総合面
アストモス、CNプロパン調達へ
INPEXと契約 全行程オフセット
アストモスエネルギー(本社・東京、小笠原剛社長)とINPEX(本社・東京、上田隆之社長)は16日、カーボンニュートラル(CN)プロパンの売買契約を締結した。同契約によって供給されるCNプロパンは、INPEXがオーストラリアでオペレーターとして操業するイクシスLNGプロジェクトから産出されるプロパンについて、採掘から液化、販売、輸送、国内顧客による燃焼に至るまでのすべての工程で発生する温室効果ガスに対し、INPEXがカーボンクレジットを用いたオフセットを行う。
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ガスパルがコインランドリーに参入 金沢に1号店オープン
24年までに20店へ
5日にオープンした「いい部屋ランドリー」間明町店で顧客対応した橋本社長(左から3人目)と金沢販売所員ら
ガスパル(本社・東京、橋本俊昭社長)はブランド名「いい部屋ランドリー」を掲げ、コインランドリー事業に参入した。5日、金沢市内に1号店となる間明町店をオープンした。年内にはさらに数店舗の開設を準備しており、2024年までに全国20店舗を展開する方針だ。自社のLPガス事業基盤を生かした新事業として展開する。大東建託の建物にテナントとして入居し、入居者の利便性や満足度の向上に寄与する。テナントの長期入居により、建物オーナーの賃貸経営をサポートする役割も果たす。店舗には災害時の復旧拠点となる機能を持たせ、地域の安全安心に貢献できる特色あるビジネスモデルとして差別化を図る。
<トップインタビュー>東洋計器・土田泰正社長
アイデアと技術力 業界の進化を支援
「計量の価値高める」追求
土田泰正氏は6月28日付で東洋計器の新社長に就任した。大学院時代に米国留学し、スペースシャトルの外壁耐熱材料などの基礎研究に携わり、知の醍醐味を味わったという土田社長。LPWA端末「IoT―R」で時代の追い風を捉えた同社はアイデアと技術力を武器に200億円企業から300億円企業への成長曲線をどのように描くのか。LPガスの可能性を信じ、ガスメーターの進化に情熱を注ぎ続ける土田社長に想いを聞いた。
◇ ◇
―就任の意気込みと抱負を教えて下さい。
「計測技術の向上により計量の価値を高める」との企業理念を一層追求することで、お客さまやガス・水道業界に求められるコア事業やサービスを確立する。コモディティー化したメーターの計測値から新たな価値を分析・創出し、サービスの差別化に資する魅力的なソフトの開発に挑戦したい。アイデアを持ち寄れば、今後5年で300億円企業の達成は決して難しい目標ではない。
首都圏版
TOKAI東京本社、38事業所でCN商材提案の「オータムフェア」を展開
感謝祭へ種まき
TOKAI(本社・静岡市、小栗勝男社長)の東京本社は10日から25日まで神奈川・埼玉(群馬)・千葉・北関東(栃木・福島・宮城)・東関東(茨城)・岡山・福岡の計38事業所で完全予約制の「2021オータムフェア」を展開している。事業所単位では1日開催となるが、招待顧客を絞るかたちでカーボンニュートラル(CN)商材の提案に集中し、ここでの種まきを10月中旬からスタートする予定の「秋のお客様大感謝祭」につなげていく考え。
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地方版
北海道=LPガスの強さ浸透、常設の動き進む
胆振東部地震から3年
3年前の9月6日、北海道胆振東部地震が発生した。最大震度7という巨大な地震は各地に甚大な被害をもたらし、全域停電を誘発した。統計史上初の震度6弱を観測した札幌市は、液状化現象などの2次災害が発生し、市民生活に多大な影響を及ぼした。10年以上前からLPガスの常設を訴えてきた宗方敏浩・北海道LPガス協会石狩支部長は震災をきっかけに「潮目が変わった」とし、常設に向けて「これからの流れに明るい展望がある」と断言する。
