石油化学新聞 5206号
THE PETROCHEMICAL PRESS
- クレハ・・・PPS、いわきの5000トン増設完工 来年2月商業運転へ
- NCU・・・HVDCケーブル向け 化学架橋PE複合材 川崎で専用設備稼働
- 積水化学工業・・・放熱材料、欧州で量産開始 EV50万台分供給
- 三菱ケミカルと帝人・・・自動車業界向けにウェブサイト公開
- 旭化成・・・車内装ファブリック、米社から事業買収
- ポリエリレン(PE)・・・アジア市況が急騰 中東品減少し需給タイト感
- 財務省貿易統計・・・8月輸入ナフサ価格
- ベンゼン・・・10月分アジア契約価格(ACP)
<特集>事業継続性強化を進めるクロルアルカリ業界
クロルアルカリ(電解ソーダ)業界を取り巻く環境はおおむね堅調さを維持している。新型コロナウイルスの影響が表面化して以降、他の化学品に比べると需要の落ち込み方は緩やかだ。事業の健全性をはかるバロメーターである電解設備から発生するカセイソーダと塩素のバランスについて、良好な水準が保たれているとの見方で各社は一致する。米中対立などを背景に19年ごろから顕在化している内需の鈍化傾向は解消には至っていないが、各社の事業基盤強化に取り組む姿勢は変わらない。効率的な物流体制の整備やCO2削減。こうしたテーマに向き合い、社会生活に不可欠なクロルアルカリ各種製品の生産販売事業の継続性を高めていく。
- 概況
- 需給動向
- 出荷動向
- 課題
- カセイソーダ市況
- 国内ソーダ工場の所在地
信越化学工業
- 鹿島電解 電解槽増設し40万トンに
- 直江津、塩化メチル供給強化
東ソー
- 南陽事業所、VCM競争力の源泉
- 複数拠点強みに 電解新増設も検討
昭和電工
- 地域立地の特徴生かす
- 事業強化へ 物流構造改革に力
カネカ
- 塩ビ好調で電解高稼働
- 結晶次亜ソー、コロナ対策に商機
トクヤマ
- 国内外の販路基盤強化
- 高効率電解槽開発に着手
東亞合成
- 高純度液化塩化水素、半導体向け好調続く
- 電解槽、高効率型の導入推進
<特集>社会実装が本格化するバイオプラ
バイオプラスチックは、生分解性プラスチックと植物由来のバイオマスプラスチックの総称である。環境配慮型素材としてだけではなく、高機能樹脂としての側面からも多様な分野でグローバルに市場が広がっている。市場動向と主要企業の事業戦略をまとめた。
- 生分解性プラ、増産投資が活発化 PHAやPLAなど 成長期待のPP登場
- バイオマスプラ、成長期待のPP登場 PEFは23年にも量産化
日本バイオプラスチック協会
- 普及促進へ、多様な取り組み展開 海洋生分解性プラ 標準化目指す
三菱ケミカル
- PBS、海洋生分解性を向上
- バイオエンプラ、車用途拡大で増産
帝人
- バイオエンプラ、高機能グレード拡充
- 車向け加飾フィルムに採用
カネカ
- PHBH、海洋生分解性に高評価
- 国内外顧客と製品開発推進
クラレ
- バリア材、米で食肉包装用強化
- 原料樹脂工場を年内稼働
岩谷産業
- バイオPET、飲料ボトルへ採用拡大
- アルミ触媒品、市場投入を計画
ユニチカ
- PLA、ティーバック向け好調
- PA10T、車載用途開発に力
積水化成品工業
- バイオプラへ“置換”推進
- 原料転換で循環経済に貢献
東レ
- バイオPET繊維、異形断面タイプ追加
- 人工皮革、バイオマス度30%実現
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 化学品貿易が複雑化・・・米シェールの影響大 中東品はアジア一本
- 日本触媒・・・LiB用電解質、2000トン設備を新設 欧に新拠点も計画
- 財務省貿易統計・・・2020年8月石化品輸入実績、2020年8月石化品輸出実績
- リケンテクノス・・・ACS樹脂事業、旭化成から譲受
- 三井化学・・・EPTを20円以上値上げ