市場にも影響を与えた。日本国内も依然、収束に見通しが立たず、外食産業や移動向け需要の減少が続いている。昨年秋には、政府が2050年のカーボンニュートラルを宣言し、LPガス事業の在り方にも変革を求められている。実質COフリーになるガス体エネルギーの開発が切り札になると見られるが、当面はクリーン性の高いLPガスの普及による環境貢献がカギとなる。それには、保安の高度化や物流合理化による各社の基盤強化が不可欠だ。直接的な人の交流が制限されているなかでオンラインやウェブ媒体の活用も散見されるが、今後、販売促進の効果をどのように上げていくべきか。新常態と脱炭素の課題を、主要元売や卸売各社がどう受け止め、具体的な販売施策につなげているかを取材した。
・アストモスエネルギー=新事業スタイルを提案 特約店の持続的成長支援
・ENEOSグローブ=今こそ信頼関係強化を カレッジ多数申し込みで追加枠
・ジクシス=オンラインでも質高い研修 販売・保安課題とも解決
・ジャパンガスエナジー=SDGsを販促の柱に GHP提案で3研修実施
・岩谷産業=IGW実装へ本格始動 災対さらに充実、CN対応も
・伊藤忠エネクス=顧客ベネフィット拡充 新しい社会に対応
・ミツウロコヴェッセル=販売組織と強く連携 ウェブ活用し展示会や研修