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近畿・四国=伊丹産業、配送の危険・困難地域の改善活動進める
労働安全対策 業務の見える化推進
伊丹産業(本社・伊丹市、北嶋一郎社長)は昨年9月から、労働安全衛生対策の観点から容器配送時に危険が伴い容器交換が困難な地点を割り出して、改善活動を進めている。困難改善件数は1832地点で、そのうち7割以上で改善を図った。業務の見える化を進め、配送品質の向上を図る。
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九州=東京五輪カヌー競技のチョープロ・水本選手が報告会
「気持ち背に戦った」
東京五輪を振り返る水本圭治選手(モニター右横)
チョープロ(本社・長崎県長与町、荒木健治社長)は8月20日、東京五輪に出場した社員の水本圭治選手の結果報告会を開いた。水本選手は「カヌー・スプリント男子カヤックフォア500㍍」で準々決勝まで進んだ。
本社会議室に約40人のほか、リモートで100人以上の社員が参加した。水本選手は五輪を振り返って、選手村での生活、閉会式の様子、次回パリ五輪再挑戦の意気込みなどを話し、社員からの質問にも丁寧に答えた。報告会の最後には、水本選手へ社員一同から大きな拍手が送られた。水本選手は、東京五輪での手応えについて「決勝進出、メダル獲得を目指していたが、欧州勢には歯が立たず悔しかった。大会1カ月ほど前から緊張感が高まって、当日は良い緊張感でレースに臨むことができたが、気負いすぎたのか結果が残せなかった。また、無観客だっただけに、これまで応援してくださった皆さんの気持ちを背負って戦うという気持ちがより強かった。五輪を競技人生の集大成のつもりで挑んだが、もう一度挑戦したいという想いも出てきた」と話した。
住設・新技術
- 検針から料金収納までLPWA連携で無人化実現(システムアンドリサーチ)
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GHPとコ・ジェネ版
学校施設強靭化推進で空調増設に期待
22年度文科省概算要求が大幅増額に
文部科学省は2022年度の概算要求で、公立学校施設整備費として2352億円を要求した=一部既報=。前年度比1644億円もの増額要求で、「新時代の学びに対応した教育環境の向上と老朽化対策の一体的整備」「防災・減災、国土強靭化の推進」「脱炭素社会の実現に貢献する持続可能な教育環境の整備推進」が柱。強靭化推進については要求段階で金額を示さない「事項要求」としており、実質的な要求総額はさらに大きくなる。
GHP販売事例論文コンテスト発表会、今年も動画発表方式で開催
応募は 30 日まで
GHPコンソーシアムは10日、今年のGHP・マイクロコージェネ販売事例論文コンテストの発表会審査を、昨年に続き動画審査で行うことを決めた。発表者や審査員などの安全確保に配慮した。同日開いた普及促進部会のウェブ会議で決定した。
- GHP出荷が7月、8月は前年超え 学校導入増と更新も回復
- 胆振東部地震から3年 教訓生かし電源自立型GHPの設置を
- コロナ禍の空調と換気について「GHPフォーラムonline2021」から
2021年秋季特集号
総合力で新時代勝ち抜くミツウロコグループ
エネルギー事業者は持続可能な社会に向けた低炭素・脱炭素化、安全・安心な社会の一翼を担う存在としてレジリエンス強化(安定供給・事業継続力)が求められている。ミツウロコヴェッセル(本社・東京、坂西学社長)も環境対応、業務効率化、災害対応を軸にLPガス事業者の新時代対応モデルの構築を進めている。高効率ガス機器の販売に加えて、環境負荷の少ない電源などから調達する「ミツウロコでんき」を展開してきたが、今後はグループ設備販売会社を切り口にした太陽光+蓄電池のセット販売を強化する。グルーブで開発した配送業務効率化ソリューション「SmartOWL(スマートオウル)」の直売先設置を進め、数年後には全顧客をカバーする計画だ。取引先販売事業者とつくる全国ミツウロコ会(約1800会員、会長=坂西・ミツウロコヴェッセル社長)の活動は、新型コロナによる行動制約のなかでもオンラインなどで会員間の関係を強化し研修機会を共有。大型組織の特徴を生かした災害時の相互支援体制の構築も急いでいる。ミツウロコグループは電力、システム分野での先駆的な取り組みで実績を上げる事業会社を擁し、グループの総合力で新時代の勝ち残りを図る。
