石油化学新聞 5200号
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 三菱ガス化学・・・芳香族アルデヒド、23年メドに水島増設 香料向け需要増で
- 大倉工業・・・梱包フィルム、機械とセット販売へ 好調の通販市場狙う
- ポリプラスチックス・・・LCP、5G見据え新系列検討 富士以外の立地も視野
- ポリプラスチックス・・・PBTとPPS 車用で世界展開
- クラレ・・・PA9T、食品接触用途に展開 FDA認証を機に
- 三菱ケミカル・・・リサイクル会社と資本業務提携
- 日本化薬・・・ポラテクノを完全統合 シナジー加速 研究開発は一体化
- ユニチカ・・・PAフィルム、高耐熱に機能付与 設備投資を検討
- 石油化学工業協会・・・7月の石化製品生産実績
<特集> 特殊化を加速するABS樹脂各社
- 国内業界再編 技術力駆使し世界展開
- 品質・機能で競争力アップ
- 概況
日本のABS樹脂業界は事業統合などの再編が進み、96年に12社あった国内メーカーは05年までに6社となり、18年4月のテクノポリマーとUMG ABSの統合によるテクノUMGの発足で5社となった。21年3月には旭化成の事業撤退によって4社に減少する。国内市場の縮小が業界再編を促した。しかし、海外に目を転じれば成長余地は大きく、高機能型特殊品は汎用品に比べ大きな需要の伸びが見込まれる。そこで日本のメーカー各社は技術面の優位性を生かした高機能型特殊品で、海外大手との差別化戦略を一段と強化し、海外展開にも活路を求めている。各社の事業戦略を追った。
テクノUMG
- 統合シナジー、3つの戦略製品拡販
- 売上高構成比を25%に
東レ
- マレーシア、透明品新設備稼働へ
- 車向け材料、技術支援を強化
デンカ
- 耐熱付与材、高機能品を本格展開
- シンガポールでMS増産
日本エイアンドエル
- 車両用、国内外で顧客支援
- 海外4拠点の基盤拡充
<特集>機構部品素材へ世界展開 POM
ポリアセタール樹脂(POM)は、自動車や電気・電子機器、OA機器、雑貨といった幅広い分野で機構部品の代表的素材として認知され、最終製品の機能向上や世界的普及を背景に市場を広げている。世界需要はコロナ禍による混乱から足元で停滞しているが、市場によっては既に回復基調にあり、主力の車両向けは電動化に伴う需要も期待される。医療関連など新たな成長分野の開拓にも取り組みながら、持続的成長につなげていきたい。
- 電気・OA 足元の需要は停滞感
- 車両向け中心に成長図る
- 日本と日系POMメーカーの生産体制(単位: 年産/トン)
ポリプラスチックス/「ジュラコン」
- 新系列、今期中に投資具体化
- 欧米展開、車両や医療関連に力
旭化成/「テナック」
- ホモポリマー、コポリマー 日中で差別化戦略
- 中国、付加価値品を9割に
三菱エンジニアリングプラスチックス/「ユピタール」
- 世界で顧客支援 付加価値向上を追求
- 車両用拡大、高機能品の戦列拡充
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 日本化薬・・・色素材料、環境対応品を世界展開 水系や非フェノール系
- 長瀬産業・・・米ナノシス代理店に 量子ドット国内販売
- ハイケム・・・PLA輸入販売、豊春集団と提携
- 宇部興産・・・8月CPL、120ドル安の1030ドル
- ダイセル・・・生産システム進化、「自律型」3年後、国内工場に
- 花王・・・樹脂削減へ新技術 フィルム容器
- ユニチカ・・・再生原料フィルムCO2削減を訴求 効果定量化
- 横河電機・・・バイオマス活用へスイス新興に出資
- 出光興産とBASF・・・BDO合弁を解消
- 石油化学工業協会・・・7月の汎用4樹脂の出荷実績
- 塩ビ工業・環境協会・・・7月のPVC、VCMの生産・出荷
- 経済産業省・・・エチレン換算輸入、3期ぶりマイナス エチレン用輸入ナフサ、2万4097円に上昇