総合面
GHPコンソーシアム22年度通常総会開く 的確な情報で普及拡大へ
中村理事長体制を継続
GHPコンソーシアム(中村恒理事長)は3日、東京・千代田区の同コンソーシアム事務局で2022年度(第35回)通常総会を開き、21年度(20年10月~21年9月)の事業報告、収支決算を承認し、22年度(21年10月~22年9月)の事業計画と予算を決定した。今期は改選期に当たり、理事長には中村理事長を再任。新任5人を含む22人の役員体制で運営する。
中村理事長は「20年10月~21年9月期のGHP出荷実績は前期比14・2%減の2万7644台だった。このうち、LPガス仕様機は前期比1・3%減の6432台、容量で3・9%減の11万8357馬力となり、コロナ禍で対面での提案営業が難しい状況にあったが、GHPの小電力性と災害対応力が評価され、前年並みの実績を維持することができた。9月以降は新型コロナウイルスのパンデミックにより半導体や部品の供給不足という問題も起きているが、それも正常に戻りつつある。第6次エネルギー基本計画では、電力需要のピークカットに貢献できるGHPの利用拡大を進めると明確に記されており、会員各社に的確な情報を提供してGHPの一層の普及拡大に努めていく」とあいさつした。
災対バルク補助金に25億7千万
21年度補正予算案、前年度比4.3憶増
政府は11月26日、2021年度補正予算案を閣議決定した。経済産業省関係のうち、LPガス関連では災害対応バルク・シリンダーと自家発電設備などの導入を含めた「災害時に備えた社会的重要インフラの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金」がLPガス分で25・7億円、石油分で6・7億円の計32・4億円が計上された。対象は公的避難所や一時避難所となる公共施設、医療福祉施設に限定(民間の一時避難所は不可)し、20年度第3次補正予算額からLPガス分のみで4・3億円、全体で4・7億円の増額となった。
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日本コミュニティーガス協会が「50年の歩み」刊行
変革の直近10年に焦点
日本コミュニティーガス協会(鴇田勝彦会長)は、設立50周年を記念し「コミュニティーガス(旧簡易ガス)事業50年の歩み」(A4判・上製本、238㌻)=写真=を刊行した。同協会は1970年のガス事業法改正で簡易ガス事業が創設されたことに伴い同年10月に「日本簡易ガス協会」として発足、昨年10月12日に設立50周年を迎えた。
同協会では10年の節目ごとに記念誌を発刊しており、今回の50年史は主に2011年以降の10年に焦点を当てて編集した。
<次代の信念>総プロ(古河市)髙橋薫常務、培われた信頼継ぐ
接点保ち自振化推進
都内の不動産会社を辞めて家業に入ったのは2年半前。前社長の父・肇氏が腎不全で急逝したためだった。創業者の祖父・武氏が社長に再任し、薫常務はそのバックアップを受けながら指揮を執る。一世代飛び越えた経営の引き継ぎだった。
茨城県西端の古河も高齢化の例に漏れず、顧客の多くをシニア層が占める。28歳の青年は世代間の感覚の違いに気づかされる。
ガス料金の支払い方法がまさにそうだった。薫常務にとっては「口座振替が当たり前」。顧客宅への訪問集金から、変更を進めようとした。
すると、一部の高齢者から不満の声が上がった。「集金も面倒くさくなったのか」と。
予期していなかった反応だった。集金の訪問は迷惑をかけているのでは。それが薫常務の認識であり懸念だった。電話をかけ日時を調整し、その時間に必ず家にいてもらう。顧客を拘束している。
首都圏版
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地方版
北海道=アストモス北海道、特約店に脱炭素提案へ
研修会で表明 会員の事業価値向上へ
アストモスエネルギー北海道支店(岡崎辰夫支店長)と特約店組織・北海道アストモス会(櫻井茂雄会長)は11月24日、研修会を開き、岡崎支店長が来年度の会運営に向け、脱炭素化を図る提案を行うと発表した。
提案内容は、脱炭素について正しい知識を得る「知識修得」、日々の営業活動からつなげていく「活動実践」、そして「JクレジットPR」の3点で構成される。
東北=エネクスHL東北、宮城・山形・岩手3県の配送をロジトライ東北に委託
系列超え物流効率化
伊藤忠エネクスホームライフ東北(本社・仙台市、大竹克二社長)は9月、山形県と岩手県のLPガス配送をミツウロコグループの配送会社、ロジトライ東北(本社・仙台市、竹田繁人社長)に委託した。これで伊藤忠エネクスホームライフ東北(HL東北)グループの宮城・山形・岩手3県の配送業務はロジトライ東北が一括して行う体制になった。スケールメリットを生かした物流サービス提供を目指しているロジトライ東北は、系列に関わりなく受託先を増やしており、今回の受託で配送件数は15万件になった。