・CN見据え再エネ普及 太陽光・蓄電池などセット販売に力
・電力販売「グリーンプラン」充実 環境に優しく低廉に
・販売店と連携密に増客増版へ積極支援 BCPと災害マニュアルの強化も
・「SmartOWL」で配送効率化提案開始
技術の進化見据え〝保安の本質〟追求を
経産省ガス安全室長・杉山佳弘氏に聞く
経済産業省ガス安全室長 杉山佳弘氏
郡山事故 法令順守し再発防止
高度化計画 合理的な規制体系へ
郡山爆発事故から1年余りが経過した。昨年7月30日午前9時前、郡山市の飲食店で爆発事故が発生。死者1人、負傷者19人(重傷2人、軽傷17人)の人的被害のほか、半径約500㍍内の建物にも窓ガラスや壁面の破損など12億円超の物的損害を生じた。事故原因はなお究明中だが、LPガス事故として24年ぶりのA級事故に分類され、業界のみならず世間に大きな衝撃を与えた。二度とこのような事故を起こさないよう、業界挙げて知恵を絞り、対策を進めねばならない。今年は従来の保安対策指針に代わる「LPガス安全高度化計画」が新たに策定された背後で、LPWA端末による集中監視システムの普及が弾みを見せ、スマート保安の土壌づくりが着実に進んでいる。保安手法が変化するなかで変わらない保安の本質とは何か。7月1日付で経済産業省ガス安全室長に着任した杉山佳弘氏に聞いた。
化石燃料の脱炭素化動向(寄稿)
構造転換迫られるエネルギー産業
日本エネルギー経済研究所研究主幹 小林良和氏
〝ネットゼロ〟動き加速バイオ燃料
合成燃料 目標達成のカギに
2015年に合意されたパリ協定以降、世界の脱炭素化に向けた要請が急速に強まってきており、日本のエネルギー産業に対しても大きな事業構造の転換を迫っている。本稿では、化石燃料を利用する既存のエネルギー産業による脱炭素化に向けた最近の動向について特に海外の動きを中心に概観する。
■海外石油・ガス産業の排出削減目標
近年の脱炭素化に向けた要請の強まりに対し、石油ガス産業においても、具体的な削減目標、特に温室効果ガスを実質的にゼロとするいわゆるネットゼロを視野に入れた目標を掲げる企業が増えてきている。
その中では、自社が販売する石油製品やガスを最終消費者が利用する段階も含めて、その排出を実質ゼロにするという「スコープ3」と呼ばれる範囲までを対象としたネットゼロ目標を掲げる企業も欧州系企業を中心に増えている。
- 有力販売事業者の営業戦略
帯ガス燃料、タプロス、シライシ、トーエル、レモンガス、TOKAI、日本海ガス、福井商会、山陰酸素工業、エナジー・ワン、エコア連合会/エコア
- 4大潮流とらえ前進
電力自由化=昨冬ひっ迫で課題浮き彫り 需要期も安定的に
都市ガス自由化=導管分離で活性促進 大手3社は来年3月 ニチガスは年内予定
体育館空調=GHP提案に追風 メーカーは電源自立型を充実
DX=事業革新にチャンス 業務合理化・サービス向上
- フォーカス/LPガス、コロナ禍も存在感強く
- 新手法確立定着へ―販売最前線ルポ
第一興産(滝川市)、泉金物産(盛岡市)、橋本産業(東京)、大垣ガス(大垣市)、井本産業(南あわじ市)、三宅産業(観音寺市)、広島クミアイ燃料(広島市)、髙岡(福岡市)、辛島商店(佐世保市)
- 安心をサポート/保安高度化進捗状況 全国LPガス協会(2021年3月31日現在)
- コロナ禍の秋商戦!ガス機器メーカーの戦略
- 都道府県別大相撲番付2021秋場所
- 市場分析・流通戦略データ/全国マップ
- エネルギー新時代へ普及急がれるエネファーム