総合面
文科省、22年度概算要求で学校施設整備費を3倍超の2352億円に増額
老朽化や脱炭素化で
文部科学省の2022年度当初概算要求は、公立学校施設整備費として2352億円、前年度に比べ1644億円の大幅増額とした。検討部会の中間報告(8月)を受け、①新時代の学びに対応した教育環境向上と老朽化対策の一体的整備②防災・減災、国土強靭化(事項要求のみ)③脱炭素化――の三つを重点推進事項とした。
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<トップインタビュー>ミライフ・塚越二喜男社長、「ありがとう」を財産に
元気に変革し続ける組織へ
塚越二喜男氏(日高都市ガス前社長)は6月3日に開かれたミライフの株主総会で新社長に就任した。ミライフはシナネンホールディングスグループにおける最大のLPガス販社として、首都圏を拠点に「ミライフ」ブランドを牽引してきた。多様化するニーズに即して、商売の原点である現場第一主義のもと、販売店と向き合い、顧客に寄り添う方針を掲げる。エネルギーへの社会的要請が高まるなか、どのような将来像を描くのか。塚越新社長が本紙の書面インタビューに答えた。
◇ ◇
―2020~22年度の第二次中期経営計画を踏まえ、今年度の方針をお聞かせ下さい。
現在、シナネンHDグループを挙げて取り組んでいる「風土改革」を目に見えるかたちで前進していきたい。風通しを良く、明るく元気に変革し続けるたくましい組織にすることで、社員各自が既存概念にとらわれない自由な発想で新たな事業やサービスを創り出していくことを目指す。
首都圏版
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アフガン情勢、地政錯綜に拍車
エネ研が保障体制の強化提言
日本エネルギー経済研究所は3日、ウェビナー「最新アフガニスタン情勢とエネルギー地政学」を開いた。イスラム勢力タリバン制圧下のアフガンが米中関係やエネルギー地政学の複雑さを増幅する新しい要因になるとし、地政学的緊張を回避・予防するため日本として電力セキュリティーの強化とエネルギー供給チェーンの確立を急ぐべきと提言した。
地方版
北海道=第一興産(滝川市)がSDGs宣言
エネ事業通じ地域貢献へ 信頼高めエコ普及
臼杵章夫社長
第一興産(本社・滝川市、臼杵章夫社長)が8月27日付でSDGs(持続可能な開発目標)を宣言した。滝川地区のエネルギー販売事業者としては初の宣言で、持続可能な社会の実現に向け「エネルギーの安定供給と地域貢献」など4本の柱からなる取り組みを公表した。
社会的なSDGsへの関心の高まりを受けて臼杵社長が「世の中の動きに敏感であるべき」「カーボンニュートラルの浸透は止められない」などと発言したのをきっかけに、宣言に向けた下準備が始まった。骨子は藤村敏哉業務部長が取りまとめ、金融機関のサポートを受けて宣言した。宣言することで企業価値の向上や新事業の創出につながる効果などが見込めることから、あらゆる業界でSDGsへの取り組みが加速している。
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中部=パロマ、火災予防へハンドブック制作 名古屋市立小児童に配布
グランパスと制作
穂波小学校での贈呈式に出席した小林弘明社長(前列左端)、小西工己・名古屋グランパスエイト社長(同右端)ら
パロマ(本社・名古屋市、小林弘明社長)はサッカーJ1リーグ所属の名古屋グランパスエイト(同、小西工己社長)と共同で「もしものための防火ハンドブック」を制作し、名古屋市立の小学校全261校に通う5、6年生約3万8千人に9月から順次配布を開始した。
「防災の日」の1日、ハンドブックの贈呈式が市立穂波小学校で行われた。小林社長、小西社長と市の小出豊明消防局消防長、鈴木誠二教育委員会教育長をはじめ穂波小と堀田小から校長と児童が1人ずつ出席。小林社長と小西社長が両校代表の児童2人にハンドブックを手渡した。受け取った児童は「このハンドブックを使って家族と相談しながら安全に過ごせるように気をつけたい」と感想を述べた。鈴木教育長は「この冊子で火災の恐ろしさを学び、家族との対話にも生かしてほしい」と期待した。
近畿・四国=フジタグループ、「ダイバーシティ経営」を実践通じ達成へ
SDGsの取り組み公開
フジタグループでは「ダイバーシティー経営」を頂点に設定し、17のSDGsに向けて取り組む
藤田計夫商店(本社・美馬市、藤田織女社長)などで構成するフジタグループは「ダイバーシティー経営」を実践し、取り組みを通じて17のSDGs(持続可能な開発目標)の達成を目指している。8月6日、SDGsに網羅的に対応する各取り組みをホームページ上で公開した。
海運業も手掛ける藤田商事は、所有船「BBCレインボー」にバラスト水の排出時、水質を変化せず処理できるバラストウオータートリートメントシステムを導入し「産業と技術革新の基盤をつくろう」と「海の豊かさを守ろう」に取り組んでいる。グループでは、付近を流れる吉野川流域の美化活動に参加し「住み続けられるまちづくりを」と「陸の豊かさも守ろう」にも向ける。「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」には事業所内保育、フレックスタイム、育児休暇、独自の奨学金「藤田育英制度」などの実施で認証された「徳島県はぐくみ支援企業」として取り組んできた。
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住設・新技術
ホームハイテック、容器流出防止で新製品
自立式ボンベホルダー2タイプ発売
アームロック式「HAL-50」は本体にアームロックを取り付けて容器の浮上を防ぐ
ホームハイテック(本社・羽曳野市、森川正人社長)は10月から浸水時などでのLPガス容器の横倒れ、浮上、流出を防止する対策商品「自立式ボンベホルダー」を発売する。1台で2本の50㌔㌘容器に対応する商品で、ホルダーと容器のネック部分をアームロック式でしっかりと固定する「HAL―50」と、リング状に縫製された強固なベルトをネックに掛けて浮上を防ぐWリング式の「HWR―50」の2タイプを開発した。
森川社長は「水害によるLPガス容器の横倒れ、浮上対策のニーズに応える商品開発を半年前から本格化した。有事の際の安全確保と、容器交換など平時の利便性を兼ね備える製品づくりを目指した」と説明す。
エア・ウォーター、「被災状況調査分析システム」開発
ドローン画像をAI解析
エア・ウォーター(本社・大阪市、豊田喜久夫会長)はAI画像解析技術を利用しドローン空撮画像から人やモノを検出できる「被災状況調査分析システム」を開発した。
ドローン機体の販売と併せ、自治体・消防向けに防災訓練や実運用まで包括的に支援する「防災ドローンソリューション」として1日からシステム販売を始めた。
同社グループのセブントゥーファイブ(本社・東京)はインフラ・プラント点検やスマート農業支援などドローン関連サービスを展開している。自然災害の多発や航空法改正による規制緩和でドローン活用の拡大が見込まれるため、新たなソリューションビジネスを開始する。
事前にブルーシートや人など検知させたい対象をシステムに学習させ、飛行中に撮影した画像から対象の有無をAI解析し、結果をパソコンの地図上に表示する。
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特集記事<九州LPガスタンク基地マップ>福岡・佐賀・長崎編