総合面
LPガス販売事業者 減少傾向続く
21年は345減の1万6825者に
消費減退や後継者難で
経済産業省ガス安全室が3月22日に発表した2021年12月末時点の全国LPガス販売事業者数は1万6825者となり、前回統計の20年12月末から345者減となった。所管別では本省が48者(前年末比1者増)、産業保安監督部が187者(同4者増)、都道府県が1万6590者(同350者減)。エネルギー間競合や消費量の減退、後継者難などを背景として、商圏譲渡や経営統合などによる事業者数の減少傾向が続くとみられる。
エネ庁、今年度から省エネランキングを本格運用
「省エネコ ミュニケーション・ラ ンキング制度」
資源エネルギー庁は今年度から「省エネコミュニケーション・ランキング制度」の本格運用を始める。電力・都市ガス・LPガスの小売事業者が一般消費者に省エネの情報を分かりやすく提供しているか、充実度を五つ星で評価する。
同制度は「エネルギー小売事業者の省エネガイドライン検討会」で議論を取りまとめた。星三つ以上の事業者などをエネ庁のサイトで公表する。
昨年度に行った試験運用では、LPガス事業者から6者が参加しており、事業者名は非公開。都市ガスからは70者が参加し、北海道ガスと大阪ガスの2者が五つ星だった。
また、小売電気事業者は88者が参加し、東京電力エナジーパートナーなど12者が五つ星だった。
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KHK、オンデマンドで水素セミナー
水素社会実現へ多面的に可能性探る
高圧ガス保安協会(KHK、近藤賢二会長)は3月7~31日、オンラインで「2021年度KHK水素セミナー」を配信した。オンデマンド形式のため内容の充実に注力し、水素利用技術の開発動向や規制見直しの進捗から、国際サプライチェーンの構築や圧縮水素スタンドの課題、燃料アンモニアの可能性まで話題は多岐にわたった。
4月CP、14年2月以来の高値に
プロパン940ドル・ブタン960ドル
4月CPは、プロパンがトン当たり前月比45㌦高の940㌦、ブタンが同40㌦高の960㌦となり、両製品ともに2014年2月(970㌦)以来の高値を記録した。アーガスメディアは値上げの背景に、原油価格の高騰が続いていることを挙げる。
原油市場そのものからの上方圧力もあるが、原油高を背景にナフサが上昇したことで、LPガスの石化原料としての競争力が高まり、中国の石化メーカーを中心に買いが強まった。インドやインドネシアからの均等積みに対する需要が底堅いことも、アラムコ社の強気を支えた。
首都圏版
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地方版
北海道=道協、出前教室テキスト「ファイヤー探検記」を9年ぶり改訂
災害・CN対応を強調
北海道LPガス協会(鉢呂喜一会長)は出前教室用テキスト「ファイヤー探検記」を9年ぶりに改訂する。改訂版はLPガスが災害に強い点を一層強調、カーボンニュートラル(CN)にも触れ実態に即した内容となる。
ファイヤー探検記は北海道で出前教室が始まった2009年に初版1万1千部が発行され、道内各地で開かれる火育などのイベントで主に児童向けに配布されてきた。13年には東日本大震災の発生後ということもあり、災害対応への視点を深く盛り込む内容に改訂。このときは2万部を印刷した。
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東北=仙台市ガス再公募へ
計画頓挫の理由検証、民営化像を共有できず
事業譲渡方式が優位
仙台市は昨年9月に頓挫したガス事業民営化について検証しており、3月30日、検証結果を公表した。応募者の提案を評価せず民営化がかなわなかったのは、公募する段階で市が民営化に期待することを明確に示しておらず、公募プロセスの中でそれを事業者に示すようなコミュニケーションも不十分だったことが一因だとした。再公募の方向性も示し、次も事業譲渡方式で民営化すべきとした。
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中部=ニイミ産業、菰野町にリフォーム新拠点
即時対応で事業強化へ
菰野町にオープンしたニイミあんしんリフォーム1号店 増田智子所長
ニイミ産業(本部・春日井市、新美良夫社長)は、LPガスとともにホームエネルギー部門の柱であるリフォーム事業を一層強化する。単独事業としての収益基盤確立の核となるのがショールーム機能を備えた工事専門店「ニイミあんしんリフォーム」の展開だ。コンセプトは「1Dayリフォーム」。地域に密着しワンストップの即時対応でキッチンやバス・トイレ関連商材の販売、取り付け工事を行う。3月26日、三重県菰野町に第1号店がオープン、初の女性所長が就任した。
菰野ショールームは、国道477号沿いに立地するロードサイド型店舗。菰野町は四日市市のベッドタウンで、北部に大規模団地や住宅街があり、直近5年間で新築戸建数が急増している。国道沿いには大型ショッピングセンターや学習塾もあり親子連れやファミリー客の往来も多い。
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近畿・四国=大阪府協堺阪南北部、高石市と防災協定
小中全校体育館でGHP稼働
電源自立型20馬力4台を導入した加茂小の体育館
大阪府LPガス協会堺阪南北部支部(枡矢稔支部長)は3月30日、高石市と「災害時におけるLPガスの供給に関する協定」を結んだ。併せて小中学校体育館で使用するデジタルタイマーの寄贈式も行った。同市は2021年度までにすべての市立小中学校(10校)の体育館にLPガス仕様GHPを導入した。
小中学全校体育館でLPガスGHP稼働
同市は熱中症予防のため21年1月に中学校3校、同7月に小学校7校の体育館にGHPを導入した。コストや災害対応力を総合的に判断し、すべて電源自立型のLPガス仕様を採用。同市の避難所19カ所の過半数がLPガス空調となった。平時は学校行事や授業、部活動の際に夏季は気温28度C以上、冬季は17度C以下で使用する。資金は緊急防災・減災事業債を活用した。
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中国=マルヰ会山口、CN実現へ「三つの星コンテスト」展開
11~1月に実施した「営業担当者対抗コンテスト」の表彰も行った
マルヰ会山陽地区会山口支部(服部典之支部長)は、支部会員22事業所が排出するCO2について、2025年度までに21年度比20%削減を目指し、〝いのち輝く未来社会の実現に向けて〟をテーマに3カ年にわたる「三つの星コンテスト」を展開する。カーボンニュートラル(CN)の実現に向け、いち早く行動を開始すべく3月23日、山口市の山口グランドホテルで決起大会を開いた。
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住設・新技術
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マルトウコンパック 業務管理システム「コンパックS」
効率アップ 働きやすい環境に
作業記録全社で共有 行動予定を自動作成
各社員の課題抽出 経験浅い若手後押し
マルトウコンパック(本社・岐阜市、畑中明人社長)は1日、業務管理システムコンパックシリーズの新バージョン「コンパックS」をリリースした。社内情報を共有しコミュニケーションを高めることで業務の効率化を図り、特に若い人が活躍できる働きやすい環境作りを支援するために開発した。顧客から受け付けた依頼内容をコンピューターで処理し各担当者のスマートフォンに指示するとともに、行動分析をしてどこにどのような無駄があるかを確認し、改善することで生産性の向上に寄与する。