石油化学新聞 5168号(本年最終号)
*THE PETROCHEMICAL PRESS*
- プライムポリマー・・・高付加価値化を加速 長期ビジョンと3ヵ年中計策定
社員にも魅力的な会社へ
プライムポリマーは長期ビジョンと20年度からの3カ年中期経営計画の骨子をまとめた。10年後の30年にありたい姿として「Your Prime Solution Partner」を宣言し、その第一ステップである3カ年中計では事業の高付加価値化を一段と加速する。ポリエチレン(PE)はメタロセンHAO―LLDPE「エボリュー」のグローバル拡販で20年度にシンガポールの年産30万㌧プラントをフル稼働体制に移行。一方で、市原のプラントで長鎖分岐型新製品「エボリューE」の試作生産を本格化、22〜23年度をメドに本格上市を目指す。ポリプロピレン(PP)も市原で規模と品質を両立する新プラントによるビルド&スクラップ(B&S)の早期実現を目指す。
- 帝人・・・次期中計、3年で3000億円超投資 車用複合材料部品など
- 大倉工業・・・特殊フィルム、医療機器用立ち上げ 手術支援ロボ向けなど
- PSジャパン・・・環境製品・技術を拡充 植物由来系銘柄など投入へ
- 三井化学東セロ・・・半導体製造用テープ、台湾で追加増産検討 原反設備新設も
- 東邦化学工業・・・半導体微細加工用樹脂、千葉工場で増設 21年央竣工予定
- 出光ライオンコンポジット・・・コンパウンド、超エンプラを強化 LCPやPEEKも
- 三菱エンジニアリングプラスチックス・・・ナイロンMXD6、車カメラや介護装具へ ミラーレス化に対応
<特集>化学各社の環境対応製品・技術
事業を通じて持続可能な社会に貢献
化学各社は独自技術を駆使して持続可能な社会に貢献するソリューションを提供している。それらはいずれも戦略商品であると言え、事業活動を通じて地球環境の保全や生活の質の向上(QOL)に寄与している。気候変動や資源・炭素循環、廃棄物処理、国土インフラの強靭化など課題は山積しているが、化学のイノベーションがこれらの解決に大きな役割を担っていることは間違いない。化学各社の戦略商品・技術をレポートする。
住友化学
- サステナブルソリューション 新たに4件を認定
- GHG削減貢献量5800万㌧
東ソー
- アルデヒド捕捉剤開発
- VOC・臭気対策に貢献
DIC
- ポリエス系可塑剤 バイオマス度100%実現
- JHP規格取得食品周りや車関連へ
三菱ケミカル
- バイオPBS、欧州中心に需要急増
- 次期増強へFS推進、各種用途で引き合い
旭化成
- 変性PPE拡大に拍車
- 自動車PV向けなど注力
三井化学
- 世界初、バイオPP事業化へ
- 実証推進 24年生産開始目指す
JSR
- エラストマー事業、新規SBRを次の柱に
- CO2低減と長寿命化、タイヤ向け評価進む
クラレ
- 水溶性フィルム、応用分野さらに拡大
- サステナブル包材で注目
トクヤマ
- セメントリサイクル 廃プラ燃料化を検討
- 石膏板に続き太陽電池も 再利用技術開発に力
ダイセル
- 浄水・排水処理で実績
- 水処理膜・設備 養殖分野にも展開
日本ゼオン
- フッ素系溶剤 環境負荷低減を後押し
- 臭素系代替で高い評価
積水化学工業
- 災害用トイレ、避難所生活を快適に
- 貯留型で衛生的 断水時も使用可能
東亞合成
- 地盤改良 CXP工法を全国展開
- 液状化や防災対策 迅速・確実・安全に
*THE PETROCHEMICAL PRESS*
- 日本エイアンドエル・・・ABS系樹脂事業、海外4拠点で基盤強化 タイ・中は増強も
- 東ソー・山本寿宣社長・・・フィリピンで電解増設検討 現地生産体制を拡充
- 三井化学・・・TPE、耐油と耐寒性両立 車燃料管などに
- DIC・・・PS、年21.6慢トンに増強 食品容器へ安定供給
- 輸入LDPE・・・米国品シェア14% 汎用軸に一定評価
- ポリプラスチックス・・・中計目標達成メド、合理化効果も奏功
- 東レ・・・滋賀に新研究拠点を開所
- JNC・・・有機EL青色材料、関学大と共同開発 3年以内に上市
- 宇部興産・・・CPLアジア大口需要家向け12月契約価格、135ドル安の1265ドル
- 三洋化成工業・・・中国向け化粧品ブランド立ち上げ
- 共同印刷・・・ブローボトル拡販、体制整う
- 宇部興産・・・日本液炭に炭酸ガスを供給 21年11月から