中部=メーターに洪水マークのシール
法改正対応 岐阜県協が浸水想定区域で貼付を始める
岐阜県LPガス協会(澤田栄一会長)は、1日から洪水浸水想定区域内の顧客メーターにハザードマップの洪水マークをデザインしたシールの貼付を協会員を通じて行っている。同日付で、協会ホームページでLPガス法の改正内容と併せ、シール貼付の案内を始めた。
6月22日に経済産業省から全国LPガス協会を通じ、LPガス法施行規則と同規則の機能性基準の運用(例示基準)の一部改正(自然災害対策=充填容器の流出防止措置)の通知があり、全L協作成の資料「充てん容器等の流出防止に関する解説」に「容器交換時供給設備点検への配慮として、配送員が現場で対象区域かどうか判断可能とするためにメーター等にシールを貼付等、事前に対応する必要がある」と記述されたことから同協会が独自にシールを作成した。
1・5㌢四方の紫外線に強いPP張り加工の青色のシールで、協会員は1シート100枚単位で同協会から購入。ハザードマップで水害時に0・5㍍以上の浸水が想定される地域の顧客メーターの正面へ貼付する。
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住設・新技術
矢崎ES、関西ガスメータを買収
都市ガス用戦列強化へ
矢崎エナジーシステム(本社・東京、矢﨑航社長)は1日、都市ガスメーターを製造・修理・販売する関西ガスメータ(同・京都市、乾佳彦社長)の全株式を取得した。関西ガスメータをグループ会社化し、都市ガスメーターのラインアップを増強した。
関西ガスメータは都市ガス用膜式ガスメーターの製造・修理事業を、西日本の都市ガス会社を中心に展開している。関西地方唯一のガスメーターメーカーとして京都市内に2工場を持ち、ガスメーターの修理事業を強みとしている。修理のノウハウや技術を活用し、メーター関連事業の拡大とカーボンニュートラルへの取り組みを推進する。
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<中国地区需要開発特集>
新常態に対応 将来見据え営業攻勢
新型コロナウイルスは社会生活にさまざまなかたちで影響を与えている。LPガス業界でも顧客との接点機会が減少し、対面時には感染症対策の徹底が求められるなど営業スタイルの転換を余儀なくされた。秋商戦も変化を見せている。多くの人を一カ所に集められなくなり、紙上展示会やウェブを活用したプロモーションを試みる事業者が増えてきた。展示会も徹底した感染症対策の下、予約制にして人数制限をかけるなど工夫が見られる。少子高齢化や過疎化による需要減、エネルギー間競争の激化、同業者間の顧客争奪など市場環境は厳しさを増しているが、こうした情勢下でも将来を見据えた成長戦略を描き、変革を遂げながら成果を出している事業者もある。カーボンニュートラル政策による脱炭素社会に向けた取り組みが加速化するなか環境配慮型機器を広める活動も活発化してきた。本特集ではコロナ禍で日常が一変するなかでも守勢に入らず、意欲的な需要開拓に努める事業者の営業事例を紹介する。
・山陰酸素工業(米子市)=衣類乾燥機で快適に 今期は店会挙げ1000台販売へ
・大和マルヰガス(岡山市)=ファンヒーター拡販 料金プランと宣伝奏功
・コーアガス島根(松江市)=エネファーム普及 災対力と環境性訴求で年40台目標
・髙山産業(岡山市)=注力商材は衣類乾燥機とマイクロバブルバス
・エネトピア(鳥取市)=「おウチで展示会」で潜在ニーズを開拓
・広島ガス東中国(福山市)=A1版の特大チラシでセール 対面商談の呼び水に
・つばめガス(岡山市)=紙面とオンライン併用 一押し商品を視覚にアピール
・食協(広島市)=低炭素化へ燃転推進 LPガスで付加価値高く
・岩谷産業エネルギー山陰(松江市)=業務用掘り起こしへ防災・換気・省エネ提案
・協同ガス(福山市)=住まいのコンシェルうたう「ショールーム」をオープン
・島根県LPガス協会安来支部=先進のガス機器訴求 紙上展に合わせミニ展も
・山口県LPガス協会=懸賞付き販促企画を展開 ファン拡大へ全力
・広島ガス中央(東広島市)=品質とプライドで他社の追随許さず
・イワタニ島根(大田市)=増改築ニーズを充足 内覧会・フェアで実機PR
・イワタニ山陰(松江市)=グレードアップ提案に力 買い替え需要を堅守
・平田地区5社(出雲市)=感謝の気持ち前面に2年ぶり「秋のだん暖祭」
・三次クミアイ燃料(三次市)=コインランドリーを暮らし支える拠点に