石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

ADEDKA・・・樹脂添加剤 3D印刷材向け参入

静電気拡散剤、難燃剤を開発

ADEKAは、樹脂添加剤事業で3Dプリンター用フィラメント向け改質剤に参入する。新たに樹脂フィラメントに適する静電気拡散剤と難燃剤を開発し、顧客への提案を開始した。早期の製品化を目指す。3Dプリンター市場の拡大に伴い増加する改質剤のニーズを取り込む狙いだ。
静電気拡散剤「3D―AS01」は、ABS樹脂、ポリ乳酸(PLA)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET―G)、ポリカーボネート(PC)・ABSアロイなどのフィラメントに静電気拡散性を効率的に付与できる。これで静電気拡散性に優れる成形品が得られる。用途は精密な電子部品を静電気から保護するトレーやケースを想定する。

新 話題とその人 素材産業のGX支援に力を注ぐ

経済産業省 製造産業局素材産業課長 土屋博史氏

「GX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向けた政策支援のツールは揃った。今年はこれをどう使いこなすか、企業の皆さんは知恵を絞り、最適なパッケージを選択し、変革に生かす。我々はそれらのチューニングでサポートを惜しまない。まずはご相談を。」
昨年12月15日の第10回GX実行会議で日本のGX実現に向けて具体的な戦略が取りまとめられた。23年中の集中的な制度設計の議論を経て、24年からはGX実行に向けた動きが本格化する。土屋さんは素材産業を支援する立場から、化学を含む業界各社とのヒアリングや、省内の各課や国交省、環境省など関係省庁などとの調整役を買って出る構えだ。実際に週に数件の相談が企業から寄せられ、その勢いは日に日に増すばかり。スタッフ総出の多忙な日々は当分続きそうだ。

  • トクヤマ・・・今期増益確保し成長へ 伝統事業の価格戦略が奏功
  • 帝人フロンティア・・・電子部品用 放熱塗料を開発 25年度メド上市
  • 三井化学東セロ・・・太陽電池封止材 マレーシア合弁 出資比率を90%に
  • 日本化薬・・・自動車安全部品、アジアで販路拡大 中国、マレーシア増産

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ダウ・・・セルフシーリング シリコーン  リサイクルを可能に

ブリヂストン(BS)への採用を機に世界へ

ダウは、容易に剥離できてリサイクルを可能にしたセルフシーリングタイヤ用のシリコーンシーラント「SILASTIC」で、軽量化を含めた高まる環境対応へのニーズやブリヂストン(BS)への採用実績を背景に、世界展開を加速する。低温下での適応性や安全性、加工性などへの評価も高く、パートナーとの緊密な連携で顧客層の拡大と将来のリサイクルに向けた取り組みを進め、拡販につなげる。

  • キョウーラク・・・二重プラ容器 化粧品向けに提案 リサイクル可能
    キョーラクは、化粧品や日用品容器向けに、外層がPETボトルの二重プラ容器「スポッとecoボトル」を提案する。外側のPET容器は化粧液なども付着せず水平リサイクルが可能。コンセプトボトルとして、ポンプ付き容器を試作した。ポンプを押すたびに内側の容器が萎んでいくエアレス仕様となっていて、内容物が外気に触れにくく劣化を防ぐ。消費者にとっての使いやすさと環境貢献を両立した。

 

  • 出光ユニテック・・・サステナブル製品を拡充 包装素材で事業拡大
  • DIC・・・PFAS規制対応 潤滑油用消泡剤を開発 高性能生かしEVへ
  • ダウ・・・自己接着型液状シリコーンゴム開発
  • アキレス・・・PUフォーム、環境配慮品で全国展開 滋賀に新ライン
  • 日本カーリット・・・群馬工場の電池試験所を増設へ
  • 出光興産・・・JNCEと使用済みプラ再資源化
  • セーレン・・・超小型人工衛星 H3ロケットに搭載 工場稼働の把握実証
    セーレンが開発・製造した超小型人工衛星(キューブサット)「TIRSAT」=写真=が、2月15日に国産新型のH3ロケット2号機に搭載され、打上げられる。セーレンはこのTIRSATを活用したリモートセンシングにより、世界の主要生産地域の工場などの稼働状況を把握する仕組みの構築に向けた実証実験を行う。これで人工衛星事業への本格的な参入につなげる。
    TIRSATにはビジョンセンシングが開発した非冷却小型熱赤外センサーが搭載され、打ち上げ後はセーレンがアークエッジ・スペース、福井大学、福井工業大学の協力を受け、人工衛星の運用を行う。
  • 三菱ケミカルグループ・・・バイオエンプラがイヤホンに初採用
  • 旭化成ゾールメディカル・・・救命救急士の業務支援アプリを開発
  • 日本ゼオン・・・周南市でスポーツ施設の命名権取得
    日本ゼオンは、徳山工場の所在地である山口県周南市の周南市総合スポーツセンターと周南市庭球場のネーミングライツ(施設命名権)を取得した。今年4月から周南市総合スポーツセンターは「ゼオンアリーナ周南」、周南市庭球場は「ゼオンアリーナ周南庭球場」の名称となる。契約期間は29年3月31日までの5年間で、同社の公共スポーツ施設の命名権取得は初。現地で行われた契約締結式には藤井律子市長と豊嶋哲也社長らが出席した。
    日本ゼオンは、今回の施設命名権取得を機に徳山工場と地域との共生を第一に考え、地元市民のスポーツを通じた健康増進と周南市の発展を支援していく。写真=藤井律子市長(左)と豊嶋哲也社長

