石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

日本触媒・・・次期中計 過去最大規模を投資 30年ビジョン達成へ

新規製品とSAPで成長基盤

日本触媒は4月からスタートする次期3カ年計画(25~27年度)で過去最大規模の積極投資を実施する方針だ。かねて市場開発を進めてきたLIB電解質やエネルギー関連、健康・医療関連など、ソリューションズの新規製品が大型投資の対象となる。基礎化学品系でもグローバルサウスの市場獲得を視野にインドネシアで高吸水性樹脂(SAP)を年産5万㌧増設する。これら投資の回収は28年度以降の次々期中計となるが、次期中計ではかねて攻めの戦略で体制を強化してきた既存のソリューションズが収益の回収期に入る。事業基盤をさらに強固にして、30年ビジョンの達成を確実なものにする。

旭化成工藤幸四郎社長に聞く 〈下〉

リソース 構造改革で成長に配分

感光性絶縁材、イオン交換膜・自動車内装材・エンプラ 収益牽引に期待
西日本連携 合理性高いと判断
超高分子量PE 安定供給を継続で
 ―次期中計は住宅とヘルスケアで稼ぎ、マテリアルは基盤固め、とのことです。であればマテリアルの営業利益はどのようにイメージされていますか。
24年度通期予想でマテリアルの営業利益は787億円。次期中計でもこれにプラスアルファの水準は維持したい。というのも、今後は毎年350億円程度発生する全社共通の営業費用を、コーポレート負担から3領域に配分する計画だ。それによりコーポレートの経費が軽くなる分、各領域の費用負担は上積みされる。また、為替を今よりは円高に見て、さらに在庫評価益が剥落することを考えると、数字的には厳しくなることが予想される。
―現状プラスアフファをキープするのに貢献するマテリアルの製品・事業とは。 もっとも期待しているのは半導体関連製品だ。感光性絶縁材「パイメル」が富士支社での増設完了で生産能力が2倍となった。既にフル稼働となっており、引き合いは極めて好調だ。また、電子部品関連も今よりさらに良くなると見ており、デジタルソリューション系の製品が大きく成長するだろう。 自動車内装材の米国子会社セージが成長を継続させているほか、自動車材ではエンプラ系製品群が伸びると期待している。イオン交換膜も25年度以降、相当伸びると見込んでいる。これらが減益要因をカバーし、24年度比で若干の増益を想定している。
―構造改革の成果は。例えばタイのAN停止に伴う利益改善は。

  • 東ソー・・・半導体薬液容器向けHDPE品揃え拡充 押出・射出成形用
  • 住友化学・・・欧州農薬事業 30年に売上高倍増へ 環境対応製品で優位性
  • DIC・・・樹脂技術を融合 粘着テープ 製品間でシナジー

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  • 大倉工業・・・トータル包装システム、食品や工業製品で拡大 積極PRし展開強化
  • エア・ウォーター・パフォーマンスケミカル・・・湘南に新開発拠点、半導体・電池材料 研究機能など集約
  • 三井化学ICTマテリア・・・金属精密加工用新規保護テープ量産化 環境性能と加工性両立
  • 日本化薬・・・ドローン用安全装置、27年度に収益貢献を 海外市場開拓も
  • SABIC・・・高耐薬PC、製品長寿命化に貢献 各種機能も付与
  • ALGOARTIS・・・SaaS型生産計画ソフト 本州化学に提供開始 化学業界に広く展開
  • 東京科学大学と東京応化工業・・・NIL用光硬化性樹脂を開発
  • 東レ・・・バイオ医薬品向け高効率分離膜開発
  • ハイケム・・・微細部品実装対応新はんだペーストを開発
  • 積水化成品工業・・・非フッ素系ポリマーCNT分散効果確認

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  • PVC価格・・・印向け下落傾向続く AD課税先送りで様子見
  • UBE・・・、1月CPL3㌦高の1493㌦
  • SusPla(サスプラ)・・・品質向上と回収システム委設置を計画
  • 財務省貿易統計・・・2024年12月石化品輸出実績、2024年12月石化品輸入実績
  • 日本スチレン工業会・・・2024年12月受払表
  • 日本ABS樹脂工業会・・・ABS樹脂の用途別出荷推移
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・12月のOPP・CPP出荷実績
  • 発泡スチロール協会(JEPSA)・・・ビーズ法発泡ポリスチレン(EPS)の24年国内出荷
  • 発泡スチレンシート工業会・・・2024年12月のPSP出荷実績
  • 日本化学繊維協会・・・12月の合成繊維生産・在庫量
  • 日本プラスチック板協会・・・12月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、12月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績、12月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績
  • 化学製品値上げ
    ・クラレ・・・水添スチレン系熱可塑性エラストマーを1日出荷分から世界で1㌔㌘0.33㌦値上げする。
    ・東亞合成・・・アクリル系特殊モノマー・オリゴマーの光硬化型樹脂を1日出荷分から1㌔㌘150円以上値上げする。
    ・レゾナック・・・塩酸を20日納入分から1㌔㌘10円以上値上げする。

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  • クラレ・・・液状ゴム xEV化を支援 2年内に鹿島で増産
  • 東レ・・・那須にOPP新設 27年春 車載コンデンサー用
  • UBE・・・ベーシック事業再編 CPL、PA 日・タイ生産縮小
  • 東レ・・・エンプラコンパウンド中国・佛山で4月稼働
  • ダイセル・・・セルロース、新技術で表面加工 来年サンプル供給
  • エフピコ・・・小売り系列と協業エコ製品利用促進
  • 日本ソーダ工業会・・・2024年のカセイソーダ出荷内訳、2
    ・024年のソーダ工業薬品の需給状況
  • NEDO・・・GI支援 レゾナックと東海Cを採択
  • ENEOS・・・石油製品4販社直営と卸に再編
  • 東洋紡STC・・・工業材料と機能資材 東洋紡せんいに移管
  • ミヨシ油脂・・・本社機能を東京都葛飾区から墨田区太平4―1―3オリナスタワー13階に移転し営業を開始
  • 賀詞交歓会
    ・日本ポリエチレン製品工業連合会・・・サステナ課題に対応
    ・日本フォームスチレン工業組合・・・青年部活動に手応え
    ・全日本プラスチック製品工業連合会・・・海外人材活用後押し

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