石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

宇部興産・・・PI、原料一貫で増産へ

モノマー 新系列を今期具体化

宇部興産は、今後の需要増に対応してポリイミド(PI)のモノマーからフィルム、ワニスに至る増産体制の検討を急ぐ。モノマーのBPDA(ビフェニルテトラカルボン酸二無水物)については、早ければ20年度中に新系列の増設計画を具体化したい考え。需要が好調なワニスは19年度に続いて20年度も増産体制を整備し、フィルムも需要動向を見極めながら新系列の検討を進めていく。パウダーも19年度に増設を実施しており、4品目の増産を背景に市場を広げ、PI市場での存在感を高めていく方針だ。

  • ユニチカ・・・ガスバリア包装フィルム、東南アジアで食品向け攻勢 今期中に販社設立
  • ポリプラスチックス・・・プロセス革新、POMとCOCに力 生産性、性能向上へ
  • 合成ゴム国内価格・・・8~10月期は安値に 11~1月原料相場回復で先高感
  • 住友化学・岩田圭一社長・・・事業構造高度化に力 M&AのPMI着実に
  • 三菱ケミカルHD・越智仁社長・・・米国MMA、25年度稼働目指す 「重要度高まる」
  • 東レ・・・離型用PETフィルム リサイクル立ち上げ
  • ジャパンコンポジット・・・DIC化工からSMC事業買収
  • 三菱ケミカル・・・循環型社会実現へ 東大と共同研究 

<特集>を担う化学各社の研究開発戦略

R&Dトップに聞く〈中〉

新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大は、社会・経済の在り方やビジネススタイルを変えた。研究開発の現場でも、新市場開発や外部連携で対面が自粛されるなど、少なからず影響はあったようだ。一方で、この間に技術の棚卸しや研究体制の強化に向けた取り組みは進んだ。そのなかで、重点テーマとして環境、健康、ICTを挙げる傾向が強まっている。研究開発にもスマート化の流れが加速している。変わりゆく次代の市場ニーズを見据えつつ、高度な化学技術で社会貢献を目指す各社のR&D戦略をレポートする。

住友化学

  • DX導入 イノベーション加速
  • ケミカルリサイクル技術確立へ

旭化成

  • UVC-LED、ウイルス対策で脚光
  • DXが製造業の無形資産に

ADEKA

  • CSRと利益を重視
  • 新製品開発、日本農薬とシナジー

東ソー

  • 開発体制拡充 「MIセンサー」計画
  • 研究所間の横串ラボも設置

日本ゼオン

  • 情報・エネを重点強化
  • コロナ時代の新ニーズ獲得

クレハ

  • 機能性樹脂、生産技術革新で成果
  • 接着技術研究プロジェクトに参画

丸善石油化学

  • 半導体材料、回路線幅微細化に対応
  • CCUの探索活動を加速

 

タキロンシーアイ

  • 3テーマで事業化推進
  • モビリティー・IoT・ヘルスケア 関係先と新商品開発

ダイセル

  • 体制再編、新事業創出に拍車
  • オープンイノベーション、産学共同開発強化

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