石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

日本触媒・・・高機能材料 米欧で基盤拡充に本腰

米テネシーで設備改造

欧州は開発拠点新設を模索
日本触媒は高機能材料系のソリューションズ事業の拡大に向けて、米欧の先進国市場をターゲットにビジネス基盤の拡充に本腰を入れる。米国ではテネシー州チャタヌーガの生産拠点で洗剤関連やエマルジョン関連の機能性材料で設備改造に着手。現地ニーズにマッチした付加価値の高い製品を拡販する体制を強化する。また、欧州では新たな開発拠点の設置を模索。人材を派遣し事業化調査を行っており、現地でのニーズが高い環境負荷低減型製品を軸に橋頭保を構える。

第4の柱候補絞る 東亞合成

メディカルケアかモビリティ

課から部へ昇格 本格活動をスタート
「第4の柱候補はメディカルケアかモビリティか」。東亞合成がかねて経営課題と位置付けてきた将来を支える新たなコア事業の候補はこの二つのビジネスに絞られてきたようだ。
同社は1月1日付の組織改正で、新製品開発事業部内に置くメディカルケア課とモビリティ課をそれぞれ部に昇格させ、より本格的な活動をスタートさせた。特に同社にとってのニュービジネスであるメディカルケアで
は、新規開発製品を確実に事業に結び付けることを目的に、昨年3月、技
術生産本部の品質保証部内に医療薬務課を設置。品質や製造に加え、安全
管理や国内外の法規制、知的財産などへの適切な対応を図る体制を準備し
ていた。キャリア採用による人材も拡充。コア製品と位置付ける細胞膜透過性ペプチド「ヌクレオラロン」はDDS(ドラッグデリバリーシステム)用材料としての実用化に向けて製薬メーカーやアカデミアとの共同研究が着々と進捗している。

  • フタムラ化学・・・セルロースビーズ、化粧品用を事業化 大垣に25年量産設備
  • 日本触媒・・・海洋生分解プラ、PESベース品開発 理研と共同で 長鎖ジカルボン酸導入
  • 東邦化学・・・半導体微細加工用樹脂の増強を検討
  • ポリプラスチックス・・・成長加速へ積極投資 POMとLCP 3年内に次期増設も
  • デンカ・・・PSのCR設備完成 東洋スチレンが原料利用

<特集>基盤固め課題解決急ぐクロル・アルカリ (2~3面)

クロル・アルカリ製品は産業の支えであり、安全な生活にも不可欠な製品だ。業界は製品の安定供給を使命としており、4月から導入されるトラック運転手の時間外労働の上限規制にも確実に対応することが求められる。また、エネルギー多消費型産業という側面も持ち、CO2削減というテーマに長期的に取り組む必要がある。
・2023年(1Q~3Q)と2023年11月のカセイソーダ出荷内訳
・2023年(1Q~3Q)と2023年11月のソーダ工業薬品の需給状況

トクヤマ

  • 塩ビとソーダ、事業運営の一体化推進
  • 意思決定迅速化 地域密着型で営業

東亞合成

  • 事業の強靭化に注力
  • 長期的修繕・更新を計画

東ソー

  • 安定供給を盤石化へ
  • 物流24年問題 配送網を整備

信越化学工業

  • 遠距離輸送、船舶へモーダルシフト
  • コロナ前から物流体制整備

カネカ

  • 製造コスト削減に力
  • 輸出先と堅固な関係構築

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • 住化カラー・・・耐衝撃PLA、年内に供給体制 まずは年5000㌧
  • ダイセル・・・肌水分量保湿性、ラクトビオン酸 新機能2つ確認
  • 積水化成品工業・・・密着度高めたゲル医療・健康向け展開
  • 可塑剤工業会・・・内需回復を期待 賀詞交歓会
  • ポリプラ・エボニック・・・PEEKが高枝電動バリカンのギアに
  • デンカ・・・生体センサー 米新興に出資
  • ISCC認証取得
    ・クラレ・・・新潟のMPD
    ・住化コベストロウレタン・・・新居浜のMDI
    ・UBE・・・台湾法人が3製品
  • 塩ビ工業・環境協会・・・12月のPVC、VCMの生産・出荷
  • 日本ABS樹脂工業会・・・ABS樹脂の用途別出荷推移
  • 日本プラスチック板工業会・・・11月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、11月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績、11月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績
  • 日本化学繊維協会・・・11月の合成繊維生産・在庫量
  • カーボンブラック協会・・・11月のカーボンブラック実績
  • 化学製品値上げ
    ・ユニチカ・・・不織布を10~15%
    ・JSP・・・PSPを15円以上

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