間島寬・岩谷産業社長は、16日に東京・港区の東京本社で開いた２０２２年３月期第２四半期決算の説明会で、ＬＰガスを核とする総合エネルギー事業の将来展望について「わが社にとっても一番寄って立つ分野であり、カーボンニュートラル（ＣＮ）を追い風に最も注力していくべき商品」と強調した。10月に立ち上げたイワタニ水素技術研究所（尼崎市）を中心にプロパネーション・ブタネーション技術確立に注力する意向を示した。
間島社長は「ＣＮの潮流のなか、当社でも水素や二次電池、木質ペレット、ＰＥＴ樹脂などの製品が成長しているが、水素社会の到来までにＬＰガスが果たすべき役割は大きく、ＣＮで１番力を発揮すべきなのがＬＰガス分野だと考えている」と説明。10月に同社を含めた元売５社で設立した日本グリーンＬＰガス推進協議会での技術開発にも協力していく。

富士瓦斯（ 本社・東京、津田維一社長）は、ＬＰガス燃焼時に発生するＣＯ全量を森林保全活動などへの投資で相殺するカーボンオフセットを実現した「フジガス・カーボンニュートラルＬ富士瓦斯 オフセットＬＰガス河口湖の美術館に供給Ｐガス（ＦＣＮ―ＬＰＧ）」の販売を始めた。
第１弾として、11月中旬から山梨県の「やまなし県有林活用温暖化対策プロジェクト」が発行したオフセット・クレジット（Ｊ―ＶＥＲ）を用いたＦＣＮ―ＬＰＧを、同県富士河口湖町の「河口湖　音楽と森の美術館」（運営＝河口湖オルゴールの森）に供給している。同館は富士瓦斯からレンタルしたパラソルヒーター４台をテラス席やキッチンカー横に設置し、燃料にＦＣＮ―ＬＰＧを使用。約４カ月のレンタル期間の消費量を２㌧と見積もり、そのＣＯ２排出量に相当する６㌧分のカーボンクレジットを購入してもらう。

セントラル石油瓦斯（本社・東京、久保秀樹社長）は16日、横浜市のリンナイほっとラボ横浜で２０２１年度「デリシア男の料理コンテスト関東大会」決勝を行った。昨年の第１回大会はセントラルグループ内で開いたが２回目の今年は規模を拡大。イワタニ首都圏（本社・横浜市、大谷真社長）、イワタニ関東（同・さいたま市、 吉川毅社長）、関東プロパン瓦斯（同・前橋市、片山太社長）も参加し４社対抗戦とした。決勝には各社の予選を経て選抜された代表計４チームが挑んだ。
コンテストはリンナイのビルトインこんろ「デリシア」の良さを伝えることが目的。営業社員自らがデリシアでの調理を体験することで、提案営業力の向上を目指す。穂谷野弘幸・リンナイ執行役員関東支社長はあいさつで「コロナ感染症が少しずつ収まり経済活動も再開され、今は経済を回していく重要な時期。デリシアのような高機能・高価格帯の商品を販拡するためにも、実際に使ってみることで良さが伝えられるはず」と述べた。

鳴門ガス（本社・鳴門市、中岸雅夫社長）はエコキュートをはじめ給湯設備を使用する顧客を対象に、故障時にＬＰガスで仮設給湯を行う「即湯（そくとう）サービス」を開始した。サービスの提供を契機にＬＰガスへの燃転を図るほか、エコキュートを自社販売して顧客との関係性強化に努めている。
同社は給湯設備が故障した顧客に設備の修理や更新が済むまで、善意でＬＰガス給湯器を仮設し対応してきた。その一方で顧客にサービスを可視化し、自社の強みを生かして地域での存在価値を高めるため、戦略的な制度化を検討。地域の経年エコキュートの更新需要を狙い「即湯サービス」と名付け、５月から運用を始めた。

シナネン（ 本社・東京、安田貴志社長）は12月１日、ＣО排出削減対策とＣＳＲ・ＢＣＰコスト削減へ法人向けソーラーカーポート「おひさまＣＡＲルーフＦｏｒ Ｂｕｓｉｎｅｓｓ」の販売を始める。オフィスビルや工場などに隣接する駐車場を保有する法人向けに展開し、２０２５年度に20億円規模の販売を目指す。
全国エリアで販売から設計、環境省の再生可能エネルギー事業者支援事業費などの各種補助金申請や建築確認申請、設置工事、アフターメンテナンスまで一括受注する。同社の電力プラン「シナネンでんき　環境配慮型メニュー」を組み合わせれば、使用電力が実質再生エネ１００％となる。車両４台置き用から数百台規模まで幅広いサイズに対応する。