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  • 三菱ケミカルグループ・・・MMA価格、コスト反映型に 適正スプレッド確保
  • 石油化学工業協会・・・物流適正化へ 自主行動計画年度内策定
  • コスモエネルギーHD・・・蓄電ビジネス実証スタート
  • アズビル・・・制御高度化システム電力DR機能を追加
  • 三井化学・・・副業制度を導入 社員の多様な働き方を促進
  • 財務省貿易統計・・・2023年12月石化品輸出実績
  • 日本ソーダ工業会・・・2023年のカセイソーダ出荷内訳、2023年のソーダ工業薬品の需給状況
  • 日本スチレン工業会・・・2023年12月受払表
  • 国産ナフサ、10~12月・・・14%高の7万2800円
  • 化学製品値上げ
    ・エム・エーライフマテリアルズ・・・不織布など20円以上
    ・三菱ケミカルグループ・・・シュリンクフィルム
    ・プライムポリマー・・・PEとPP8円以上

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  • 日本ゼオン・・・架橋型樹脂、中空粒子で高速通信 25年度上市めざす
  • 三菱ケミカルグループ・・・廃車由来PC回収、2社とCRへ実証開始
    三菱ケミカルグループはポリカーボネート(PC)のケミカルリサイクル(C R ) 事業化に向け、使用済み自動車のヘッドランプからのPC回収で東京海上日動火災保険、自動車処理を手がけるABTと連携する。東京海上日動とABTの使用済み自動車処理ネットワークを活用し、ヘッドランプからのPC回収スキーム構築を目指す。
    まずは1月に関東地区で使用済み自動車からPCを回収する実証実験を開始した。この実証実験で得られるオペレーション、素材の品質、コストなどの検証結果をもとに検証エリアを全国へ順次拡大する。写真=三菱ケミカル九州事業所内に完成したケミカルリサイクル実証設備
  • 出光興産・・・千葉に統合研究所 開発機構、国内の8割集約
    出光興産は千葉事業所(千葉県市原市)内に約500億円をかけ統合研究所「イノベーションセンター」(仮称)を建設し、27年度に稼働する。
    国内13カ所に点在する生産・技術開発など研究所機能の約8割を同センターに集約する。温室効果ガス削減や資源循環など中長期的テーマを扱うコーポレート研究部門、高機能材事業の研究部門などが主な対象。農薬関連など一部の研究部門は段階的に集約する。事業を横断し、研究開発から分析・解析、実証、プロセスエンジニアリング、商業生産まで一気通貫体制を構築する。写真=イノベーションセンター(仮称)の完成イメージ。約500億円かけて建設し27年度に稼働する
  • 三菱ガス化学など5社・・・アンモニア輸入相馬拠点に検討
  • 東亞合成・・・ベトナムに現地法人 高分子凝集剤皮切りに
  • 日本触媒とYMC・・・長鎖オリゴ核酸 精製・分析で協業
  • 積水化学工業・・・タイでCPVCコンパウンド増強
  • 信越化学工業・斉藤恭彦社長・・・米国塩ビ「春需期待」
  • 三井化学・・・北海道発新興支援プログラムに参画
  • AGC・・・イオン交換膜設備水素製造向け新設 北九州に
  • 日本エラストマー・・・大分工場、サステナ調査で最高評価を獲得
  • UBEと大日本印刷・・・材料分析で協業

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